「なんだ?あの仮面ライダーは・・・」
僕は虎のライダーと相対して息を呑む。
初めて見る仮面ライダーだ。いったい誰が変身しているんだ!?
「お前・・・城戸か?」
「えっ?」
すると緑のライダーが僕に近付いてそう尋ねてくる。
城戸?確か秋山さんと初めて会った時もそんな人の名前を言われたような?
「なに?お前もこの世界にいたの?だったら早くそう言えば良いのにさぁ・・・」
「あ、あの・・・ごめんなさい。僕、城戸じゃないです。」
「何?じ、じゃあお前誰なの?」
緑のライダーは僕が城戸じゃないと知り、後ずさりする。
「あっ、でも僕は決して敵じゃ・・・」
誤解を招いてはならないと緑のライダーに敵意が無いことを示した・・・その時だった。
「うわあああっ!」
突然、彼は自身のバイザーを発砲して攻撃してくる。
「ふん!」
「うわっ!わあああっ!!」
何度も銃撃を受けてしまった僕は対処することが出来ず地面に倒れてしまうと緑のライダーはカードを一枚引いてバイザーに装填した。
『シュートベント』
「ふん!!」
直後、何処からともなく大きなランチャーが緑のライダーの手に持たれると彼は容赦なく銃口を向けてきた。
今、あれに当たったら・・・まずい!!
命の危険を感じ、半身を起こした状態で距離を置こうとした時だった。
「はあっ!」
「うわっ!!」
今度は虎のライダーが目の前に現れると斧型のバイザーで緑のライダーを斬りつけた。
「くっ!」
「ま、待って!」
再度、斬りかかろうとした虎のライダーを制止して僕は立ち上がった。
「どうして・・・皆、ライダー同士で争うんですか?」
「・・・英雄になる為に必要だから。」
「英雄に?」
虎のライダーの言葉に僕は戸惑う。
「僕はこれまで大事な人を倒してきた。そうすれば僕はもっと強くなれるから。・・・いつか"先生"も倒して僕が強くなる。そして・・・」
彼は僕に身体を向け、こう言った。
「"敵連合"がやってきたことが正しいと証明する!」
「ッ!?敵・・・だって!?」
虎のライダーから放たれた『敵』という言葉に反応し咄嗟に立ち上がって身構える。
まさかこいつも浅倉と同じ・・・
「ハハハハハハハハハハッ!!」
「ッ!?」
突如、笑い声が聞こえて振り返るとそこにはベノサーベルを片手にこちらへ向かってくる浅倉こと王蛇の姿があった。
「はぁ・・・なんでお前も来るのさ。」
「へぇ~アイツも居たんだ。」
王蛇を見るや否や、緑のライダーと虎のライダーはめんどくさそうな素振りを見せる。
「龍騎の小僧を追ってアイツらを撒いて来たら・・・まさか北岡もいるなんてなァ~」
「北岡?北岡ってあのスーパー弁護士の?」
「何?お前、俺の事知ってるの?」
北岡と呼ばれた緑のライダーはこちらに指差しながら少し嬉しそうな素振りをみせる。
北岡秀一・・・最近になってちょこちょこ名前を聞き始めた弁護士の人だ。オールマイトやエンデヴァー、ベストジーニストにミルコ等名だたるヒーローが捕縛した敵の弁護士を務めていたこともあったが敵はともかく個性を悪用しない一般人の犯罪は全て無罪にしてしまうことで有名になっている。
そんな人までも仮面ライダーだったなんて!!
それに浅倉とも知り合い・・・コイツ、どこまで因縁があるんだ?
「やめだ。龍騎よりもお前らを先に仕留めることにした。」
「やれやれ・・・ゴロちゃん。ちょっと下がってて。」
「先生・・・」
「大丈夫だ。」
自信の秘書と思しき強面の男をこの場から退かせた緑のライダー・・・北岡さんはバイザーを構えて王蛇と相対する。
「はっ!」
「はあっ!」
刹那、北岡さんことゾルダはバイザーから銃弾を発砲すると王蛇はそれをベノサーベルで難なく受け流して接近していく。
「はぁっ!」
「くっ!」
そして王蛇は間合いを取るとゾルダ目掛けてベノサーベルを振り上げるとゾルダは何とかバイザーで受け止めて鍔迫り合いになった。
「ハハハハハハッ!北岡ァ!」
「お前、相変わらずしつこいね!」
「何とでも言え!お前はここで仕留め・・・」
「はあっ!」
「うわぁぁぁっ!」
王蛇がゾルダにそう言った瞬間、彼は何者かに背中を攻撃され、地面に転がった。
「!?お前!」
僕は王蛇を斬りつけた虎のライダーを見つめると彼は倒れた王蛇を見ながら自身の斧型のバイザーを片手に持っていた。
「もう良いだろ?お前は死んで貰う。」
「ッ!やめろ!」
「緑谷!!」
すると王蛇を追ってナイト、ライアも駆けつけてくる。
「北岡!?」
「よお」
緑のライダー・・・北岡を見たナイトは驚きの声を漏らす。
「えっ!?秋山さんも北岡さんと知り合いなんですか!?」
「・・・ちょっとした腐れ縁だ。」
「へぇ・・・君達もいたんだ。」
虎のライダーはナイトに顔を向けてそう呟いた。
「相変わらず元気そうだな。東條」
ナイトは虎のライダーの名を呼びながら手にしているウイングランサーを構えた。
「東條?」
「東條悟・・・仮面ライダータイガの変身者だ。」
「仮面ライダー・・・タイガ」
虎のライダー・・・タイガとその変身者の名を知った僕は彼に視線を向ける。
アイツが・・・敵を率いているのか?
「はあっ!」
「うわっ!」
そう思っていた時、起き上がった王蛇がベノサーベルでタイガを斬りつけて彼を地面に伏させた。
「何をやっている!!」
「ぐわっ、ううっ、うおあっ!?」
王蛇はイライラした様子で三回もタイガの背中を得物で叩きつけ、うなじ襟をつかむとそのまま自身よりも少し小柄な彼を持ち上げた。
「今は・・・戦いだろッ!」
「うぐあっ!?」
更にもう一発攻撃を喰らったタイガは地面に転がると王蛇は続けて自身と同じ紋章が描かれたカードをバックルから引いた。
「ッ!やめろ!!」
「ハハハハハハハハッ」
咄嗟に王蛇の攻撃を止めようと僕らは必死に駆け出す。しかし、その背後でゾルダがカードを引いていることを僕らは知る由も無かった。
『アドベント』
「ブロロロロロ!!」
契約モンスターマグナギガが現れるとゾルダは続けてカードをバイザーに装填した。
『ファイナルベント』
ゾルダのファイナルベント・・・エンド・オブ・ワールドが発動し、マグナギガの背部にバイザーが装填されると砲門が展開していき、僕達に狙いが定められた。
「・・・えっ?」
ようやく僕が後ろに振り返り、それに気付いた瞬間・・・バイザーの引き金が引かれてマグナギガから凄まじい数の弾丸やレーザーが放たれた。
「「うわああああああああああああああっ!!!!」」
ナイト、ライア、王蛇、タイガの四人は弾丸と爆風に呑まれると全員吹き飛ばされてあらぬ方向へ飛んでいく。
「わあああああああああっ!!」
僕もまた例外ではなく吹き飛ばされた勢いで堤防を越えるとそのまま海へ身体を投げ出されてしまった。
「こういうごちゃごちゃした戦いは好きじゃない。」
人知れずゾルダはそう言い残すと黒煙と火が燃える場を後にして去っていくのだった。
◇◇◇
「うぐっ・・・ごはっ」
海に投げ出されてしまった僕は変身が解除されるもカードデッキを持ったまま必死にもがいた。しかし、波の勢いが凄く徐々に陸から離れていき、溺死するのも時間の問題かに思われた。
ここで死ぬの?
そう悟った瞬間、誰かが僕の手を掴むと一気に引き上げられられ、九死に一生を得た。
「ぷはっ!はぁ、はぁ、はぁ・・・」
砂浜に身体を寝かせた僕は息を整えて生を実感する。
「うっ・・・」
薄れかける視界の中、必死に自分を助けた人物の顔を見る。
「ええっ!?」
しかし、思いもよらぬ人物の姿を見て驚愕する。視界に映ったのは以前、僕が出会った女ライダーだった。
「助けてくれた・・・の?そう・・・だ。秋山さん・・・と・・・手塚さん・・・が・・・」
彼女にそう言った途端、僕の視界は一瞬暗くなると今度は聞き覚えのある声に名前を呼ばれ始める。
「・・・ク君!デク君!デク君ッ!!!」
「おわっ!?」
頬をひっぱたかれようやく意識を取り戻した僕は慌てて起き上がると傍らにいる人物に顔を向けた。
「麗日さん!?」
「デク君大丈夫!?びしょ濡れで倒れてたから心配したんよ!」
やや涙目になっている麗日さんにキョトンとしながら辺りを見渡すとそこはいつもの見知った海兵公園だった。
「学校に書類取りに行ってる帰りに倒れてるデク君を見つけたから心配したんだよ?」
「そう・・・だったんだ。ありがとう。」
「それよりそんなびしょ濡れだと風邪ひくよ!家、近いんだよね?早く着替えよ!」
「え?ちょ・・・麗日さ・・・わあっ!?」
僕は麗日さんに言われるがまま手を引かれると先程まで見た女ライダーのことを思い返す。
あの人は一体・・・誰なんだろう?
大変長らくお待たせして申し訳ございませんでした!
やっと投稿が出来そうです。今回はデク君が初めてゾルダ、タイガと顔を合わせる回となりました。にしても東條・・・さらっと先生を倒すだの言っていましたが果たして真意は?(まぁ、サイコパスなのでロクな理由ではないでしょう。)
そして北岡先生・・・やっぱり全部持って行ってしまいましたね(笑)
今回は王蛇に誰もガードベントされずに済んだだけマシかも?マシかも??
ラストのファムこと麗日さんが溺れているデク君を助ける描写は急遽思いついたので描きました。ファムの正体を彼が知るのはまだ先になりそうです。
最後に投票の結果、かっちゃんのライダールートが僅かに多かったのでそちらのルートを採用します!
次話、ついにかっちゃんの変身するライダーとその性能が披露されます。乞うご期待!
※前話でゾルダがアドベントとファイナルベントを使用してタイガのフリーズベントで阻止されていたにも関わらずそれを忘れて今話で再度使用して発動した展開になってしまいました。
龍騎原作でも似たようなミスはあるのですが今後このような展開にならないよう注意致します。その戒めも含めてこの展開の話をそのまま出させて頂きます。申し訳ございませんでした。
龍騎アカデミア再編版を製作検討中!
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いる。再編して欲しい。
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いらない。このまま続き描いて。