緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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続きになります!


第40話:始まりの予感

雄英高校体育祭の3種目中止・・・その史実は僕達雄英生徒だけでなく世間も衝撃を受ける事となった。

 

それだけでは無い。浅倉によるシンリンカムイと飯田君の兄インゲニウムの殉職の報が僕達に届いた。

 

「兄さんが!そんな!!うわあああぁぁぁあ!!」

「おい!飯田!大丈夫か!?」

 

教室でインゲニウムの訃報を知った途端、飯田君は嘆いて席から崩れ落ちると切島君と瀬呂君が駆け寄って介抱する。

 

いつもは実直で委員長の仕事もこなす飯田君。そんな彼が嘆きと悲しみの感情を表にした様子を見て、クラスメイト達も返す言葉を無くして俯く。人に興味が無いかっちゃんと轟君ですら無言で驚きと衝撃の表情を浮かべていた。

 

「飯田君にとっては残念なお知らせとなり申し訳ございません。ですが兄を失った悲しみを乗り越えてこそ貴方は真のヒーローになれるのです。」

 

香川先生はそう言って飯田の前に立つが彼からは言葉が返ってこない。

 

「と、言うことだ。生徒は俺達が家まで届ける。浅倉が雄英高校近隣の何処にいるかは分からないからな。」

「チッ」

「・・・くっ!」

 

相澤先生の言葉にかっちゃんと轟君も顔を顰める。恐らく自分達が仕留め損なった事を悔やんでいるのだろう。

 

「全員、荷物を纏めて帰宅するように。くれぐれも雄英校舎内に残ることはするなよ。」

「皆さん!無事に帰れるようにしましょう!全員荷物をまとめて!飯田さんも!」

 

流石は副委員長の八百万さん。飯田君が指揮できない状況で的確な指示を僕らに出してきた。

 

にしても・・・浅倉は今、何処にいるんだ?

 

◇◇◇

 

「以上が今回の事件の報告になります。浅倉は未だ逃走中。仮面ライダーの力を持つ敵3人も行方が分かっておりません。」

「ご苦労だった須藤。まさかシンリンカムイとインゲニウムがな・・・」

 

浅倉の事件の報告書を提出した須藤に塚内はそう言葉を漏らす。

 

「最近だと"蟹型のミラーモンスター"によってヒーロー殺しのステインを含む敵が捕食された事案もある。ミラーモンスターにも対応していかないとな。」

「ええ、そうですね。」

 

塚内に須藤は頷くと心の中で不敵な笑みを浮かべた。

 

ヒーロー殺しのステイン。彼は多くのヒーローを再起不能にしてきた極悪人・・・彼がヒーローを襲っている間に不意打ちでモンスターに捕食するよう仕向けたのは・・・私です。

 

ヒーローと互角に戦える力を持つ者をボルキャンサーに捕食させることで私は頂点に立てる!そう、浅倉もこの3人のライダーも私が倒すのですから。

 

「まあ、なんだ。引き続き捜査を頼むよ。須藤。」

「はっ!」

 

須藤は敬礼すると捜査の為にそのまま外へ出ていくと入れ違いで猫の警官が塚内の元へやってきた。

 

「失礼します。あの・・・警部。先程、須藤と話されて居たのですか?」

「あぁ、そうだが何かあったのか?」

「実は・・・」

 

猫の警官は辺りを見渡し、須藤が居ないことを確認すると塚内に驚くべきことを話した。

 

「なんだって!?本当なのか!!」

 

その内容を聞いた塚内は驚きの表情を浮かべるのだった。

 

◇◇◇

 

「飯田君・・・大丈夫かな?」

「さあな。今はほっとけ。」

 

雄英高校から家に帰る道中、秋山さんの引率で帰路についていた僕とかっちゃんと麗日さんは車内でそう話す。

 

「浅倉は1度目を付けたやつを執拗にいたぶる。その飯田ってやつが浅倉に手を出さなければ狙われることは無いだろう。」

「でも、1つ気になるのが浅倉以外に現れた3人のライダーも何者なのか分からないですよね?」

「1つ分かっているのはその内の1人が東條だ。」

「と、東條!?」

 

3人のライダーの1人が東條であることを秋山さんに明かされた僕は戦慄する。アイツ、浅倉と戦っていたのか!?

 

「東條?3人のライダー?」

「あぁ、麗日さんは気にしなくて大丈夫だよ!」

「そっか・・・」

 

首を傾げる麗日さんに僕は慌ててそう返す。ライダーではない彼女に話しても分からないだろうし。・・・そういえば最近、あの女ライダーを見ないな。何処で何してるんだろう?

 

「東條って奴と浅倉が戦ってんのは分かった。それで?お前はどうすんだ?」

「俺は手塚と浅倉の行方を追う。奴は生かしてはおけないからな。」

 

秋山さんはミラー越しでかっちゃんを見ながら答えると僕は彼の隣で手塚さんの言っていた事を思い返す。

 

・・・もう1人の僕。それが仮面ライダーリュウガだとするならソイツと戦わないといけないことになるな。

 

「ん?」

 

そんな中、秋山さんが眉間に皺を寄せて前方を見つめると路肩に車を停め始める。

 

「え?秋山さん?私達、家はここじゃないですよ?」

「いや、違う。」

「えっ?」

 

僕らは恐る恐る秋山さんの視線に目を向けるとそこには塚内さんと警官が1人の警察を追いかけていた。あの警察って・・・シザースの須藤!?

 

「嫌な予感がするな。緑谷!」

「は、はい!」

「えっ!ちょっと2人共どこ行くの!?」

「俺達も行くぞ!丸顔!」

「え!もぅ!なんなのよ!」

 

僕達は車を降りると須藤達を追って走り出すのだった。

 

◇◇◇

 

「キャー!手塚さんが引率なんて夢見たいじゃん!」

「芦戸、はしゃぎ過ぎな?」

「ケロ、騒がしくしてすみません。手塚さん。」

「大丈夫だ。寧ろ微笑ましい。」

 

一方、手塚は芦戸、耳郎、蛙吹の引率を行って車を走らせていた。

 

「ん?」

 

すると手塚は目の前に人が立っているのに気付いて停車する。

 

「ケロ?手塚さん。私達、家はここじゃないですよ?」

「いいや、違う。」

「えっ?」

 

手塚さんの視線に3人が目を向けるとそこには北岡の秘書由良吾郎と芝浦が睨み合っていた。

 

「先生になんの用っすか?今、会合に出席してて事務所にもここにもいなんすよ。」

「だから呼び出してよ。最近つまんないからアイツも呼び出して浅倉を倒そうって算段な訳。」

 

芝浦の言葉に由良は眉間に皺を寄せる。

 

「何あいつ、怖・・・」

「耳郎ちゃん。直球すぎるわ。」

 

由良を見た途端、耳郎はドン引きした表情を浮かべる。

 

「すまない。ここで待っててくれ。」

「えっ?あ、はい。」

 

手塚さんにそう言われ、芦戸は戸惑いながら頷くと彼は車を降りて2人の前に出る。

 

「あれ?お前も居たの?ちょうど良かったじゃん。」

「お前は北岡の秘書だったな。何があった?」

「おい!無視すんなよ!」

 

芝浦に構わず手塚は由良に話しかけると彼は鋭い目で答えた。

 

「浅倉を倒す為に先生を呼びに来たんです。でも先生は今、ここにはいないんで断ってるんですが聞かないんですよ。現にゾルダのデッキは俺が持ってますし。」

 

由良はそう言うとゾルダのデッキを手塚に見せる。

 

「あーぁ、もういいよ。じゃあお前らここで死ね。」

 

痺れを切らした芝浦は真顔になるとデッキを翳して腰にベルトを装着すると変身ポーズを執る。

 

「変身!」

 

ガイに変身した芝浦を見て、由良は険しい顔になると彼の前に出て言った。

 

「先生に手出しはさせない。俺、やります。」

 

手塚もまた無言でガイを見ると2人もまたカードデッキを翳して変身ポーズを執った。

 

「変身!」

「変身。」

 

手塚はライアに由良はゾルダに変身すると彼らはガイと相対し、戦いを始めるのであった。




ステインがインゲニウムを倒さなかった理由がここで明かされましたね。まさかの須藤がボルキャンサーに捕食させていたという展開に。本作には残念ながらステインは未登場のまま退場となりました。

そして手塚とゴロちゃんの前に立ちはだかるガイこと芝浦と塚内ら仲間に追われる須藤と久々の登場。

北岡が不在で代わりにゾルダのデッキをゴロちゃんが持っている・・・という事はそうなんです!由良ゾルダお披露目となります!そして本作では幻だったゾルダのあのアドベントカードも出せたらと思っております!

本作における
由良吾郎/仮面ライダーゾルダ

北岡の秘書で皆大好きゴロちゃん。得意料理は餃子でほぼ毎日リクエストされるほど美味い。

北岡に対する忠誠心は健在で彼からも自分が戦えない時はゾルダのデッキを預かっているほど信頼されている。

デッキ構成
アドベント
ストライクベント
シュートベント(ギガランチャー)
シュートベント(ギガキャノン)
ガードベント
ファイナルベント
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