緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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第62話:私の想い

「来たね!」

 

ファムに変身した私は青山君と葉隠ちゃんの前に立つ。

 

「麗日ー!忖度してよ!」

「それは出来ないやろ」

 

忖度しろとゴネる葉隠ちゃんを私は軽く一蹴する。悪いけど試験だから絶対にそれはできひん!

 

「ん?」

 

すると青山君がじっと私を見つめてくる。・・・え?なんなん?

 

「キミ、もしかして・・・緑谷君が好きだったりするのかい?」

「は、はぁぁ!?」

 

突然の問いに私は仮面越しに顔を赤くした。

 

「えっ!?麗日そうなの!?」

「ちゃ、ちゃう!ちゃう!好きやないからぁ!何言うてんの?」

「何となくだよ」

 

青山君は真顔でそう答える。・・・もうなんなん?

 

「それじゃ!先手を取るよっ!」

「えっ!?ちょ、は?」

 

青山君は銃型のライドバイザーを取り出すと自身の臍(へそ)にある個性のネビルレーザーに接続する。

 

「行っくよぉー!」

「うわぁぁぁっ!」

 

刹那、私の目の前にキラキラとした光が迫るとそのまま光に呑まれていくのだった。

 

◇◇◇

 

ボクはオールフォーワンの手駒だった。理由は簡単。産まれてすぐ無個性だったこともあり、両親は必死に個性をどうにか手にしようとした。

 

そう、どんな手を使ってでも・・・だ。

 

結果、ボクはネビルレーザーという臍からレーザーを放てる個性を貰い、夢だったヒーローへの道が開けた。でも、貰った相手がいけなかった。何を隠そうオールフォーワンだったからだ。

 

USJでカリキュラムを敵連合に流したのもボクだ。後悔でいっぱいだった。

 

こんなことになるなら個性なんて要らなかった・・・と。

 

でもボクは意図することなく救われた。漆黒の仮面ライダー・・・所謂もう1人の緑谷君によってオールフォーワンは倒されたからだ。

 

だからボクはここまで苦労してきた分、モンスターを倒せる力が欲しい!!皆を騙してきた罪滅ぼしの為に!

 

ボクはヒーローになるんだ!!今日、ここで!

 

◇◇◇

 

「きゃぁぁぁっ!」

 

ネビルレーザーを受けて倒れた私に青山君は容赦なくカードを引いてバイザーに装填する。

 

『ソードベント』

 

ライドセイバーを手にした青山君はまるで騎士のようなポーズを執るとそのままフェシングの様に高速の突きで迫ってくる。

 

「まだ・・・負けへん!」

 

私は直ぐに立ち上がると個性の無重力で辺りの瓦礫を浮かせて青山君にぶつけた。

 

「きゃっ!」

 

すると葉隠ちゃんにそれが命中し、地面に倒れる。

 

「まだまだ!」

 

しかし、青山君は怯むことなくライドセイバーで執拗に攻撃してくる。あーもう!邪魔や!

 

『ソードベント』

 

 

埒が明かないと判断し、ウイングスラッシャーを召喚すると青山君のライドセイバーと刃を交錯させ、鍔迫り合いになる。

 

「私は負けへん!たとえ試験でも!」

「それは・・・緑谷君みたいになりたい。そういう気持ちの現れかい?」

「もう!デク君は関係ないッ!」

 

デク君の事を出してくる青山君に怒りながらウイングスラッシャーを回転させて彼を後退させる。

 

「私は・・・私は!」

 

カードを1枚、バックルから引いてバイザーに装填しようとした・・・その時だった。

 

「や、やったぁ!」

「えっ?」

 

 

後ろを振り向くと合格のラインを越えた葉隠ちゃんの姿があり、私の負けが確定した。

 

「そ、そんなぁ!私・・・」

「麗日さん。落ち込まないでよ。」

「何よ!」

 

また揶揄うのか?と呆れた表情で青山君を見る。

 

「ボク達も気持ちは同じだよ。誰も緑谷君みたいにはなれない。」

「えっ?」

「・・・じゃあ。共に戦わせて貰うよ。」

 

意味深な言葉を放った青山君に私は呆然としながら去っていく2人の背中を見送る。

 

デク君・・・私。想いを胸にしまい、次の試験者を待つのだった。

 

◇◇◇

 

「ちっ」

 

ゾルダは銃を撃ちながら壁と壁を飛び回る蛙吹を狙う。

 

「ケロッ!」

 

しかし、彼女の俊敏な動きはゾルダの弾丸を凌ぎ、かすりもしなかった。

 

「相手に不足はありません!これで!」

『シュートベント』

 

隙を捉えた八百万はライドランチャーを装備すると予め創造の個性で作った大型の台車に乗せて簡易的な砲台を作成する。

 

「ていっ!」

 

重いというライドランチャーの短所を消した八百万製の砲台から一発の砲弾が放たれる。

 

『ガードベント』

「なっ!?」

 

しかし、北岡程では無いがライダー経験のある由良ことゾルダは咄嗟にギガアーマーを召喚して彼女の攻撃を防いだ。

 

「諦めないで!八百万ちゃん!」

『ホールドベント』

「はあっ!」

 

ライドワイダーを召喚した蛙吹梅雨はそれを舌先に装備してゾルダに一撃を喰らわせる。

 

「ぐあっ!?」

 

頭部に直撃を受けたゾルダは仰け反るも倒れることなく直ぐに体制を立て直す。

 

『アドベント』

 

そしてマグナギガを召喚し、次のカードを引こうとする。

 

「させません!第二波!ていっ!」

『ファイナルベント』

 

ゾルダのファイナルベント・・・エンド・オブ・ワールドが発動したと同時に八百万は二発目のギガランチャーもといギガタンクを放つ。

 

「ぐわぁぁぁぁぁっ!」

 

その砲弾はマグナギガへバイザーを装填しようとしたゾルダに命中し、遂に彼を倒すことに成功する。

 

「うっ・・・はぁ、はぁ・・・強いっすね。」

 

立ち上がろうとしたゾルダは虚しくそのまま地面に伏せると戦闘不能になって変身が解除され、二人の合格が確定した。

 

「や、やりましたわ・・・」

「ケロ・・・」

 

疲れきった八百万に蛙吹は頷く。また二人、モンスターと戦う資格を得たものが増えるのだった。

 

新たに登場した仮面ライダーファタル。本作でも登場決定!変身者は誰がいい?

  • もう1人の麗日お茶子
  • トガヒミコ
  • 八百万百
  • 波動ねじれ
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