緑谷出久の龍騎アカデミア   作:ジャック・オー・ワンタン

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入試試験編です!今回は2話連続となります。
あとこの辺で出すか出さないか決めていたあの人を登場させます。
入試……学校、龍騎本編で学校の先生っぽい人……
もうこれであの人だと察する人は居るでしょう。

試験の時のバトルには是非「果てなき希望」をバックにご覧下さい。




第2章:雄英高校入試試験
第8話:雄英高校 入試試験 前編


月日が経ち……遂に雄英高校入試試験の日を迎えた。この日の為に鍛錬を続けてきた僕はドラグレッダーともいつの間にか絆を深め、今ではアドベントカード無しで駆け付けてくれる頼もしいパートナーとなっていた。

 

でも、一つ心残りがある。

 

それは蟹のライダーとの戦闘以来、秋山さんとは一度も会っていないからだ……秋山さん、今頃どうしているのだろう?

 

っと……今は入試に集中しなきゃ!お母さんも心配してたし。(ライダーの事は言ってないけど)

 

「ここが……雄英高校。」

 

まるで試練のように聳え立つ雄英高校の校舎を見て、ゴクリと息を呑む。

 

雄英高校……ヒーローを目指す者達が必ず志望する大人気にして300近い倍率を誇る。

 

国民栄誉賞を受賞するもそれを辞した不動のNo.1ヒーロー"オールマイト"

犯罪処理件数最多を誇る炎のNo.2ヒーロー……"エンデヴァー"

ベストジーニスト賞、連続受賞を更新する"ベストジーニスト"といった名のあるヒーロー達……彼らの様になる為には雄英高校在学が絶対条件

 

そう言われる程、雄英高校はヒーローの登竜門なのだ。

 

「ここまで身体は鍛えてきた……抜かりは無い!あとは……」

 

ポケットに入っているカードデッキを見て拳を握り締める。

 

「ライダーの力と……僕の力で切り抜くだけだ!!」

 

意を決するかのように一歩を踏み出して雄英高校の校門をくぐろうとした直後。

 

「どけや!クソデクゥ!」

 

うわ出た……。背後からかっちゃんの声が響き渡り僕は恐る恐る後ろを振り向いた。

 

「邪魔なんだよ!言っただろうが!テメェが俺と同じ土俵に立つな!!」

「ま、待ってかっちゃん!!」

 

周りの目も気にせずかっちゃんは容赦なく爆破の個性を纏った手で僕に襲いかかろうとしてくる。

 

うわっ!もうダメだ……!!そう思った時だった。

 

『グオオオオオッ!!』

 

何処からともなくドラグレッダーがとぐろを巻きながら飛んでくるとかっちゃんの目の前まで現れて大きな口を開けながら威嚇した。

 

「ッ!?な、なんだ!ありゃ!?」

「ドラグレッダー!?」

『グオオオオオッ!!』

「ちっ、お前……何しやがった!?」

『グオオオオオッ!』

「ぐ、ぐぬぅ……」

 

ドラグレッダーの圧倒的な威圧にかっちゃんは怖気付いてしまうと冷や汗をかきながら後ずさりする。

 

「くそっ!覚えてやがれ!クソナード!」

 

そんな罵倒を口にしたかっちゃんは終始イラついた表情を見せるとそのまま雄英の校舎へ先に入って行った。

 

「あ、ありがとうドラグレッダー……でも、騒ぎを起こしたらダメだよ。」

『グオオオオオッ!』

 

お前を助ける為だ仕方ないと言わんばかりに咆哮で返事を返すと満足した様子で再び空を飛んで消えていった。

 

危ない所だった。ドラグレッダーにああ言ったとはいえ、彼が来なければ僕は今頃かっちゃんに倒されていただろう。

 

「お、おい!今の見たか?」

「あぁ、アイツすげぇ弱そうに見えるのにドラゴンを出しやがったぞ!?」

「へっ?」

 

すると先程の様子を見ていた他の受験生が僕を見て怖気付いた目で見てくる。

 

……前言撤回だドラグレッダー。

 

少し申し訳ない表情を浮かべながらそう思った僕はそそくさと試験会場へ足を運ぶのだった。

 

◇◇◇

 

その頃……とある街の路地裏では敵を制圧したヒーローと警察が何故か全員地面にひれ伏してしまっていた。

 

「あっ……ううっ」

「何故……何故……」

 

戦闘不能に陥った警察の1人がこちらに歩み寄ってくる人影を見上げ、絶望に近い表情を浮かべた。

 

「何故ですか?……須藤……さん。」

 

そこにはこちらを冷酷な表情で見下ろす上官だった男……須藤の姿があった。

 

「申し訳ないですが貴方達には死んで貰います。ここまで私に力を貸して頂きありがとうございました。」

「そ、そんな……須……あっ!ああぁぁぁぁぁっ!!」

 

警察が悲鳴を上げた直後、彼は蟹のモンスター……ボルキャンサーに捕食されると彼はビチャビチャと咀嚼音を響かせた後に満足したのか両手のハサミを上げて呻き声を上げた。

 

「さあ、餌は十分与えましたね。これで私は頂点に上がれる……。」

 

須藤は不敵な笑みを浮かべ、己の野望を呟いた時だった。

 

「やはりそれが狙いか?」

 

彼の背後から冷たい声が聞こえてくる。須藤が振り返るとそこには秋山蓮がギロッと睨みつけながら佇んでいた。

 

「ほう?まさか貴方自らやられに来るとは……好都合ですね。」

「この世界で警察の職に就いていながらこんな事をするなんてな。ライダーバトルの概念はこの世界には無いぞ。」

「ライダーバトル?フッ、そんなちっぽけな争いにはもう飽きました。私が目指すのは……平和の象徴と呼ばれているNo.1ヒーローの座だけです。」

 

須藤の言葉を聞いて眉間に皺を寄せた秋山は無言でポケットからカードデッキを取り出すと彼もまた自身のカードデッキを取り出してお互いに翳し始める。

 

「「変身!」」

 

そして……ポーズをとりながらカードデッキをバックルに装填した両者はナイトと蟹のライダー……"シザース"へ変身するとそのまま相対してカードを1枚、引き抜くのだった。

 

◇◇◇

 

雄英高校入試試験……筆記試験を無事終えた僕は午後になり、実技試験へ臨む。司会であり、雄英高校教師であるプレゼント・マイクによると試験の内容は10分間で試験会場にいる擬似敵を己の個性で倒せば1ポイント獲得……だそうだ。しかし、中にはポイントにカウントされないゼロポイント敵なるものもいるらしく如何に多くの敵を倒せるかが鍵となってくる。

 

「いよいよか……」

 

体操服に着替え、龍騎のカードデッキを手にした僕はそれを見つめて深く頷く。

 

「でも、皆自信があるのかな?凄く余裕そうだ……」

 

すると僕は辺りにいる他の受験生達が余裕そうな様子を見せていることに少し緊張する。

 

うわぁ……皆凄く自身ありそうだ。あの腕が多くある人とか眼鏡を掛けた真面目そうな人とか少し遠くで精神統一している女の子も緊張を隠している……。

 

「いや、大丈夫!なんとかやれる筈だ!」

 

そう、自分に言い聞かせた直後……

 

「それじゃ!スタート!」

「えっ?」

 

突然、合図を出したプレゼント・マイクに僕はキョトンとする。

 

「何やってんだぁ?実戦がよーいドンで始まる訳ねぇだろ?」

「う、うわぁ!出遅れたぁ!!」

 

合図も無しに駆け出した受験生を見て僕は慌ててその後を追いかけようとする。

 

「いや!待て!落ち着け!大丈夫!大丈夫だ!!」

「ほう?急に冷静になるじゃねぇか?」

 

すぐに落ち着きを取り戻した僕は立ち止まると深呼吸して閉じていた目をゆっくり開く。

 

そして……

 

手にしていた龍騎のカードデッキを取り出すとそれを目の前に翳すとベルトが僕の腰に装着される。

 

「なんだ?」

 

未だにこちらを見ているプレゼント・マイクを他所にポーズをとり、力強く叫ぶ。

 

「変身!」

 

ベルトのバックルへカードデッキを装填した僕は瞬く間に仮面ライダー龍騎へと変身する。

 

「えっ?ええええええええっ!? ど、どうなってんだ!?す、姿が変わりやがっ……うわっ!!」

 

驚くプレゼント・マイクを黙らせるかの様に空からドラグレッダーが現れると僕の傍らにとぐろを巻きながら旋回して咆哮を上げながら佇んでくる。

 

「行くよ……ドラグレッダー!」

『グオオオオオッ!』

 

僕に呼応するかのようにドラグレッダーは再び空へ舞い上がるとそれに合わせ、勢い良く地面を蹴り上げて飛び上がる。

 

そしてドラグレッダーの背に飛び乗ると彼はそのまま僕を乗せて試験会場を飛行し、あっという間に地上を走る他の受験生達を追い抜いてしまった。

 

「な、なんだ?……ってド、ドラゴン!?」

「おい!なんだよあれ!あんなのアリなのか!?」

「なんつー個性だ!?すげぇ!!」

『グオオオオオッ!』

 

空を見上げながら驚愕する受験生達を他所に僕はそのまま現れた擬似敵に狙いを定める。

 

「あれか!疑似敵!」

 

早速、一体目を見つけた僕はカードを1枚取り出し、ドラグバイザーへ装填する。

 

『ストライクベント』

 

右手にドラグクローを装着するとドラグレッダーに乗ったまま炎を放つ。

 

「喰らえッ!SMASH!!!」

 

僕が放った炎の一撃は呆気なく擬似敵を破壊すると擬似敵は仰向けに倒れて爆発しながら炎上するともう一体の擬似敵がこちらに気付いてガトリングの銃口を向けてくる。

 

「はっ!」

 

それを見た僕はドラグレッダーから飛び降りてビルの屋上に着地すると再びカードを1枚引いてバイザーへ装填する。

 

『ファイナルベント』

『グオオオオオッ!』

「はあぁぁぁぁぁっ!!」

 

気合いを入れるかのように構えを取り、とぐろを巻きながら僕の周りを旋回するドラグレッダーに合わせて空高く飛び上がると、そのまま炎に包まれながら強烈なキックを疑似敵へ繰り出した。

 

「SMASH!!」

 

放たれたドラゴンライダーキックは攻撃しようとしてきた擬似敵を撃破するとそのまま炎に包まれて何軒ものビルを巻き添えに爆発し、沈黙する。

 

「よしっ!」

 

再びビルの屋上に着地した僕はガッツポーズを上げて計2ポイントを獲得する。

 

そんな僕の操る仮面ライダーの力に他の受験生達はただ呆然と見つめることしか出来なくなるのであった。

 




デクくんにめちゃくちゃ懐いてるドラグレッダーを描きたくて彼を虐めようとするかっちゃんに対してセコム役を任せました。

何処かのポケットなモンスターみたいだなんて言っちゃいけない。(龍騎の主題歌を担当しているのはあの人ですが……。)


そして、アンケートですが一応ここで終了となります。結果は……ファムとなりましたのでヒロアカキャラの誰かがこのライダーに変身します。ご期待ください。


そして……遅くなりましたが8月5日。遂にヒロアカ原作が最終回を迎えました。堀越先生、約10年間の連載本当にお疲れ様でした。

そのヒロアカ最終回を記念して本作でも番外編を制作中です。連載が10年ということですので仮面ライダーで10年に纏わる"あのライダー"とのエピソードを公開予定です。

龍騎アカデミア再編版を製作検討中!

  • いる。再編して欲しい。
  • いらない。このまま続き描いて。
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