聖園ミカに転生した男の話 作:自認が先生になってる人
先生はあれ?マキにはキツめに説教するのに美食や温泉開発はガンスルー?という疑問を今後指摘されると思います。
「……それで、私に聞きたいことって?」
ミカが椅子に腰掛ける。
向かい側では、リオが腕を組んでいた。
「ビナーについてよ」
その名前が出た瞬間、ミカの表情がわずかに変わった。
「ビナー?」
「ええ。あなたがアビドスで交戦し、その後ミレニアムへ残骸を持ち込んだ一件について」
リオが端末を操作する。
空中に、ビナーとの戦闘記録や残骸の解析データが表示された。
「エンジニア部から報告は受けているわ。けれど、実際に戦ったあなたにしか分からないこともある」
「なるほどね」
ミカは表示されたデータを眺めながら答える。
「戦ったと言えるか分からないけど…私が分かる範囲なら話してもいいよ」
それからしばらく、リオはビナーの行動や戦闘時の様子について質問した。
ミカもそれに一つずつ答えていく。
やがて質問が途切れた。
「……ありがとう。十分よ」
リオは端末を閉じる。
そして、少し間を置いてから口を開いた。
「もう一つ、あなたに頼みたいことがあるわ」
「なに?」
「もし、ビナーのような脅威が再びミレニアム周辺に現れた場合――」
リオは真っ直ぐミカを見る。
「その時は協力してもらえないかしら」
部屋が静かになる。
ミカは少し意外そうに瞬きをした。
「私に?」
「ええ」
「ミレニアムの戦力なら私よりずっと詳しい人たちがいるんじゃない?」
「通常の事態ならね」
リオは即座に答えた。
「でも、ビナーとの戦闘を見れば分かる。あれほどの存在に単独で対処できる生徒はアナタ以外誰もいない」
「……そっか」
ミカは頬杖をつき、少し考える。
「つまり、何かあった時のための保険ってこと?」
「そう考えてもらって構わないわ」
「ずいぶん正直だね」
ミカが小さく笑う。
リオは表情を変えない。
「もちろん、無理に戦ってもらうつもりはないわ。あくまで協力要請よ」
「ふーん……」
ミカは椅子から立ち上がる。
「分かった」
「……協力してくれるの?」
「どの道放っておけばトリニティも被害を受けそうだし、いいよ」
ミカは振り返り、穏やかに笑った。
「でもやるからには手加減出来ない。だから…本当に追い詰められた時に呼んでね」
「…………」
リオは少しだけ眉をひそめながらも言葉を絞り出した。
「ありがとう」
返事を聞いたミカは軽く手を振りながら出口から出て行った。
閉じていく扉を見つめながら、リオは小さく息を吐いた。
「……彼女は相手が誰だとしても必要なら殺す事を躊躇わないのでしょうね」
その隣で、待機していたトキが淡々と答える。
「…もう全て彼女に任せては?」
「……これは私の…いえミレニアムの問題よ。彼女はあくまで保険」
リオは心の中の躊躇いを誤魔化すように端末へ視線を戻した。
ある日トリニティからミレニアムへ向かう道中。
時刻は、すでに夜になっていた。
街には街灯がぽつぽつと灯り始め、昼間とは違った静けさが漂っている。
ミカは一人、夜の街路を歩いていた。
目的地はミレニアムサイエンススクール。
先日回収したビナーの残骸について、解析の進捗を確認するためだった。
道中絡んできたヘルメット団を返り討ちにしたミカは戦利品の財布の中身を抜きながら足を進める。
その時だった。
ふと、前方の道に見覚えのある人影を見つけた。
「……あれ?」
ミカの足が止まる。
街灯に照らされた少し先の道。
そこには先生がいてその隣にはミレニアムの生徒がおり、二人は何やら話をしている。
「………ちゃんと謝って、マキ。」
声が聞こえたミカは目を細め少しだけ立ち止まった。
夜の静かな街路に、二人の話し声がかすかに響いている。
遠くから眺めていると、そのミレニアムの生徒が先生に何かを叱責されている様子だった。
なんとなく気になったミカは会話の内容に耳を傾ける。
「……どう?凄いでしょ、先生。」
「みんな困ってるでしょ、行き過ぎたいたずらはダメ。」
「でもBOOMは…」
「止めないと本当に怒るよ?」
威圧感を出しミレニアムの生徒を叱り付けている
先生を見たミカはぽつりと呟く。
「なんかあの子にやたら当たりが強いなぁ」
他人に迷惑を掛けるな!と生徒を叱る先生の姿をしばらく眺めていたがやがてミカは視線を逸らした。
「まあ、いっか」
自分には関係のないことだ。
そう言い聞かせるように、再び歩き出す。
先生たちとは別の道を選び、ミレニアムへ向かう。
――しかし。
数歩進んだところで、ミカはほんの一瞬だけ振り返った。
そこにはまだ、街灯の下で話す先生と項垂れるマキの姿があった。
(
ミカは何も言わず、今度こそ前を向く。
「……早く行こっと」
そう呟いて、夜のミレニアムへ向かう道を歩き続けた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
夕暮れの街。
人目につかない建物の陰で、ワカモは一人、双眼鏡を覗いていた。
その視線の先にいるのは――聖園ミカ。
「……いました」
小さく呟く。
双眼鏡越しに映るミカは、いつもと変わらない様子で街を歩いていた。
その姿を見た瞬間、ワカモの胸には二つの感情が同時に込み上げる。
――怖い。
そして――もっと見ていたい。
ミカのことを思い浮かべるだけで、背筋が自然と強張る。
あの圧倒的な力。
自分がどれだけ距離を取っていても、決して油断出来ないと思わせる存在感。
ワカモにとってミカは、明確に「恐ろしい存在」だった。
けれど。
それと同時に感じる圧倒的強さという華。
「……美しいですねぇ」
気付けば、そんな言葉が口から漏れていた。
慌てて自分の口元を押さえる。
「な、何を言っているのでしょう、私は……」
頬がわずかに熱くなる。
それでも双眼鏡を下ろすことはできなかった。
むしろ、先ほどよりも丁寧にミカの姿を追っている。
歩く姿。
立ち止まった時の仕草。
ふと髪を整える仕草。
その一つ一つが、どうしようもなく気になってしまう。
「怖い……ですけれど」
ワカモは小さく笑った。
「……嫌いでは、ありません」
むしろ、その逆だった。
恐ろしいからこそ目が離せない。
近づくことには躊躇してしまうのに、遠くから眺めているだけなら、いつまでもそうしていたい。
そんな矛盾した感情を抱えたまま、ワカモは再び双眼鏡を覗く。
「もう少しだけ……見ていても、よろしいですよね?」
誰に許可を求めるでもなく、そう呟く。
遠くのミカは、そんなワカモの視線など知る由もなく歩いている。
――そう思っていた。
不意に。
ミカが足を止めた。
「……え?」
ワカモの指先が、ぴたりと固まる。
双眼鏡越しに映るミカが、ゆっくりと顔を上げる。
偶然。
そう思いたかった。
けれど次の瞬間。
ミカの瞳が――真っ直ぐにこちらを捉えた。
「…………」
双眼鏡のレンズ越し。
遥か遠くにいるはずのミカと、確かに目が合った。
ワカモの呼吸が止まる。
距離がある。
建物の陰にも隠れている。
それなのに。
まるで最初から、そこにワカモがいることを知っていたかのように。
ミカは、双眼鏡の向こう側を真っ直ぐ見つめていた。
「……っ」
ワカモは、ゆっくりと双眼鏡を下ろした。
これ以上は、まずい。
そう直感した。
先ほどまで遠くにいたはずのミカと、確かに目が合った。
ならば、ここに留まっている理由はない。
ワカモは音を立てないように立ち上がる。
「……今日は、ここまでにしておきましょう」
そう呟き、ミカがいる方向とは反対へ走り出そうとした。
その瞬間。
――ぽん。
「……え?」
肩に何かが触れる。
強く置かれている訳ではない。だが指一本動かせない程の重圧をワカモは感じていた。
恐る恐る視線だけを動かす。
自分の肩に置かれているのは――白い手。
「…………」
そして、その手の持ち主が誰なのか。
考える必要すらなかった。
いつから。
どうやって。
あれほど離れた場所にいたはずのミカが、どうして今、自分のすぐ後ろにいるのか。
理解が追いつかない。
ワカモはゆっくりと振り返る。
「ミ、ミカ……様……?」
ワカモの声が震える。
先ほどまで逃げようとしていたはずなのに、気付けば完全にミカに捕まっていた。
ミカはそんなワカモを見つめながら、いつもの穏やかな笑顔を浮かべる。
「うん、そうだけど…アナタは誰?」
「私は…」
厄災の狐と呼ばれる七囚人の1人である。そんな風に今までは臆面もなく名乗っていたが彼女を前にすると何故か言葉が出なくなった。
ミカは何も言わずに立ち竦むワカモの肩に手を置いた。
「行く場所ないならトリニティに来なよ」
「……え?」
突然の言葉に、ワカモは言葉を失った。
「……私は……」
「じゃあ、行こっか」
「えっ?」
ミカはワカモの手を取った。
「ちょ、ちょっとお待ちください、ミカ様! 私はまだ行くとは――」
「細かいことは後で考えようよ」
「しかし……!」
「大丈夫だよ」
ミカはにっこりと笑う。
「私がいるから」
その一言に、ワカモは完全に言葉を失った。
抵抗しようと思えばできるはずだった。
けれど、ミカに手を引かれたワカモは、結局その場から動けずにいた。
「さあ、行こう?」
「…………はい」
こうしてワカモは、自分の意思でトリニティへ向かうというよりも、半ばミカに連行されるような形で、その場を後にすることになった。
私は先生が美食や温泉開発に叱ってる所を見た事がないんですが、皆さんは何故先生が美食と温泉開発を放置してるのか理由を一緒に考えて下さい。
後、低評価は別に良いんですが、明らかに日本人なのに評価のコメントを全部外国語で書かれて荒らされたり民度が本当に酷い。
後は理不尽な理由で低評価入れる人が多いです。
①ブルアカで先生アンチものを書くなんて論外!低評価!→タグに先生アンチだって書いてあります。【読んだら良くなかったから低評価】ではなくて【低評価を付けるためにページを開く】人が多いです。それは流石にフェアじゃないですよ
②これで最終的にハッピーエンドに落ち着くとしたらご都合主義でしかない!←私はこの作品がハッピーエンドかバッドエンド、どっちになるのかなんて一言も言ってません。今後の展開を勝手に想像して低評価付けないで下さい。
先生ですがアニメ先生にしようと思ってるんですがどっちが良いですかね?
-
アニメ先生でも良い
-
好きにすれば良い
-
アプリ先生で