聖園ミカに転生した男の話 作:自認が先生になってる人
トリニティへと連れてこられたワカモは、ミカに腕を引かれるまま、校舎の一角にある執務室へと通されていた。
室内には、ミカの指示を待つパテル分派の生徒たちが数名控えている。彼女たちは突然連れてこられた仮面姿の少女を見て、一瞬だけ困惑した表情を浮かべたものの、すぐに姿勢を正した。
「ミカ様。その方はいったい……?」
「んー? この子?」
ミカは隣に立つワカモをちらりと見た。
「今日からトリニティの生徒になる子だよ⭐︎」
「……は?」
思わず声を漏らしたのはワカモだった。
「ミ、ミカ様? 今、何と……?」
「だから、今日からあなたもトリニティの生徒ってこと!」
ミカは当然のことを告げるように言い切った。
「え、いや、しかし……私は正式な入学手続きをしておりませんし、そもそも――「何?嫌なの?」
「とんでもございません」
特に語気を強められた訳ではない。しかし気付けば考えるより先に口が動いていた。
(まさか私が誰かの機嫌を伺い従う事になるとは…)
ワカモがそう黄昏ている間に、ミカはパテル分派の生徒たちへ向き直った。
「というわけで、この子の生徒登録をお願いね。名前は……そうだなぁ」
ミカは顎に指を当て、少しだけ考える素振りを見せた。
「名前はそのまま、狐坂ワカモでいいよ。あとは必要な書類を整えて、トリニティの生徒として登録しておいてね」
「ミカ様、それは……正式な入学手続きを経ずに登録する、ということでしょうか?」
部下の一人が慎重に尋ねた。
「うん、そういうこと!」
あまりにもあっさりとした返答だった。
「生徒として扱えるようにしてくれればいいから。学生証も発行してね。できるよね?」
ミカはにこやかに微笑んでいた。
その笑顔を前に、部下たちは互いに視線を交わした。
本来ならば、学籍の登録には所定の手続きが必要になる。身元の確認や入学資格の審査も欠かせない。ましてや、目の前にいる少女はあの有名な
本来なら受け入れられるものではない。しかし指示を出しているのは聖園ミカだ。
パテル分派において、彼女の命令は絶対である。
「……承知いたしました。必要な手続きを確認し、対応いたします」
「うん、よろしくね!」
ミカは満足そうに頷いた。
そして、隣で固まっているワカモへと視線を戻す。
「よかったね、ワカモちゃん。これでトリニティに通えるよ」
頷くワカモをよそに、パテル分派の生徒たちは手続きを進めるため、執務室を後にしていった。
ミカは近くの椅子に腰を下ろし、頬杖をつきながら彼女たちを見送る。
「さて、と。あとは学生証ができるのを待つだけだねぇ」
「……ミカ様」
「なぁに?」
「私はどこの所属になるのでしょうか」
「あははっ、そうだったね!」
ミカは少しの間考え、笑った。
「しばらくは正義実現委員会かなぁ」
「治安維持が仕事だからあまり壊さないようにね?」
それからしばらくして。
執務室の扉がノックされ、先ほどの生徒が一枚のカードを手に戻ってきた。
「ミカ様。学生証の発行準備が整いました」
「おっ、早いね!」
ミカは立ち上がり、生徒からカードを受け取った。
そこにはトリニティの校章とともに、生徒としての情報が記載されていた。用意された登録情報は、ワカモがトリニティで生活するための体裁を整えたものだった。
ミカはカードの表面を確認すると、満足そうに頷いた。
「うん、いい感じ。ありがとね♪」
「いえ。ほかにも必要な手続きがございましたら、お申し付けください」
「今のところは大丈夫。また何かあったらお願いするね」
部下が一礼して退出すると、ミカは学生証を手にワカモの前へ戻った。
「はい、ワカモちゃん」
差し出された学生証を、ワカモは呆然と見つめた。
「……本当に、発行されてしまったのですね」
「もちろん! これで今日からワカモちゃんもトリニティの生徒だよ!」
「まさか私がもう一度学園に通うようになるとは……」
ミカはワカモの手を取り、その掌に学生証をそっと載せた。
ワカモはしばらくの間、カードとミカの顔を交互に見つめていた。
トリニティへの潜入を考えていたわけでも、ここで学生生活を送るつもりだったわけでもない。
ただミカを遠くから見ていたかっただけなのに。
気がつけば本人に見つかり、校舎まで連行され、あげくの果てには生徒として登録されてしまった。
「……ミカ様は、私をどうなさるおつもりなのですか?」
ワカモが恐る恐る尋ねる。
ミカは少し考えたあと、いつもの明るい笑顔を浮かべた。
「どうするって……せっかくトリニティに来たんだから、しばらくここにいてもらおうかなって!」
「し、しばらく……?」
「うん! よろしくね、ワカモちゃん♡」
その瞬間、ワカモは悟った。
自分は今、ミカの気まぐれひとつで、帰る場所どころか、これからの生活まで決められようとしているのだと。
それでも、掌に載せられた学生証を握る指先に、力を込めることはできなかった。
目の前で笑うミカに対して、恐怖と戸惑いを抱きながらも――その申し出を、心のどこかで拒みきれずにいる自分がいたからだった。
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【ミレニアムサイエンススクール】
ミレニアムサイエンススクール。
校舎の一角にある会議室では、聖園ミカがソファに腰掛け、向かいに座るノアの話に耳を傾けていた。
テーブルの上には、ビナーの解析に関する資料が広げられている。ミカはそれらを眺めながら、二人が用意した紅茶を口に運んでいた。
早瀬ユウカはカップを置き、
カップの中からは白い湯気が絶え間なく立ち上り、表面には小さな波紋が広がっている。淹れたばかりのコーヒーは非常に高温で、カップの周囲にも熱気が漂っていた。
ユウカはカップをソーサーに載せ、執務机の端に置いた。
コーヒーからは、白い湯気が立ち上り続けている。
「最近、ミレニアムでちょっとした騒ぎがあったんですよ」
不意にノアが口を開いた。
「騒ぎ?」
ミカはカップをソーサーに戻し、首を傾げる。
「ええ。ゲーム開発部の生徒たちが、セミナーを襲撃したんです」
「……へぇ?」
ミカの表情が、ほんのわずかに変化した。
「ゲーム開発部って、あのゲームを作ってる子たちだよね? 」
「そうなんですよ!後でシャーレに抗議文を送ろうかと…」
「シャーレがどう関係するの?」
質問を受けたユウカが手元の資料を閉じ説明を始めようとするとちょうど部屋の入り口が開き先生が姿を現した。
「説明すると少々複雑だったんですが…………先生がいるなら直接お話を聞いた方が早いかと」
ノアに水を向けられた先生はセミナーを襲撃するに至った経緯を語り始めた。
「なるほど。ゲーム開発部の実力を試す為に生徒達に協力して敢えて襲撃に協力したと…」
「「「……………」」」
先生の話を聞き終えたミカはしばらくの間腕を組み天井を見上げていた。
「いや何やってんの」
その言葉と共にミカは隣に立っていた先生の後頭部をひっ叩いた。
「そんなんに手を貸しちゃダメでしょ…」
その突然の衝撃に先生が耐えられる筈もなく、机にぶつかりながら転倒し床に倒れ込む。
更に運の悪いことにテーブルに当たった拍子に上に置かれていたカップのバランスが崩れ
「あっごめん」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!」
ミカは顔面を押さえながら転がり回る先生を呆れた様子で見下ろした。
「ていうか実力を測るだけだったら襲撃じゃなくても他に手段があったでしょ…」
「この間生徒に〝他人に迷惑を掛けるのはダメ〟って説教してたじゃん」
ミカはそう指摘しながらしばらくの間先生を見下ろしていたが、やがて興味を失ったのか出口に向かって歩き出す。
「先生大丈夫ですかッ!?」
ミカが動き出した事で我に返ったユウカとノアが慌てて先生に駆け寄った。
部屋を出たミカは後ろの騒ぎを一切気にする事なく携帯電話を取り出しながら歩みを続ける。
その頭の中では先生との間に起きた出来事は〝どうでも良い過ぎ去った事〟として既に忘れ去られていた。
セミナー襲撃に関してはユウカが「シャーレに抗議文を送る」って怒ってるので監督責任という言葉が当てはまるのかはともかく普通にヤバいことやってるんですよね。
その後どうなったのかは原作では描写されてないですけど、ユウカはあれだけ滅茶苦茶にされてもゲーム開発部の成果を喜んで謝罪までするほどの聖女なので抗議文は送らなかった可能性が高そう。
高評価の方はとても暖かいんですが、低評価勢のマナーがヤバすぎてハーメルン歴5年以上やってて初めて見るレベルで荒れててビックリしてます。具体的な内容を言うと規約違反になるんですが
①こんな53作品をAIに読ませてる暇あるならマトモに仕事でもしてろ53(文章要約)
②作品はどうでも良い。とにかく作品外の感想やあとがきが気に食わないから低評価な(要約)
といった、もはや作品の評価という建前を無視した人格攻撃の評価や返信の催促など規約違反すら出始めました。
嫌いな作品は見なければ良い。先生の事が好きじゃない先生アンチに興味がある人だけがこの作品を読むのが精神衛生上良いと思います。
アリスは
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助からない