育成好きのパルデア転移   作:四季 雅

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 初投稿です。よろしくお願いします。



プロローグ

 

「──よし、これで100匹っと!」

 

 自宅に達成感からかいつもよりやや大きめの声が響く。

 ポケモンの100匹目の育成が終わったところで、俺はググッと身体を伸ばした。

 

 

 俺はゲーム好きな独身一般オタである。今はポケモンSVにハマっており、仕事が終わってから毎日少しずつプレイする日々を送っている。

 

「うーん、こんな楽しいならもっと早くから再開しときゃよかったかねぇ」

 

 だが、俺がポケモンをプレイしたのはレジェンズアルセウスが本当に久々。子供の頃は第三世代のサファイアまでしかプレイしていなかった。

 

 それ以降は……恥ずかしい限りだが、『中学生にもなってポケモンとかダセ~(笑)』とかいうガキ特有のイタい時期に入ってしまい、同年代のポケモンプレイヤーを馬鹿にしていたのである。……年代が割れるな。

 

 幸い数年後、その認識は高校でできた友人にブン殴られて叩き直された。パーティ構築、三値の存在、積み技の重要性に技の読み合い等々、むしろ大人向けな奥深いゲームなんだぞとこんこんと語られ……反省してます、ハイ。

 

 では何故認識を矯正できたのにポケモンに戻らなかったのかというと、まあ、正直怖かったのである。

 その友人に語られた、

『小学生の伝説フルアタ構築? カモだろ』

『どのポケモンにどのもちものを持たせるか』

『これだけすばやさ(S)の努力値を振ると環境のこいつのすばやさ(S)無振りを抜いて先に動ける』

『交代読み交代』

『害悪戦法』

『6V色ちオシャボ厳選』

こうげき(A)すばやさ(S)をVじゃなく逆Vにする意味』

 etc.etc.……。

 こんな魔境に自分が入り込めるだなんて到底思えなかった(白目)。

 

 しかしゲーム好きだし興味はあるので、その世代で話題になっているポケモンを少しだけ自分で調べてみたり、その後付き合いを続けていたその友人からの『こんなポケモンが居てさぁ』やら『今こんな環境なんだよね』とかの話を聞いたりして、ポケモンにわかとして長年過ごしていた。

 

 レート戦をやらなきゃいいだけの話? まあそうなんだけど、友人がアレなんで自分も結局手を出してズブズブハマっていきそうで怖くてさ……。

 

 

 そんなこんなで早幾年(はやいくとせ)。新作ポケモンとしてレジェンズアルセウスの発売である。

 今作は対戦機能も無いし、とくせいすら無い。アクション性のあるポケモンだってことで、じゃあいっちょやってみっか! と20年は経ってないけどそれぐらいぶりのマジで久々にポケモンを再開してみた。

 そしたらまあ久しぶりにやるポケモンの楽しいことよ……。アルセウス捕獲までやり込み、次回作のSVが発売。これだけ楽しいんだから次もやろう! ってな感じでバイオレットを買い、ストーリーを終わらせ、ポケモン育成をしている現在に至る訳だ。DLCも終わって図鑑も全て完成済みである。図鑑完成には例の友人が手伝ってくれた。

 ちなみに、俺はバイオレット買うわーと伝えると『なら俺はスカーレットだな』と言っていたはずなのだが、気付いたらあいつはSV両方持っていたし、サブアカを周回して伝説・準伝説を複数匹集めていた。廃人コワイ。

 

 

 閑話休題。

 危惧していたレート戦への入れ込みはなく、どうやら俺はポケモンを一匹一匹育てることの方が好きらしい。久々にやったのがアルセウスだったのも影響してるのかね。

 

 育てるポケモンは出来る限り低レベルから各種アメ系アイテムを使わずに100まで育て上げ、タウリン等のドーピングアイテムを使わずに努力値を振り、なかよし度も最高まで上げるという、縛りというかちょっとした拘りや俺ルールみたいな物を設けている。

 なんかその方がゲームの中の主人公との仲や絆が深まる気がすると、そんな一般には理解されない理由でなのだ。

 俺はそういったゲームでは表示されない設定や妄想を考えてニヤニヤするのが好きなタイプのオタクである。

 伝説・準伝説やイベント産なんかの高レベルはしゃーない。

 

 友人は廃人だが、俺も俺でなかなかの変わり者だろう。

 

 

 そんな感じで、ポケモンを育て上げ、気が向いたらレート戦に潜って満足したらまたポケモンを育てるというプレイをしている。

 ガチ勢ではないので対戦成績はそこまで良くはないが、ポケモンの育成は本気だ。努力値にテラスタイプ、V等は各ポケモンでしっかり考えているため、勝てる時はポコポコ勝てる。

 

 

 で、冒頭に戻るのだが、そんなポケモン育成完了が記念すべき100匹目を迎えた。

 

 ボックスを開いて中身を確認する。

 こうして自分の手で育て上げたポケモン達がずらりと並んでいる様は壮観である。

 この子達はみんな主人公と最高に仲良しの最強のポケモンなのだ。

 次は200匹を目指そうか、それともこういった感じで楽しめることが分かったので、剣盾もやってみようか。

 

 

 次の目標を考えてワクワクしつつもふと思うことがある。

 

 ポケモン達をゲームではなく、自らの手で育てられたらどれだけ楽しいだろう、と。

 

 

「俺もポケモンの世界に行けたらなぁ……なんてな」

 

 苦笑しながらポケモンユーザーなら誰でも一度は考えるだろうそんな戯言(たわごと)をあえて口にしてみた、その時。

 

 

────聞き入れましょう────

 

 

「へっ?」

 

 どこかから厳かな声が聞こえたと思ったら、だんだんと意識が遠ざかっていく。

 これマズいやつなんじゃ……!? と考えるも全く抗えず、意識は完全にブラックアウトした。




一人の悩める人の子の望みを叶えるなんて、これは超絶有能完璧善神セウスねぇ……。
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