育成好きのパルデア転移   作:四季 雅

3 / 6
戯れつつの現状確認と考察

 

 ひとしきりオーガポン(ぽにこ)と戯れて双方満足した後、他のポケモン達も確認することにした。ゲームの俺とポケモン達が再現されているのはもう確定しているだろうが、まあ念のためだ。

 

 オーガポンが一番のお気に入りなら、この子は一番の相棒だろう。バイオレットの看板ポケモンであり、ライドポケモンという立場から冒険中ずっと一緒でお世話になる存在。博士とのバトルはほんと感動したなぁ。

 

「グオン」

 

 特別なモンスターボールを放ると出てきたのはメタリックな紫のドラゴン。背中に俺が乗っていないと分かるとこちらに振り向く。

 

「アギャ?」

 

 だが何か不思議なのか首を傾げた。

 ああ、そうか。ライドモードの時はイベント以外は乗るかピクニックかじゃないと外に出さないもんなぁ。

 

「……アギャッス」

 ミライドン。

 

 ニックネームを呼び頬を撫でると気持ち良さそうにした。オーガポン(ぽにこ)は隣でにこにことこちらを見ている。

 

 にしてもオーガポン(ぽにこ)と同じく、ゲーム時代同様に俺が“おや”だと認識してくれているようでなにより。

 衝動的に外に出してしまったが、「こいつ、何か違うぞ?」とか思われてたら終わりだったな……。いつもと変わった行動を不思議に思えどそこは問題なさそうだ。

 最も長く一緒に過ごしてるミライドン(アギャッス)が大丈夫ならもう気にしなくていいだろう。

 

 よし、折角だし他の子もいっぺんに確認できるからピクニックでもするか。

 ミライドン(アギャッス)を撫でくり回すのを終えると、平らな地面にピクニック用のテーブルと椅子を設置する。

 ……自分で出しといてなんだが、このちっちゃいリュックにどうやって入ってるんだろう。ポケモン世界の謎技術すごい。

 シュウゾウ*1は偉大だった……? いや、それでもあいつは許されないよ。

 

 ゲームの時のように残りの手持ちのボールを全て放り、解放する。

 ライド用が入ってるとはいえ、7匹同時に持てるってのは凄いよなー。いや、スマホロトムも入れたら8匹か? とかどうでもいいことを考えつつ。

 

 他のパーティーメンバーであるジャローダ、ファイヤー、オノノクス、バンバドロ、オニシズクモが一斉に姿を現した。

 

 うん、俺がゲームで育てていた手持ちそのままだ。ちなみにジャローダが記念すべき100匹目の育成完了したポケモンである。

 あと適当にボックスを眺めて次はこの子育ててみようかな、となっただけなので特にパーティーメンバーに法則性はない。完全にその時の気分である。

 

 皆が遊べるようにボールを転がしておこう。ワッとみんなボールに駆け寄って行った。

 

 さて次はスマホロトムを呼び出し、ボックス内の確認をする。

 ……うん、こちらもそのままのようだ。良かった……。手持ちだけじゃなく、俺が手塩にかけて育ててきたみんなが無事で一息つく。

 

 無事を確認してホッとしたところで今度は自分の番だ。書いてあることは少ないがトレーナーカードを取り出して見てみる。

 “ノルン”。俺が創り出した彼女の名前であり、今は俺自身の名前でもあるそれが書かれていた。アオイも良かったけど容姿はいじれるんだし、デフォとは変わるなら折角だし自分で名前を付けたかった。

 SV発売前にコライドンとミライドンという名前を見て過去と未来に関係がある話なのかと思い、それならこれはどうだと考え出したのがこの名前だ。気に入ってるけど俺がそうなるとは思いもせなんだ……。

 

 で、現在の手持ちに戻るが……うーん、どう考えてもマズいよなぁ……。

 オーガポン、ミライドン、ファイヤーを順に見遣る。

 ゲーム時代なら問題なかったが現実となった今、希少なポケモンが3匹も手持ちにいるというのは間違いなく騒ぎになるだろう。というか3匹なんて目じゃない数がボックス内にいるんだよなぁ……。

 

 そんな希少な彼女らは、威厳もへったくれもなく一般ポケモンの子達と一緒にボールに夢中になって遊んでいる。可愛い。

 あっ、バンバドロが勢い余って蹴っ飛ばしたボールをファイヤーが“待ってー!”と言わんばかりの表情で追い掛けて行った。

 うーん、どっかのコズミッククソバードとは違ってお可愛い火の鳥である。まあパルデアに来る伝説達っておやつに釣られて来るんだし、愛嬌ある感じなんかね?

 

 いくらでも眺めていられそうだがサンドイッチでも作りながら思考を戻そう。

 

 まあよく分からんおっさんが出会える訳だし目撃自体は有りそうではある。それを捕まえるとなると話は変わるだろうが……。

 だが他の地方と違って悪の組織もないし、原作開始時以降なら人々の雰囲気も柔らかいのが多い。一部のトップやらヒソ……バトルジャンキーにさえバレなければなんとかなる、か?

 

 あと、そこらの野生ポケモンからここがパルデアなのは一応分かってはいるが、時代がいつなのかという問題もある。原作開始前なのか後なのか、俺が主人公だからアオイとハルトは居ないのかそれとも居るのか……考えることが多い。

 

 あ、折角だしひでんスパイスも入れるか。……よしできた。おーいみんなおいでー。よしよし、よく噛んで食うんだぞ。

 

 みんなとサンドイッチを食べて和みながらも考えは進める。

 

 ……解決するかは分からないが、手掛かりになりそうな手はある。うーん……正直気乗りしないけど試してみるかぁ……。

 

 

 サンドイッチを食べ終えてピクニックを止め、ポケモン達を戻してテーブル等も片付けてから、ジャローダとあるポケモンをボックスから交換する。

 

 現実となったこの世界で間違いなく一番ヤバいポケモンが入ったボールを握り締め、見つめる。

 

 なかよし度がMAXとはいえ、ゲームでない以上こいつばかりはマジでどうなるか分からん。俺が“おや”ではあるが、この身体(バイオレット主人公)が“おや”ではないというのも少しばかり気掛かりな点だ……。

 ええい、怖気(おじけ)付いてても仕方ない。なんとかなれー!

 

「……アルセウス」

 

 俺は、分身とはいえ正真正銘の神をボールから出した。

*1
レジェンズアルセウスでポーチを有料で拡張してくれるNPC。しかし一回一枠のみな上に必要金額がどんどん増え、最大まで拡張するのに数百万円必要というぼったくり仕様。鬼畜。




私もひでんスパイス入りサンドイッチ食べたいセウス。人の子らよ、貢いでくれてもいいセウスよ?チラッチラッ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。