【悲報】一般無能転生者さん、帝国からの独立を謳うテロ組織の黒幕に仕立て上げられてしまう 作:IRA
「あ、お花だぁ。いっぱい咲いてるー」
こっちの道にはあまり来ないが、ラッパスイセンが沢山咲いているな。春の訪れを感じるんだぜ。
「んんー……あーにしても、さっきの客ゴミだったなぁ。呼ぶだけ呼んで、やっぱ無しでって……舐めてんじゃあ無ぇぞ。舐めるのは交尾中だけにしろや。デリへル呼んでる最中に我慢出来なくなってシコりまくりやがって……」
くっさい臭いプンプン出して俺のことを発情させてから帰らすの、本当にタチ悪い。臭いの濃さ的に3発ぐらい出したようだし、あの疲れた様子も考えると……こっちから押し倒すことも出来ん。キャンセル料導入しといて良かったわ。
「ムラムラする……クッソ、アナルが切ない……。おちんぽ様早くって疼いて仕方ない」
とは言え、こんなことを言っていられるのも幸福なことなのかね。お陰さまで、今の俺の生活は余裕で満ち溢れている。学問や文字についても詳しくなった。
最近ではドミニクなる男が長を務める、マイケル商会という中々不思議と縁の有る商会の勢いが凄くてな。なんと、うどんや出汁を販売してくれる新進気鋭の人気食品メーカーなんだ! いやぁこれは凄い、有り難い限りだ。
実は精液を用いたぶっかけうどんというのが中々美味くてな……ヘンリー様にも俺ので振る舞ったんだが褒めてくれた。嬉しい。まったく、どうして流行っていないのか理解に苦しむな。今や男娼界のスーパースターとして第五王子の精通と王弟のED治療も行ったこの俺が、美味しい美味しいって皆に言っているのに……。
「……ん?」
まったく……これだから、この時代の人間は。倫理観どうなってんの? 他者への敬意と尊重、社会の最低限の常識だろ。
「失礼」
「あぁ? んだテメ……うぉっ、えっろ」
「た、助けてくださ……うぉっ、えっろ」
人の少ない小さな通りの日陰で、少年が少女に声を掛けていた。しかしソレは、明らかに暴走した性欲によるナンパであった。腕も掴み、少女は怖がっている。
「この子が怖がっているじゃあないか。乱暴な真似は良くないよ、少年」
「だ、誰が少年だ! 俺だって来年には13だ!」
「少年じゃないか。少なくとも、私にとっては君もこっちの子も守り教え導くべき子供の一人さ」
「好き勝手言いやがって! こ、このっ……貧乳!」
あー、良いね。この生意気さ。こんなことを言っておきながら、ドスケベ仕事着によって透けて浮き出た乳首をガン見しながら赤面勃起しているのが本当に良い。
よし、決めた。
「怪我は無い? 痛くないかい?」
「はっ、はい……」
「ふふっ、なら良かった。怖かったね。けれど、もう大丈夫。後は、私に任せてくれたまえ」
「……は?」
掴まれていた少女の腕を見て様子を確認した後、髪が崩れないように頭を撫でる。そして、今度は私が少年の腕を掴む。困惑する彼の顎を持ち上げ、他者の感情を増幅させる緑に光る魔眼で目を合わせる。
「ぁ……う」
「少年、私について来なさい。説教をしてあげよう、ゆっくりね」
性欲が暴走してしまった子供とは言え、やっていたことは性暴力未遂。それ相応の、罰は受けて貰う。精巣がカラカラに枯れ果てても、搾り取ってあげるからね♡
「参った」
ついうっかり、やり過ぎてしまった。適当な路地裏に連れ込んで地面にマットを敷き、人に見られるかもしれない状況で全裸に剥いだ少年のおちんぽ様を虐めていたんだが……八発目で、呻き声を上げながらチョロチョロ微量のカウパーを垂れ流す機械になってしまった。
「綺麗な服だし、下流労働者の子でも無いだろう。身分証明書やそれに準ずる物とか持ってないのか? おっ、有るじゃないか」
えぇと……あぁ、王立第一海軍少年士官学校の生徒さんね。名前はウィリアム・グウィニック・ドリー、ドリー男爵家の四男と。
ドリー男爵と言えば、以前招待して貰ったパーティーでヘンリー様へ挨拶に来ていたな。確か……王立魔術学院の戦闘魔術学教授だったか? 小物臭が凄かった記憶が有る。
「……住所遠いな。貴族だし、色々面倒臭いンゴ」
俺は自分と共にウィリアム君の身体を拭き、服も着させる。
「…………ま、まぁウィリアム君も半分性犯罪未遂だし、うん。お灸を据えるって意味でも……ね。馬車代くらいは持ってるし」
じゃあな少年! 多分もう会うことは無い!
◇
「おっ」
自宅で''自慰のすすめ'''第四巻の執筆中、外から窓に何かが止まった音がした。この音は、聞き慣れた音だ。素晴らしい時の訪れを示す福音と呼んでも差し支えない。
「イッセイ君とニセイ君じゃないかー!」
イッセイ君とニセイ君というのは、ヘンリー様が使役されている双頭鷲のことだ。双頭鷲は脳と消化器系を二つ有しており、それぞれの頭に独立した人格を有する。サイズは人間の子供程度の体長と大柄。この二羽は、ヘンリー様の伝書鳩として働いている。
「ほら、オヤツ。あー可愛いねー、よしよし」
賢く、働き者で、自分に懐く動物。可愛くない訳が無い。数え切れぬほどの人々の脳を破壊したこの俺とて、人並みの感情は持ち合わせているのである。
「手紙の内容は……いつも通り、俺を抱きたいってことか。カァーッ! 良い男に求められんのは嬉しいねぇ! 俺ァ罪なメスだぜ、まったく!」
一応言っておくが、俺はゲイではない。バイでもない。メス堕ちなんか以ての外。そうに決まっている。あくまでも、これは仕事。不思議と凄まじく楽しくて気持ち良く、稼ぎも良い最高の仕事だからやっているだけなのである。決して、ヘンリー様からの手紙にカウパー垂れ流しながら赤面でキュンキュンしたりなんかいない。断じて。
「さ、行こっか」
俺はイッセイ君とニセイ君と共に、ヘンリー様の屋敷へ向かった。
「ヘンリー様♡」
「おはよう、ミッシェル。急に呼び出してすまないね」
「いえっ♡ ヘンリー様の為とあらば、私はなんだっていたします♡」
「そうかそうか。では、早速頼むよ。金玉がグツグツと煮えたぎって仕方ないんだ」
お゛っ♡ フェロモンえぐっ♡ しゃぶる為に少し屈んだだけなのに、布越しの臭いだけでイキそうっ♡
「ヘンリー様! ヘンリー様ぁ!」
「どうしたアレン! 何事だ!」
「ぁっ……」
い、良いところだったのに……。いやしかし、どうしたのだろう。ヘンリー様は、普通に男娼を抱く時は扉に鍵を掛ける。しかし、ヘンリー様の部下は扉をぶち壊し抜けてやって来た。
「べ、ベイリッシュが蜂起しました! 首謀者は、マイケル商会のドミニク! 複数のベールランド系組織と手を組み、武装船団にてガーリンへ攻撃を開始したとのこと! 先程、ベールランド防衛大隊長殿から通信魔術*1による報告が届きました!」
「なん……だと……?」
「目的は、ベールランドの統治権譲渡及び独立! 譲渡、という言い方から大戦争を望んでいる訳では無いでしょうが……相手はマイケル商会、マイケル火薬の製造が出来ない我々では人海戦術しか……」
…………マイケル商会!? マイケル商会なんで!? ま、マイケル商会って若手食品メーカーじゃないの!? マイケル火薬ってなんだよ! というかマイケルマイケルってうるせぇな! 1980年代の地球かよ!そんでもって、俺の本名を商会名にするの止めろ! 源氏名ミッシェルだけど、風評被害来るかもしれないじゃん! クソ偶然がよぉ……。
「…………いや、その機運は有った。戦争の火種に足る、理由も。ベスプィカの反ケルテン感情は根強く、ベールランドの方々も独立を常に願って来た。十三年前のジャガイモ飢饉への対応の酷さも、それに拍車をかけた」
「では……中立を貫かれると?」
「…………人道のみを思えば、私はベールランドの手助けがしたい。だが、私はグレースランド貴族だ。先祖代々受け継いできた家、帝国への恩と愛、授かりし四騎士と碩学卿の称号、そして……お前達を養い続ける義務が有る」
あっ、ヘンリー様の真剣なお顔格好良いっ♡ やーん、ハンサムー♡
「ミッシェル、すまないな。悪いが、今日はもう帰ってくれ。私は、愚かなる国賊を討たねばならぬ」
「嫌でございます」
「……なに?」
「所詮、私は一介の男娼。ヘンリー様の側室にもなれぬ下賎な身。しかし、誠に勝手ながら私の居場所はヘンリー様のお側と決めております。故に、お断りします。何が有ろうと、ガーリンへ行こうとも、貴方の近くに纏わり付きます」
「…………………はぁ。こうなった君の頑固さは、身に沁みて分かっている。下手に巻き込まれて死ぬことは、許さんぞ」
「ハッ!」
おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様おちんぽ様!
あー!!! ムラムラするーーーッッッ!!! この同行チャンスを逃したら、もう数ヵ月はヘンリー様のおちんぽ様を味わえない! この、興奮が絶好調の状態からのお預けスタートで!
しかも、もしもヘンリー様が死んだらどうする!? ヘンリー様はもう初老だぞ! ヘンリー様クラスの良い男なんて、探せる訳無いだろ!
あぁクソッ……ドミニクめが! このクソ野郎が! なーにが独立じゃ! ベールランドがグレースランド様に逆らうんじゃ無ぇぞ!
……そういや、俺の友達の方のドミニクは元気かな。アイツは頭が良いから、きっとベスプィカで元気にやってると思いたいんだが……まさか、マイケル商会側の兵士になってたりしないよな? 心配だ……。