輝く星と夢がない少年 作:多音
「では自己紹介お願いね」
「若菜四季です」
翌日に若菜さんが言ってた通り体験入部として参加する事になっていた。米女さん関連で動いてるのはなんとなく分かりますですがらにしても即体験入部とは行動力がありますですね。
「四季ちゃんはこの間のライブを観て、興味を持ってくれたみたいなんだ」
「ありがとうございます。今日はスクールアイドルを体験してみてください」
「はい。分からない事があったら坂本君に聞いてやっていきます」
「ん?まぁマネージャーなのですから分からない事は教えますですよ?」
「一年生にはあんたのマネージャーの腕がもう知れ渡ってるの?」
「さぁ?同じクラスだからなんじゃないのです?」
「だとしたらきな子だって居るでしょ?」
若菜さんから分からない事があったら僕に聞くという発言にすみれ先輩が疑問に思ったようなのです。同じクラスだからかなぁと思いましたですが確かにきな子も同じクラスなはずなのです。
「若菜さん、なんで涼君の名指しなんすか?」
「坂本君は視た物は一瞬で模倣出来てそれを上回る動きが出来るから聞くのに1番適任だと判断した」
「リョーの才能は一年生でも有名なんデスね!」
「いや、私と桜小路さん、後もう1人しか知らないと思う」
そういや、きな子が入部を決めた日に若菜さんに才能を視せましたですね。確かきな子に変なマシーン付けられて?というような事があり、あの時の僕の全力で走っても追いつかない速さだったですから。
「あの時は怖かったっす……」
「心中ご察ししますのです」
「後押しのつもりだった」
若菜さんの後押しの癖の強さがやばいのです。あんな強制ランニングマシーンみたいなのを使ってする後押しっておっかないのですよ。
「まぁ、それは置いておくとして念願の1年生っす〜……。きな子や涼君と同じ1年生っす〜」
「置いておいて良いのですね……」
「確かに練習始めなきゃだしね」
きな子はあの事は怖かったようだが1年生の体験入部の嬉しさの方が上回ってるようなのです。まぁ千砂都先輩の言うように練習を始めなければならないのですから本人が気にしてないならそっちの方が良いのです。
「一応聞きますですけど、米女さんに言ってないのです?」
「うん。直接は言ってない」
「直接は?」
隙をみて、若菜さんに聞くとやはり米女さんに言ってはなかったようなのです。直接はって事はなんか違うやり方で教えたとかなのでしょうか?
「私は科学部もやってるからいつもは科学室に居る。そしてメイも科学部の部員だから化学室にメモと双眼鏡を用意しておいたから窓から私たちを見てるはず」
「焚き付けるにしてもやり方ってもんを考えるのですよ……」
「大丈夫。きっと上手くいく」
なんともまぁ途中の流れを無視してる作戦なのですよ。これ数学でいったら途中式を書かないで答えだけ書くようなものではありませんですか。喧嘩にならなきゃ良いですけど……。
「まぁ、ちゃんと話し合うのですよ」
僕は高校からの2人しか知らないしそこまで仲が良いわけではありませんですので、それだけ言ってきな子や先輩達の方へ行った。
──────
さっそく柔軟から始めてみましたですが若菜さんは身体が柔らかかった。きな子の入部したての頃に比べると凄い違いなのですよ。
「良いデスよ〜……可可と同じくらいには柔らかいデスね……」
「いや絶対若菜さんの方が柔らかいのですよ」
「もっと伸ばせるけどやった方が良い?」
「限界を知りたいしやるのです」
「じゃあ伸ばす」
「なんデスと……!?」
可可先輩がなんか張り合ってますですが柔らかさが違いすぎますのですよ。こういうのって先輩としては逆じゃなくちゃダメなのではないのです?確かに若菜さんが体柔らかいのも分かりますですけどね。
「せっかく来てもらったし軽いステップとフォーメーションの練習に参加して貰おうか」
「いいですね!」
「みんなと一緒に踊るのは楽しいっすよ!」
若菜さんはステップとフォーメーションの練習に参加して貰う事になりましたのです。まぁ、普通に出来そうではありますですしね。
「どうかしたの?」
千砂都先輩が若菜さんに声を掛けたが若菜さんは屋上の入り口の方をずっとみてる。これは米女さんが様子を見にきたのでしょうか?
「ちょっと気になる事があるのでみてきても良いでしょうか?」
「それは良いけど……」
「何かあるんすか?」
米女さんが来てるのを知らない先輩達ときな子は困惑してしまう。
「何?」
「誰か居るの?」
「もしかしてきな子達に見えない何かが見えてたりするんすか!?」
「そうじゃないから安心するのです」
ドアに喋ってるように見えてしまいきな子に怖がられる。きな子幽霊とか怖い話は苦手ですますから怖くなる気持ちは分からんでもありませんのです。
「気のせいみたいでした」
「気のせいだったんですね」
「じゃあフォーメーションに付いて練習始めようか」
あぁLiellaと並んで余計に焚き付けようとしてますのですこの人。
「あいつ〜……!!」
「そんなに若菜さんがLiellaと並ぶのが気になりますのですか?」
「そんなの当たり前……ってうわぁ!?」
僕がドアに対してというか、もう入学式の前日のきな子くらいに前のめりで観てる米女さんに声を掛けるときな子の再来レベルに同じように屋上への扉が開かれましたのです。まぁ僕が最終的にやったようなものでもありますですけどね。
「なんか前にもこんな事あったわよね」
「うっ」
「あ、ああああ、こ、こここれには山よりも高く海よりも深いわけが……」
「テンパって変な事言ってますのです……」
「この子は?」
「米女メイ。1年生」
「お友達?」
「うーん……」
若菜さんは友達と即答するかと思いましたですが……何か訳ありだったりするのでしょうか?それとも友達の基準が分からないというタイプ?
「もしかしてスクールアイドルにご興味があったり〜♪」
「そ、そそそんな……!見てるだけでも幸せですからっ!!」
「ずっとそこのドアの隙間から見てた」
「うおぉい!」
「もう隠す気もありませんですのね……」
なんかこの2人からクゥすみ先輩の掛け合いに近いものを感じるのです。
「それは、もう興味津々ということデスね!」
「丁度良かったです!」
「もし良かったら、ちょっとだけ体験してみない?」
「わ、私がスクールアイドル……!?私なんかがLiellaに〜……!」
これは推しから誘われた嬉しさと理由は分からないけどやりたくない気持ちがごちゃごちゃになった表情をしてますのです。
「あ、おい!四季はどうするんだよ?」
「そういえばそれを聞くためにここに来たようなものだったですね」
米女さんがテンパってて忘れていましたのです。
「私は……まだ決めてない」
「っ……ふん!嘘つくなよ……私、帰る」
「待つのですよ」
「うるせぇ!帰るんだよ!」
「若菜さんと後でキチンと話し合った方が良いのですよ……」
「っ……坂本に何が!」
「周りや若菜さんに聞こえないように言ってるんだから大きな声を出すななのです……。こんな事で関係が崩れたりもしますですからね……?まぁ余計なお世話かもしれませんですけど……」
「……ふん!」
「米女さん……」
まだストレートに言ってくる米女さんにちゃんと話さないと仲悪くなる事がある事を伝えておいた。これでお互い思ってる事を言えば良いですが2人の性格的にどうなるか全く読めませんのです。絶交とかにならないよう事を祈りたいが先程のまま話し合わせるよりは米女さんも落ち着いて話し合えるはずなのです。
「米女さんになんの話をしたんすか?」
「ん?派手に転んでましたですからどこか痛めてないか聞いただけなのです」
「それにしては怒っていたような気がするのですが」
「いやどこも痛めてないから早く通せって事なのです」
「そういう事か〜」
まぁ、気にされましたですが上手く誤魔化せましたのです。2人の人間関係をしたなんて言えるはずがありませんですからね。
「練習が終わったら来て欲しい所があります」
「若菜さん……?」
どうやら今日という1日は簡単には終わってくれそうないようなのです……。
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