輝く星と夢がない少年 作:多音
先輩達と別行動を決めた次の日僕らは化学室に居たのだがなんかオニナッツから提案があるらしい。いや、なんでここで話し合いみたいなことをしてますのです……。
「グループ名っすか?」
「なんでそんなもの決める必要ありますです?」
「何を言うんですの!せっかくLiellaの妹分として5人で活動するんだから新しいグループ名が必要ですの!」
いや、なんで勝手にLiellaの妹分になってるんですか僕らは……。ていうか人数に僕も含まれてるのですね。
「例えばこれとか……」
「全力♯?」
「なんかダサい名前なのです」
「じゃあどんな名前が良いんですの?」
「そんなの雑誌とか本とかから絞り込むのが良いのではないのです?」
僕は他のスクールアイドル雑誌とかを取り出して良い名前が無いか探す事にしたのですがそれを止める声があった。
「いや!それパクろうとしてるっす!」
「他のグループの名前使うなんて許されると思ってんのか!?後、なんで今日発売のスクールアイドル雑誌が鞄から出てくるんだよ!」
「まず私たちはLiellaの妹分じゃない」
3人にツッコミを入れられまくってしまったのです。あ、後スクールアイドル雑誌に関しては集まる前に目についたから買ってきたのです勉強のために。
「それは分かってますの……えーと、どちらかというとユニット名!ユニット名ですの!!」
「夏美ちゃん!」
「はい!」
「きな子たちが先輩達と離れて練習を始めるのは先輩達に追いつきたいって思ったからっす!優勝を目指すLiellaの力になりたいって思ったからっす!」
何かと先輩達と僕らを別グループにしようとする魂胆が丸わかりのオニナッツについにきな子が自分達の考えを言う。きな子の言うとおりLiellaに追いつくためにやってるのであって動画のためではありませんのですからね。
「分かってます、分かってますの」
「Liellaの力になれないならスクールアイドルするつもりは無い。少なくとも私はな」
「私も同じ考え」
「僕もLiellaに全てを賭けてますですから」
「わ、分かってますの。あくまでも一案、一案ですの」
オニナッツは一旦外に出ると言い科学室から出て行った。僕は北海道合宿のための荷物を用意しておくよう指示して科学室から出た。
「全員意思が固すぎますの……分断さえすれば後は思うがままだと思ってましたのに。でもこんな所で夏美は諦める訳には行かないんですの」
「何を諦めないのです?」
「ナッツー!?あ、あなたでしたの?」
「そうなのです」
僕が突然声を掛けたので驚くオニナッツ。なんか僕ってよく驚かれますですがこれ全校生徒とかクリアしそうな勢いなのですよ。
「そういえば気になってたんですけどあなたはなんでマネージャーやってるんですの?」
「まぁ、確かにこの学校に1人しか居ない男子生徒の僕がマネージャーをやるのは不思議に思われても仕方ありませんですよね」
「いや、聞きたい事に何も答えてもらってないのですの」
「ん?ああ、マネージャーやってる理由はきな子の幼馴染だからなのです。それと……」
「それと?」
「僕には夢がありませんですからLiellaと一緒に優勝を目指す事が僕の次の夢に繋がると思うのです」
「あなたにも夢がないんですの……」
「なんか言いましたですか?」
「なんでもありませんの!さぁ戻りますの」
オニナッツは何かを言いそうになってたが言うのを辞める。あぁこれは夢で挫折したとかあり得そうなのです。まぁ四季とかメイと違ってその悩みだと僕が偉そうにアドバイス出来るような事も無いのです。
「さぁて5人でどうするかもう一度話し合いを……あれ?」
「あ、今日のうちに出発しますですから荷物早めにまとめて置いてくださいですよ?」
「それをもっと早く言いますのー!!」
「言ったら面白くないですから黙ってるに決まってますのですよ。夕方には出ますですから早く準備しておくのですよ〜」
僕はそれだけ言って千砂都先輩から練習メニューを受け取るために部室へと向かう。
──────
「練習メニュー貰いに来ました〜」
「涼君!!」
「ど、どういう状況なのですこれ?」
練習メニュー貰いに部室に来たら凄いスピードでかのん先輩に捕獲するような感じにしがみつかれて泣かれてる。
「涼が来るまではずっと空気重くしてたのだけど……」
「リョーが入った瞬間に獲物を狙うかのようにしがみつきマシたね……」
「本当に何があったのでしょうか?」
「かのん先輩の情緒が不安定なのですよ……」
いや本当に何があったのですか……。千砂都先輩以外がこの場に居ればなんとか出来そうではあるがまだ来ていないようだ。
「うぃーす!!……かのんちゃん達は何やってるの?きな子ちゃんが見たら怒られちゃうよ?」
「いや僕も理由が分からず困惑してますのですよ」
千砂都先輩は部室に来て早々この普段なら起こらない状況にも冷静に言葉をかけてくれるのです。
「朝からかのんの様子がおかしいのよ」
「ここは幼馴染の力でなんとか……」
「うぅ……」
「どうしたの、話聞くよ?」
──────
屋上にてかのん先輩から事情を聞く先輩達と僕。
「2年生に何か行けない所があったのかなぁ〜って」
「行けない所?」
そんな所は僕が見る限りありませんですけど、かのん先輩はそんな風に思っていたのか。
「せっかく1年生も入ったから……夏休みは皆んなで賑やかに練習だ〜って思ってたんだけど……」
「1年生達にも思う所があったって事だよ。ね、涼君?」
「はいなのです!」
「でも……」
まだ不安そうなかのん先輩。だがこれはきな子達が自分達の成長のために考えた上での決断なのでまぁ申し訳ないが納得して貰うのです。
「きな子達も一歩を踏み出そうとしてますですからどうか見守ってくださいなのです」
「リョーの意見に賛成デス!」
「み、みんな聞いてたの!?」
「割と最初から聞き耳立ててましたのです」
「何も言わずに待つのも上級生としては必要な事ですよ」
「そうよ!私達ももっとレベルアップして後輩達の腰を抜かしてやりましょう!」
次々と現れて言葉をかける他の先輩達。すみれ先輩の言った腰を抜かすって奴は今以上に驚かせるって事なのですかね?
「うん……そうだよね!」
「よし!かのんちゃんも元気になった事だし別練習中の練習メニュー渡すね!」
千砂都先輩はそう言って僕に練習メニューを渡してくれた。練習メニューを見た感じなのですが僕の想像以上にびっしりと練習メニューが書かれていた。
「夏休み後にはすぐに説明会でのライブもあるから怪我とかに気をつけてしっかり練習してきてね」
「分かりました」
練習メニューもしっかり受け取ったし、これから僕ときな子の故郷での夏合宿の準備は整いましたです。
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