輝く星と夢がない少年   作:多音

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2話

「お待たせしました!」

 

 僕ときな子は先輩の家の喫茶店に案内され店員の先輩の妹さん?に飲み物を出して頂くおもてなしをして貰っていた。

 

「なんとハイカラな……これが東京……」

 

「凄い美味しいのです」

 

 きな子は一口飲んで感動したような反応をし、僕も出して貰った飲み物を頂いたが凄く美味しかった。

 

「今年は男子生徒入るんだ?」

 

「うん!学校初の男子生徒だよ」

 

「前例が無いのですね……」

 

「でもかのん先輩みたいな人が居るんだからすぐに馴染めるっすよ!涼君!」

 

「えっ!?お姉ちゃんが頼りにされてる!?」

 

「ふっ。私、先輩だから!」

 

「うぅ……」

 

 先輩を強調したかのん先輩に妹さんは引いたような表情でその場から離れて行った。

 

「2人とも、飲み終わったら家まで送るよ!」

 

「何から何まで申し訳ないっす……」

 

「ありがとうございますです」

 

「いいえ!」

 

 改めて僕ときな子は先輩にお礼を言う。

 

「あの……」

 

「ん?どうしたの?きな子ちゃん」

 

「さっきのスクールなんとかというのは……」

 

「スクールアイドルだよ」

 

「スクールアイドル……」

 

 きな子の問いに笑顔で答えるかのん先輩。

 

「うん!すっごく楽しくて、やりがいあるよ!」

 

「自分達で曲や衣装、踊りの振り付けを考えるのです?」

 

「うん!私たちは5人の得意な所を活かして完成させてるんだ」

 

「凄いっす……」

 

 きな子は目の前の先輩達に改めて目をキラキラさせて感動している。

 

「って言ってもまだ私も始めて1年しかたってないんだけど…… けど私は、スクールアイドルと出会って人生が変わった。頑張ろうって、前向きな気持ちになれたの!」

 

 スクールアイドルの素晴らしさを僕たちに伝えるかのん先輩。スクールアイドルでの活動を通じての経験は先輩にとって大事な物なのがさっき会ったばかりの僕ですら伝わる。

 

「興味があったら部室に来てよ!」

 

「は、はい!その時はまたお邪魔するっす!」

 

「涼君も興味があったらマネージャーとして歓迎するよ!」

 

「えっ?こういうのって男子が関わっちゃダメなのでは?」

 

 まさかの自分にも勧誘をするかのん先輩。アイドルなのだから僕が混ざるのは良くないのではないだろうか。

 

「ううん。他のグループでは男の子がマネージャーやってるグループもあるみたいだから大丈夫だよ!」

 

 男がマネージャーする事は特に影響は無いと言うかのん先輩。

 

「自分もきな子と同じでお邪魔するかもしれないって事で」

 

「うん!いつでもおいで!」

 

 人生が変わるという発言に少し興味があるが、もし飽きてモチベが下がった時に先輩達にかける迷惑は計り知れないので即答出来ない。きな子が居ないのに入るのもなんか違う。またきな子任せにしてしまうのはなんか情けないのです。

 

「ごちそうさまでしたなのです」

 

「飲むの早いっすね〜涼君」

 

「美味しかったですから、あっという間に飲み終えたのです」

 

「そう言って貰えると嬉しいな」

 

 もちろん美味しかったが本当の理由は勧誘で自分が真剣に出来る自身が無いし、きな子任せにしてしまう事に自己嫌悪してしまい速攻で飲み終えてしまった。先輩は気づいてないみたいで良かったのです。

 

「きな子も飲み終わったっす」

 

「もっとゆっくり飲んでも良かったのですよ?」

 

「涼君を待たせるのは申し訳ないっすから」

 

 僕に笑顔を見せながらそう答えるきな子。

 

「仲が良いんだね!」

 

「はいっす!きな子と涼君は仲良しっす」

 

「まぁ仲が良い方だとは思うのです……」

 

 きな子は元気よく答えて自分の手を握って仲が良い事をアピールしている。自分は恥ずかしさから素っ気ない返答になった気がする。

 

「よし!じゃあそろそろ行こっか」

 

「はいっす!」

 

「よろしくお願いしますのです」

 

 かのん先輩の案内の元ようやく今日から住む部屋まで辿り着けたのだが、女子2人と男子1人で仲良さそうにしてたので周りの視線が痛かったのです。

 

 ──────ー

 

「涼君何観てるっすか?」

 

「かのん先輩が言ってた奴」

 

 家に着いて荷解きも終わり部屋でダラダラしながら先輩が言ってたスクールアイドルの動画を観てたらきな子が来訪してきた。隣の部屋で行き来するの便利だから入り浸りそうやな……。

 

「きな子も観たいっす!」

 

「はいはい」

 

 僕が観てるものに興味を持ったのかすぐに隣までやってくるがその行動が犬みたいなのですよ。

 

「す、凄いっす……」

 

「これが去年の東京予選の時の曲だってさ」

 

 きな子と東京予選の曲を観てるときな子は先輩達の凄さに圧倒されてるようだった。

 

「キラキラして眩しい輝きを放ってるっすよ!涼君!!

 

「先輩に誘って貰えたって事はきな子にも輝ける素質があるって事なのではないのです?」

 

「きな子には無理っすよ……」

 

 幼馴染はあまり目立つタイプではないのでキラキラしたものに憧れるが自分がそうなる事には自信が持てないタイプだ。僕から見たら体力面で苦戦するかもしれないがやると決めたら諦めないきな子なら先輩達と輝く素質はあると思うのです。

 

「涼君も誘われてたっすけどどうするんすか?」

 

「分かってて聞いてますのです……?」

 

「やっぱり気にしてたんすね飽きた時の事」

 

 本当に幼馴染というのは言わなくても伝わるって奴なのでしょうか……。

 

「当たり前なのですよ。先輩達は良い人達だから飽きても自分を責めないかもしれないのですが……」

 

「中途半端に安請け合いして真剣にやってる人に対する冒涜をしたくないって事っすね」

 

「本当になんでも分かっちゃうのですね。こんな夢すらない僕の考える事を見抜かれるのも恥ずかしく感じてしまうのです」

 

 きな子のたまにみせる姉のような安心感のようなものを感じさせることがある。

 

「大丈夫っすよ涼君」

 

「……」

 

 きな子がハグして大丈夫と言ってくる。これも僕が悩んだ時や夢中になってきてるものに飽きてしまった時に良くして貰ったなぁと感じた。

 

「いつか夢中になる夢が事が見つかるっすよ」

 

「そうだと嬉しいのです」

 

 本当に人生が変わるのか知りたくなった気持ちなのに飽きた時の事を考えてしまい、飽き性の性格に自己嫌悪してしまっていたがきな子と話す事で前向きな気持ちになれるのが不思議なのです。

 

 

その後も僕ときな子はいろんな曲を聴いていたがきな子がふと時間を確認した。

 

「明日から入学式だしきな子も部屋に戻るっすね!」

 

「話を聞いてくれてありがとうなのです」

 

「どういたしましてっす」

 

 きな子と他の曲とかを聴いていたり話してたりしたら遅くなったのできな子も自分の部屋に戻って行った。

 

「かのん先輩が言ってた人生が変わるでここまで悩んでしまうのですね……」

 

 きな子と話したことで、かのん先輩のあの言葉は自分に少なからず影響を与えた事を再認識する事になったのです

 

 

 

 

 

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