輝く星と夢がない少年 作:多音
「やはりすみれのせいで誰も来ません……」
「なんで私?」
「それしか考えられないデス」
「失礼な!」
僕ときな子が部室に向かってたら可可先輩とすみれ先輩はスタンプラリーの係の人みたいに屋上の入り口の前に机と椅子を置いて座っていたのです。可可先輩は割と酷い事を言ってるのですよ。
「どうもなのです先輩方」
「あ、リョーときなきな!」
「どう?他の1年生に声掛けられた?」
あぁ……やっぱり気になってしまいますですよね〜。
「すみません。何人かに声を掛けてみたのですけどみんな及び腰で……」
「やっぱりすみれのせいですか」
「しつこい!」
「まぁ先輩達は優勝候補ですますから、入部するのは恐れ多いのでしょうね」
「うぅ……可可達はいつでも大歓迎なんデスが……」
僕が思った事を伝えたら可可先輩は寂しそうに言う。まぁ新入部員の勧誘に先輩達の中でも1番張り切ってますですからねぇ……。
「きな子が悪いんです……」
「「えっ?」」
「だから体育の時のは気にしなくても……」
「体育でなんかあったの?」
「きな子がいるからきっと……」
「何言い出すのったら言い出すの!私の責任だって言ってるでしょ!」
「そうデス!そうデス!」
「そう!私にもっとオーラさえあれば……ってやかましい!!」
「と、とりあえず部室で話しましょうなのですよ先輩方」
きな子はやはり体育の事を気にしてるみたいなのです。ただ話すなら全員まとめて話す方が良いと思うのでとりあえず部室で話す事を提案して話す事にしたのです。
「練習が大変そう?」
「はい。クラスに練習中のきな子を見たって子が何人かいて それがすごい厳しそうに見えたらしくて」
「そういう事ですか……」
「先輩たちが悪いわけじゃないんっす。それもこれもきな子が運動苦手なのがいけないんっす。だから余計……」
「大丈夫デスよ。練習に慣れていけば」
「でもその頃に勧誘しても遅いんじゃない?」
新入部員を増やすために現状を変えたい先輩達が意見を出し始める。
「練習メニュー、少し簡単にしてみる?」
「そんな!それは違う気がするっす!」
「そうなのです!僕もきな子も優勝を目指してるのを知ってて入ったのですから練習メニューはそのままにして欲しいのです!」
やはり僕の悪い予感が当たってしまったのです。きな子に意欲があるのですから練習メニューを簡単にするのは間違ってると僕は思う。
「ですが、その方が得策かもしれません。確かにラブライブで優勝したいという気持ちは私もあります。ただそれ以上にこの学校にスクールアイドルを根付かせたい。母が始めた想いをみんなで繋いでいきたいのです」
「お母さんが始めたんだもんね」
優勝よりも前に、この学校に根付かせたい思いがある恋先輩の気持ちも分かりますですが僕ときな子が心を動かされたあのライブを超えるのが難しくなってしまうではありませんですか。
「たくさんの1年生が入部できる環境を我々が作り、この学校のスクールアイドル活動を広げていくべきではないかと」
「どう思う?かのんちゃん」
「うん、実際……何かを変えていかなきゃいけないもんね……一回練習を軽くして様子をみてみるべきなのかも……」
「そんな……」
「ずっとそうなるって決まった訳じゃないし一回やってみよう?」
「わ、分かったっす……」
「先輩達が考えて出した答えですますしね……」
ここまで上手く行かないのが僕には初めての経験なのです。やっぱり先輩達はスクールアイドルを広めて行く事も考えてますですから難しいのです。でも僕やきな子が入りたいと思ったのは……。
「涼君、きな子のせいですまないっす……」
「きな子のせいではありませんのです。僕だって先輩達に練習メニューを簡単にする事を止められませんでしたしね……」
僕もきな子もこの決定に落ち込んでしまいお互い自分が悪かったと謝りながらの空気の重い帰り道になっていた。
「新しい部員入って来るっすかね?」
「練習を簡単にしたままだと新しい部員は入って来ないしLiellaのパフォーマンスも落ちてしまうという何も良いことが無い状態になりそうで僕は怖いのです」
「やっぱりそうなってしまいそうっすよね……」
明日も部活はあるのだが僕が夢を見つけられそうだと感じた、きな子が憧れたLiellaが壊れていきそうで僕は怖いのです。多分きな子も同じ気持ちなのですよね……。
「明日の朝は自主練して行きますですか?」
「そうっすね。朝練は無くなってしまったっすけど先輩が練習メニューを戻してくれた時置いて行かれないように朝練を頑張るっす」
「じゃあ僕も付き合いますですよ」
僕には止める事が出来なかったですから少しでもきな子が先輩達に追いつく事を手伝える事があるなら手伝いたいのてす。それに貢献するとかデカい口叩いといてこの有様では米女さんにも申し訳ありませんですからね。
──────
「たこ焼きだよーっ!」
「スクールアイドル部は屋上で練習してまーす!」
「ぜひ、見学にいらしてください!」
「涼君これどうなってるんすか……?」
「僕にも分かりませんのです」
これは……どうなっているのでしょうか?僕ときな子で朝練をして登校したら先輩達はたこ焼きのパックを大量に配ってるのです。いやティッシュ配りやビラ配りみたいなノリでたこ焼き配りしてるのですが。
「新しい練習メニューも一緒にどうぞ〜!」
「誰でも始められるようになったよ〜!」
練習が簡単になった練習メニューをたこ焼きと一緒に渡してますのですね。
「あ、2人ともおはよう!」
「おはようございます先輩」
「朝からたこ焼きを配って何をしてますのです?」
「新入生達に知って貰うために配ってるんだ」
「そうなのです?」
「リョーやきなきなも配るの手伝って欲しいデス」
可可先輩にたこ焼きのパックを渡されてたこ焼き配りに参加する事になった。いや、もう部員ですますからやるのは当たり前ですけどね。
「たこ焼きをどうぞなのです〜!」
「何やってんだよ」
「あ、米女さんと若菜さん。何ってたこ焼き配りなのですよ」
「いや、それは分かるんだが」
「先輩達が新入部員を増やすために練習を簡単にするとか言い出してしまいまして……」
「練習を簡単にするのを告知するためにやってるって事か?」
「恐らくそうなのです……」
「貢献するんじゃなかったのか……?」
米女さんはそう言って去って行く。確かに米女さんの言う通り貢献すると言ったのならちゃんとLiellaにとって最善の選択に誘導するべきだったと思ってしまいますです。
「たこ焼き1つ貰える?」
「あ、どうぞなのです!すぐ渡せなくて申し訳ないのです」
「別に気にしてない。後、メイはちゃんと坂本君の事も気にかけてる」
「反対してましたですのに?」
「でも今の所は納得した。Liella大好きなメイに、この行動を取らせたのは凄い」
若菜さんもそう言って去って行く。なんかフォローをして貰えたのですが米女さんが気にかけてるって言うのがあまり信じられないのですが……。
「まぁそれよりも先にこれを捌きますですか」
あの後、たこ焼きを全て捌いたらきな子から『やっぱり涼君ならこうなるっよね……』って遠い目をされて先輩達にはびっくりされ、千砂都先輩には『こんなに早く配りきれてたこ焼きが喜んでるよ!!』ってキラキラした目で喜ばれてしまいましたのです。
──────
「残り5秒〜!!3、2、1……!はい終わり!」
「ふぅ……」
「今日はここまで!」
やっぱり先輩達はまだ疲れてませんのです。まぁ先輩達は僕やきな子の初日の練習をずっと続けてましたのですから当たり前なのです。
「やっぱり歯応え無いわね〜……」
「す、すみれさん!」
「はぁ……はぁ……」
「……あっ……!!でも疲労溜まってきたかも〜……」
「そ、そうですよ!足りない人は各自家でレッスンしましょう」
うーん……先輩達が来るかも分からない新入部員のために練習を減はしてるこのままじゃ絶対いけない。だけど先輩達を特に恋先輩を説得するのにはどうすれば良いのかまだ僕には分からない。人を説得するなんて経験した事が無かったので難し過ぎますのです。
「気にしちゃダメだよ?」
「かのん先輩……」
「みんなで決めた事だし、もう少しこれで頑張ってみよう」
「はいっ」
かのん先輩も優しく気遣ってくれている。この状況打破を考えていたら入り口のドアの方から米女さんが覗き見してあり僕を呼んでるようなジェスチャーをするので僕が向かうと。
「桜小路と坂本と帰る前に話がしてぇ」
米女さんも見てて何かを感じたようで僕ときな子に話がしたいと言われた。僕もきな子もどうすれば良いのか分からないし第3者の意見を聞くのも大事な気がしたので了承する事にしたのだった。
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