輝く星と夢がない少年 作:多音
「座れ」
「は、はいっす!」
「緊張しすぎなのです」
きな子は米女さんにビビりまくってるのです。さっきなんてポケットに入ってる飴を渡そうとしてたくらいでしたし……まぁ話せばそんなに怖くないのですけどね。
「気にしちゃダメ。これがメイの普通」
「「うわぁ!?」」
「本当に突然現れるの上手いのです。奇襲とかさせたら強そうなのです」
「物騒な事言ってんじゃねぇ!」
「そうっすよ!」
僕は人の気配がしてるのでびっくりしなかったですが2人にはいきなり現れたように感じてびっくりしてますのです。奇襲が上手そうだなぁって言ったら2人に責められてしまいましたのです。
「なんでお前が居るんだよ」
「偶然。気にせず話して……スクールアイドルの話」
「スクールアイドルの話っすか?」
「べ、別に私はそんなこと話すつもりは……!」
「違ったのです?」
やっぱりLiella好きをオープンにするのは恥ずかしいのでしょうか?僕には推し?とかが出来た事はありませんですので気持ちが分かりませんですが……。
「ったく……桜小路はさ……やってみたいと思ったんだろ?スクールアイドル」
「……えっ?」
きな子は米女さんからそのような事を言われると思わなかったのか困惑してしまってるのです。
「だから、入ったんだろ?優勝を目指してて、練習も厳しいって知ってて入ったんだろ?」
「それは……そうっすけど……」
「だったら、そのまま突き進んでくれよ……」
「えっ」
「自分がやりたい、目指したいって思ったことを信じてみろよ。周りの声なんて気にするな」
きな子は周りを気にしてるのを分かってて背中を押す米女さん。でもきな子がやる気でも先輩達が今の考えのままでは……。
「でも先輩達はこの学校にスクールアイドルを広めたいって言ってましたのです……そのために練習を簡単に……」
「それは涼君やきな子が先輩達と目指したい所に突き進む事で周りにも伝わると思うっす!」
きな子の言葉にはもう迷いが無くなっていた。米女さんもそれが伝わったのか満足そうにしてる。
「なんか本来僕がやらなきゃいけない事をやって貰いましたですね」
「桜小路が元気無いのが気になっただけだ」
「坂本君が悩んでる事も気にしてた」
「四季!余計な事を言うな!」
米女さんはきな子の事を気にしてたのは知ってましたですが、僕もマネージャーとして審査されてるだけじゃなく応援もして貰ってるのかもしれませんですね。
「それじゃあ桜小路……と坂本も頑張れよ」
「はいっす!」
「分かったのです」
「グッバイ」
米女さんは再度頑張るよう伝えてその場から離れてそれに着いていくように若菜さんも離れて行った。
「明日も朝練をやりたいっすし、きな子達も帰るっすよ?」
「分かったのですよ」
きな子は朝練が無くなっても自主練してますですから早く帰ってやる事やって寝るべきなのできな子の言う通りに2人を見送った後にすぐきな子と僕も家に帰りましたのです。
──────
「今日はいつも以上に気合いが入っていますですね」
「米女さんから言われたように……きな子はたくさん練習して目指したい事に突き進んでいきたいっす!」
「本当に米女さんには感謝しかありませんですね」
僕は周りの人と違う考え方をしてるから、それを強要してはいけないと思って何も言えませんでしたが米女さんがきな子の事を後押ししてくれたおかげできな子も元気になりましたですからね。
「きな子ちゃん?」
僕ときな子がストレッチしてましたらかのん先輩が、きな子が朝練していた公園に来ましたのです。あ、僕のストレッチは健康のためなのですよ。
「先輩おはようございますっす!」
「おはようございますなのです」
「2人とも早いね!」
「きな子は練習しなきゃですから」
「マネージャーなのでその付き添いなのです」
かのん先輩も練習着を着てるという事はランニングの途中で僕らを見かけたという事なのでしょうね。
「あれ?かのんちゃん達も居る」
「おはようございますきな子さん、涼さん」
「なんで皆んないるのよ」
「勝手についてきたのはそっちではないデスか」
はい、Liella全員集合しましたのです。こんな事ある?
「全員集まっちゃったね」
「先輩達は今までの習慣があるのですから朝練前に走ってる時に遭遇とか無かったのです?」
「さすがに朝の自主練で全員揃った事はありませんよ」
「はぇ〜……そういうものなのですね」
なんかこういうのは遭遇してるイメージを持ってましたですが、そんなアニメみたいな事そうそう起きるもんでは無いみたいなのです。
「あ、あの!」
「どうしたのきな子ちゃん?」
「昨日、涼君と話してみたんっすけど……練習メニューを戻しませんか?」
きな子は今まで遠慮して言えなかった事を先輩達に伝える。
「えっ?」
「僕も考えましたけど今までの先輩達のやり方の方でも人を惹きつけられると思いますよ。まぁ実際僕もきな子もそれに影響されて入ったようなものですし」
「でも、それだと1年生が2人だけになっちゃうかもしれないわよ?」
「もし、2人になったのだとしてもきな子は……っ……Liella!の皆さんと一緒に優勝を目指して頑張りたいっす!!だってきな子が憧れて、やりたいって思ったのは優勝を目指して必死に頑張ってる先輩達なんです!大変でも頑張ってる先輩達なんです!」
きな子は本当に変わってきてますですね精神的にも……。
「ですが……」
「分かってます……でも……でも……」
「僕からもお願いします。練習メニュー戻して1年生が来なくなるかもしれないのは僕もきな子も分かってて練習メニューを戻したいって言ってるんです。先輩達が卒業したら2人だけになって寂しくなるかもしれませんがそれでもいいんだよね?」
「はいっす!それに、きっと伝わると思うんです。大変でも、やりたい事を続けていればその先にある楽しさは大きくなるって……!」
きな子の大変でも、やり続けていれば楽しさは大きくなるという言葉に恋先輩も何か思う事があったようで納得したような反応をしている。
「きな子さんの言う通りだと思います」
「恋ちゃん!」
「2人の気持ちはちゃんと伝わりましたよ」
「2人に言われなきゃ危うく目標を見失う所だったね」
「不覚ったら不覚だわ」
「目の前の事に気を取られすぎマシた」
先輩達はきな子のおかげで僕やきな子が好きな優勝を目指して頑張っていた先輩達の顔つきになっていた。さっきまでの考えも悪い訳では無いが優勝目指して頑張りたいきな子や僕としては嬉しい限りであるのです。
「きな子ちゃん!涼君!」
「わあぁ……!」
「ん?指を出して何をやってるのです」
「指を合わせて気合いを入れるんデスよ。初めて観たんデスか?」
「初めてなのです」
「もう〜!涼君も早く来て指合わせるよ!」
「早く来るっすよ!涼君!」
指を出して僕に早く来いと言い出す先輩達ときな子。いや、だって初めて観たのですから疑問にも思いますですよ。今まで1人でいろいろな事をやってきた身としてはこういうのも初めてなのですが……。僕もその輪に遅れて参加しましたのです。
「私達が目指すのは!」
「ラブライブ優勝!」
先輩達ときな子の輪に入り優勝を目指すための気合いを入れる行動は初めてではありましたですが団結力が高まってる感じが僕にはしましたのです。
──────
「今のきな子なら涼君にも負けないっすよー!!」
「やる気が出たのは良いのですけど流石に僕には勝てませんのですよ……あとペースはちゃんと考えるのですよ〜」
流石に今の勢いだけで走ってるきな子の体力に負けでもしたら中学時代ただの勘違い野郎になってしまいますのですから。まぁ話を聞いていた先輩達からは充分に勘違い野郎だと思われたのかもしれませんですけどね。
「本当に良い部に入りましたですね……僕もきな子も……ん?」
「……あれは……澁谷かのん……」
「なんかあったの?涼君?」
「いえ……特に何もないのです」
僕ときな子が部に入った事を嬉しく思っていたら視線を感じましたです。僕らを観ていた娘はスクールアイドルかは分からないがオーラでなんとなく音楽のレベルが高いのは分かる。Liellaを知る前の僕だったら自分のスペックアップの為に絶対に上手いこと言って実力を出して貰いに話しかけてしまう位には。
「これがきな子の言う都会って凄いって奴なのでしょうか?……」
僕は謎の女子生徒から感じたオーラに驚きながらも練習のサポートに集中する。だって技術の高さなんかよりも大事な物を先輩達から教えて貰える気がしますのですから。
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