凌牙がLDSの講師となって早数ヶ月。時間の流れは早いものだ。
「…あんときの無茶ぶりも、うまく行くもんだな。言えばその気になるというか」
自宅のソファーでそうつぶやいた凌牙。零児に講師の話を持ちかけた時の自分を、思い返す。
数ヶ月前
「LDSの講師になりたい…と」
眼鏡を上げながら、零児は答える。
「ああ。俺自身やろうと思えばプロへの道も早い段階で進める事が出来る。けど…その後も事も考えてるんだ」
「その後…そうか、君はプロの後も考えていたのか」
「ああ」
どうやら凌牙は後々の事も考えていたそうだ。確かに、このまま行けば正式にプロリーグでの活躍もできるし、念願のⅣとの対等な立場でのデュエルもできる。と言え、一つ心配していたのはその先…未来である。
「(俺は前世で若くして王になった。だが大人になる前に俺は死に、バリアンとして転生した後は年を取る概念を完全に捨てていたからな)」
確かに見た目はまだ未成年だが、実の所かなりの年月を生きて来た凌牙でもある。その視野は常人の遥か先まで見通していた
「(それ故に、将来の事も全然考えていなかったからな。ったく、こんな段階に入って後々の事もすっかり考えてなかったからな)」
いつまでもずっと同じような生活を送れるわけではない。夢が叶った後の事も考えていた凌牙であった。そんな時に、零児が経営しているLDSに眼を付けたのである。
講師と言う立場なら、これから先の決闘者を色々と導いて行ける。そう確信したのである。
王から教師と言うのは、何かと面白い展開でもあるが。
「…そうだな、君ほどのデュエリストなら問題は無いだろう。良いだろう」
「それじゃ!」
「ああ。君を正規に、我がLDSのエクシーズ講座の講師になってもらおう」
そう任命されて数ヶ月。すっかりその生活にも慣れて来た凌牙。その間にプロ資格を得て正規のプロデュエリストとして動くことになった。
「(今までの俺だったら、どうだったんだろうな?まあ、考えても仕方ねえか)」
眼をつぶりながら色々と考え込んでいた凌牙。そのまま知らぬ間に眠りについていた…
「(目パチ)…んっ、寝てたのか」
起き出す凌牙。どうやら本人でも気付かない間にすっかり寝ていたようだ。思っている以上に疲れが溜まっていたようだ。
「今日休みで正解だったな…」
そう言い時刻を見て、外の空気を吸う為最低限の持ち物を持って家を出る。
凌牙が暮らしている所は、LEOコーポレーションから少々離れた所での一人暮らしである。移動距離的あまり面倒をかけるつもりはないので、この感覚で意識が付いている。
「たまには少しぶらついて見るか」
街中を色々と確認し、あまり行かない所でも歩く凌牙。他愛もない日常風景を見ながら、ある一つの建物の近くに来る。
「…『遊勝塾』?」
その建物は、遊勝塾と呼ばれる一つ塾の所にやってきた。この舞網市では、デュエル塾と呼ばれる所が頻繁に多く、各地で様々な教えを行っている。
「こんなちっぽけな所にも、塾があるんだな。ちっと覗いてみるか」
そう言い、凌牙は遊勝塾に入った。
凌牙を最初に出迎えてくれたのは、ここの塾長である『柊修造』である。丁度彼はやる事が無かった為、離れようとしていた際、凌牙と出くわしたため対応している。ちなみに挨拶は済んでいる。
「いやあー、まさかかの有名にして若手の神代プロが、家の遊勝塾に来るなんてな」
「ただ単に暇だから覗いただけさ」
話の流れを聴く限り、凌牙はこの塾自身、左程有名なところでは無い所だと判断する。と言え、名前である「遊勝」と聞くと、以前零児から聞いた『榊遊勝』では無いかと考える。
「(榊遊勝と言えば、確かアクションデュエルのきっかけを作り上げたデュエリストだったな。だが3年前に突然の失踪…か。何かあるな)」
今までの経験上、恐らく遊勝に何かあったのだと判断する。実質遊馬の父親である『九十九一馬』は、長い間アストラル世界を彷徨い続けた身である。それと何らかの関係性があるのかもしれない。
「そう言えば、ここにデュエリストはいるか?」
「おっと、お気に召したかな?確かにいるぞ」
「なら、一つ相手でもしてもらおうか。ここまで来たんだからな」
取りあえず、手ぶらで帰るのもなんだ。一戦ぐらい相手するか…と思った凌牙である。
凌牙と柊塾長と共にデュエルフィールドまで来る。そこには、2人のデュエリストらしき姿がいる。デュエル中だったが、2人は俺達がこっちに来ると気づいたらしく、デュエルを中断しこちらに振り向く。
「塾長、どうしたんだ?」
「あれ、お客さんかしら?」
2人の決闘者は男性・女性である。まだ中学生と思われる面影を見せる。
「遊矢に柚子、デュエル中済まないな。紹介するぞ彼は」
修造から紹介されかけたが、凌牙は伏せた。
「自己紹介するぐらいなら、そこはデュエルで語るもんだぜ?」
そう言い、凌牙はD・パットを装着する。そう、語るのならば全てはデュエル。ここはそんな世界である。
「もしかして、デュエル希望者?さっきから柚子とデュエルしてたからな。ちょっと相手変わってデュエルするのも良いかも。良いよ!」
「もう、遊矢ったら。ごめんなさいね?」
「構わねえよ。ちょっと興味ある身だからな」
どうやら了承を得たようだ。ちなみに少年は『榊遊矢』。少女は『柊柚子』と言うらしい。対戦相手はその遊矢だ。
修造と柚子はすぐさまデュエルフィールドを調整する部屋の方に入る。
「さて、一つお手合わせと行くか」
既に凌牙はやる気満々だ。それに対し遊矢は初めて見る雰囲気を感じる凌牙に対し
「(…この人、多分俺が今まで戦ってきた決闘者の中でも一番強いと感じる。何て言うんだろう、俺じゃ叶いそうにないくらいの力を秘めている。けど、ここで諦めたら何にもならない!)」
少々不安がっていた遊矢だったが、何かを決意した要素。目付きも変わっている。
さて、デュエルフィールドを決めるべく、修造は考えていた。何より対戦相手はあの有名である凌牙である。それなりに礼儀を持ったフィールドで相手をした方が良い。
「もうお父さん、あの人って一体」
「言おうと思ったが、彼に止められては…デュエルをすればきっと分かるぞ。よーし!2人に向くフィールドはこれだ!!アクションフィールド『海底神殿-アクアワールド』!!」
そう言い、修造は一つのボタンを押すと、たちまちデュエルフィールドは蒼き世界にトリップしたかの様な感じになる。
おっと、アクションデュエルに関する説明は行わない。WIKIなり調べるなりしてもらった方が良い。(説明?知らんがな)
辺りは海底神殿らしきところがあり、そこら一帯は湖に覆われているフィールドだ。
海底神殿-アクアワールド フィールド魔法 アクションデュエル専用
(1):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、アクションカードを使用できる。
アクションカードは1枚しか手札に加える事ができない。
「へえー、まさに俺に合いそうなフィールドだな。こりゃ、ますます目が離せねえな」
そう言いD・ゲイザーを付ける凌牙。実の所着けなくてもAR空間等発生はしないが、やはりそこは昔からの癖。デュエルの基本戦術になっている。
凌牙「戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!モンスターとともに地を蹴り、宙を蹴り!」
遊矢「フィールド内を駆け巡る!見よ、これぞ、デュエルの最強進化形!!」
凌牙&遊矢「アクション…デュエル!!!」
神代凌牙 LP8000 手札5 デッキ35
VS
榊遊矢 LP8000 手札5 デッキ35
デュエル開始と共に、上空に集まっていたカードがそれぞれ何処かに落ちて行く。あれらは「アクションカード」と言い、アクションフィールドでのみ使用可能の特殊な魔法カードの事である。
「よし、先行は俺からだ!俺は手札から『EMウィップ・バイパー』を召喚!」 手札5→4
EMウィップ・バイパー 効果モンスター
星4/地属性/爬虫類族/攻1700/守 900
(1):1ターンに1度、フィールドの表側表示のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで入れ替える。
この効果はお互いのメインフェイズにのみ発動できる。
遊矢が召喚したモンスターは、蛇モンスター。それが遊矢の右腕に絡みつく。そしてそれを使ってフィールド内を移動している。
「俺はこのままターンエンド!」
ちなみに今の時代、マスタールール3に切り替わり、先行ドローの廃止等、様々な制約条件が付けられている、その為に、最初のターン今までの様に派手な動きは出来なくなっている。
「俺のターン、ドロー!」 手札5→6
ドローしたカードを手札に加えた凌牙は、早速別のカードに手を付け、それを発動する。
「俺は魔法カード『おろかな埋葬』を発動!」手札6→5
おろかな埋葬 通常魔法 制限
(1):デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
「このカードは、デッキからモンスターカード1枚を墓地に落とす事が出来る。俺はこの効果で、『サイレント・アングラー』を墓地に送る!」
素早くデッキからモンスターカードを墓地に送る。続けて凌牙は新たなカードを発動する。
「更に俺は『ダブルフィン・シャーク』を召喚!」 手札5→4
ダブルフィン・シャーク 効果モンスター
星4/水属性/魚族/攻1000/守1200
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地からレベル3またはレベル4の
魚族・水属性モンスター1体を選択して表側守備表示で特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
この効果を発動するターン、自分は水属性以外のモンスターを特殊召喚できない。
凌牙の場に赤い色をした鮫が現れる。
「このモンスターが召喚に成功したとき、俺の墓地からレベル3もしくは4の魚族・水属性モンスター1体を効果を無効し守備表示で特殊召喚できる!蘇れ、『サイレント・アングラー』!」
サイレント・アングラー 効果モンスター
星4/水属性/魚族/攻 800/守1400
(1):自分フィールドに水属性モンスターが存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
この方法で特殊召喚したターン、自分は手札からモンスターを特殊召喚できない。
墓地から姿を現したアングラーをモチーフとした魚が現れる。
「さあ、早速俺のエースの登場と行かせてもらうぜ!」
「!?」
強いぐらいの威圧を感じる遊矢。確実に何かを仕掛けるつもりだ。
「俺はレベル4の『ダブルフィン・シャーク』と『サイレント・アングラー』でオーバーレイ!2体の水属性モンスターで、オーバーレイネットワークを構築!」
2体のモンスターが属性の光となって、下の方面に現れた時空の渦に飲み込まれる。
「な、これって!?」
遊矢が予想外の状況に驚く。
「吠えろ、未知なる轟き。深淵の闇より姿を現わせ!エクシーズ召喚!『バハムート・シャーク』!!」 エクストラデッキ15→14
バハムート・シャーク 効果・エクシーズモンスター
ランク4/水属性/海竜族/攻2600/守2100
水属性レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
EXデッキからランク3以下の水属性Xモンスター1体を特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時までこのカードは攻撃できない。
凌牙の場に現れたのは、湖より浮上した鮫の王であるそしてその周辺に水色の球2つが周辺をグルグルと回っている。これをオーバーレイ・ユニット(ORU)と呼び、エクシーズモンスターの効果を最大限に使う為に必要な素材である。
「こ、これが噂に聞いていた『エクシーズ召喚』!?」
遊矢が酷く驚いている。この舞網市ではエクシーズ召喚…と言うよりエクストラデッキからの特殊召喚はかなり珍しい存在らしく、使用の方は現段階LDSの方でしか使われてない召喚方法とされている。
凌牙は実際初めて聞いた時「マジかよ」と驚いていたそうだ。まあ、もう既に慣れている身だが。
「お、お父さん!?もしかしてあの人…」
「やっと柚子は気付いたそうだな。けど、一応心の中で留めておけよ」
一方の柚子はどうやら感づいたそうだ。そこを修造が止めている。後は遊矢自身が気づけばいいのだが、予想外のエクシーズ召喚戸惑っている。
「!だったら、そのエクシーズ召喚成功時に『EMウィップ・バイパー』の効果発動!1ターンに1度、メインフェイズ時にフィールドのモンスター1体を選択し、選択したモンスターの攻撃力と守備力をこのターンの間入れ替える!俺は『バハムート・シャーク』を選択!」
『ウィップ・バイパー』の両目が光ると、『バハムート・シャーク』(ATK2600/DEF2100⇒ATK2100/DEF2600)が少々萎れるような感じになる。しかし
「攻守を入れ替える効果か。だが攻撃力の方はこっちが上だけどな。まだまだ終わりじゃねえぜ!俺は魔法カード『ジェネレーション・フォース』を発動!」 手札4 ⇒3
ジェネレーション・フォース 通常魔法
(1):自分フィールドにXモンスターが存在する場合に発動できる。
デッキから「エクシーズ」カード1枚を手札に加える。
新たな魔法カードが発動する。そのイラストには、見た事が無いカードイラストが表示されている。
「こいつは、俺の場にモンスター・エクシーズがいるとき、デッキから『エクシーズ』カード1枚を手札に加える事が出来る!よって俺は、『エクシーズ・リモーラ』を加える!」 手札3→4
新たなカードを手にする凌牙。更にその後、神殿の方を走り、そこに設置されていたアクションカードを手にする。
「おっと、こりゃ良いカードを手に入れたな。アクションマジック『アクアドロー』を発動!」 手札4→5→4
アクアドロー アクション魔法
「アクアドロー」は1ターンに1度しか発動できない
(1):自分のデッキからカードを2枚ドローする。その後、手札の水属性モンスターカード1枚を墓地に送る。送るカードが無ければ、手札を全てデッキに戻しシャッフルする。
「こいつの効果で、カードを2枚ドローし、その後手札の水属性モンスター『キラー・ラブカ』を墓地に送るぜ!」 手札4→6→5
旨い具合に手札補給もされ、墓地に『キラー・ラブカ』が墓地に送られる。これだけで攻めと守りの戦術が整う凌牙。
「俺はさらに『バハムート・シャーク』(ORU2→0)のORUを2つ墓地に送る事で、手札からこのモンスターを特殊召喚できる!来い、『エクシーズ・リモーラ』!」 手札5→4
エクシーズ・リモーラ 効果モンスター
星4/水属性/魚族/攻 800/守 800
(1):このカードは自分フィールドのX素材を2つ取り除き、手札から特殊召喚できる。
(2):このカードの(1)の方法で特殊召喚に成功した時、
自分の墓地の魚族・レベル4モンスター2体を対象として発動できる。
その魚族モンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できず、効果は無効化され、表示形式の変更もできない。
この効果で特殊召喚したモンスターをX召喚の素材とする場合、水属性モンスターのX召喚にしか使用できない。
ORUがそのまま時空の渦の方に吸い込まれ、その後新たな魚モンスターが現れる。
「そして、この方法で特殊召喚に成功した『リモーラ』の効果発動!俺の墓地から魚族・レベル4モンスター2体を選択し、効果を無効にし守備表示で特殊召喚する!来い、『ダブルフィン・シャーク』(DEF1200 )!『サイレント・アングラー』(DDEF1400)!」
凌牙の墓地からさらに2体の魚族モンスターが再登場する。
「また墓地から特殊召喚!?全然勢いが止まらない…」
予想以上の展開力で動揺が隠せない遊矢。
「俺はレベル4の『エクシーズ・リモーラ』と『ダブルフィン・シャーク』でオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!」
再び属性の光になって、時空の渦に飲み込まれていく。
「深き海を守りし海底の守護者よ、我を守る力となれ!エクシーズ召喚!浮上せよ、『深淵に潜む者』(ORU2)!!」
深淵に潜む者 効果・エクシーズモンスター
ランク4/水属性/海竜族/攻1700/守1400
レベル4モンスター×2
(1):このカードが水属性モンスターをX素材としている場合、
自分フィールドの水属性モンスターの攻撃力は500アップする。
(2):自分・相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン、相手は墓地のカードの効果を発動できない。
凌牙の場に、新たなエクシーズモンスターが浮上する。見た感じは『海底に潜む深海竜』に良く似ている。
「『深淵に潜む者』のモンスター効果!こいつが水属性モンスターを素材としている場合、俺の場に存在する水属性モンスターの攻撃力は、500ポイントアップする!」
バハムート・シャーク ATK2100→2600
深淵に潜む者 ATK1700→2200
「攻撃力が!?」
「わざわざ攻守変換したのも、無駄な努力だったようだな。バトル!『バハムート・シャーク』で『ウィップ・バイパー』に攻撃!『ゴッド・ボイス』!!」
発せられる声の波動が直撃し、『ウィップ・バイパー』は破壊される。
「うわああ!!!!」 LP8000→7100
「続けて『深淵に潜む者』でダイレクトアタック!!」
容赦なく次の攻撃が遊矢に直撃する。本来遊矢はアクションカードを取る天才なのだが、予想以上の凌牙の展開力に、その存在を忘れかけてしまっている。
「ぐっ!!!」 LP7100→4900
一気にライフを削られた遊矢。
「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンドだ。そしてエンドフェイズ時、『バハムート・シャーク』のステータスは元に戻るんだったな」 手札4→2
まさしく凌牙のフィールドはほぼ隙が無いに言っていい程近い状態。やはりプロとしての実力が徐々に発揮できているようだ。
「(これで、普通なら相手は何もできず終わる事が良くあるパターンだが…何故だろうな、どっかの馬鹿を思い出すな)」
そう、凌牙は何度とも見て来た。圧倒的不利な立場でも、最後の最後まで諦めず、かっとビングしてきた決闘者の存在を。
「ははっ…凄いなあんた。一気に俺のライフを多く削ってくるなんて。だったら…俺だってやってやる!俺のターン、ドロー!!」 手札4→5
勢い良くドローした遊矢。ドローカードともう一枚の手札のカードを手にかける。
「俺は、スケール1の『星詠みの魔術師』と、スケール8の『時詠みの魔術師』で、ペンデュラムスケールをセッティング!!」 手札5→3
星詠みの魔術師 効果・ペンデュラムモンスター
星5/闇属性/魔法使い族/攻1200/守2400
【Pスケール:青1/赤1】
(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、
相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。
(2):もう片方の自分のPゾーンに
「魔術師」カードまたは「オッドアイズ」カードが存在しない場合、
このカードのPスケールは4になる。
【モンスター効果】
(1):1ターンに1度、自分フィールドのPモンスター1体のみが
相手の効果で自分の手札に戻った時に発動できる。
その同名モンスター1体を手札から特殊召喚する。
時詠みの魔術師 効果・ペンデュラムモンスター
星3/闇属性/魔法使い族/攻1200/守 600
【Pスケール:青8/赤8】
自分フィールドにモンスターが存在しない場合にこのカードを発動できる。
(1):自分のPモンスターが戦闘を行う場合、
相手はダメージステップ終了時まで罠カードを発動できない。
(2):もう片方の自分のPゾーンに
「魔術師」カードまたは「オッドアイズ」カードが存在しない場合、
このカードのPスケールは4になる。
【モンスター効果】
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
1ターンに1度、自分のPゾーンのカードは相手の効果では破壊されない。
遊矢がセットした2枚の謎のカード『ペンデュラムカード』をデュエルディスクの一番左端と右端にセットすると、『PENDULUM』という文字が表示され、左に『星詠み』と右に『時詠み』が現れる。そして上空に「1」と「8」の数字が現れる。
「な、なんだこれは!?」
突然の未知なる展開に驚きを隠せない。
「これでレベル2から7のモンスターが同時に召喚可能!揺れろ、魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!ペンデュラム召喚!!現れろ、俺のモンスター達よ!!」
上空からモンスターの属性をした光が、空間から飛び出し、遊矢のフィールドに姿を現す。
「『EMシルバー・クロウ』!『EMソード・ウィッシュ』!そして、本日の主役を務める二色の眼!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!!」 手札3→0
EMシルバー・クロウ 効果・ペンデュラムモンスター
星4/闇属性/獣族/攻1800/守 700
【Pスケール:青5/赤5】
(1):自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は300アップする。
【モンスター効果】
(1):このカードの攻撃宣言時に発動する。
自分フィールドの「EM」モンスターの攻撃力は
バトルフェイズ終了時まで300アップする。
EMソード・ウィッシュ 効果モンスター
星2/水属性/魚族/攻 600/守 600
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動する。
相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は600ダウンする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在し、
自分がモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動する。
相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は600ダウンする。
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン 効果・ペンデュラムモンスター
星7/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
【Pスケール:青4/赤4】
このカード名の(1)(2)のP効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のPモンスターの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージを0にできる。
(2):自分エンドフェイズに発動できる。
このカードを破壊し、デッキから攻撃力1500以下のPモンスター1体を手札に加える。
【モンスター効果】
(1):このカードが相手モンスターとの戦闘で相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
遊矢の場に、突然とモンスターが3体並ぶ。これが未知なる召喚方法『ペンデュラム召喚』である。
「ペンデュラム召喚…初めて聞く召喚方法だな」
「へへっ、これは俺にしかできない召喚なんだぜ!」
徐々に自信を取り戻して行く遊矢。先ほどまでと違い戸惑いの様子は無い。
「だが、ご自慢のエースらしい『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』の攻撃力は2500。こっちの『バハムート・シャーク』の攻撃力は3100だ。どう突破する?」
「ご安心くださいませ!この榊遊矢が、このターンで貴方のモンスターを全て倒して差し上げましょう!」
突然の口調が変わる遊矢。これが彼なりのエンタメデュエルを披露する際の口調になるらしい。
「『EMソード・ウィッシュ』の効果発動!このモンスターが召喚・特殊召喚に成功したとき、相手モンスターの攻撃力と守備力は600ポイントダウンします!」
「なんだと!?」
『ソード・ウィッシュ』が多数分裂し、凌牙のモンスター付近に突き刺さり、力を弱らせていく。
バハムート・シャーク ATK3100⇒2500 DEF2100⇒1500
深淵に潜む者 ATK2200⇒1600 DEF1400⇒800
サイレント・アングラー ATK800⇒200 DEF1400⇒800
「これで、貴方のモンスターも突破しやすくなります!バトル!『EMシルバー・クロウ』で『深淵に潜む者』に攻撃!」
流石に破壊はマズイと判断した凌牙は、すぐさま近くにあったアクションカードを手にし、発動する。
「させるか!アクションマジック『回避』!その戦闘を無効にするぜ!」 手札2→3→2
回避 アクション魔法
(1):フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
すぐさま戦闘回避を試みる凌牙。しかし
「おっと、そうはさせません!『星詠みの魔術師』のP効果!私の場のPモンスターが戦闘行う間、ダメージステップ終了まで、魔法カードの発動を行えません!」
「な、魔法カードの発動ができねえだと!?」 手札2→3
予想外の効果で効果を止められる凌牙。
「さらに!『シルバー・クロウ』(ATK1800⇒2100)はバトルを行う時、バトルフェイズ終了まで私の場の『EM』モンスターの攻撃力を300ポイントアップします!行け、『シルバー・クロウ』!」
「ちっ…」 LP8000→7500
まさかの効果ですぐさま破壊される。
「そして、貴方の場に『深淵に潜む者』がいなくなったことで、水属性モンスターの攻撃力が上がる効果は失います!よって、『バハムート・シャーク』(ATK2500⇒2000)の攻撃力はさらに500ダウンします!」
「流石にこれはマズイか」
「そして『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』で、『バハムート・シャーク』に攻撃!」
攻撃宣言すると、遊矢は『オッドアイズ』に乗り、一気に前進する。
「行け、『オッドアイズ』よ!そのふた色の眼で、とらえたすべてを焼き払え!『螺旋のストライク・バースト』!!」
ジャンプし、紫の光線が炸裂する。
「『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』のモンスター効果発動!このモンスターが相手モンスターと戦闘行う時、戦闘ダメージは2倍になる!『リアクション・フォース』!!」
「戦闘ダメージを2倍にするだと!?」
より一層『オッドアイズ』が輝くと、光線の威力を増し『バハムート・シャーク』を一気に飲み込み破壊する。
「ぐううっ!!ぐあああああ!!!!!」 LP7500→6500
予想以上の衝撃波で吹き飛ぶ凌牙であったが、すぐに体制を立て直す。
「よし!良いぞ遊矢!!」
修造はここしばらく、遊矢がペンデュラム召喚に対する悩みを色々と見て来たが、どうやら吹っ切れていたように感じた。
「バトルフェイズ終了時、『シルバー・クロウ』(ATK2100→1800)の攻撃力は元に戻ります。これにて、ターンエンド!」 手札0
予想外の連続デュエル。どちらも引きを取らない。
「…中々にやるな、遊矢」
「あんたのエクシーズ召喚のコンボ、本当に驚いたよ。実際に見るのは初めてだけどさ。けど、俺にはペンデュラム召喚がある。負けるつもりは無いよ!」
「随分そいつを信頼しているな。だったら、俺が尚更驚かせてやるよ!俺のターン、ドロー!!」 手札3→4
ドローしたカードを見た凌牙は…
「(…とうとう引いたか。プロに入る前まで長らく手にしてなかったカードだが、正式なプロとして活動して以来入れ始めたこのカード達が、遂に表舞台に出るときが)」
どうやら、お目当てのカードを引いたらしい。それも、この舞網市…いや、今まで使用の方をずっと控えていたカードを。
「榊遊矢だったな。俺がこの場で見せてやるよ。俺の実力を、その目に焼き付けろ!そして、俺の名前をその胸に刻み込め!俺は…神代凌牙だ!!」
神代凌牙 LP6500 手札4
モンスターゾーン 『サイレント・アングラー』(DEF)
魔法・罠ゾーン リバースカード2
榊遊矢 LP4900 手札0
モンスターゾーン 『EMシルバー・クロウ』(ATK)
『EMソード・ウィッシュ』(DEF)
『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』(ATK)
魔法・罠ゾーン 無し
ドローしたカードを手札に加えた凌牙は、新たなカードを1枚セットする。
「行くぞ遊矢!このデュエル、俺が制する!俺は『スピア・シャーク』(ATK))を召喚!」 手札4→3
スピア・シャーク 効果モンスター
星4/水属性/魚族/攻1600/守1400
このカードが召喚に成功した時、
自分フィールド上の全ての魚族・レベル3モンスターの
レベルを1つ上げる事ができる。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
凌牙の場に新たな魚族モンスターが召喚される。そしてレベル4モンスターが2体。
「またエクシーズか!?」
「ああ。だが、今度のモンスター・エクシーズはお前達の想像を遥かに超える力だ!俺はレベル4の『スピア・シャーク』と『サイレント・アングラー』でオーバーレイ!!」
再び2体のモンスターが属性の光となって、時空の渦に飲まれるが…その渦は少しばかり変わった動き方をする。そしてそれは上空へと流れ込む。
「2体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築!エクシーズ召喚!!」
そしてその時空の渦から巨大な大爆発が発生する。
「現れろ、『No.101』!!満たされぬ魂を乗せた方舟よ、光届かぬ深淵より浮上せよ!『S・H・Ark Knight』(ORU2)!!」
No.101 S・H・Ark Knight 効果・エクシーズモンスター
ランク4/水属性/水族/攻2100/守1000
レベル4モンスター×2
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのX素材を2つ取り除き、
相手フィールドの特殊召喚された表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、
代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
凌牙の場に、突如として出現する巨大な船…いや、戦艦に近い箱舟型のモンスターが現れる。
「な、何なんだあのエクシーズモンスター!?」
新たなる、そして『ナンバーズ』と呼ばれる未知なるエクシーズモンスターを出した凌牙に、再度驚いてしまう遊矢。
「彼が大会であんなエクシーズモンスターを出した形跡が…一度も無いだと!?」
そんな中、修造が凌牙のデュエル大会の記録を全て洗い流していたが、全て『ナンバーズ』を使用したデュエル形跡は無いとされる。
「え!?嘘でしょお父さん!?」
「けどなあ、調べてはいるんだが全然見つからないんだよ!!」
あちらでもこっちでも大変な騒ぎになっていた。
「け、けど!そのエクシーズモンスターでも、俺の『オッドアイズ』にはまだ届かない筈!」
「それはどうかな?『アークナイト』の効果発動!1ターンに1度、ORU(2→0)を2つ使い、相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚されたモンスター1体を、『アークナイト』のORUに変える!」
「何だって!?ORUに変換って」
まさかの予想外すぎる効果に驚く遊矢。
「当然俺が選択するのは『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』だ!『エターナル・ソウル・アサイラム』(ORU 0→1)!!」
箱舟の一部から錨が飛び出し、それが『オッドアイズ』を貫通。そのまま引き寄せられ『アークナイト』に吸い込まれ、ORUに変わる。
「『オッドアイズ』!?」
戦闘でも破壊でもバウンスでも除外でもない、ORUに変わる強力な効果…まさに常識を覆す効果である。
「こいつはおまけだ、受け取りな!俺は手札から『RUM-バリアンズ・フォース』を発動!」 手札3⇒2
RUM-バリアンズ・フォース 通常魔法
(1):自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターと同じ種族でランクが1つ高い、
「CNo.」モンスターか「CX」モンスター1体を、
対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する。
相手フィールドにX素材が存在する場合、
さらにその内の1つをその特殊召喚したモンスターのX素材とする。
凌牙が発動したカードが、突如として虹色に輝くカードとして発動する。
「な、なんだあのカードは!?」
「このカードは、自分の場のモンスター・エクシーズ1体を選択し、カオス化しランクアップする!」
「ランクアップ?(何なんだ、あのカードから発する力は)」
またも初めて聞く単語に衝撃を隠しきれない遊矢。そんな中凌牙はカードの効果処理に入る。
「俺はランク4の『S・H・Ark Knight』でオーバーレイ!1体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズチェンジ!!」
『アークナイト』が紫色の光となって、上空に上り、紫色の亜空間に吸い込まれ、新たなる大爆発が発生する。
「現れろ、『CNo.101』!!満たされぬ魂の守護者よ、暗黒の騎士となって光を砕け!『S・H・Dark Knight』(CORU2)!!」
CNo.101 S・H・Dark Knight 効果・エクシーズモンスター
ランク5/水属性/水族/攻2800/守1500
レベル5モンスター×3
(1):1ターンに1度、相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。
(2):X素材を持っているこのカードが破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、このカードの元々の攻撃力分だけ自分のLPを回復する。
この効果で特殊召喚したこのカードはこのターン攻撃できない。
この効果は自分の墓地に「No.101 S・H・Ark Knight」が存在する場合に発動と処理ができる
『アークナイト』の中央にいた者が射出し、そこから様々なパーツが装着し、姿を現したのは、暗黒の騎士とも言える姿をした槍をもつ戦士となって姿を現した。
そして通常のORUではなく、紫色の結晶体となっている。
「か、カオスナンバーズ!?」
「これが俺の真の切り札…と言った方が良いな。こいつを出したのは、本当に久しぶりだな」
この『ダークナイト』こそ、凌牙(ナッシュ)にとって本当の切り札でもあり、不死身とも言えるナンバーズでもある。
「今から存分に見せてやるよ!『ダークナイト』の効果発動!1ターンに1度、相手フィールドに特殊召喚されたモンスター1体を、『ダークナイト』のCORUにできる!選択するのは『シルバー・クロウ』だ!『ダーク・ソウル・オーバー』!!」
『ダークナイト』が持つ槍をクルクル回した後、ビームらしきものが発射され、命中した『シルバー・クロウ』が吸い込まれ、そのままCORU(2→3)になる。
「なっ!?ORUを使わないでそんな効果を!?」
「そう言う事だ。俺は更に永続罠『リビングデッドの呼び声』を発動!」
リビングデッドの呼び声 永続罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。
「俺の墓地に存在するモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する!蘇れ、『スピア・シャーク』(ATK1600)!」
再度現れる『スピア・シャーク』。そして凌牙は更なる追撃をすべく、手札のカードを発動する。
「手札から魔法カード『アクア・ジェット』を発動!」 手札2→1
アクア・ジェット 通常魔法
(1):自分フィールドの魚族・海竜族・水族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は1000アップする。
出た!シャークさんのマジックコンボだ!!で有名なジェット型装置が『スピア・シャーク』(ATK1600→2600)に対し装備される。
「こいつは俺の場の魚・海竜・水族モンスター1体を選択し、選択したモンスターの攻撃力を1000ポイントアップする!」
「攻撃力が2600に!?」
これだけでも十分すぎるほどの一手である。
「バトルだ!『スピア・シャーク』で守備表示の『EMソード・フィッシュ』に攻撃!」
突撃する『スピア・シャーク』に対し、遊矢は急いで湖に浮いているアクションカードを、飛び込んでそれを回収し発動する。
「っぷは!!俺はアクションマジック『奇跡』を発動!」
奇跡 アクションマジック
(1):フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターは戦闘では破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。
「これで、俺の場のモンスターその戦闘では破壊されない!」
「へっ、そう来ると思っていたぜ!カウンター罠『マジック・ジャマー』を発動!」
マジック・ジャマー カウンター罠
(1):魔法カードが発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
ここにきて、伏せていたカードを発動する凌牙。
「手札を1枚捨て、魔法カードの発動を無効にして破壊する!」
「ここにきて、強力なレアカードで止めに来た!?」
予想外の方法で止められる。アクションマジックと言えど、カウンターに対しては無力である。そしてそのまま『ソード・フィッシュ』は破壊される。
「そしてこの瞬間、『スピア・シャーク』の効果発動!このモンスターが戦闘で守備モンスターを攻撃したとき、その攻撃力が守備力を超えている分、相手に貫通ダメージを与える事が出来る!」
「貫通効果だって!?うわああ!!!!!」 LP4900→2900
予想外にも貫通ダメージを受けてしまい、湖から吹っ飛ばされ、神殿入口付近まで不時着する遊矢。そして無情にも攻撃は続く。
「まだまだ!『ダークナイト』でダイレクトアタック!!」
槍から紫の光線が発射され、遊矢に直撃する。
「うわああ!!!!!!」 LP2900→100
「遊矢!」
「だが、あのエクシーズモンスターの攻撃力は2800!まだ遊矢のライフでも100は耐えきれる!」
そう、丁度これで遊矢のライフは辛うじて100残る。まだデュエルの勝敗は分からない。だが、凌牙はここにきて神殿に設置されていた祭壇の方に走り出す。
「まあ、普通はそうかもしれねえが・・・俺のコンボは終わっちゃいねえぜ!」
そして祭壇の方にあるカードを手にする。
「…これはまた随分と賭けのあるカードだな。ならこいつに賭けるぜ!アクションマジック『ミラージュアビス』を発動!」 手札0→1→0
ミラージュアビス アクションマジック
(1):自分フィールド上の水属性モンスター1体をリリースして発動できる。デッキからカードを1枚ドローし、それが通常罠カードであった場合、そのカードをその場で発動する。それ以外のカードならば、ドローしたカードを墓地に送り、自分フィールド上のカードを全て破壊する。
「こいつは、俺の場水属性モンスター『スピア・シャーク』をリリースして発動!デッキからカードを1枚ドローし、それが通常罠カードならその場で発動する!」
「ここにきてそんなカードを!?」
まさに一か八かの運だめしのカードである。
「行くぜ!!ドロー!!!」 手札0→1
ドローしたカードを確認する凌牙
「へっ…引いたぜ。俺がドローしたカードは罠カード『かっとビングチャンレンジ』!通常罠だから、そのまま手札から発動する!」 手札1→0
かっとビングチャレンジ 通常罠
(1):自分バトルフェイズに、このターン攻撃を行ったXモンスター1体を対象として発動できる。
このバトルフェイズ中、そのモンスターはもう1度だけ攻撃できる。
この効果でそのモンスターが攻撃する場合、
ダメージステップ終了時まで相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
そのカードに刻まれたイラストは、一人の少年が夕日に目がけてジャンプをしているイラストである。そして、ここにいるメンバーは一切気づいてないが、凌牙の顔が少し純粋なデュエルをしているような感じをしているそうだ。
「こ、ここにきて罠カードを引くなんて!?」
「こいつは、俺のバトルフェイズ中にバトルを行ったモンスター・エクシーズ1体を選択し、選択したモンスターはこのターンもう一度だけバトルを行う事が出来る!」 墓地
「なんだって!?」
すると、『ダークナイト』が再び動き遊矢に向けて突進し始める
「な、なにかアクションカードを」
「無駄だ!『かっとビングチャレンジ』の効果を受けたモンスターがバトルを行う場合、ダメージステップ終了時まで相手はカード効果を発動できない!行け、『ダークナイト』!!ダイレクトアタック!!!」
完全に遊矢の手は尽きた。そのまま『ダークナイト』による一撃が決まる。
「うわああああ!!!!!!!!!!!」 LP100→0
WIN 神代凌牙
デュエルの幕は下りた。デュエルフィールドは解除され元の風景に戻る。
「俺の勝ちだな」
「いててて…俺の負けか」
完全にボロ負けした遊矢。
「遊矢―!」
と、入口が空き柚子が入ってくる。続けて修造も入る。
「ごめん柚子。俺負けちまったよ」
「ううん、良い方よ。あの神代プロにここまで奮戦したんだもん。寧ろ誇っても良いレベルよ」
「…ゑ?」
柚子がプロと言う言葉を聞いた途端、遊矢が突然石化したかのように固まる。
「もしかして遊矢…デュエルしているにも関わらず気付かなかったの?」
「…ごめん柚子、全然分からなかったんだけど」
未だにカチカチな状態の遊矢。そこに修造が説明に入る。
「遊矢、お前が対戦したのは神代凌牙プロだ。お前じゃまだまだ彼には勝てん…と言う事だ」
「え、え…えええええええええええ!!!!!!!!!???????ああああああああ、あの神代プロとデュエルしていたの!?」
物凄く驚いている遊矢。無理も無いかもしれないが、どうやら凌牙の名前は遊勝塾にまで響いていたようだ。
「おいおい、そんなに驚くもんか?確かにプロと言っても今は公式大会の参加は基本的に悪い方なんだぜ?」
そう、今の凌牙はLDSの講師として仕事を務めている為大会での出場率は極めて低い方である。と言え、プロとしての異名は極めて高い方である。
「けど、神代プロは今でも十分活躍の方は聞いているし、エクシーズ召喚使い手ナンバー1なんだよ!」
それもそうかもしれない。凌牙の公式大会でのエクシーズ召喚での勝率が非常に高い方である。
「まあ、今後は一応大会での出場も少しずつだが考えている方だぜ。気長に待ってな」
「え、そうなの!?俺、楽しみに待ってるよ!」
嬉しそうにしている遊矢。実の所、遊矢は凌牙のファンでもあるのだ。過去の凌牙のデータベースを見て、そして今の様な活動をしている凌牙に対して強く尊敬し憧れになっているのだ。
その後遊勝塾を離れた凌牙。時刻は既に夕方である。
「随分遅くなっちまったな。さっさと帰るとするか」
そう言い帰路についた凌牙であった。
「それにしてもまあ、まさかあのカード達が活躍するなんてな」
家に着いた凌牙は、カードを眺めていた。『No.101 S・H・Ark Knight』・『CNo.101 S・H・Dark Knight』・『RUM-バリアンズ・フォース』・『かっとビングチャレンジ』の4枚である。
「こいつ等を、まさか遊矢の前で公開するなんて思って無かったぜ」
かなり思い入れがあるカード達である様子である。特に『かっとビングチャレンジ』を強く眺めている凌牙。
「遊馬…お前は今何をしているんだ?」
親友である九十九遊馬の事を思っていた。彼のおかげで長年の心の闇を打ち払った最高の親友である。成長しハートランドシティを離れて随分と経つ。会おうと思えばあるかもしれないが、今はそうは言ってられない状態である。
「それに…あいつともな」
胸元にあるペンダントを引きぬき、そこからカチンと音が鳴ると中から写真らしいのが出てくる。
そこには、いつも通りの凌牙と妹である「神代璃緒」の写真が収められていた
「…あいつともそろそろ連絡入れるか」
そう言いつつ、凌牙はそのままベットに入り横になった。