遊戯王ZEXAL~シャークインゼロ~   作:立花総司

9 / 10
レイジ・オブ・アビス無事に発売されたので、どこかで番外編ストーリー上げる予定です
あと皆様、今回のタイトルでまるで凌牙と零児のようなテーマカードと思えませんか???


第8話 鮫と話

デュエルが終了するとともに、フィールド魔法空間も消え元の会場に戻る。

 

 

「つ、遂にけっちゃあああああああああああくうううううう!!このエクシーズ決戦エキシビジョンに勝利したのは、我らが神代凌牙プロだあああああ!!!!」

 

 

おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!

 

 

わああああああああああああああ!!!!!!!!!

 

 

大歓声とともに、凌牙の勝利を大いに盛り上がる観客たち

 

 

「凄い…凌牙さんが勝った!」

 

「お互い凄い勝負だったわね…あのRUMってカード、まだまだあったのね」

 

「この漢権現坂!!凌牙殿の熱き魂を感じ取ったぞおおおお!!!!」

 

「(前々から様子見ていたけど…あれが本場のエクシーズ使いか?エクシーズ次元の腕前と思えないほどの強さだった。それにあの気迫…間違えなく僕じゃ勝てない)」

 

 

遊勝塾側もすっかり魅了されていて

 

 

「やった!やったぞお!!流石凌牙先生だ!勝つと信じていた!!!」

 

「あんなデュエル本当初めて見たわ…生で見れたの貴重すぎる」

 

「めっちゃくちゃすげえデュエルだったぜ!!興奮が止まらねえ!!」

 

 

LDSのエリート達もすっかり見惚れていた

 

 

 

「…あれが、赤馬零児の言っていた決闘者。確かに俺の知るRUMとは違うカード、そしてあの鋭き戦い方に鋼の精神。あの戦い方、間違えなく俺達と同じ存在…」

 

 

 

一人で観戦していた、青紫のコートに赤いスカーフを身につけている青年。呟きながら、その場を去って行った。

 

 

 

 

 

 

「・・・見事だったぞ凌牙。やはり君こそこの次元戦争におけるキーパーツ。このデュエルで間違えなく高い士気を得ることができた。中島、すぐにナンバーズカードの確認を取ってこい」

 

「はっ、すぐに」

 

 

貴賓室で見ていた零児は、今回のデュエルの成果は大成功とし次のプランをすぐさま考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ナンバーズ同士の決着は、やっぱり君に分があったか。まさか墓地の罠で疑似RUMを使うなんてね。それに、君が『禁じられた聖衣』を最後まで温存していたら、逆に『シャーク・ドレイク・バイス』にトドメをさせられていたと考えると…はは、まったく皮肉な話だ」

 

「はっ、これに懲りたらもうナンバーズを勝手に他人にやるなよ?おかげでこっちはスカっとしたぜ」

 

 

デュエルを終えた凌牙はトロンに近寄りながら答えた。

 

 

「さて…デュエルの勝敗はこれできっちり付けた。最後に、落とし前をつけないとな」

 

「ああ、勿論。と言え、僕は君に対して恨みとか一切ない。あの時は君たち全ての意志がやむ負えない状態だったんだ。だからこそ、息子たちも君たちを止める為に戦った。だからもう…僕はいい。今じゃもう、家族ともども全員幸せに暮らせている。失った時間を少しでも取り戻そうと皆はひた向きに笑顔で進んでいる。それに、もし僕が君に復讐なんて考えがあれば、それこそWDCの二の舞になってしまう。僕は…それが嫌なんだ」

 

 

トロンが語った本音。その言葉は、近くにいる凌牙にしか伝わってこない。だからこそ、凌牙はトロンの本音を心の底から聞き届けた。

 

 

「…そうか」

 

「それに、そんなこと言うなら僕の方こそ謝らなければならない。理由はどうであれ、Ⅳ…トーマスに対し君の妹を大怪我をさせ、君自身の未来を一度奪ってしまった事も。到底許されることじゃないことも…だからこそ、本当にすまなかった」

 

 

その言葉を聞いて、凌牙は妙な落ち着き方をしていた。やがて言葉を発する。

 

 

「…本当、家族ってやつは縁が深いと言えばいいのやら。お前にⅣと言い、こんな真っ当な発言する奴じゃねえと思ったんだがな。親子そろって…やりづらくてしょうがねえ。変わりすぎて困るもんだ」

 

 

溜息を洩らしながら、凌牙は何かをトロンに投げた。トロンはそれを手にすると、それは仮面だった。いつの間にか拾っていたのだろうか

 

 

「デュエルで語り合うことは全部やった。聞きたいことも全部聞いた。だからもう、俺からこれ以上とやかく言うつもりはねえ…璃緒にもちゃんとそう伝えておけよ」

 

 

そういうと凌牙は背を向け選手出入り口のほうに足を向けて歩く。

 

 

「…アイツにも伝えておけ。全てにケリ付けたら、必ず戦うとな。じゃあな」

 

 

 

そうして凌牙はその場を後にした。

 

あとに残されたトロンは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…変わったか。それを言うなら、君にも言えたことだと思うけどね。次はお互い復讐とかに捕らわれないよう祈ろう」

 

そういいながら、トロンは再び仮面をつけた。彼は再び道化師として振うことに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ん?Dパットからメールか」

 

そのまま貴賓室に戻ろうかと思っていたが、何か戻るのが癪だと感じ取り、一度会場の外に出て空気を吸いに来た凌牙だったが、そんなときにDパットから一通のメールが届いていた

 

「宛先に名前は無し。だが、こう書いてある…『これからすぐ舞網市の指定した倉庫に来てほしい。とても重要な話がある』か。普段だったらあれだが、ちょっと行くか」

 

そう呟き、零児に少し離れることをメールで伝えバイクに乗りそのままその指定先のエリアまで移動することになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キキィィィ!!!!

 

 

「ここか。てか、ここって確か」

 

到着したころには、既に時間も過ぎていた。大会も進んでいたものの、凌牙は指定された倉庫に来た。その倉庫はかつて沢渡がトラブルごとを起こした倉庫先であった。

立ち入り禁止のマークもあったのだが、凌牙は気にせずに中に入り込む。

 

 

コツコツと、靴の音が響き渡り周囲に人がいないことを察する。だが、凌牙は誰かの気配を感じとっていた。

 

 

「誰だ、俺を呼んだのは」

 

 

その言葉が発すると、人の気配を感じとる。それも二人だ。凌牙はその目線を辿ると、意外な人物が現れた。

 

 

「お前ら…ⅢにⅤか?」

「やあ、久しぶりだね凌牙」

「どうやら、元気そうで何よりだ」

 

 

現れたのは二人の男性。一人は中性的な見た目をしている少年で名を「ミハエル・アークライト」。通称Ⅲ

もう一人は銀色に染まった長髪で美形ともされている青年「クリストファー・アークライト」。通称Ⅴ

 

 

名を察するに、トロンの息子達である。

 

「いや、なぜおまえらがここに…待て、トロンがわざわざここに来たということは」

「そうだ。君の友人でもある赤馬零児からの招待を受けてここにきた」

「零児からの」

 

意外でもあった。まさかハートランドシティにいるトロンを名指しでこの舞網市に呼び寄せたのである。トロンに関してはそもそもどこにいるのかすら分からないのに、その場所を突き止めて招待をしただけでも凄いことでもあるが

 

「それよりV兄様、例の件をお話した方が」

「ああ、そうだったな。凌牙、今回このような形で会うことになったのは秘密裏での対応だ。あまり周囲…LDSに聞かれたくない話題もいくつかあるのでね」

「…聞かれたくない内容だと?」

 

何となく、嫌な予感がした。だが、それでも凌牙は落ち着いてその話を聞くことにした

 

「まず1つ…こちら側で管理していた複製ナンバーズだが、その大半が行方不明になった」

「な、なに!?ナンバーズが!?」

 

その話を聞いて驚く凌牙。実の所、ナンバーズを復元したのはいいが使われないナンバーズもやはりあったため、明確に使うと決めているカード以外は全てハートランドシティの研究所にて管理されていた。だが…

 

「実はその日、突然と何かの爆発がトリガーとなって大半のナンバーズカードが飛び散りに消えていったんだ。回収しようにも、それはもう僕らじゃどうしようもない範囲で逃げてしまって…」

「最終的、回収できたナンバーズも少量。だが、それらのナンバーズから何か手掛かりが掴めないかとこちら側でも調べ上げた。すると…この次元とは別の次元から恐ろしいほどのエネルギーを感じとった」

「別の次元…まさか、融合・シンクロ・エクシーズ次元の事か!?」

「なんと…凌牙も多次元の事も知っていたのか。LDS側から聞かされてないと思っていたのだが」

「ああ。大会数日前に突然と聞かされたもんだがな。だが、他次元からのエネルギー干渉か…」

 

 

嫌な予感がする。恐らく何者かの手によってナンバーズが奪われてしまったと推測できる。

Vは続けて

 

「…凌牙、恐らく君は今後他次元に関する戦いに巻き込まれる可能性がある。無理を言って承知していると思うが…ナンバーズの回収を頼みたい。本来なら我々が対処したいところだが」

「下手に動くわけにはいかねえってところだろ?ったく、後始末するのも面倒だが仕方ねえ」

 

そういいつつも、凌牙は承諾する。それにほっとしたⅢは、あるカードを差し出す

 

「なら凌牙。このカードを君に」

「これは…なんだ?モンスターエクシーズのカードだが、何も書いてない」

「まだ発現してないナンバーズ…つまり制御下にないカードだ。使用者の心に本来影響するんだけど、そのカードは未だに発現するきっかけがないからその状態なんだ」

「もしナンバーズとの戦いになるなら、そのカードが必ず何か役に立つときがある。君自身にもよると思うが」

 

Vがそういうと、凌牙はその白紙のエクシーズカードを仕舞いこんだ。一先ず使うことは確定したが、何時になるかは定かではない。

 

「んで、まだ何か知られたくないって話があるんだろ?なんだそれは」

「…V兄様」

「ああ、分かってる。凌牙、この件に関しては落ち着いて聞いてほしい。ナンバーズもまた重要ではあるが、今回我々が来たのはこの次に言うことが本命だ」

 

V自身、凄く冷静に言ってはいるが凌牙自身をあまり不安にさせないような配慮をしている。Ⅲ自身もやや心配気味ではあるが

 

 

「…凌牙、今から話す事を一言一句本当のことだ」

 

 

 

そしてその発言を聞いた凌牙は、信じられない表情でVを見た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遊馬達が行方不明になった。ハートランドシティからの、反応が消えた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここはスタンダート次元から離れた他次元…シンクロ次元。そこの町の上層部にあると思われるエリアで一つの一軒家、部屋の窓から夜の光景を見ていた一人の少女がいた

 

「…それにしても、静かね」

 

その少女は町を眺めつつ、やがて来る次の受験シーズンを思い浮かべながら、机にあるカードとデュエルディスクも見つめていた。

 

「私を惹かれる人とかいるのかしら…あの占い、本当当たるのかしら?」

 

その占いが、やがて的中する日が来るのだとこの時の少女はまだ知らなかった。一人の孤高の決闘者と出会うまで…あと少し

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