気づいたらデュエルアカデミア   作:りんごうさぎ

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鉄壁の絆

 

 どんな最後になるかと思えば……断末魔の叫びをあげる間もなく即死って感じだったな。つまらない最後だ。もっとも本当に死んだわけではない。辛うじて息は残っている。

 

 そもそも厳密にはこのデュエルは闇のゲームではない。闇のアイテムは使っていないのだから。ただ幻魔の力によりダメージが実体化しやすいだけ。

 

「十代、お前のせいだぞ? お前がデュエルしないからこうなったんだ」

「クソッ……テンシン!! よくもっ!」

 

 怒れ十代。お前を倒さないと俺の目的が果たせない。幻魔の力をこの手に……。

 

「さぁこい十代! 俺と勝負しろ!」

「ダメよ! あなたがいってはダメ!」

「明日香! でもっ!」

 

 十代が食い下がるがどうやら次は明日香が出てくるようだな。

 

「次は私が……」

「僕が相手になろう」

 

 明日香を庇うように名乗り出たのは……天上院吹雪!

 

「吹雪兄さん!」

「明日香、お前を危険なデュエルに巻き込むわけにはいかない。僕がこのデュエルを終わらせる!」

 

 よくデュエルする気になったな。お友達がどうなったか目の前で見せつけられて逆に闘志に火が付いたとか?

 

「でも兄さん! やっと会えたのに、もしまた兄さんがいなくなったら……」

「心配するな。勝機はある。それにこの力を使えば……」

 

 吹雪が懐から取り出したのはダークネスの仮面。背に腹は代えられないということか。

 

「吹雪さん! それはダークネスの! ダメだ!」

「案ずるな十代くん! もう僕は闇に堕ちることはない!」

 

 吹雪は徐に仮面を身に着けた。

 

「ぐぉぉぉぉぉ!!」

「吹雪さん!!」

「大丈夫だ。さぁテンシンくん! 闇のゲームを始めようじゃないか」

「いいだろう。今度はお前を血祭にしてさっさと十代を引きずりだしてやる」

「「デュエル!!」」

 

 吹雪はまだ正気を保っているがいつまで持つかな?

 

「先攻は譲ろう」

「ほう、ならば遠慮なく……ドロー! ククク……どうやらお前は勘違いしているようだな」

「何? 勘違いだと?」

 

 やはり先ほどのデュエルはこいつらの心に小さくない傷跡を残している。闇のゲームのオーバーキルは想像を絶する痛みだ。こいつは特にそれをよくわかっている。その痛みの恐怖はそう簡単には拭えない。

 

「お前はさっきのデュエルを見て俺のデッキは攻めに特化しており守りは手薄だと判断し先攻を俺に譲った。逆に自分が後攻1ターン目で勝負をつけようとね」

「……そうだ! お前は私の猛攻を受けきることはできない」

「それが勘違いだと言っているんだよ」

「負け惜しみを! 現にそのデッキは……」

「俺はコアキメイル・ガーディアンを攻撃表示で召喚!」

「何!? まさか別のデッキか!!」

 

 

《コアキメイル・ガーディアン》

効果モンスター

星4/地属性/岩石族/攻1900/守1200

このカードのコントローラーは自分のエンドフェイズ毎に、手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、手札の岩石族モンスター1体を相手に見せる。

または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。

また、効果モンスターの効果が発動した時、このカードをリリースして発動できる。

その発動を無効にし破壊する。

 

 

 ようやく理解したか? 自分がとんでもない過ちを犯していることに。

 

「そうだ。貴様が仮面をつけているときデッキを変えさせてもらった」

「おのれ……姑息なマネを!」

「姑息? 十代達は見ていたぞ。俺は堂々と目の前でデッキを入れ替えた。ゆっくりとな。見ていなかったのはお前だけだ」

「何!?」

 

 十代の方を振り返ると申し訳なさそうに返事した。

 

「悪い吹雪さん、まさか気づいてないとは思わなくて何も言わなかった」

「師匠、すみません!」

「くっ……案ずるな十代くん、万丈目くん! 僕はそれでも勝つ!」

「残念だがこのデッキは先攻では圧倒的な制圧力を誇る。お前ごときでは相手にならない」

「やってみなければわからない!」

「ならば遠慮なく……俺は同胞の絆を発動!」

「同胞の絆?」

 

《同胞の絆》

通常魔法

このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。

(1):2000LPを払い、自分フィールドのレベル4以下のモンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターと同じ種族・属性・レベルでカード名が異なるモンスター2体をデッキから特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。

このカードの発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できない。

 

 

 LP 4000 → 2000

 

「2000ポイントのライフを支払い、デッキからコアキメイル・ウォールとコアキメイル・オーバードーズを特殊召喚する。カードを2枚セットしエンドフェイズ。コアキメイルの共通効果、手札の岩石族を1体公開し、コアキメイルモンスターを維持する。俺は手札のブロック・ゴーレムを見せてターンエンド」

 

 

《コアキメイル・ウォール》

効果モンスター

星4/地属性/岩石族/攻1900/守1200

このカードのコントローラーは自分のエンドフェイズ毎に手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、手札の岩石族モンスター1体を相手に見せる。

または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。

相手の魔法カードが発動した時、このカードをリリースする事でその発動を無効にし破壊する。

 

 

《コアキメイル・オーバードーズ》

効果モンスター

星4/地属性/岩石族/攻1900/守1200

このカードのコントローラーは自分エンドフェイズ毎に

手札から「コアキメイルの鋼核」1枚を墓地へ送るか、手札の岩石族モンスター1体を相手に見せる。

または、どちらも行わずにこのカードを破壊する。

(1):相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に、このカードをリリースして発動できる。

それを無効にし、そのモンスターを破壊する。

 

 

「維持コストが必要なモンスターを2000ものライフを支払って並べた。ならばこのモンスター達には恐ろしい効果が隠されているようだな」

 

 そりゃあもちろん。アンタの想像以上に厄介なモンスター達だよ。先攻で同胞が決まればそうそう負けることはない。かなり強力なデッキだ。

 

「せいぜい楽しませてくれよ? さっきのデュエルのようにワンサイドであっさりと終わってはつまらない」

「ほざけ! 私のターン! ドロー! 手札から黒竜の雛を召喚! さらに雛を生贄にレッドアイズ・ブラックドラゴンを特殊召喚!」

「ワンターンで出てくるか」

「さらに手札から黒炎弾を発動! 相手にレッドアイズの攻撃力分のダメージを与える」

「いきなり2400ダメージ! 勝負あったか?!」

「さすが師匠!」

「いいぞ吹雪さん!」

 

 全員効果を知らないようだな。絶望の味を噛みしめるといい。コアキメイルは相手に何もさせない究極のモンスターだ。

 

「甘いな……コアキメイル・ウォールの効果! 自身を生贄にしてマジックカードの効果を無効にする」

「なんだって!?」

「ただし発動条件であるレッドアイズが攻撃できない条件は誓約として残る。もうバトルはできない」

「ならばレッドアイズを生贄にレッドアイズ・ダークネスドラゴンを特殊召喚!」

 

 なるほど、レッドアイズを進化させれば攻撃できないデメリットを踏み倒せるわけか。中々上手いコンボだがコアキメイルの前でその動きをするのは良くないな。

 

「オーバードーズの効果! 自身を生贄にモンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にする」

「何!? 特殊召喚まで無効にできるのか! くぅ……」

 

 悩んでいるな。これで吹雪は4枚のカードを失った。この後吹雪に許される行動は相当限られてくる。

 

「カードを1枚セットしてターン終了」

 

 

 吹雪 手札1枚 伏せ1枚

 天真 手札2枚 ガーディアン 伏せ2枚

 

 

「俺のターン、ドロー」

「この瞬間! リバースカードを発動! レッドアイズスピリッツ! 墓地のレッドアイズを蘇らせる!」

 

 

《レッドアイズ・スピリッツ》

通常罠

(1):自分の墓地の「レッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

 緊張した空気が流れる。吹雪はこのモンスターが罠を無効にする効果はないと考えてそれに賭けた。それしか勝つ道はないからだ。

 

「……そうだ、このコアキメイル・ガーディアンはモンスター効果を無効にし破壊する。雛に使わなかったのは他の方法で呼び出される可能性があったからだ」

「やはり。お前は発動するタイミングを見極めていた。レッドアイズは手札・墓地どちらからでも展開が容易なモンスター」

「だがいつまで持つかな? ブロック・ゴーレムを召喚! 効果発動! 墓地のコアキメイル2体を特殊召喚する」

 

 

《ブロック・ゴーレム》

効果モンスター

星3/地属性/岩石族/攻1000/守1500

(1):自分の墓地のモンスターが地属性のみの場合、このカードをリリースし、「ブロック・ゴーレム」以外の自分の墓地のレベル4以下の岩石族モンスター2体を対象として発動できる。

その岩石族モンスターを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、フィールドで発動する効果を発動できない。

 

 

「バカな! また2体も増えるだと!?」

「これじゃまた1ターン目と同じじゃないか!」

 

 再びガーディアン、ウォール、オーバードーズの3体が並んだ。こいつらが並んだ時の制圧力は天下一品。ほとんどの敵の動きを封じ込める。

 

 特に初動が肝心なデッキは複数ルートを確保していても突破できずなぶり殺しになることが多い。深海のディーバ、ベイゴマックス、左腕の代償……全部無力だ。

 

 本当に恐ろしいデッキだよ、岩石コアキメイル。

 

「さらにコアキメイルの金剛核を発動! デッキからコアキメイル・サンドマンを手札に加え、エンドフェイズの維持コストにサンドマンを公開する」

 

 こちらから攻めることはしない。相手がこっちの布陣を突破しようともがけばもがくほどカードを消費していき最後は干からびて朽ちていく。俺がトドメを刺すのは相手が力尽きた後でいい。

 

「何もしない? それとも何もできない?」

 

 吹雪は相当警戒しているな。未知の敵と戦う恐怖に耐えられるか?

 

「そうだ、できないんだ! おそらく上級モンスターを持っていない!」

「あるいは……デッキに入っていない?」

 

 果たしてそうかな?

 

「さぁダークネス! お前のターンだ」

「私は……いや、僕は天上院吹雪だ! ドロー! 僕はレッドアイズインサイトを発動! デッキからレッドアイズモンスターを墓地へ送りデッキからレッドアイズ魔法・罠を手札に加える!」

「コアキメイル・ウォールの効果発動! 効果を無効にする」

 

 サーチカードは潰すのが基本。ここは使っておくべきだろう。だが奴はそこまでわかっている。真の狙いはコストの方か。

 

「だが墓地へ送るのはコストだ。モンスターは墓地へ送られる」

「それで?」

「闇の誘惑を発動! カードを2枚ドロー!」

 

 レッドアイズインサイトは今引いたカード。つまり闇の誘惑はさっきのターンに残っていたカードということになる。闇の誘惑よりダークネスドラゴンの召喚を優先するとは……よほど勝負を急いだらしい。余裕がないね。

 

「なるほど。さっき残ってたのはそのカードか。だが悲しいかな、追い詰められて誘惑に負けてしまったな。闇に堕ちたか」

「私は闇には負けない! ドロー! よし! 手札の黒竜の雛を除外!」

「さすがだな」

 

 ちゃんと引けたか。揺さぶれば自爆するかと思ったがさすがに芯が強い。

 

「そして強欲な壺! 2枚ドロー! さらに天使の施し! 3枚引いて2枚捨てる。よし! バトルだ! レッドアイズでオーバードーズを攻撃!」

「リバースカード発動! 聖なるバリアミラーフォース! レッドアイズを破壊」

 

 レッドアイズはあっさりと破壊される。こうして強力な罠で相手の戦力を削いでいけば敵は勝手に自滅する。

 

「やはり戦闘は通さないか。カードを2枚セットしてターン終了! エンドフェイズにレッドアイズワイバーンの効果でこのカードを除外しレッドアイズを復活させる!」

「ならばコアキメイル・ガーディアンの効果で無効! コストなのでワイバーンは除外される」

「そうくると思ったよ! こっちは2枚目のワイバーンの効果も発動! さぁどうする?」

 

 

《真紅眼の飛竜》

効果モンスター

星4/風属性/ドラゴン族/攻1800/守1600

このカードの効果を発動するターン、自分は通常召喚できない。

(1):自分エンドフェイズに墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「レッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターを特殊召喚する。

 

 

「……オーバードーズは効果による特殊召喚は無効にできない」

「よし! ならばレッドアイズは場に残る!」

 

 天真 手札2枚 オーバードーズ 伏せ1枚

 吹雪 手札0枚 レッドアイズ  伏せ2枚

 

「フフフ……俺のターン、ドロー! さて、そろそろ遊びはおしまいにしよう」

「なんだと?」

 

 今のドローでいいカードを引いた。やはり俺の運命力は頂点に向かいつつある!

 

「いつまでもお前の反撃を待つつもりはない! 俺は墓地の2体の岩石族モンスターを除外!」

「墓地の岩石族を……!? なにをするつもりだ!」

「地球巨人ガイア・プレートを特殊召喚!」

 

 

《地球巨人 ガイア・プレート》

効果モンスター

星8/地属性/岩石族/攻2800/守1000

このカードのコントローラーは、自分のスタンバイフェイズ毎に自分の墓地から岩石族モンスター1体を除外する。または除外せずにこのカードを墓地へ送る。

(1):このカードは自分の墓地の岩石族モンスター2体を除外し、手札から特殊召喚できる。

(2):このカードと戦闘を行う相手モンスターの攻撃力・守備力はダメージ計算時のみ半分になる。

 

 

 これがこのデッキのエースだ! メガロック・ドラゴンを超える岩石族の切り札。【ダーク・ガイア】ではラヴァゴーレムとも一緒に戦った戦友だ。

 

「いきなり最上級モンスター……! しかも攻撃力2800だと!?」

「それだけじゃない。こいつは戦闘時相手の攻撃力を半分にする」

「なんだって!」

「それじゃあ戦闘破壊するには攻撃力5600以上が必要ということか!」

 

 こいつに倒せないモンスターはほぼいない。オネストやカルートも無力。カイザーなら打点で上回れるかもしれないが、その場合は初動の融合とかを止めるので関係ない。

 

「このデッキはただ相手の邪魔をするだけじゃない! コアキメイルで相手を消耗させ、岩石族が墓地にそろったらガイア・プレートで一気に制圧する! これが必勝パターン! お前に勝ち目はない! 手札のコアキメイルサンドマンを召喚してバトルだ! ガイア・プレートでレッドアイズを攻撃!」

「ならばこれでどうだ! リバースカードオープン! ジャスティブレイク! お前のモンスターを全て破壊する!」

「手札から速攻魔法発動! 我が身を盾に! かわいいモンスターを守るためなら盾にもなろう! ライフ1500と引き換えに破壊を無効にする!」

 

 

《我が身を盾に》

速攻魔法

1500ライフポイントを払って発動する。

相手が発動した「フィールド上のモンスターを破壊する効果」を持つカードの発動を無効にし破壊する。

 

 

 LP 2000 → 500

 

 

「バカな! ライフコストだけで3500も支払うというのか!」

 

 それだけこのデッキの守りは堅いんだ。ライフ8000ならコストもそこまで気にならないし。ミラフォ激流葬ブラックホール全てを防げるカードは貴重だ。

 

 こちらではライフ4000とはいえ相手が弱ければさしたる問題ではない。

 

「お前ごときにライフを削られる心配はないのでな。それに……残りの総攻撃で十分ライフを削りきれる。レッドアイズは攻撃力が半減! 1600ダメージ!」

 

 

 LP 4000 → 2400

 

 

「厄介な効果だね」

「続けてサンドマンの攻撃!」

「そうはさせない! 正当なる血統を発動! 再び蘇れ! レッドアイズ!」

「いいカードをセットしている。当然サンドマンで無効」

「これで残りはオーバードーズだけだ!」

 

 なるほど、無効にされるのをわかっていて使ったのか。コアキメイルのことがわかってきたじゃないか。

 

 ちょっぴり、だけどね。

 

「オーバードーズでダークネスへダイレクトアタック! あと一押しか」

 

 LP 2400 → 500

 

「だがその一押しが足りない! 今お前の手札はゼロ! よって維持コストとなるモンスターは存在しない! 次のターン初めてお前の場からコアキメイルモンスターが消える! そうすれば私にも逆転の道が……」

「フ……フフフ……」

「何がおかしい?」

 

 足りないのはお前の方だ。言ってることが何から何まで全て的外れなもんだから笑ってしまったのさ。

 

「俺のカードならまだ残っているぞ? 場をよく見るんだな」

「それは最初のターンに伏せていたカードか? 効果が使えないわけではない……のか?」

「リバースカード……発動! 化石岩の解放!!」

 

 

《化石岩の解放》

永続罠

ゲームから除外されている自分の岩石族モンスター1体を選択して特殊召喚する。

このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊する。

そのモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。

 

 

「ここで発動? いったいどんな効果が?」

「化石岩の解放だと!?」

「万丈目、化石岩の解放ってどんなカードなんだ?」

「バカ者十代! そんなことも知らんのか! あれは除外されている岩石族を特殊召喚するトラップカードだ!」

 

 呼び出す岩石族は状況に合わせて自由に選べるし破壊されればまた墓地が増える。このデッキにおいては非常に価値が高いカードだ。

 

「なんだって! それじゃあさっきガイア・プレートを召喚するとき除外したモンスターが復活する……!」

「テンシン、まさかワンターン目からこの展開を予測していたのか!? 計算されつくしたタクティクス。なんてヤツだ……」

 

 三沢は静かにこのデュエルを分析していたようだ。毎回デッキは変えると言っているのに、ご苦労なことだ。

 

「兄さん!」

「明日香! くっ……すまない」

「じゃあコアキメイル・ガーディアンを特殊召喚しようか。終わりだ。ダークネスへダイレクトアタック!」

 

「ぐわぁぁぁぁあああああ!!!」

 

 LP 500 → -1400

 

 吹雪は結局最後まで正気を保ったか。よく頑張った方だろうな。デュエルの内容はイマイチだったが。

 

 元々病み上がりの吹雪は倒れて気絶してしまい万丈目に運ばれていった。

 

「歯ごたえがない。つまらないな」

「いや、吹雪さんは紙一重だった! あのターンさえしのげば……」

「あのターン、吹雪が凌ぐことができる状況であれば俺はコアキメイル・ウォールを出してモンスターの召喚とマジックを封殺し何もさせなかっただろうな」

 

 最後のガーディアンは本当に適当に出しただけ。前世で最初に使ったコアキメイルモンスターだったしな。

 

「いや、無理だな! キサマにはコストになるモンスターがない! そんなことも忘れたか!」

 

 吹雪を運び終わった万丈目が反論するがそれこそがコアキメイルモンスターを理解していない証だ。

 

「それがあるんだよ。破壊を免れる秘策がな」

「なんだと!? そんなはずない!!」

「コアキメイルの金剛核、俺が途中使ったマジックカードだ。覚えてるな? 墓地のこのカードを除外すれば1ターンだけコアキメイルの破壊を免れることができる。どう転んでもダークネスに勝つ道はない」

 

 

《コアキメイルの金剛核》

通常魔法

デッキから「コアキメイルの金剛核」以外の「コアキメイル」と名のついたカード1枚を手札に加える。

また、自分のメインフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。

このターン、自分フィールド上の「コアキメイル」と名のついたモンスターは破壊されない。

 

 

「なんてこった……」

「兄さん……よくも吹雪兄さんを! 兄さんは病み上がりなのよ!」

「何度も言わせるな。自分の意志で勝負の土俵に上がった以上立場は対等。そしてお前のその発言は勇敢に戦ったデュエリストを辱めるものだ。どうしても俺に言いたいことがあるならお前がデュエルすればいいだろ? かかってこいよ?」

「うぅぅぅぅぅ……!!」

 

 口ではあれこれいうがビビって体が言うことをきかないようだ。

 

 落ちぶれたな。

 

 はたして十代以外で幻魔の力を得た俺に勝負を挑めるデュエルリストがいるのかな?

 




絶対先攻を取りたいので2戦目に採用。
前回から180度趣を変えまして先攻制圧。
シンクロとかなしだとお手軽に最強クラスです。
ライフコストが重すぎましたね。

闇のゲームかどうかは諸説ですがまぁ手心は加えてると思ってください。

相手をやたら煽りますが実際は余裕なしの綱渡り。
盤外戦術はドローに関わるので立派な作戦です。

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