封印されし者の右腕
封印されし者の右足
封印されし者の左腕
ゼピュロス
サウザンドブレード
《BF-精鋭のゼピュロス》
効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻1600/守1000
このカード名の効果はデュエル中に1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドの表側表示カード1枚を手札に戻して発動できる。
このカードを特殊召喚し、自分は400ダメージを受ける。
《H・C サウザンド・ブレード》
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1300/守1100
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、手札から「ヒロイック」カード1枚を捨てて発動できる。
デッキから「ヒロイック」モンスター1体を特殊召喚し、このカードを守備表示にする。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「ヒロイック」モンスターしか特殊召喚できない。
(2):このカードが墓地に存在し、戦闘・効果で自分がダメージを受けた時に発動できる。
このカードを攻撃表示で特殊召喚する。
「私が宣言するカードはこの5枚! さぁ、早く選んでよ?」
「俺はゼピュロスを選択」
「天真ならそうだよね。つまんない。平凡な選択だね」
ラーヴァ 手札5枚 伏せ2枚
天真 手札2枚(バレット、エキセン)伏せ3枚
「やはり、行き着く答えは同じか。今度は俺じゃなく、お前がエクゾディアを揃えるんだな?」
「当然でしょ? さらに天使の施しを発動! ゼピュロスは墓地へ送るね。ヒヒヒ……結局悩んでも意味なかったね?」
「俺が足掻いても運命は変えられない。そういうことか?」
「そうだよ。だからさっさとラクになっちゃいなよ? アハハハハァ!!」
「……」
高笑いする姿はどこか物悲しい。俺との別れを受け入れられない自分を心の奥底に押し込めて、無理やり自分を納得させて、薄っぺらい仮面の表情を張りつけながら本心を押し殺している……そんな痛々しい姿に見えてしまう。
「何よその目は? まぁいいよ、さっさとこんなデュエル終わらせようね。私はおろかな埋葬を発動してトリック・クラウンを墓地へ送り効果発動! 自身を蘇生し、さらにサウザンド・ブレードを墓地から呼び出す! さらに手札からハットトリッカーを出しておくね。まずはトリック・クラウンとサウザンドブレードでエクシーズ召喚! 来て! ダイガスタ・エメラル! 効果で左腕を蘇生! さらに手札からワンチャン!?を発動して左足を手札に。ゼピュロスで左腕を手札に戻しながら自身を蘇生! 最後に闇の量産工場で残りの右腕と右足も回収」
《Emハットトリッカー》
効果モンスター
星4/地属性/魔法使い族/攻1100/守1100
(1):フィールドにモンスターが2体以上存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):自分にダメージを与える魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。
このカードにEmカウンターを1つ置く(最大3つまで)。
その後、その効果で自分が受けるダメージは0になる。
(3):このカードにEmカウンターが置かれ、
そのEmカウンターが3つになった時に、このカードの攻撃力・守備力は3300になる。
《ワンチャン!?》
通常魔法
(1):自分フィールドにレベル1モンスターが存在する場合に発動できる。
デッキからレベル1モンスター1体を手札に加え、このターン中、以下の効果を適用する。
●自分がこの効果で手札に加えたモンスターまたはその同名カードの召喚に成功しない限り、
エンドフェイズに自分は2000ダメージを受ける。
ラーヴァ:LP3000 → 2000 → 1600
これで視えているところにあるパーツは全て揃ってしまう! 万が一封印されしエクゾディアがすでにラーヴァの手札にあったら俺の負けだ。ここで妨害するしかない。
「ならチェーンしてマインドクラッシュ! このカードはお前がヌメロンを破壊してくれたおかげでセットできたカードだ。自分の首を絞めることになったな。宣言するのは封印されし者の左足!」
「ムダムダムダァァ!! ムダだって言ってるのがまだわからないの? アナタに運命を変える力なんてない!! さぁ、私の手札を見てごらんよ?」
ダーク・バースト
封印されし者の左足
封印されし者の左腕
封印されしエクゾディアは持っていない。だが、墓地へ送った左足はダーク・バーストすぐに回収されてしまう。
「恐ろしいドローだな」
「あれ? まだわからないの? もうアナタは負けてるんだよ? 左足は一度墓地へ送られるけど、右腕と右足が手札に揃う。さらにダーク・バーストを発動。これで左足も再び私の手札に戻ってくる。さぁ、これで何枚揃ったのかな?」
ラーヴァの手札には右腕、右足、左腕、左足……4枚のエクゾディアパーツがある。
残るパーツは1枚。そしてフィールドに視線を移せばラーヴァのフィールドには用意されたレベル4のモンスターが2体。ここから考えられるのは1つしかない。
「あいつが来る……」
「当然、私はゼピュロスとハットトリッカーでオーバーレイ! エクシーズ召喚! 来なさい……ラヴァルバル・チェイン!」
「ここまで計算尽くか」
《ラヴァルバル・チェイン》
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/海竜族/攻1800/守1000
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
●デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く。
ダイガスタ・エメラルとはたしか同期だったか? 元祖ランク4最強モンスターが出てきやがった!
サーチとサルベージを駆使して効率よくパーツを集めている。闇雲にドローを繰り返すだけのデッキとは違う。必然的に、確実な勝利へ向かっている。
命削りや苦渋を絡めながら、ラヴァルバル・チェインまで使われてはどうしようもないというのが正直なところだな。
「このエクシーズモンスター、どうやって使うかはわかるよね? アハハ……私が使うのはモンスターをデッキトップに置く効果。最後の1枚、封印されしエクゾディアをデッキトップにセットする。そしてそれをドローすれば、ラーヴァの勝ちぃ……。アハァァ~~~❤️ 天真……待っててね。これでアナタはずっとラーヴァのもの……」
恍惚とした表情のラーヴァ。
チェインの効果が処理されて、最後の1枚がデッキの1番上にセットされた。
ラーヴァには手札以外に2枚のリバースカードがある。それを使ってこのターンのうちにドローしてくるのは確実。だからここでなんとしても阻止する!
「そうはいかない。リバースカード発動! 手札断殺! これで2枚墓地へ送ってもらおうか。エクゾディアは効果処理の途中でだけ一時的に揃っても勝利にはならない。2枚捨てれば、どれか1種類は最低でも必ず捨てることになる」
わざわざエキセンをサーチして手札を2枚にしていたのはこのためだ。手札断殺がエクゾディア対策になることは、原作でユベルが証明している。
しかも、今回はこの手札入れ替えが次なる戦術への布石にもなる!
「なんてことを……! まだ抵抗するのね。だったら2枚ドロー! そして2枚捨てる」
「ワンチャン!?の効果とシラユキの存在、忘れてないよな?」
ワンチャン!?はサーチしたモンスターを召喚できなければ2000ダメージを受ける効果がある。ラーヴァはLPが1600しかない。エクゾディアが揃わない以上、このターンに召喚できなければそれでLPは尽きることになる。
「フン……わかってるよ。まずは左足を召喚して……」
左足がフィールドに召喚され、ビジョンとして現れる。
俺はこの瞬間を待っていた。
「かかったな」
「えっ!?」
「手札から運命の介在を発動!」
《運命の介在》
通常魔法
相手フィールド上にモンスターが召喚された時、このカードを手札から墓地へ送る事で
手札の通常魔法カード1枚を発動する。
「いつのまにそんなカード……そうか!! 手札断殺でデッキトップと一緒に引いていたのね! だったらその効果で手札から発動されるのはあなたがデッキトップに置いていたカード!」
「あぁ。とびっきり強力なヤツを置かせてもらったぜ、ラーヴァ?」
「デッキトップにおいていたのは……」
「これだ!! 手札交換!! 俺とお前の手札を入れ替える!」
ラーヴァから俺は何もかも奪い尽くす。それはこのデュエルの中だけではない。
このデュエルの中では珍しく、ラーヴァは感情を表に出した。
「どうして……なんでそんなことするの? 天真は私から何もかも奪ってしまう……それがアナタの出した答えなんだね」
されどもデュエルは止まらない。手札交換の処理により、俺はラーヴァのカードを受け取る。
俺は手札を使いきっているのでこちらから渡すカードはない。一方的にラーヴァのカードを奪う結果となった。
チラリと貰ったカードを確認すると、ラーヴァは手札断殺で右腕と右足を捨てていたようだ。強奪した手札3枚のうち2枚がエクゾディアパーツ。封印されしエクゾディアと封印されし者の左腕。そしてもう1枚のカードは今、ラーヴァが引いてきたカードだ。
このカードは……戻ってきていたのか。
「さぁ、どうする? これでもまだエクゾディアを揃えることはできるのか?」
「もう勝ったつもり?」
手札交換によりラーヴァはエクゾディアでの特殊勝利を事実上完全封殺されたが、落胆した表情は見せていない。パーツを2枚捨てていたことといい、すでにエクゾディアによる勝利は見限って別の戦術に切り替えているように思える。
俺も集中しないといけない。これが最終局面だ!
「リバースカード発動、馬の骨の対価。これで2枚ドロー」
「さすがだな……」
伏せていた2枚のうち、1枚をここで使用した。最初からエクゾディアが失敗したときのことは織り込み済みか。こういう抜け目ないところがラーヴァの本当の強さだ。
「そして最後のリバースカード……真実の名を発動!」
なるほどね。本来ならそのカードで封印されしエクゾディアを宣言してゲームエンドになっていたということか。
こうして目の当たりにするとつくづく実感する。当たり前のことだが、天変地異とチェインは抜群に相性がいい。現実ではチェインが禁止カードだから使えなかったけど、こんな使い方があっても良かったのにな。
だが、今回のラーヴァは天変地異の補助はなし。もちろんチェインで操作したデッキトップはすでに変わってしまっている。
「ノールックか……何を宣言する?」
「究極封印神エクゾディオス!」
スパッ!!
ラーヴァは一切ためらわず即座にカードを引き抜いた。
そして当然のようにラーヴァはそれを引き当てた!
《究極封印神エクゾディオス》
特殊召喚・効果モンスター
星10/闇属性/魔法使い族/攻 ?/守 0
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地のモンスターを全てデッキ・EXデッキに戻した場合のみ特殊召喚できる。
このカードの(2)の効果で「封印されし」モンスター5種類が
自分の墓地へ送られ全て揃った時、自分はデュエルに勝利する。
(1):このカードの攻撃力は、自分の墓地の通常モンスターの数×1000アップする。
(2):このカードの攻撃宣言時に発動する。
手札・デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
(3):表側表示のこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
ただの1枚ドローではなく、真実の名で呼び込んだということは……狙いは神の召喚だろう。共にレベルは同じ。となれば、狙いはバーンダメージ?
「さぁ、真実の名を唱えたものに神の力が宿る! オベリスクの巨神兵を特殊召喚!」
激しい閃光と共に神の姿が顕現する。屈強な巨神兵はラーヴァの方へ向き直り、こうべを垂れ、かしづくような仕草を見せた。
この光景……見覚えがある!
そうか、神はラーヴァを主として認めていたんだ! 幻魔戦で俺が真実の名を使用した時、あの時もオシリスが同じように俺に向かってかしづく仕草を見せた。
だが、あれは俺ではなく、俺の後ろで暗躍していたラーヴァに対しての服従のポーズだったのだ!
俺が神の力を宿したんじゃない。その力を持っていたのは、ラーヴァだったんだ! それが今ハッキリとわかった。
「そして墓地のモンスターをデッキに戻して、エクゾディオスを特殊召喚。これで準備は整った。エクゾディオスとオベリスクでオーバーレイ!! グスタフ・マックス召喚!!」
《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》
エクシーズ・効果モンスター
ランク10/地属性/機械族/攻3000/守3000
レベル10モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
相手に2000ダメージを与える。
グスタフ・マックスは相手に2000ダメージを与える効果を持つ。これを通すわけにはいかない。
「それ以上はさせない。召喚成功時にシラユキ効果! 墓地を7枚除外して自身を攻撃表示で特殊召喚! さらにグスタフ・マックスを裏守備に変更する」
これでグスタフ・マックスの起動効果は使えない。しかもシラユキは攻撃力が1850あるからダイガスタ・エメラルやラヴァルバル・チェインの1800を上回っている。さぁどうする?
「あーぁ……またそういうカワイイ魔法使いに浮気するんだね。そんなことするんだったら、悪い女は天真から取り上げないとね……」
「何をするつもりだ?」
「私の場にはまだモンスターが残ってるでしょ? ラヴァルバル・チェインとダイガスタ・エメラルでオーバーレイ!!」
「なんだと?! エクシーズモンスター同士でオーバーレイ?!」
「そうだよ。エクシーズ召喚!! 未来皇ホープ!!」
《FNo.0 未来皇ホープ》
エクシーズ・効果モンスター
ランク0/光属性/戦士族/攻 0/守 0
「No.」モンスター以外の同じランクのXモンスター×2
ルール上、このカードのランクは1として扱う。
(1):このカードは戦闘では破壊されず、
このカードの戦闘で発生するお互いの戦闘ダメージは0になる。
(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時に発動できる。
その相手モンスターのコントロールをバトルフェイズ終了時まで得る。
(3):フィールドのこのカードが効果で破壊される場合、
代わりにこのカードのX素材を1つ取り除く事ができる。
ラーヴァ LP1600 手札2枚 未来皇 グスタフ・マックス
天真 LP1500 手札3枚 シラユキ 伏せ1枚
「コントロール奪取……!」
「寝取っちゃおうっと……未来皇でシラユキに攻撃!」
「ダメージはない。そしてコントロールが奪われる……」
「これはアナタへの罰だよ。私を裏切ったこと、絶対に許さない。だからアナタは魔法使いの攻撃でトドメを刺してあげる。裏切り者の最期にはピッタリだよね?」
「ラーヴァ……」
それが、お前をここまで歪ませてしまった原因なんだよな。この世界がおかしくなって、ラーヴァに何度も苦しい世界の繰り返しを強要してしまったのは他でもない、この俺だ。
今、ようやく確信が持てた。ラーヴァの心を取り戻すために必要なものが、やっとわかった。
そして世界は救われる。
「これでトドメだね。シラユキでダイレクトアタック!」
「……」
「サヨナラ……天真……」
俺のライフは1500、対するシラユキは1850……ライフは足りていない。
そしてダイレクトアタックが決まり、俺のライフはゼロになった。
天真:LP1500 → 0
「終わったね……これで本当のお別れだよ。サヨウナラ、大好きだった私の天真」
セブンスターズ編でオシリスがかしづいたことの説明を忘れていたのでここで回収。
あのときラーヴァはテンシンの背後にいましたよね。
他にも説明を忘れていたことを発見したので、そっちもこの後の話で回収予定。
デュエルについては、苦渋の選択で出した5枚は、剛三郎のようにパーツ5枚を見せる形にしたかったですが、この展開にするにはクラウンブレードとかが墓地に必要なのでやむなしで3枚だけになりました。
なお、最初は手札抹殺とかで墓地肥やしするつもりでしたが、天真側がデッキトップ操作していたことを思い出して修正しました()
安易に苦渋に頼る非力な私を許してくれ……
ここは毎回芸がなくて良くないですね。
天使の施しで手札から捨てずおろかな埋葬を使っているのは手札枚数調整、もとい運命力不足です()
あとは、相手ターンにいいタイミングで手札交換を使用する方法を永遠に考えていた気がします。思いついては失敗の繰り返しで大変でしたね。
運命の介在を使用していた斎王さんに感謝。
運命の介在だと召喚前の左足を奪ってゲームエンドにならないのも偉い!
初期の失敗案では召喚前の左足を奪ってデュエル終了したり、運命の介在が特殊召喚時に使えると勘違いしていたり、色々と迷走してました。
最期に、一応今回は最終回ではないので、まだ続きます。
次も短めなのですぐアップするはず。