オラリオで斬魄刀打つ転生者の話   作:オリ斬魄刀の小説増えろ

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リリが六歳にしてはしっかりし過ぎているのは作者の趣味です。何も知らなかった自分の手を引っ張ってくれていたしっかり者のお姉ちゃん(年下)が自分よりも年下の男の子にめちゃくちゃ入れ込んでるのを見て嫉妬と寂しさでちょっぴり機嫌悪くなるアイズが見たこの暗黒期において身寄りの無い少女が生きるというのは、生半可ではない事だと思うのです。

リリのセリフの一部にカッコが抜けてました。報告してくれたみんな、マジでありがとう!

そして晴読雨読さん、あんころ(餅)さん、リア10爆発46さん、誤字報告ありがとうございます。


二人の少女の昼。

 

(……さて、リヴェリア様から頂ける高額の報酬に釣られてきましたが……)

 

 これまで、リリはアイズと共にダンジョンに潜った事は無かった。

 

 それは、アイズとリリでは所属するファミリアが違うという事もあるし、【ロキ・ファミリア】がリリを信頼していなかったというのもあるし、そもそもアイズにそれ程の余裕が無かったというのもある。

 

 しかし、リリはこうも思うのだ。

 

「……あの子こんな戦い方、してるんですか……」

「これでも、随分とマシになったさ」

 

 アイズは、ひょっとして私にこんな自分を見てほしくは無かったのではないか……と。

 

 

 

「づゔぁぁぁあああッッ!!!!!」

 

 悲鳴のような雄叫びを上げて、リリとの訓練の何倍もの力でモンスターを粉砕するアイズ。

 

 それに身が竦む思いを感じながらも、リリは物心付いた頃から繰り返してきた無駄の無い手つきでモンスターから魔石を摘出していった。

 

「流石の手つきだな」

「少しでも遅れると冒険者様に蹴り飛ばされますから」

 

 リリにとっては当たり前の日常過ぎて世間話の一環として出した返答だが、その内容は六歳の力無き少女が大の大人に蹴り飛ばされながら労働をしているという事実であり、リヴェリアはソレにたまらず天を仰いだ。

 

(我々の無力の結果か、コレが……)

 

 実際にはリヴェリアがどれほど強かろうと【ソーマ・ファミリア】の運営体質は変わりはしないが、リリの客層という意味では確かに治安悪化の煽りを受けたとも言えるだろう。

 

 リヴェリアを『冒険者様』ではなく『アイズの保護者(ママ)』として見ている節のあるリリはその事に気付かずに「ゴブリンはココにナイフを入れると簡単に魔石が見えるんですよ〜」とサポーター業で培った手際を披露する。

 

 その手際が本当に素晴らしく、まだ子供の小人族なのに己のファミリアに居るサポーター役の低級冒険者に勝るスピードで魔石を取っていくのがあまりにもやるせなく、リヴェリアは黙ってリリの頭を撫でた。

 

 その事に驚いた……というよりも反射的に乱暴をされると思ったリリがバッと身を翻してリヴェリアから距離を取る。

 

 そして、一連の動きの意味を察したハイエルフが名状しがたい、悲壮感あふれる表情をしているのを見て、リリは全てを悟った。

 

(あ……完全にやっちまってますねコレ)

 

 完全にやっちまっていた。

 

 

 

 やっちまっていたので、リリはその空気から逃げるようにそそくさとアイズの戦闘地帯にやって来ていた。

 

「加勢しまーす…………」

「要らないッ!! 私がやる!! うぁぁぁぁ!!!!」

 

 生々しい音を立てながら小間切れ肉に加工されていくモンスターの間を縫うようにして進むリリは、アイズの背後に迫るモンスターを一刀の下に斬り伏せる。

 

「アイズさんは、どうぞご自由に……後ろは私がやりますから、前だけ見て下さい。お好きでしょう? 吶喊」

「…………」

 

 リリの若干棘のある言葉にも気付かず、その顔を一瞥だけしてまた悲鳴じみた雄叫びを上げるアイズ。

 

 ソレに遅れないように、リリは彼女の背後にピタリと付きながらその身の丈に合わないヒューマン用の刀を振るう。

 

(今日はリヴェリア様と一緒に楽々アイズさん見学ツアーの予定だったのに……)

 

 公平で潔癖(リリを殴らなそう)な性格であり面倒見も良いリヴェリアの事は割と好いているリリは先程の失態も含めて内心で涙を流しながらアイズの陰に徹する。

 

 アイズの陰に隠れる……否、陰となるように付かず離れず、そして彼女を救う。

 

「はぁー、勿体ない……」

 

 カショッ、とオーエツ作の白と藍色の袴(霊術院制服)の袖からスリングを展開し、小さな小石を撃ち出す。

 

 無論それは只の小石等ではなく。

 

「こんなやり方でよく今まで生きてられましたね……リヴェリア様達に感謝しないといけませんよ? アイズさん……」

 

 剣の届かない範囲からアイズに突撃を掛けようとしていたゴブリンの目前に、リリの撃った小石が転がる。

 

 それは魔石。

 

 魔石に気を取られたゴブリンに刀を投げつけたリリは、頭部を貫通したのを確認して今朝も使っていたリールのサイドに付けられたボタンを押すと、ギルルルルッ!! と強烈な音を立てて刀が手元に戻ってきた。

 

「自動巻き取り装置は良好……っと!」

 

 ブッ飛んでくる抜き身の刀を危なげなくキャッチするあたりリリもまた神の眷属である事を察せられるが、そんな眷属の中でもトップクラスにとんでもない存在であるアイズのそばに居るとそれも霞む……いや、リリは元々下から数えた方が早いのだが。

 

「っがぁぁぁぁ!!!!」

「こんなに声が割れるぐらい叫んでるのに何で喋り声があんなに綺麗なんですかね……」

 

 今度は磨き抜かれた小さな鏃をコボルトの目玉に直撃させたリリは、瞬歩でその個体に近づき口蓋から脳天を一突きにする。

 

 確かに、アイズは数え切れない程に多くのモンスターを倒している。

 

 翻ってリリはほんの十数体程度モンスターを切り捨てただけに過ぎない。

 

 しかし、リリの顔にはアイズへの賞賛は無く……呆れに似た感情がそこにはあった。

 

「はっ、はっ、はぁっ、はぁっ」

「お疲れ様です、アイズさん……ほら、お水」

 

 差し出された水筒を受け取りクピリと小さな喉を鳴らして中の水を嚥下するアイズに向け、リリは呆れを内心に押し隠してにこやかに声を掛ける。

 

 きっと……【ロキ・ファミリア】が自分に求めているのは、こういう役割であろうから。

 

「……どうでしたか? アイズさん。前だけ見るって気持ちいいですか?」

「……うん」

「周囲に気を配る事無く自分のやりたい事だけをやれる……良いことですよね。きっと楽しいです」

「…………」

「けどね、アイズさんがそうすると……私はとってもシンドいんです」

 

 リリの言葉に目を見開いたアイズを笑顔の裏でちゃっかり確認し、脳内でアイズの自尊心を必要以上に傷付けずに彼女の現状を伝えるための言葉を組み立てる。

 

「アイズさん、普段は一人で戦ってるんですよね? なら今日はいつもよりも楽に戦闘ができたと思います。きっとこのやり方なら、普段よりも多くモンスターを倒せると思うんですよ」

「……うん」

「だけど、アイズさんの体力は私の体力じゃありませんし、アイズさんの素早さは私の素早さじゃありません……貴女が十割の力を出せば、きっと私はソレについていくのに必死で……途中で力尽きて、壊れちゃいます……貴女の力に、武器が負けるように」

 

 そう言って、リリはアイズの持っていた抜き身の剣を取り上げ、自分の胸の前に掲げた。

 

 その剣は、このたったの一戦だけで既に血の油がベットリと付き、所々にはほんの小さな刃毀れも見受けられた。

 

 今のアイズには……武器の手入れというものを覚えた今のアイズには、ソレとリリ(友達)を重ねる事は容易であった。

 

「この一瞬一瞬に全力を出すだけが全てじゃありません。ソレだとダンジョン探索の終わりごろには技のキレも落ちるでしょう?」

「……うん」

 

 そして、リリにはアイズには無い『手段(ことば)』がある。

 

「それは、アイズさんの実力が足りないから、ではありません。私だって、師匠だって、リヴェリア様だってそうです。人間は……生き物は、常に全力は出せません。だって……生き物だってこの剣のように、思い切り力をかければ傷がつくからです」

「……うん」

 

 それはリリが生まれてこの方磨いてきた、『相手を刺激しない為の』言葉。

 

 相手を下から覗きながら、ニコリと柔らかな笑顔を浮かべて話すソレは、相手から僅かながらも『暴力』の選択肢を消す。

 

 まあ、最初から暴力が目的ならば意味はない事だ。

 

 しかし、アイズには効いた。

 

「朝から晩までダンジョンに潜ろうと思えば、きっとアイズさんは五割くらいの力で戦うのが丁度良い……けど、私が居れば、ソレを八割くらいにまで上げられます。けどソレじゃあ私が持たないですから、七割くらい……最初だけ十割の力で戦って、最後の方は三割のヘロヘロの力で戦うのと、最初から最後まで七割の力で戦うのと……どっちの方が良いと思いますか?」

「……七割」

 

 ソレはリリの師匠であるオーエツがよく使う、『徹底した理屈を並べる』言葉。

 

 感情やらの諸々を排除した、相手と自身の間にある妥協点を探すソレは、相手から反論の言葉を奪う。

 

 まあ、相手がそもそも理屈を求めていないならば意味はない事だ。

 

 しかし、アイズには効いた。

 

「そうですね。私もそう思います……でね? アイズさん……今アイズさんの言ったその言葉こそが、『冒険者の戦い方』の基礎の基礎なんですよ?」

「……基礎……?」

「ええ、そうです! アイズさん、貴女は凄いです! ソレだけの力がありながら、ちゃんとその基礎が分かっているのですから! あとは実践だけですね!」

「……」

「安心してください、アイズさん! 最初は気がついた時に私の方を見るだけで良いです! まずはそこから始めましょう? ね?」

 

 ソレはリリの敬愛するヘスティアを観て覚えた、『相手を認める』言葉。

 

 オーエツのソレとは反対の、理屈を無視してひたすら感情に寄り添うソレは、相手から自身への反感の気持ちを鎮める。

 

 まあ、相手の方が自分の気持ちに寄り添わないならば意味はない事だ。

 

 しかし、アイズには効いた。

 

「…………見る、だけなら……」

 

 だからこそ、アイズは少々不満げな顔をしながらも、不承不承に頷いた。

 

「うんうん! 最初はそこから始めましょう? きっと、ソレが良いですよ!」

 

 ウンウンと頷きながらアイズに持っていた剣を渡すリリは、内心で大きく溜息を吐いていた。

 

 そんなリリに、リヴェリアが感謝の想いを告げる。

 

「……リリ、ありがとう。正直、我々では手に負えなくてな……」

「そんなんでよく今の大ファミリアを築けましたよね……いや、まぁアイズさんが例外すぎるのはそうなんでしょうけど……あの年齢の、復讐に取り憑かれた、才能溢れる少女……なんて」

「……ああ……基本的にファミリアに入る人間は上の者の言う事を聞くし、聞かない跳ねっ返りは実力で黙らせるのだが……子供にソレをするのもな……」

「子供を殴るのは外聞が悪いですか? 大手も大変ですねえ」

 

 リヴェリアは、人として子供を殴るのは良くないと当たり前に考えていた。

 

 そしてリリは、【ロキ・ファミリア】の評判が悪くなる事を恐れてアイズを殴らないのだと当たり前に考えていた。

 

 その事を察したリヴェリアはまた深く悔いるような顔をしていた。

 

 アイズの方を向いていて気付いていなかったが、リリは、再びやっちまっていた。

 

「……そうだ、ねぇ……リリ、リヴェリア」

「何ですか?」

「……何だ」

「私も斬魄刀が欲しい」

 

 二人の驚く目線を受けながら、アイズは無表情ながらもしっかりした目付きで二人を見つめ返した。

 

 

 

「……で、ダンジョンを出てから二手に分かれて」

「私達は黄昏の館(本拠地)に戻って金を取るついでにロキとフィンに話を通し」

「ウチとフィンがついてく〜って着いてきて」

「私は師匠に連絡して」

「俺は【ヘファイストス・ファミリア】に預けとる分なら素材代金無しでええぞと許可を出し」

「最近仕事ばっかだから僕らも着いてきた!」

「…………で、こんな大所帯でウチまで来たってワケね……ハァ……」

 

 

 

 所変わって【ヘファイストス・ファミリア】の武器倉庫前。

 

 相変わらず頭を抱えている姿が良く似合う女神、ヘファイストスが目の前の一団をジトッと睨んだ。

 

「……まぁ、別に良いけどね。倉庫の一つを貸してるのはウチだし」

「僕らは一応ヘファイストスの傘下のファミリアだからねえ」

「傘下のファミリアは自分で一応とか言わないのよ、ヘスティア」

 

 行動力の高いBLEACHオタクであるオーエツは、斬魄刀受注が落ち込んでいるときでも銀筒の収入から素材費を捻出して斬魄刀を打ち続けていた。

 

 そして、そんなものをあの教会に(色んな意味で)置いておける訳もなく、持ち主の居ない全ての浅打は【ヘファイストス・ファミリア】の所有する武器倉庫の一つを有料で貸し切って保管していたのだ。

 

「にしても、頻繁に手入れをしには来てたけど、オーエツがココに客を連れて来るのは初めてじゃない? どういう心境の変化かしら?」

「いや、単に百万ヴァリスも出すんだから多少時間がかかっても自分の体格に合った剣を作ってほしいという冒険者しかおらんかっただけだ……斬魄刀は、戦力増加の即効性はまるで無いからな」

 

 等という話をしながら、ヘファイストスは魔法鍵を使って鍵穴の存在しない錠前を開ける。

 

 そこには、無数の刀が壁中に立て掛けられていた。

 

 刃先を天井に向けるようにして立てられた無数の抜き身の刀は、倉庫の外から入り込む光を反射してキラキラと輝いている。

 

 それぞれの刀の横には鞘が立てられており、それがまたこの空間の異様さを表していた。

 

「……壮観だね」

「無論、全てが斬魄刀だ。一応大きさ順に並べているが、まぁ好きに選べば良い……あの一番奥の二M(メドル)近い奴は止めてくれよ。アレは俺の趣味で作った斬魄刀でな。態と脆く作っておる。戦闘にはとてもではないが耐えられん」

「何故わざわざそんな脆い刀を……? *1

 

 そんな事を言っているオーエツとフィンの間に入り込んだロキが、倉庫の中を指さして質問する。

 

「なぁオーエツ、何で刀全部抜いとるん? 危なァないん?」

「刃を見れば、その刀の調子が分かるからな。こうしておけば一目で全ての刀の体調を把握できるのだ」

刀の体調て

 

 呆れながらもロキは、アイズに向き直って尋ねる。

 

「ホンマにええんやな? アイズたん。ココにあるんは全部がオーエツの手で作られた人工の魔物みたいなもんやねんで? 今のコイツの言う事聞いたやろ? 体調とか言うてんねんで?」

「……良い。コレを使えば強くなれるんでしょ」

 

 アイズもまた、オッタルショックの煽りを受けていた。

 

 最強の冒険者が、最強の武器を覚醒させて更なる最強になった。

 その事は、アイズに魔物じみた剣を持つ事への抵抗を無くす程の渇望を呼び起こさせていた。

 

 それに……

 

「それに、リリもこの剣を持ってる……から。だから大丈夫」

「……愛されてるねぇ、リリ君?」

「いやまあ……はい」

 

 アイズにとって、リリは同性の同年代で、一番信頼のおける人間だ。

 

 しっかりもので自分の進む道を持っているように見える彼女は、無意識ではあるがアイズの中に憧れに近い感情を抱かせていた。

 

 ……だから、抵抗はあれど最早迷いはない。

 

 入口前でたむろする集団から一步抜けて、アイズが倉庫の中に入る。

 

「ああ、左端のやつくらいの大きさがお前さんにゃあ丁度────」

 

 ソレを見たオーエツがそう言うと、ほぼ同時に。

 

 

 

 ドドドドドドドドドドッ!!!!!!!! 

 

『!?』

 

 凄まじい音を立て、『倉庫内部ほぼ全ての斬魄刀』が、アイズが倉庫に足を踏み入れると同時に床に突き刺さった。

 

 

 それは、まるで『斬魄刀がアイズに一斉に傅いた』ように見え……その事に鍛冶神とオーエツを含めた全員が驚いたにも関わらず、アイズだけは何一つ動揺する事無く倉庫内に入り込み、クルリと周囲を見渡し……一本の刀を床から引き抜いて、刀身を眺めた。

 

「……コレにする」

「……分かった。その刀ならば……鞘はコレだな」

「ちょいちょいちょーい!! オーエツ! ソレにアイズたんも! 何普通にしとんねん! 見えてへんかったんか今の異常事態!!」

 

 全員の驚きを代表してロキが叫ぶが、オーエツは鞘と吊り紐を用意しながら「喧しいのう」と返すだけだった。

 

「いや喧しいて! ウチの扱い軽すぎやろ! ってちゃうわ! 今の見んかったんか!?」

「見たわい……斬魄刀がアイズを選んだ、それだけだろうが」

「ええ……? そんなアッサリ言われたらウチが間違っとるみたいやん……え、ウチ間違うてへんよなフィン?」

「間違っていない……と思うけど……アイズはやはり特別らしい……見なよ」

 

 フィンが指を差したその先は、壁の刀を置く棚。

 

「この倉庫にある全ての棚が破損している……立てていた刀が床に落ちるような形で、全てが……」

「うわ……えっ怖……」

 

 困惑し、恐怖するロキを横目に武器の調整を終わらせたアイズがててて、とやって来る。

 

「……リリ」

 

 リリの下へ。

 

「えっ、私ですか!? ロキ様とかリヴェリア様とかではなく!?」

「うん……手合わせ、しよ?」

「がッ」

 

 今日はリリは楽をできる日の筈だった。

 

 朝はアイズをスッ転ばして遊び、昼はアイズの戦闘を見ながらモンスターの臓物を抉る。

 

 今日はそんな日の筈だった。

 

 しかし、実際には自分はアイズと共に戦い、今はこうしてやらなくて良い手合わせをさせられそうになっている。

 

(…………これは、報酬を相当増額してもらわないと割に合いませんね……)

「……んー、分かりました! ヘファイストス様、訓練場をお貸しいただいても?」

「ええ、構わないわよ」

 

 鍛冶神の同類を見る目をヒシヒシと感じながら、リリは内心で涙を流して訓練場へ駆け出した。

 

 

 

 

 

 結果、興の乗ったアイズによりリリは相当ボコボコにされた。

 

「……もう、二度とあの子と一緒に訓練しない……!!」

「リリ……済まん。今日の報酬は増額しよう……この程度でどうだ?」

「……もう一声……」

「…………本当にすまん、色々と……」

 

 訓練用の槍を携えたフィンと、変幻自在の雛鎚を振るうオーエツのタッグをなんとか凌ぐアイズが訓練場の中心で暴れる中、早々にボロ雑巾にされて壁際に打ち捨てられたリリに本当に申し訳無さそうに割増した報酬額を伝えるリヴェリア。

 

 その額がリリの満足いくものであったのかは……翌日以降もリリがアイズとつるんでいた事からも理解できる事である。

*1
初期一護の刀の再現品




斬魄刀が一斉に床に刺さるシーンは、チャン一が具象化浅打を全員一瞬で跪かせたシーンをイメージして下さい。

今回ホント難産だった……
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