「気をつけな。ゴブリン共とは比べ物にならない強さだ。…しっかし何で急に現れた…?」
「関係ねえ。ぶっ飛ばすだけだ!こいつを喰らいな!」
『ゴォォォォォォ!!!』
タイラントは気合十分に口から火炎を吐き出す。
だが巨大ゴブリンは咆哮で掻き消してしまう。
さらに巨体からは想像もつかない速度で迫り、拳をタイラント目掛けて振り下ろす。
「危ない!!」
ゼットンが間に入ろうとするが、タイラントは笑っていた。
「オラァ!」
『ゴァァァ!?』
バキッという鈍い音が響いた。
タイラントが棘付きの鉄球で拳を全力で殴り、巨大ゴブリンは怯む。
鉄球には血が滴り、拳は流血している。
「どうしたデカブツゥ!」
タイラントはもっと戦おうと言わんばかりに尾を地面に打ち付ける。
「しょうがねぇ、おらよ!こっちだ!メルバ、続け!」
ラルゲユウスは巨大ゴブリンの背後に回り、足の鉤爪で切り裂く。
背中からは血が流れ、追い討ちと言わんばかりにメルバニック・レイが肉を抉る。
「足元がお留守のようだな!」
間髪入れずにバルタン星人が足に破壊光弾を連射する。
大きなダメージを立て続けに受け、巨大ゴブリンは立っているのがやっとに見えた。
「…ラルゲユウス!メルバ!離れろ!」
突如背中の傷から先端が鎌のような触手が複数生える。
メルバは高速で振り乱される触手を躱しきれず、先端は逃れたものの、地面に叩き落される。
「あぐぅ…!」
「大丈夫か!?」
「こんなの全然平気です!」
巨大ゴブリンは続けて触手をゼットン目掛けて振り下ろすが、シャッターで防がれる。
「タイラント!今だ!」
「よし来たぁ!」
鎌が触手を切り落とし、血が噴き出る。
「おそらく高い魔力のせいで変異している。傷からあの触手が生えてくるんだろうな。」
「では早くカタをつけなければな。では…。」
バルタン星人はゼットンに頼む。
「できるだけでかい火球を頼む。我々は隙を作るから頼んだぞ。」
「承知した。」
バルタン星人達は四方八方から飛び道具を放ち、ラルゲユウスは顔の周りを執拗に飛び回り注意を逸らす。
「ゼットン…ピポポポ…!」
その間にゼットンは直径1メートル程の火球を生成し、全力で発射する。
「今だ!」
火球が頭に直撃した巨大ゴブリンは大きな音と共に崩れ落ち、黒い霧と化して消滅する。
「…討伐完了、ですね。」
「俺は報告のために先に戻る。また会おう。」
ラルゲユウスが飛び去ったあと、ゼットンは思っていたことを口にする。
「あいつウルトラマンに倒されてなくね?」
「寿命でしょ寿命。」