オレが魔法少女になったと思ったら、幼馴染も訳ありだったと知った不具合   作:社畜だったきなこ餅

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ぎりぎりを攻めつつどこまでがセーフか、デッドラインを見極める更新です。


狐と夏休みとドラゴン

 

 

漸く始まった夏休み。

家を出た後たっつんの家にすぐ向かったオレは今。

 

 

「やー、来る途中ももう暑さが夏真っ盛りって感じだったわ」

 

「そうか、お茶でよかったか?」

 

「さんきゅ、たっつん」

 

 

スポーツバッグをたっつんの家のリビングに下ろすとオレはソファに座り、たっつんが冷蔵庫から取り出し投げ渡してきたペットボトルのお茶を受け取る。

そして蓋を開けてグイ、と一気に喉へ流し込めば暑さで乾いていた喉も心地よい感触と共に水分が通り抜け体に染みわたっていくのがわかる。

 

 

「あ、そだたっつん。調理器具とかだけどさ、やっぱオレも出すよ」

 

「気にしなくて良いと言ったろ」

 

「そうだけどさ、ぴゅんぴゅん達がやってるフロント企業とやらの俺達のグッズ売上の取り分くれたんだよ」

 

 

オレの言葉にたっつんはいつも飲んでいる缶コーヒーを手に戻ってくると、隣に腰掛けながら自分が出すと主張する。

しかし、オレはその思考に至った理由を説明するためにポシェットから通帳を取り出すとたっつんへ見せる。

 

 

「旭、そう言うのは親しい仲でも見せびらかすものじゃないぞ」

 

「たっつんは盗んだり勝手に使ったりしねーからいーんだよ、それで費用だけど」

 

「ソレは将来の為に取っておけばいい」

 

 

たっつんはオレの頭に大きな手を乗せると、そのまま撫でるように髪を触ってくる。

何か普通に可愛がられて誤魔化されてる気がするが、たっつんの触り方が心地よくてオレはたっつんに寄りかかりながらぐりぐりと頭を彼の胸元に擦り付ける。

するとたっつんはオレの髪を撫でていた手を止め、オレを抱き寄せると首筋に鼻先を埋めて口づけしながらブラに包まれたオレの胸を服の上からまさぐってくる。

 

 

(あ、だめだこのままこうしてるとまた二人してどろどろになっちゃう)

 

 

そう考えたオレは、ここまで来るのに汗ばんでいたことを思い出す。

そうだこれを理由に済し崩しになっちゃいそうな空気を入れ替え、名残惜しいけどそのままお出かけするぞ!

 

 

「だ、だめだよたっつん。オレ今汗かいてるからさ、買い物から帰ってからにしよ?」

 

「そうか、オレも起きてからシャワーを浴びてないしな。一緒に入るぞ」

 

「え?ちょ、ちょっとたっつん?!」

 

 

が、だめ!

既にスイッチが入っちゃってるたっつんはオレの言葉に止まる事なく、オレを抱き上げるとそのまま脱衣所へと向かう。

 

 

「いやなら抵抗していいんだぞ?」

 

 

そう言ってくるたっつんの声は少しだけ悲しそうだった。

そんな顔するなよぉ。

 

 

(もーしょーがねえなー)

 

 

「……たっつんのばかやろぉ」

 

 

オレは照れ隠しに悪態を吐きながらたっつんの胸元で顔を隠す。

だってたっつんともっとくっつきたいのは、オレもそう考えていたのだから。

 

そしてオレは脱衣所でたっつんに優しく脱がされ、一人暮らしのマンションにしては広々とした浴室でたっつんと二人でシャワーを浴びた。

まぁもちろんシャワーを浴びて体を清めるだけで終わる事はなく、二人してどろどろになり求めあった末に漸く体を清められたのは言うまでもない。

 

 

「うぅぅ、たっつんのけだものー。もうやめて、って言ったじゃんかぁ!」

 

「そう言いながら俺の腰に足を絡めさせてなかったか?」

 

「ばかやろー!たっつんのノンデリ!スケベドラゴン!!」

 

 

浴室から出、ドライヤーで髪を乾かしながらぼやいてるとたっつんのノンデリ発言がさく裂。

オレは飲み終わって空になったペットボトルをたっつんへ投げつけ、全力で抗議する。

 

 

「オレは幼馴染で親友だからいいけど、他の女の子にそんな事……いやだめだ!とにかく言っちゃダメだぞ!」

 

「安心しろ、旭以外に言う気はない」

 

「そ、そうかー?ならいいんだけど」

 

 

オレが男の子に戻った後、たっつんが女性とお付き合いした際速攻で破局しそうなたっつんのノンデリっぷりに怒りの指摘をしてやろうと思ったが。

その事を少しでも考えた瞬間、すっげーームカムカしてきたから途中で言い換え、とにかくたっつんに指を突き付けて叫ぶオレ。

 

だけどたっつんはオレの言葉を真正面から受け止めると、真剣な表情でオレの目を見詰めながら告げてくる。

たっつんのその表情になぜか胸がドキっと高鳴ったオレは、高鳴りを誤魔化すように頭を振るとドライヤーを髪へ当て続ける。

 

 

何はともあれこんな感じにハプニング?はあったりしたがその後は特に何もなく、お昼前には出発する事に成功。

オレ達はショッピングモールへ足を運び、フードコートで昼食を摂った後に調理器具とかいろいろを見る為に様々な店を覗き買い物を進めていく。

 

 

「たっつんたっつん!この最新式の炊飯器と圧力釜すげーぞ!」

 

「そうなのか……? 旭が言うなら間違いないか、買おう」

 

「やったー!でもたけーなコレ……」

 

「オレが全部会計を持つと言ったろ、旭が気にする事はない」

 

 

そんな事をたっつんと話しながら、どんどん調理器具を購入していくオレ達。

しかしたっつんの部屋の調理器具の無さっぷりから、必要なモノや欲しいものを選んでいくと持って帰るには少々骨が折れる量になってしまう。

どうしたものかと考えていると、店員さんが心配するなと言わんばかりに声をかけてきた。

 

 

「お客様は徒歩でいらしたんですよね?それならこの時間なら今日着で宅配できますよ」

 

「マジで!? じゃあソレお願いします!」

 

 

結構重たい鍋やフライパン、果てや炊飯器やら圧力釜やらなんやらを持って帰らずに済むと聞くや否やオレはノータイムで店員さんの申し出を受けていた。

たっつんはそんなオレを微笑ましいモノを見るような目で見ている。

 

その後はショッピングセンター内にある薬局や生鮮食品売り場で今日の晩御飯の材料を購入していく。

 

 

「たっつん、今日は腕によりかけて作るから期待しててくれよな!」

 

「ああ、楽しみにしておく」

 

 

イイ感じの葉物野菜や魚があったので、オレは笑みを浮かべたっつんを見上げて告げる。

たっつん明らかに外食やら出前ばかりで済ませてる雰囲気あったからな、ここは一つ全力で手料理を作ってやるしかあるまい!

 

だけどこう、なんかさっきの調理器具購入とかこの会話とかまるでこう。

 

 

(なんか、新婚夫婦っぽくね?)

 

 

そう考えた瞬間、オレの顔がめっちゃ熱くなる。

多分今オレの顔は凄い赤くなってるに違いない。

 

 

「どうした?」

 

「ななな、なんでもない!」

 

 

心配そうにオレの顔を覗き込んでくるたっつんの顔を直視できず、オレは顔を背けながら何でもないと言い張る。

幸いなことにたっつんはそれ以上は何も聞いてこず、なんだか妙に恥ずかしくなってきたオレはたっつんと言葉を交わさずに買い物を終えてたっつんが住むマンションへの帰路につく。

 

ちなみに買った食材とかはたっつんが片手に提げた袋で持っており、空いた手はオレの手をしっかりと握っている。

言葉を交わさなくてもその手から伝わるたっつんの気持ちというか、なんかそういう言葉にできないアレにオレは胸がぽかぽかしていた。

 

 

「じゃ、じゃあオレ冷蔵庫にモノ仕舞うから!」

 

「わかった、旭が使い易いように仕舞ってくれ。俺は……都合よく宅配も届いたようだから、そっちの開梱をしておく」

 

 

なんかさっきから妙に浮ついて火照る気持ちと体を落ち着かせるように、オレは買ってきた食材を大きな冷蔵庫へしまっていく。

ちなみに明日の朝ごはんの材料も購入済みだ。

 

 

「今回は嵩張るから小さいお米にしたけど、また今度たっつんと一緒にでかいお米買っておかないとなー」

 

 

冷蔵庫へモノを仕舞うというのは、思考を整理するのに最適だとオレは勝手に思ってる。

なんせ今もさっきまで浮ついていた気持ちが沈静化し、すぐになくなるわけじゃないけど補充しておかないといけないモノへ思考が思い至るぐらいだしな!

 

すぐにオレは食材を仕舞う作業を終えると、調理器具とかの開梱をしているたっつんの手伝いへ向かい。

たっつんとあーでもないこーでもない、と意見を出し合いながら調理器具の配置を決めていき買ってきた包丁や食器を仕舞っていく。

 

まぁ調理器具の配置については主にオレが一人であーでもないこーでもない言ってたんだけどな!

 

 

その後は二人で夏休みの宿題を、たっつんにわからないところを教えてもらいながら頑張ったり。

夕方になってきた辺りで晩御飯の支度をしたりして時間を過ごし、晩御飯の時間がやってくる。

 

 

「使い慣れてない調理器具や家電で実は不安だったけど、会心の出来だぞたっつん!」

 

「ああ、そうみたいだな。本当においしそうだ」

 

 

リビングのテーブルに湯気が立ち上る食事を並べ、オレはソファに座ってるたっつんの隣に腰掛ける。

しかし、料理中実は気になってた事がある。

 

 

「そう言えばたっつんさ、なんで料理中のオレにちらちら視線向けてたの?」

 

「そんなに、向けていたか?」

 

「おう」

 

 

そう、たっつんはリビングのソファに座って本を読みながら……料理中の俺をちらちらと見ていたのだ。

最初は慣れない調理器具を使うオレを心配してるのかな、と思ったがどうもそういう感じもしなかったから不思議だったのだ。

 

ちなみに余談だが、たっつんの家のキッチンは台所スペースからリビングが一望できるお洒落な配置になってたりする。

 

 

「そうだな……なんとなくだけど、悪くない。いや、良い光景だと思ってな」

 

「良い光景?どういう事?」

 

「……夏休みの間、こうやって旭が居てくれるんだと思うと嬉しくてな」

 

「……はぁぁぁぁぁぁ、たっつん。マジでオレ以外にそんな事言っちゃだめだぞ?」

 

 

じーーっと見つめるオレの視線に観念したたっつんは、言い辛そうに口をもごもごさせながらも。

ぼそりと呟くようにオレに告げた内容に、オレは無意識に顔がにやけてしまい下腹部がキュンとする錯覚を感じてしまう。

 

 

「と、とにかく食べようぜ!冷めたら勿体ないぞ!」

 

「ああそうだな、いただきます」

 

「いただきまーす!」

 

 

オレは今感じた感覚を誤魔化すように捲し立てると、たっつんと一緒に両手を合わせていただきますをしてから食事を始める。

うん、流石は最新式の炊飯器。お米の味が全然違うな!

 

 

 

 

そして食事を終えて洗い物を澄ませば、後は食後のまったりにお風呂タイム。

流石に今度のお風呂はたっつんと一緒に入るとかそう言う事もなく、ゆったりとお風呂に入る事が出来た。

 

なお。

 

 

「その、たっつん……スる?」

 

「……ああ」

 

 

いざ就寝となった時、そう言えば一緒のベッドで寝るという事に気付いた時に互いに若干気まずい空気が流れるも。

寝間着代わりのTシャツの胸元を広げ、たっつんへ胸を見せつければ気まずい空気は雲散霧消。

 

そのままオレ達は、今日の買い物でドラッグストアで購入した家族計画用品を消費する行為を始めるのであった。

今回は1ダースで買ったから使い切るって事は無かったけど、このペースだとどれだけもつか不安なのは内緒である。

いやだって、その……。

 

 

 

正直たっつんとくっついて求められるの気持ちいいから、アレが無くなってもそのままGOする事赦してしまいそうな自分が怖い。




案外、旭が最初から女の子だった場合この二人はもっとスムーズにバカップルになってたかもしれない(身もふたもない感想)

ちなみにたっつんが実は女の子で、旭が可変式TS魔法少女だった場合も結局はこんな感じになってた可能性がおおいにある二人です。

ぶっちゃけどこまで読みたい?

  • 1.旭の完全雌落ちでエンド
  • 2.雌落ちしてからのイチャラブ
  • 3.雌落ち後NTRヒロイン旭の防衛戦
  • 4.続きの構想がある限り続けろ(迫真)
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