今日もまあの夢と近しいものを見て目が覚める。
あの夢から一週間、ずっと牢屋の中で目が覚め物体?生物?と関わると何かされ目が覚めることをずっとしている。
物体や生物は例えばついこの間の1つ目生物やツギハギなパッチワークな動くテディベア、なんか消えたり現れたりするカメレオンみたいな蝶々とかだ。
3つしか出てきてない?例として出したのは俺が触ったからダメだったんだと思う 他の3つはなにが駄目だったのか分からないが麻酔を打たれたんだよ、そして今日に限っては麻酔なんかではなく普通に刺された。
ついに武力行使だよ。しかも多分死んだ。
俺のこと刺したやつの容姿は黒い長い髪でまともな服じゃなかった、なんか外国の昔の人みたいな服。体にはよくわからない赤い模様があった。
ほんとに怖かったよアイツ、だって目が覚めたときには向かい側の牢屋が血塗れなんだもん。それでゆっくりこっち振り返って俺の身長より大きい黒い、大剣って言うの?それで牢屋壊すんだもん、本気で怖かった。死ぬかと思った、いや多分死んだんだけど。
怖すぎて今も心臓バクバクだし痛い。
いやもうほんと…マジ
あれ?マジすぎるくらい痛い
まじで痛い、こんな痛くなることあるか?
え、流石におかしいおかしい
痛すぎ痛すぎ
え、本当に死にそう。
一度心臓あたりに触れてみる、すると激痛が全身を駆け巡るのを感じ思わず肩が跳ねる。
「いってぇ!!!!!!」
反射的に首元を前に伸ばし胸あたりを見る。
すると触れた場所には傷跡がデカデカと存在していた。
この大きさはあの大剣と同じ位だ、と、いうことは…
「え、もしかして夢じゃない…?」
いや、そんなことはない、傷跡は確かにあるが血は出ていない、どこにも血痕はない。服も完全に違う。
それならこの傷跡は?
「もしかして毎回首を寝違えてたのは…1日目で腹壊したのは…後頭部が痛かったのは…」
__夢の影響?
「やばいか…?いやヤバイよな? え、やばすぎるよな?」
いったいどうしたらいいんだ、普通に現実にまで影響が出るだなんて…
「由ー!! 早く準備しなさい!! 遅刻するわよー!!」
「もう、そんな時間なのか!? と、とりあえず早く準備しなきゃ…」
俺は混乱しながらもいつもどおりに身支度を進めた
✡
「てことがあったんだよ」
「はぁ…」
俺は学校につくと足早に数人の男子グループの中へと飛び込み先程の話題を出す。
周りからは完全に変な目で見られている。 そりゃそうか、こんなオカルト的な話、誰も信じてくれないか…
「え、てかそれガチなん? 証拠出せよ〜」
「証拠? 証拠…あ、それなら試しにうなじ見てくんね? それで麻酔針があったら多分ガチ」
「え、絶対嘘だろ、これであったらジュース奢るよ、それじゃあご開…」
首後ろの髪を上げる感覚がすると同時にクラスメイトのざわめきが止まる。なんだ、なにがあったんだ。
「めっちゃ跡あるんだけど…」
「エグいってお前コレ…えぇキモ…」
「辛辣すぎだろ」
「コレ全部で何個ある?」
「1,2,3,4…6つある」
「あ、麻酔はこの1週間で6回刺されたから多分ガチだわ、ジュース奢れよお前ら、コーラな」
「いやもう奢る奢らないとかじゃなく普通に病院行ったほうが良いんじゃね? 今日早退しろよお前…」
「え?そんなヤバいかな?」
「ヤベェよ」
どうやらドン引く程にはヤバイらしい、うなじは自分では見れないから分からないが見る気が失せたな…
「いや、違う違う、俺が相談したいのはどうやったらこの夢を終わらせられるかって話だよ!」
俺の根本的な怪我の理由は夢の中で起きることだ、それならその夢を見ないようにすれば怪我はしないし日常生活に戻るわけだ。
「いや…俺等はどうにも出来ねぇって…」
「せめて意見出してから言えよ〜! 真面目なんだぞコッチは!!」
クラスメイトは「そんな事言われても…」みたいな感じで俺を見たりお互いを見ている、そんな中背後から声が掛かる。
「…オカルト部に行ってみたら?」
「え?」
声の主は手紙を回すときくらいしか話さない後ろの席の佐藤君だ。
「お、オカルト部?」
「おう」
「…そんな部活あったっけ?」
俺は、先程話していたクラスメイトに聞く、入学したときの部活動紹介ではそんな部活なかったはずだ。
「あー、なんだっけ? あれだろ? 確か部活動紹介はやってなかったけど一応学校ではあるやつ、一応な」
「確かアレだよ、部員数は2人で部長があの…」
「あぁ、2年の"魔女"だろ?」
魔女、その言葉で思い出した。
その人は学校中噂になっている。魔女というあだ名も先輩から聞いた話だ。
容姿は山姥のようなボサボサな茶色の長髪をアンバランスなツインテールで結んでいて、リボンは紫色で蝶々みたいな形をしている。
丸く大きいメガネをしていて笑ったときが悪役となんら変わらない笑顔をするらしい。身長が小さいから年老いた魔女と似たような容姿で魔女と呼ばれるようになったらしい。
「…ふーん、オカルト部か…なんかヤバそうだな」
「たしかにヤバそうではある、でも行かないよりは良いんじゃね? なんか意外なとこで解決するかもよ? しかも夢の中で起きたことが現実にも影響するだなんていかにも専門ですって感じあるし!」
「そうか…そうだよな…、なぁ佐藤、オカルト部っていつ活動してんの?てかどこで活動してんの?」
「活動はほぼ毎日してる、活動場所は確か…旧校舎の2Fの空き教室だったかな…」
旧校舎、今俺たちがいる校舎は新校舎であり、旧校舎は今や誰も使っていない校舎だ。
旧校舎は特別怖い話や七不思議があるわけでもなく昼休みは普通にそこで食べる人もいる。
俺も一回だけ旧校舎でお弁当を食べたことがあるがまぁ普通だった思い出がある。
「へぇー…そうなんだ、ありがとな教えてくれて」
「いや…」
「俺らそろそろチャイム鳴るから席座るわ、じゃあな」
「おう、じゃあな〜」
少しの沈黙が流れる、今回は別に気まずくない。
扉がガラガラッと開くと同時に聞き慣れたチャイムが鳴る。
「皆さん、HR始めますよ〜席に座ってくださ〜い」
担任の春奈先生は今年から入ったばかりの新人教員のらしい。
外見はかわいいよりで性格もどこか頼りない感じだ。担当は理科。顧問は科学部だったはずだ。
✡
チャイムが鳴る、
「ふぅ〜…やっと終わった」
時刻は6時間目の終わり、今日は特別清掃がなくこのまま放課後へと入る。
昼休みに今日は部活を休むことは言ったし、胸の痛みもかなり引いた、空き教室に向かう準備は満タンだ。
「行くか…」
✡
点滅した蛍光灯、夢の中の廊下を思い出す。
目の前の教室の扉には磁石で留められた白いコピー用紙に手書きの文字でオカルト部と書かれている。
「…ここか?」
場所は変わって旧校舎、皆部活に行っているのか人の気配はしない。
どことなく怖い、ジャパニーズホラーと同じホラー感がある。ジメジメとしたイヤーな感じだ。
正直、入りたくない。
エアコンはどこもつけていないからとても暑い、汗が止まらない。
早く入って、早く話して、早く解決して、早く帰ろう…
扉に手を当て静かに扉を開ける。
「し、失礼します…」
扉を開けたその先は掃除時間の普通の教室とあまり変わらなかった。変だと感じるのは後ろのロッカーにはズラッと、雑誌が並んでいることと黒い長ソファが2つあることだろうか。
そして、目的の魔女がそのソファで寝っ転がって雑誌を読んでいることだろうか。
「…」
「…」
気まずい沈黙が流れる、魔女は噂通りの容姿をしていて目は前髪で覆われている、それでも目があっていることはなんとなく察せる。
「君は…」
「あのすみませ」
「もしや君は入部希望者かい!?」
「は?」
寝っ転がっていた魔女はえげつない勢いで俺の方へ飛びかかってきた。
「あぁ、まさか入部者が夏になって出てくるだなんて!! やはり七夕で短冊に書いたからだろうか!? あぁなんてことだ!!」
「あの」
「あぁすまないね、立ち話もアレだぜひそこへ腰掛けてくれ、今お菓子と入部届を用意するから適当に雑誌でも読んで待ってい」
「すみません!! 俺入部しに来たわけじゃないんです!!」
「え…?」
魔女の口角はどことなく下がり、肩を掴む力も弱くなる。
うっ!身長が小さい分罪悪感が…!
「そっそうか…そう、だよな…あぁ、それならあれか? 冷やかしだろう? そうかそうか…」
少し空気が重い、このままじゃ追い出されそうなのをなんとなく察したので俺は彼女の言葉へ反射的に大声を出した。
「違います!! …あっすみません、その、俺最近変な夢ばっかり見てて…かなりオカルト的な夢なんです…だから相談しに…」
「オカルト的な…? ふむ…是非話を聞かせてくれ」
よ、よかった、なんとか追い出されはしなそうだ。
魔女がソファに座ったため俺も向かい側のソファに座る。
「それで? どういった夢なんだい?」
「えっと、この1週間は似たような夢を見てて…共通してるのは俺はDクラス?ってのになってて、牢屋の中で目が覚めてて…起きる直前は麻酔を打たれるんです、あ、昨日の夢は違うけど」
そこまで話すと魔女は俯き腹を抑える、突然なことに驚いた俺は少しうろたえる
大丈夫ですか、そう声をかけようとした瞬間に魔女の口は口裂け女のように大きく開く
「…ふふふ、ははっ、ははは!!!
後輩くん、あぁ後輩くん!! 君は素晴らしいな!!」
「は、はぃ?」
「君が見た夢のことは、世間でSCP財団と言われているものだよ!!」
「はぁ?」
「おや? 知らないのかい? ならば教えてやろう!!」
「いや、あの、そういうのはいいんで解決法を」
「そんなにノリの悪いことを言うなよ後輩くん、きっと君にとっても得になる情報だからさ」
得になる情報、正直俺はこの夢の終わらせ方だけを知れればそれで良かったのだが、魔女はきっと俺のことを逃さないだろう、ここは黙って聞いていたほうがよさそうだな。
「聞く気になったかい?」
「えぇ、まぁ、はい」
「曖昧だなぁ、まぁいい、SCP財団というものはな____」
✡
「えーっと、つまり大規模な共同創作物ですか?」
「まぁそうはなるが!そうはなるんだが!!! 良さがわかっていないなぁ〜君は!! せめて大規模な秘匿組織とかだったらまだよかったのだがなぁ〜!!」
「いや、結局は夢の中の出来事なんで…」
「冷めてるなぁ〜…1つ質問があるのだが、君はなぜその夢を終わらせたいんだ?」
「いやまぁ、理由は色々あるんですけど、一番重要なのはその夢で撃たれたり刺された場所が現実にも出てきてることですかね…」
「うん? どういうことだい?」
「えっと、じゃあ、うなじ見てくれませんか、そこに麻酔痕があるはず」
「ほぉ?」
魔女が立ち上がり俺の後ろ髪を上に上げる、少しゾワゾワする。
「ほぉ~!! これはこれは、随分と派手な痕だなぁ〜! 痛くないのかい?」
「痛くはないです、一応 あぁでも、今日刺された傷のところはかなり痛みが残ってましたね」
「刺された? 何したんだ君」
何をした、何をしたんだろうか、俺は一体何をして殺されたのだろうか。
「いや、完全に理不尽で殺されましたよアレ」
「おや、もしかしてSCiP側にやられたか? 特徴とか覚えていないのかい?」
特徴、財団にどういったSCiPがいつのかは分からないが…黒髪で赤いタトゥーが入っていて大剣を持っていた。はSCiP特定に繋がるのだろうか。
「…黒髪で、赤いタトゥーを入れていて、大剣で殺された、ました…」
「おやおや、とんだ化け物にやられたねぇ君、それはSCP-076…通称アベルというやつだねぇ」
「アベル…?」
それって確か
「旧約聖書の登場人物じゃないか、って? あぁそうだよ、アベルは旧約聖書のアベル」
「…はぁ」
少し不気味だった、なぜ今頭の中で思ったことを当てたのか、怖い、早く帰りたい。
「あはは、君思ったより顔に出やすいんだよ、自分で気づかないのか?」
「えっ、俺そんな顔に出てます?」
「出てるよ、明らかに」
「初めて知りました」
「だろうねぇ〜、さて本題に話を戻そうか?」
本題、それはきっとこの夢の終わらせ方だろう。
「その夢の終わらせ方だが…」
ゴクリ、つばを飲む。思ったより体が強張っている。なぜこんなに緊張しているんだろうか。
それはきっと、回答に期待しているからだろう。
この夢が終わる、普通の夢に戻る、そう思って仕方がないからだろう。
必ずしも、解決法があるだなんて限らないのに。
「…は?」
「だから、解決法なんてものないよ。 きっと一生続くね、おめでとう!!」
なんというか、訳が分からない感情が出てくる。
怒り、悲しみ、困惑、恥ずかしい、色々な感情が混ぜ合わさったものだ。
「…嘘だ」
「…流石にダメージが大きいか…、ならば今日の夢は比較的安全安心なうえ楽しく幸せな夢にしてあげよう、期待してると良い」
「…はぁ?」
どういうことだ? してあげようってなんだ?
「あぁそうだ、後輩くん、君の番号は覚えているかい?」
「番号…? えっと、D-3351です…あってますか?」
「あぁ、あっているよ。それじゃあそろそろ家に帰るといいさ、忘れ物はないかい?」
「は、はい大丈夫です」
「そうか、それじゃあまた
「はい…えっ!? 今夜ってどういう」
✡
結局締め出されてしまった…、今は帰路だ、夏だからかまだまだ気温が高い、セミも鳴いている。
今夜の夢を楽しみにしておけと言われていたが…あの魔女は何をするつもりなのだろうか。
期待はしないでおこう、さっきは期待していたから裏切られたときの絶望感が凄かったのだ、それなら最初から期待はしないほうが良いだろう。
どうせ、明日もまた、麻酔を打たれて起きるんだ。
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1つ目生物
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ツギハギなパッチワークな動くテディベア
http://scp-jp.wikidot.com/scp-2295
消えたり現れたりするカメレオンみたいな蝶々
http://scp-jp.wikidot.com/scp-408
黒髪で赤いタトゥーを入れて大剣を持っていた人
http://scp-jp.wikidot.com/scp-076