さてさて始まりました、美少女版GTAが。この砂狼、やはり倫理観が只者では無いな?いくら相手が悪人だからって、こうも悪びれもなく銀行強盗を提案できるその感性に驚きだ。
「マスクは念の為持ってきてる」
そう言いつつ取り出したるはアビドス高校にいる奥空アヤネの分を除いた四つの覆面。それぞれ1〜4の数字が額の位置に記されている。いや念の為ってなんだよ。
「ごめん、二人の分はない」
「じゃあこれをこうして〜────」
十六夜は先程まで食べていたたい焼きの袋に二つの穴を開け、5の数字を刻むとそれを阿慈谷に被せる。これがファウスト誕生の瞬間かぁ。全く感動でもねぇや。
「これで完璧です!ということで、今日からあなたはこの覆面水着団のリーダー、ファウストです!」
「え、ぇぇぇぇぇぇ!?」
「あ、ネムリくんの分も用意しますから、少し待っててください」
そう言ってどこからか取り出したるは謎の紙袋。それを先程のように穴を開けて6の数字を刻む。そしてそれを俺に被せる。被せられる時に抵抗はしたのだが、力が強すぎて歯が立たなかった。ミニガン振り回してるだけはあるぜ......。
というかなんかこの袋ベタベタするんだけど。あとなんかめっちゃ砂糖的な甘い匂いする。なんの袋だよこれ。
「そうですね〜、じゃああなたは今日から覆面水着団リーダーのパートナー、ジェイソンです!」
「パートナーねぇ......ま、今回だけはその役を受け入れるしかないか......」
「良いんですか!?というかなんか受け入れるのが早くないですか!?」
「良くねぇよ。でもこいつら俺らのこと逃がす気なさそうだし、もう受け入れた方が楽かなって」
「まあ確かに、それはそうかも......」
阿慈谷も諦めて受け入れ始めた。さてと、じゃあ原作介入やりますかねぇ。銀行に突撃ィ!
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銀行強盗中の様子?ンなもんカットだよカット。そんなに変化なかったし。
あ、でも俺も少しだけカッコつけたことしたんだよな。突撃した直後くらいに「俺の言うことは素直に聞いた方がいい。死にたいなら聞かなくてもいいが」って言いながら逃げようとしてたやつの足元撃ったんだったか。まあそれだけだし、結果としては全く変わってないしわざわざ説明する必要もないだろう。
ということで、時は進んで今はアビドス勢+先生と別れて阿慈谷とトリニティに帰っている最中だ。
「うぅ......今日は疲れました......」
「だろうな。これに懲りたら、もうブラックマーケットに行こうなんざ言い出すんじゃねぇぞ」
「......ペロロ様のグッズがあればまた来ます」
「はぁ......仕方ねぇからそん時も護衛してやるよ」
「え?あんなに嫌そうにしてたのに、良いんですか......?」
「気分的には良くねぇ。でも、事前に言ってくれりゃあ準備くらいしておくさ。今回の反応は、ブラックマーケットに行く準備が出来てなかったから嫌だっただけだ」
「......わかりました。次からはちゃんと正直に言いますね!」
「おう、そうしてくれ。......まあ、そもそも行かないでくれると助かるんだがな」
銀行強盗に巻き込まれながらも、少し話すとすぐに調子を取り戻す阿慈谷。やはりこいつもこいつで少々倫理観に異常がある気がする。まああの砂狼ほどではないが。
......正直、俺もなかなかキヴォトスに染まってきている実感がある。実際俺はここまで他人の倫理観が異常だのなんだの言っておきながら、全く調子は変わっていない。そう考えると、阿慈谷は確かに、感覚としては普通の人なのかもしれない。ペロロ関連を除いて、だが。
それはそれとして、俺はもうここから先、原作と関わることは少ないだろう。エデン条約では阿慈谷は補習授業部のまとめ役にされるが、それは桐藤と深い関わりがあるからだ。だが、俺にはそんな関わりはない。それに、俺の成績は別に悪くない。むしろ上から数えた方が早いくらいだ。つまり、補習授業部に入れられる理由がない。故に、俺の出番はきっと、ここまでなのだろう。
あー、じゃあもっと先生とかアビドス勢と話しとけば良かったな。まあ、今更考えても仕方ない。これからはゆっくりさせてもらおうか。俺の理想通りにな!
もちろん原作と関わるのはこれが最後ではありません。ヒフミと関わった時点で、平穏な生活など程遠いものになるので......。