まゆSide
夢を見ていた。小さい頃、私は怖がりで…何をしてもずっと怖がっていた。雷が鳴り響く夜も……でもそんな時、ユキが私に寄り添ってくれることで、怖さが和らいでいた。そんな夢を見て、目を覚ますと……
「ユキ……」
部屋を見渡すがユキの姿がなかった。
「ユキ……どこ?」
もしかして…昼間に言った事が………
「ごめんなさい。成護くん」
「いや、気にするな」
ユキがいなくなったことを誰かに相談したく、悩んだ結果成護くんに相談した。
「昨日の件だよな」
「うん……」
成護くんはため息を付きつつ、辺りを見渡す。
「見掛けたら知らせる……けど」
「……」
「仲直りできるかどうかはまゆ次第だぞ」
「うん…」
成護くんは私が自分自身を責めていることに気づいてる……
「それじゃ」
「ありがとう。成護くん……」
成護くんと分かれた私はお店に戻り、ママに頼まれたお手伝いをすることに…
「あら?さっきの男の子は?」
「えっとユキの事探してくれるって言って…」
「そう…まゆも手伝いを終わったら探しに行きなさい」
「うん……」
私は積まれた段ボールに目をやった。これって……
「すごく人気で、ずっと品切れだったけど、やっと入荷したの! まゆがデザインしてくれた猫のコンパクト!これ、ユキをモチーフにしたんでしょ?」
「うん……」
前にデザインした猫のコンパクト……
「可愛いだけじゃない。大好きって気持ちが伝わってくるもの。このコンパクトを持った人は、みんな笑顔になるの。嬉しくて、誰かに見せたくなって、見せられた人も笑顔になって、幸せが繋がっていくの。まゆは、すごいわ。大勢の人達を笑顔にする力があるんだから」
「そんな事ない……猫のデザインは元々人気あるし、私にそんな力は……」
するとママはあるものを見せてくれた。これって…昔ママにあげたリリアンのブレスレット…
「これ憶えてる? まゆが小さい頃に作ってくれたリリアンのブレスレット」
「え? そんなの、まだ持ってたの?」
「もちろん! ママの宝物だもの!まゆは昔から物作りが大好きだけど、作ったものは、ほとんど人にあげてしまったでしょ?時間をかけて一生懸命作ったものを全部あげちゃう。喜んでもらえるのが嬉しいからって。そういうまゆの優しい気持ちが、みんなの幸せを紡いで繋げているのよ。ユキだって、そう。まゆが作った首輪のチャーム、すごく気に入ってた。まゆの気持ちが嬉しかったのよ」
「でも、私……ユキに嫌われちゃったかも……」
「でも、一緒にいたいんでしょ?さぁ! まゆのコンパクトを待ってる人達に連絡しなきゃ!」
みんなを笑顔にする力…幸せを紡いで繋ぐ力…本当に私に、そんな力があるなら……私は……
成護Side
ユキの行方か…探すも何も……
「ちょっと嫌われたからって家出はどうかと思うぞ」
「………」
まゆの家の向かいにある木の上にいるユキに声をかけるが…無視か
「あれ?成護くん、何してるの?」
するといろはとこむぎ、悟の三人が声をかけてきた。この3人…と言うよりもいろはと悟って仲良いな……
いろはは木の上にいるユキに声をかけたが、ユキは相変わらず無視するが…いろははあることに気が付いた
「ああ、そういう事か!」
「何?」
「ここから、まゆちゃんを守ってるんだね」
「猫屋敷さんの傍に行かないの?」
「あなた達には関係ない」
「まゆちゃんとケンカして、ちょっと気まずい感じかな? ごめん……昨日たまたま見ちゃって……」
「私は、まゆを守るだけ…まゆに嫌われても構わない……」
「ウソワン! ユキは、まゆが大好きなんでしょ? こむぎは、いろはに嫌われるなんて、絶対ヤダワン! ユキだって、まゆと一緒に遊んだ方が楽しいに決まってるワン!」
こむぎの言葉に対して、ユキは黙り込んでいた
そんな時、こむぎがガルガルの気配を感じ取った。もしかしてこの間から逃げ出しているガルガルか?
俺たちもガルガルの所に向かおうとすると……
「ユキちゃん、1つだけ。まゆちゃんとお話ししなよ。あなたの気持ち、あなたの声、伝えてあげて」
いろはがそう伝えた。
「確かにな。話せるんだから気持ち伝えられるんだ。それが出来ないならただの臆病な奴だぞ。ユキ…」
「………」
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