成護Side
ある日の学校にて、朝のホームルームで転入生の紹介が行われた。その転入生は……
「えー、またまた転校生がやって来ました」
「猫屋敷ユキです。よろしくお願いします」
『おお……』
本当に転入してくるとは……後から聞いたらこむぎも同じように転入出来たとか……本当にどういう方法を使ったんだよ?
「ユキー! ユキも同じクラスで一緒に遊べるね!」
「学校は勉強する所ですよ」
「あ、そうだった…」
「こむぎちゃんのお友達なんだ!」
「猫屋敷さんの親戚?」
「そ、そうなの。いとこなの」
「そうなの!」
「じゃあ、ユキさんは、こむぎさんの隣に…」
先生にそう言われるが、ユキは何故かまゆと一緒の椅子に座った。
「ユ、ユキ…」
「どうかした?」
「どうって…」
考えるにあの位置がいつものユキのポジションなんだろうな……
それにしてもクラスの一部から……
「ユキまゆ?」
「薄い本がはかどる!」
などの声が聞こえたけど、何の話だ?
「ユキの席は、こむぎちゃんの隣だよ……」
こむぎが手を振ってユキに教えるが、ユキはまゆの隣に座るクラスメイトに近寄り……
「そこ、どいてくれる?」
「ユキー!」
「ユキ! こむぎは、ここだよ!」
何だろ?ユキならあんまり問題を起こさないと思ってたのに……いや、まゆに対してそうなることを考えておくべきだった。
ホームルームが終わり、俺もいろはたちのところに集まる
「学校の事、私が教えてあげる! すっごーく、わんだふるー! …な所なんだよ!」
「前から気になってたんだけど、その『わんだふる』って何なの?」
「わんだふるは、わんだふるだよ!」
「『ワンダフルー!』って気持ちの事を、ワンダフルっていうの!」
「何も分からないんだけど……」
「安心しろ。俺もよく分からない」
「ワンダフルには、素晴らしいとか、すごいという意味があるよ」
「そうなんだ!」
「知らずに使ってたの?」
「ユキもすぐに分かるようになるよ! だって、私達、わんだふるぷりきゅあ! だもんね!」
「わんだふるぷりきゅあ? お断りよ」
「え!?」
「どうして?」
「私は猫なのに……ワン!…だなんて……」
いや、確かにそうなんだろうけど…気にする事じゃ…
「じゃあ、何がいいかな?」
いろはは何か考えようとしていると、チャイムが鳴った。
「まだユキに何も教えてないのに!」
「教えてなんて頼んでないわ。人間のフリするなんて簡単よ」
簡単か……まぁユキなら完璧に熟しそうなイメージがあるから心配はないな
まぁ予想通り、授業も完璧、体育も完璧。美術は…絵はかなり上手い方なんだけど……これ、ツッコんだ方が良いのか?描いてあるのまゆばっかりなんだけど……
「おおー!」
「か、簡単どころか……」
「すご過ぎだよ、ユキちゃん!」
体育に関しては猫だこらこその身軽さを生かしてるな。
それから家庭科の時間……今回は刺繍だけど…
「よし…完成!」
まゆもユキも上手い具合に作ってる
「わあ……」
「ハァ…刺繍って難しいのね……まゆが、いつも楽しそうに縫ってるから、簡単なんだと思ってたわ……」
「まゆって、すごいのね」
「ユキの方がすごいよ!」
お互いに褒め合う中……
「私達のも見て!」
いろはとこむぎの2人が縫った刺繍を見せてきたが……うん、悟、出番なんだが……
「何、それ?」
「クッキーだよ!」
「こむぎだよ!」
「え!? こむぎ!?」
「うん! 可愛くできたでしょ!」
「うーん……」
「ハァ……」
それからお昼になるが……俺はいつも通りいろはたちとご飯を食べようとすると、蟹江に呼び出された
「何だ?用って?」
「えっと…その…住野くんのお兄さん…九郎さんの事だけど…」
「九郎がどうかしたんだ?」
ん?そもそも蟹江って九郎と知り合い?あれ、そういえば最近1人の女の子に懐かれてるとか……
「その///九郎さんってどういう人が好みかな?」
「九郎の好みか…あまり聞かないというか……あいつは恋愛に対して臆病なんだよ」
「臆病?もしかして昔付き合ってた人と何かあったとか?」
「あ~」
何というべきか……流石に俺達の身体の事を言えないけど……
「あいつは本当に自分は人を愛せるのかって思い悩んでるんだ」
「愛せるか……」
「まぁ不安で仕方ないだけだから、蟹江は押しに押しまくった方がいいぞ」
「うん、やってみる!」
蟹江を見送り……それにしても蟹江が九郎をか……
それから少しして、いろはたちが家庭科の課題に取り組んでいた。俺はもう終わらせたけど……とりあえず集まっていた。
「悟君は、どんな刺繍したの?」
「これだよ。」
悟が見せたハンカチには大福が縫われていた。悟…お前…能力高すぎないか?
「あ! 大福ちゃんだ!」
「すごく丁寧なステッチ!」
「ありがとう! 大福にプレゼントしようと思って刺繍したんだ!」
「プレゼントいいな!」
「うん! 誰かにプレゼントするって思うと、やる気出るかも!ねえ、刺繍したハンカチ、みんなで交換しない? 私とまゆちゃん、こむぎとユキちゃんで交換するの! どうかな?」
「そんな事しないわ、絶対に……」
「どうしてダメなの?」
「私……交換、したいな……」
「まゆ!」
「やったー! ユキ、すっごくわんだふるなハンカチ作るから、お楽しみに!」
それから4人は刺繍を続けるが、まゆの集中力は凄いな……いろはも質問しているけど聞こえてない
「まゆ……」
「すごいね、まゆちゃん! 周りの声も聞こえないくらい集中してるんだ! カッコいいな!」
そんなまゆの様子を見て、ユキは何かを思い……
「来て」
「ユキちゃん? 待って!」
「私も行く!」
「ああ、こむぎちゃん! ユキちゃんは、犬飼さんだけ呼んでるんだと思うんだけど……」
何か…あるのか?まぁ俺は後で聞けば……
「貴方も来て」
ユキは俺にも話があると……仕方ない。付いていくか
「ユキちゃん、どうしたの?」
「あなたは……あなたたちは、あの子と違うのね。」
「あの子?」
ユキは語った。まゆが転校前に何があったのかを……
あれ?あんまり成まゆない?
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