わんだふるぷりきゅあ!混ざり合った獣たち   作:水甲

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暑さに関してがっつりやるわんぷりってある意味凄いよね


28 暑い

成護Side

 

ある夏の日……姉さんに頼まれて買い出しに出かけるが……

 

「暑い……」

 

夏だけどこの暑さはきつい……

 

「身体の一部だけ獣の力を解放……暑さに強い奴は……」

 

暑さから逃れようと力を解放しようとした。とりあえず暫くは大丈夫かと思っていると前にまゆとユキの姿を見掛け、声をかけるが……

 

「刺繍糸…刺繍糸…」

 

「刺繍糸…刺繍糸…」

 

ヤバい…2人して虚ろな目をしてる…

 

「2人ともしっかりしろ!」

 

「あ、成護くん…」

 

「あなた…暑くないの……」

 

どうしたらと思っているとこっちに歩いてくるいろはとこむぎの姿が見えた。2人に何とかして貰おうとしたが……

 

「お散歩…お散歩…」

 

「お散歩…お散歩…」

 

あ、ヤバい。あっちの2人も虚ろな目をしてる…

 

「あれは…」

 

「いろはちゃんと、こむぎちゃん!」

 

「まゆちゃん、ユキちゃん…」

 

まゆたちは駆け出し、何故か喜び合っていた

 

「まゆちゃん、無事だったんだね!」

 

「生きててよかった! いろはちゃん!」

 

まゆ達からしたら、今ここは砂漠かどこかなのか?

 

「どこかに避難しないと、暑さで溶けちゃうよ…」

 

「こむぎ、もうダメワン…」

 

「私は平気…これくらい…」

 

ユキは人の姿から猫に戻った。それだけこの暑さは辛いってことだよな

 

「大変! どこか涼しい所に!」

 

「早くお水を!」

 

まゆといろはは辺りを見回す。

 

「あった! あそこだ!」

 

いろはが指を差した所には…あれって

 

「なぁあそこって…」

 

「オアシスだよ!」

 

「うん!そうだよ!」

 

「いや、オアシスじゃないよ」

 

ツッコミを入れるが2人はこむぎとユキを抱えながら走り出した

 

「お水…」

 

「お水…」

 

「「お水! お水を下さい!」」

 

2人がそう言った瞬間、水をかけられていた。かけたのは丁度水撒きをしていた悟だ

 

「ご、ごめん! 大丈夫!?」

 

「助かった…」

 

「ありがとう、悟君…」

 

「え?」

 

「悟、すまん。2人とも暑さにやられて……」

 

「そ、そうなんだ…」

 

とりあえず悟は2人にタオルを渡して、折角だからと言うことで家に上げて貰うことに…

 

「わあ…動物の本がいっぱい…」

 

「英語の本もある…」

 

「気になった本は、外国からでも取り寄せる事にしてるんだ。翻訳するのは時間がかかるけど、ちゃんと読まないと、気が済まなくて……」

 

流石は悟だな…

 

「やっぱり悟君って努力家なんだね! 尊敬しちゃう!」

 

「そ、そうかな…」

 

いろはに褒められる悟だけど、何故か固まる。まさか女子を……好きな女の子を家に上げたことについて今更緊張してるのか?

 

「どうしたの?」

 

「い、いや、何でも! あ、そうだ! 犬飼さんにオススメの本があるんだ!犬と飼い主の信頼を深める方法が書いてあってね!」

 

「へー!」

 

悟の様子を見て、まゆは俺の肩を指で突く。うん、分かったよ

 

「あとは、これ! 他にも、犬について詳しく書かれた本があるし、もし気になるのがあるなら、貸すよ!」

 

「本当!? 嬉しい!まゆちゃんは、どうする?」

 

いろはが振り向いた時には、俺とまゆは壁の方でのぞき込んでいる感じになっていた

 

え? まゆちゃん、何してるの?」

 

「今日は、本当、アツいな、と思って! 外も、室内も……」

 

まゆは本当に楽しそうだな……

 

それから悟から明日以降もこの暑さが続くと言う話になった。動物は人間よりも暑さに弱いからな……

 

「住野くんは暑そうじゃないけど…」

 

「獣の力を一部使ってるからな。暑さに強い動物で耐えきってる」

 

「便利だね~」

 

「とは言えずっとは使えないから、外を歩くときくらいしか……」

 

正直暑さやら何やらに対応できることはこの力を持って初めて良かったと思えたくらいだよ

それから悟から昼食を頂くことになった。そうだ、姉さんに連絡入れて、買い物も忘れないようにしないと……

 

昼食は素麺。うん、夏に食べる素麺はいいな

 

「綺麗…」

 

「美味しそう…」

 

「どうぞ、食べて」

 

「「「いただきます!」」」

 

「美味しい! 夏といえば、そうめんだね!」

 

「うん! それに、このゼリーも爽やか!ん? シュワシュワしてる?」

 

「サイダーを入れてみたんだ! 少しでも涼しくなればいいなと思って!」

 

「良いアイディア!」

 

「暑い時は、夏野菜や、身体を冷やすものを食べるのもオススメだよ!」

 

「「「へーー」」」

 

「身体を冷やすといえば、実は、私も持ってるんだ! ひんやりグッズ!」

 

まゆは机の上にひんやりグッズを並べる。こんなにあるもんなんだな

 

「いっぱいある!」

 

「毎年沢山新しいのが出るよね…」

 

「色々試して、自分に合うのを見つけるのも、面白いよ!」

 

「みんな、暑さを乗り切るために工夫してるんだね! 文句を言っても何も変わらないし、自分でできる事をしなくちゃ! 私も、こむぎが快適にお散歩できるように、ちゃんと考えよう!」

 

「まぁ乗り切る分には色々と考えるのは良いかもな。うちも九郎が暑さに弱いし……」

 

蟹江がデートに誘っても九郎は暑さに弱いから断ってるけど、蟹江は普通に家に来たりしてる……

まぁ九郎と蟹江が付き合ってる話は今はすることではないな。そう思っていると悟の携帯にメエメエから電話が掛かってきた。それを見ていろはは鞄を広げると……

 

「まあ、特に用事はないんですけど、もし、ごメェー惑じゃなければ、今日も悟君とおしゃべりしたいな、と思いまして。直接、会いに来てしまいました!」

 

「メエメエにお願いがあるの!」

 

「何でしょう?」

 

「朝と夕方の2回、ニコガーデンでお散歩させてほしいの!」

 

「お散歩、ですか?」

 

「そうか! ニコガーデンは暑くないもんね!」

 

「こむぎちゃんも安心だね!」

 

「メエメエ、アニマルタウンは暑過ぎて、お散歩できないの……こむぎのために、夏の間だけ、お散歩させて下さい!」

 

「ふむ…それは、もちろん、ダメェーです!」

 

「え? 何で?」

 

「ニコガーデンは、ニコ様がお創りになられた特別な場所です! お散歩コースではないのです!」

 

「じゃあ、朝だけなら、どう?」

 

「時間の問題じゃありません」

 

「1回だけなら!」

 

「くどいですよ!」

 

頑ななメエメエ…仕方ない。少し助け船を出してやるか

 

「メエメエ、本当に暑いんだ。この暑さは動物どころか人間の命すら危うくなる。それにこむぎがこの暑さでやられたら、ニコアニマル達を助けることが出来なくなる」

 

「ははは、何を言ってるんですか。というか、暑い暑いって、ちっとも暑くないじゃないですか! 私なんて、こんなにモフモフの毛があるのに、へっちゃらですよ!」

 

「ここはエアコンが効いてるからね」

 

「そうだよ。外は灼熱だよ?」

 

「大げさですね。では、私、外をお散歩して、ニコ様の卵の様子を見に行く事にします。皆様、ごきげんよう」

 

メエメエはそう言い残し、出て行く……

 

「だ、大丈夫かな?」

 

「いや、無謀だよ…」

 

「多分、次会うときは……ジンギスカンに…」

 

「良いアイディアだと思ったのにな……」

 

 

 

 

 

 

まぼろSide

 

九郎と蟹江ちゃんの邪魔をしたら悪いので、少し出かけることに。外は灼熱だけど……私の獣の特性上、こういうのは平気なんだよね。そう思っていると……目の前に毛玉が倒れていた

 

「メエメエ?」

 

「ま、まぼろさん…この暑さは……」

 

とりあえず毛刈りを頼んだ方が良いかな?




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