成護Side
ある日の早朝、いろはに呼び出され、俺、姉さん、九郎の三人で犬飼家に来ていた。そこにはまゆたちもいた。呼び出された理由はニコ様のタマゴが割れ始めたらしい
「ニコ様の卵が割れたって、本当ですか!?」
「メエメエ!」
メエメエが来たタイミングでニコ様のタマゴはまばゆい光を放つと中から角が生えた妖精みたいなものが生まれた
「ニコ様! ニコ様、よくぞご無事で……」
「ニコ様!」
「ニコ様、会えて嬉しいです!」
「小っちゃいワン!」
「これがニコガーデンの主……」
「可愛い……」
「タマゴの欠片も消えた…折角実験に…」
「姉さん…」
姉さんだけ本当にぶれないな…
「額に角がある…もしかしてユニコーン!?」
「ごメェー答! ニコ様は唯一無二のダイヤモンドユニコーンでございます!」
「すごい…架空の生き物じゃなくて、本当に存在してたんだ!」
「ユニコーン…ね」
ユニコーン……姉さんは興味なくそう呟いていた。
「皆さん、お静かに! ニコ様からお言葉がありますよ!」
メエメエの言われるまま、ニコ様の言葉を待つことに…ニコ様は俺達を見つめ……
「はじめまして! ニッコでーす! ニコー!」
どうしよう…威厳が何も感じない……
「はじめまして! ニッコでーす! ニコー! ニコー! ニコー!」
ニコ様は挨拶を続けていた。これがニコガーデンの主……なんだよな?
「こむぎでーす!」
「いろはでーす!」
「え、あ、えっと…」
「普通に自己紹介すればいいんじゃない?」
「う、うん…はじめまして、猫屋敷まゆです。この子はユキです。うう…」
「どうも」
「兎山悟です! お会いできて光栄です!」
「住野成護」
「まぼろよ」
「九郎だ」
とりあえずは自己紹介に参加することにした。
「みんな、ニコの事知ってるの?」
「よくメエメエから聞いてたからね! ニコガーデンを作った偉い人だよって!」
「メエメエは、いろはのお父さん、お母さんとも仲良しワン!」
「メエメエ」
「はい? はっ!」
「ニコ言ったよね? 無暗にニコやニコガーデンの事をしゃべっちゃダメだよって?」
「メ、メェ…」
「ちょっとしゃべり過ぎじゃないかな? 秘密を守れない子は、執事に向いてないかも?」
「もしかして、私、執事クビですか!?」
まぁ俺達がプリキュアに関わってからの行動を思い返すと………うん、クビにした方が……
「メエメエは、ちゃんと秘密を守ろうとしていましたよ!」
「悟君…」
「言っちゃダメェーって、よく言ってたワン!」
「うん、言ってないよ。バレちゃっただけですよ」
「いろは様…こむぎ様…」
「まぁ俺達も色々と合って知っただけだしな」
言う言わないとだと言ってはないな
「ニコ様、こちらの皆さんには、バレても大丈夫です! なぜなら、伝説のプリキュアですから!」
「ですから!」
「プリキュア? あなた達が?」
「プリキュアの皆さんが、ガルガルとなった私達を助けてくれたのです!」
「エヘヘ…どういたしまして!」
「まして!」
「そうなんだ…ニコガーデンの子達を助けてくれて、どうもありがとう!でも、どうして、うちの子達を助けてくれたの?」
「困ってる子達を放っておけないし、それに、私、世界中の動物と友達になるのが目標だから!」
「友達?」
「はい。私、ニコ様とも友達になりたいです!」
「ダメェー! いろは様、なんと恐れ多い事を! ニコ様を友達などと軽々しく呼んではいけません!」
「どうして?」
「ニコ様は、ニコガーデンをお作りになった偉大なお方ですよ! とっても偉いんです!」
「ニコ様の角、綺麗!」
「こむぎ様! 勝手にニコ様に触っちゃダメェー! 無礼にも程がありますよ!」
ニコ様は威厳を感じないと言うよりも感じさせない。フレンドリーな感じだけど……どうにも裏があるって思ってしまうのは俺の考えすぎか?
「とりあえずニコガーデンに帰りたいな」
「もちろんです!」
「じゃあ、みんなで行こ!」
「そのトランクは?」
「メエメエがくれたワン!」
「メエメエ? 緊急用のトランクをあげちゃったの?」
「き、緊急事態でしたから! 助けてもらったアニマル達を、ニコガーデンへ戻さないといけなかったので!」
「そっか! じゃあ、しょうがないね!」
何だろう?話を聞いてるとやっぱりメエメエ、色々とやらかしすぎじゃないか?
「じゃあ、ニコガーデンへレッツゴー!……その前に」
ニコ様は俺達姉弟を見つめると……
「貴方達は何なの?人だけど人じゃない。アニマル達が混ざり合ってるね」
「……そのままだよ」
「ふーん、メエメエ。この人達はプリキュアの協力者でいいの?」
「は、はい!そうです!」
「そっか。じゃあ改めてニコガーデンに!」
ニコ様……一目見ただけで俺達の事を理解したのか?それに姉さんの事にも触れない……
それからニコガーデンでニコ様が戻ってきたことをアニマル達に知らせ、お披露目を終わらせた後、ニコ様からニコガーデンに何があったのか詳しく聞くことになった
「こんな風に良いお天気の日、突然ニコガーデンは闇に覆われて、アニマル達は黒い獣に…」
「ガルガルだよ!」
「みんなをガルガルへと変えたのは、ガオウ……」
「ガオウ?」
「かつて狼の群れを率いていたリーダーだよ」
「狼?」
「ガオウは、暗く深い闇の力を持ってて……ニコガーデンの子達を次々とガルガルに…ニコは、ガルガルを卵に封じたんだけど、力が足りなくて、黒い卵になっちゃったの」
つまりそのガオウが首謀者って事か……
???Side
山奥深くにある寂れた神社……
「光の力を感じる……人間達の笑い声が聞こえる……なぜだ? 解き放った黒き獣達は、どうした!?」
黒い何かが社から現れる
「幾星霜の時が過ぎようと、この怒りは消えぬ…目覚めよ、我が仲間達よ!」
黒い何かが手にした水晶から闇の光を神社に飾られた石像に放つと、石像は二匹の狼へと姿を変えた
「我の力が満ちるまで、まだ時間がかかる…時が来るまで、お前達が手足となれ……ザクロ」
「はい!」
「トラメ」
「おう!」
二匹の狼は人の姿へと変わった。一人はくノ一のような和装をした妖艶な女性。もう一人は忍者のような和装をした目つきの悪い少年
「解き放った黒き獣達、そして、この世にのさばる人間達の動きを探れ!」
「合点だぜ! ガオウ様!」
「お任せ下さい、ガオウ様」
「……そこに隠れてる奴ら……出てこい」
ガオウと呼ばれる存在が我々に気が付くとは……
「お初にお目に掛かる。闇のものたちよ」
「あぁん!?何で人間がここに…」
「人間?見た目はそうだけど、違う感じがするわね」
ガオウの前に俺達は出てくると……
「お前たちは?」
「『獣』と呼んで貰うか」
「あたしらはあんたらのやろうとしていることにはそこまで興味ないの」
「目的の1つ……俺達を利用するだけしたもの達に復讐」
「………奴ら…喰らう」
「変わった奴らだな」
「どうしますか?ガオウ様?」
「人でありながら人を憎むか」
「お前たちほどではない。俺達は俺達の目的を果たすために奴らを……住野の人間は俺達が相手する」
感想待ってます!