いろはSide
ある夢を見ていた。その夢は家族でふれあいパークに来たときの夢……
「いろは! 朝だワン!」
こむぎに起こされた私。あんな夢を見たからかそういえば最近行ってなかったな……それにあのゾウの名前……
「偶然だけど……久し振りに行ってみようかな?」
「行くって何処に行くワン?」
「そういえばこむぎは行ったことなかったよね?」
「ワン?」
「ふれあいパーク!」
早速みんなに連絡して、ふれあいパークに行くことになった。
成護Side
いろはから誘いを受けて、みんなでふれあいパークに来ていた。因みに今回は姉さんも一緒だけど……姉さんがこういう所に来るのは珍しいな
「たまにはこういう所に来るのは気分転換になるからね」
「気分転換か…」
確かにそう言うのも良いかもな……
「私、ふれあいパーク一度来てみたかったの~誘ってくれてありがとう。いろはちゃん」
「こちらこそだよ~」
「ユキも初めて?こむぎも初めて!ワクワクだね。ドキドキだね」
「別に…まゆが来たいって言うから来ただけ」
「悟くんはよく来てるよね?」
「年間パスポート持ってるくらいには」
「流石悟くん!」
いろはたちも楽しそうにしているな。
俺達は早速中に入ると……
「「!?」」
「どうしたの?成護くん?まぼろさんも?」
「いや……」
中に入った瞬間、変な気配を感じた……この感じ…絶対的な強者の気配…と言うべきか絶対に手を出したら駄目な存在……そんな気配……
「この気配……まさかね
」
姉さんも感じていたけど……一応は警戒しておくか……
「ここには私が小さい頃からずーっと大好きで会いに来てる動物がいるんだ」
「そうなんだ。いろはちゃんの推しなんだね」
「推し?」
「えっと…大好きで応援してる人のことを推しって言ったりしてるんだけど……」
「へー、うん、私の推し。勿論、動物はみんな大好きだけど、その子とは思い出があって…」
少し歩いていくと動物達と人が触れあっているのを見て、まゆは驚いていた。いろはの言うには人と動物との距離が近いのがここのふれあいパークの売りみたいだった。
まゆの肩にリスザルが乗ったのを見て、まゆは嬉しそうにしているのを見て、ユキは少し不機嫌そうになったけど……ユキ、嫉妬は……
「何?」
「別に…」
それから色んな所を見て回っているけど……豚と牛の所にいた着ぐるみ……まるで本物みたいだったな~
更に少し歩いていくと……
「お気を付け下さい! カンガルーが通ります!」
こういうふれあいパークって、動物達の移動するところ見れるのも良いところなのかもな。そう思いつつ、カンガルーの移動を見ていると……
「こんな近くで見るの初めて!」
「みんなピョンピョンしてる! なんで走らないの?」
「カンガルーは……」
悟が言い掛けると……
「すごく力の強い足を使ってジャンプします。カンガルーにとっては、ジャンプが一番の移動手段なんです。ずっと遠くまでジャンプだけで移動するんですよ」
「さすが少年! 相変わらず、よく勉強してる!」
「いえ……ボクも実物を見るのは初めてで……」
「ましろさん! カンガルーさんを見習って、私達も、もっと足を鍛えましょう!」
「え…と、とりあえず、今日は動物園を楽しもうか……」
「そら! ましろ! はやくいこう!」
仲よさそうな男女4人と赤ちゃんがいた。
「あの子、すごく動物に詳しいね」
「うん。悟君みたい」
「それに、みんなすごく仲良しだね!それと……」
いろははピンク色の髪の子を見ていた。
「偶然なのかな?」
「犬飼さん?」
「ううん、なんでもない」
そう言って次の目的地へと行こうとすると……すれ違った奴がハンカチを落としていった。俺は拾い声をかけた
「ハンカチ落としたぞ」
「ん?ごめん、ありがとう」
ハンカチを渡した時、少し手に触れてしまったが俺は咄嗟に手を引いた
「……すまん。何でもない」
「ん……分かった」
ハンカチを渡し終え、みんなと合流するが……今の奴の気配……ふれあいパークに入ったときに感じた気配に似てる?
「今の奴……」
「どうしたの?桜空くん」
「いや、ちょっと気になることが……まぁいいや」
「ところで桜空さん、何でアスさんは成長した姿なんですか?」
「こいつの場合、いつもの姿だと動物達を怯えさせるらしいから、一番オーラを抑えられる姿になってる」
「ごめんね。ツバサくん。ツバサくん、この姿はあまり好きじゃないのに」
「い、いえ、僕は…」
「それとも…目覚めた?」
「何にですか!?」
「相変わらずだね。少年とアスちゃんは」
「まぁ見ててあきないな」
楽しげに話しているけど……どうにもさっきの奴が……
「今のところ敵意はないから大丈夫だよ。ただ放置は出来ないけどね」
ツバサを抱きしめながらそう言うアスだけど……面倒事は起こさないで欲しいな
次に訪れた場所はヘビの館……だけどユキは苦手なので外ではニコ様と待機している。俺は様子を見に行くと……
「動物園は好きじゃないの?」
「別に。興味がないだけ」
「まゆには興味あるのに? どうして人間と仲良くするの?」
「どうしてそんな事を聞くの?」
「気になっただけだよー。どうして、まゆと仲良くなったのかなって」
「私も気になってる事がある。あなたは、どうして、こちらの世界に来たの?」
「みんなをニコニコさせたくて! ほら! ユキもニコニコー!」
ニコ様は誤魔化しているけど……何かあるのか?
「全く彼女を放置して他の子の所に行かないの」
「姉さん…そんなつもりは……」
「ユキちゃんは私に任せて、ほら、まゆちゃんの所に」
「あ、あぁ…」
まぼろSide
成護を見送ると……
「さて…成護はさっきの子に気を取られていたけど……まさかあの時の子に会うとはね……向こうは気が付いた上で無視みたいだけど……」
いや、無視というよりも泳がされてる?
「……まぁ私達から何かすることはないからいいか」
ふれあいパークに入ったときに感じた気配はアスのものです
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