わんだふるぷりきゅあ!混ざり合った獣たち   作:水甲

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今回の話、色々と難しい


62 元の飼い主!?

成護Side

 

ある日のこと、いろはに家に来て欲しいと頼まれ、向かうといろはからこむぎの元の飼い主が見つかったらしい。詳しく話を聞くと、教えてくれた女性は結城という人で、こむぎをマロンちゃんと呼んでいた。その人は動物を預かるボランディア活動をしており、飼い主が入院などのやむを得ない事情によってペットと暮らせなくなった時に、そのペットの世話を引き受けているらしい。

こむぎの前の飼い主は、2年前に施設に入る事となり、結城達は、こむぎの世話を託されたが、ある日こむぎは、預かられたボランティア団体からいなくなり、結城達は必死に探したものの、全然見つからなかったらしい。

話を聞いたいろははその飼い主に会わせて欲しいと頼んだらしい。

 

「でも、もし、こむぎちゃんを返してって言われたら…」

 

「いろはとこむぎは、ずっと一緒だワン! ね、いろは?」

 

こむぎの問い掛けに、いろはは暗い顔をして答えなかった。

 

「いろは?」

 

「大丈夫…心配いらないよ…」

 

「いろは…」

 

俺達もこむぎの元の飼い主に会うのに付き合うことになり、その日は解散した。

俺は家に帰り、姉さんと九郎ともうこの家に住むことになったのかって言うくらい馴染んだノーヴに今日のことを話した。

 

「話には聞いていたけど、まさか元の飼い主が見つかるなんてね」

 

「正直こむぎがどう判断するかが問題だろうな」

 

「そうね。飼い主であるあの女の子の気持ちも大切かもしれない。だけど一番大切なのはその犬の気持ちよね」

 

「それは……」

 

いろはの気持ちの方が大切なんじゃないかと言おうとしたけど……今のこむぎはちゃんと自分の気持ちを伝えられる。

 

「難しい問題だな……」

 

俺はそう呟くのであった。

 

 

 

 

 

 

そしてこむぎの元の飼い主に会いに行く日になり、俺達はその飼い主がいる老人ホームに来ていた。だけどこむぎは浮かない顔をしている。それを見たユキは…

 

「どうしたの? あなたらしくないじゃない」

 

「ワン?」

 

「いつもは所構わず走り回って、遊ぼう遊ぼうって迷惑な犬なのに」

 

「こむぎ、迷惑じゃないワン!」

 

「1つ教えてあげる。こむぎといろはは強い絆で結ばれている。2人の絆は、そう簡単に切れるはずはない」

 

ユキはそう言いながらこむぎを抱き抱えた。

 

「私が言うんだから、間違いないニャ」

 

「ユキ…ありがとうワン…」

 

「…ユキも変わったな」

 

「まぁいつまでも変わらないままなのもね」

 

少ししてスタッフに案内され、元の飼い主がいる場所に向かう俺達。案内された場所には車椅子の老人がいた。

 

「あの…」

 

「はじめまして。栗原です。あなたが犬飼さんかな?」

 

「はい…犬飼いろはです…それから、こっちが…」

 

老人…栗原はこむぎの後頭部にあるハートの模様を見た瞬間…

 

「マロン…大きくなったね…」

 

どうやら間違いないみたいだな。俺達は少しの間いろは、こむぎ、栗原の三人だけにしておくことになったが……

 

「成護くん…あの…」

 

「わかった。気づかれないようにするよ」

 

まゆはどうなるか気になったらしく、俺はカメレオンの透明化で姿を消しながらいろはたちの話を聞くことに…

 

「2年前、マロンがいなくなったと知って、胸が張り裂ける思いだった…私が施設に入らなければ、離れ離れになる事はなかった…本当に、マロンには申し訳ない事をしたね…マロンを抱っこさせてもらってもいいかな?」

 

「はい…こむぎ」

 

こむぎが栗原に抱っこされる。最初は不安そうにしていたこむぎだが、撫でられると直ぐに落ち着いていた。だけどその表情は少し複雑そうにしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

とある場所…

 

「グラト、トラメが動くらしい。お前も行け」

 

「わかった…」

 

ライフがグラトに指示を出す中、ペインは不満を爆発させていた。

 

「おい!ノーヴは良いのか!あいつは裏切ったんだぞ!」

 

「ノーヴは俺達同様恨みを持つが、その恨みは俺達と比べれば少ない。それに…俺はお前たちの事を縛る気はない」

 

「だけど…」

 

「裏切り者に罰を……俺が一番嫌いなものだ…お前もだろ」

 

「ぐっ…」

 

 




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