わんだふるぷりきゅあ!混ざり合った獣たち   作:水甲

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65 現れるガオウ

こむぎSide

 

人混みの中でオオカミさんを見つけた私はオオカミさんを追い掛けていく。

 

「おーい! オオカミさーん!」

 

何とか追いついて私は自分の格好を見せた。

 

「見て見て! 私もオオカミだよ! お揃いだね!え…あれれ?」

 

オオカミさんは特に反応を見せず、そのまま歩いていく。

 

「それなら…ワオーン!」

 

吠えるとオオカミさんは足を止めた。

 

「…ってオオカミは鳴くんだよね? えっと、こういうの何て言うんだっけ?」

 

「遠吠えだ」

 

「そうそう! 遠吠え! 遠くにいる友達への呼びかけなんだよね!だから、私、オオカミになったんだ! ワオーンって聞こえたら、ワオーンって返事するの!」

 

「オオカミは…仲間は、もういない…」

 

「待って! ねえ、どこ行くの?のどカラカラ…ちょっと疲れちゃった…」

 

私はそのまま疲れて元の犬の姿に戻ってしまった。

 

「お前は…」

 

 

 

 

 

私はオオカミさんに近くの河原に連れてきて貰い、川の水を飲ませて貰った。

 

「ありがとうワン!」

 

お礼を言う中、オオカミさんの周りに色んな動物達が集まっていた。何だか…

 

「いろはと同じワン…」

 

「いろは?」

 

「いろはも動物に好かれるワン! こむぎも大好きワン!」

 

「お前、犬なのに、なぜ人間の姿に?」

 

「いろはとおしゃべりしたかったから、鏡石にお願いしたんだワン!」

 

「鏡石…」

 

「オオカミさんもお願いあったら、鏡石にするといいよ!」

 

「俺の願いは…」

 

オオカミさんがお願い事を言おうとしたとき、いろは達の声が聞こえてきた。

 

 

 

 

成護Side

 

何処かに行ったこむぎを探しに行くと河原にこむぎを見つけた。こむぎは俺達の姿を見て寄っていくが、こむぎの近くにいたオオカミのコスプレをした男は俺達を見ると……

 

「なぜ、人間にすり寄る? 人間は欲深く冷酷な生き物だ…信じてはならぬ…」

 

「そんな事ないワン! いろはは…」

 

「人間など信じてはならぬ!」

 

「あの人…もしかして…」

 

オオカミの手には水晶が握られていたが、あの水晶の模様は…まさかザクロやトラメと同じ…まさか!?

 

「こいつがガオウなのか!?」

 

ガオウは水晶に念を込めると、ワンダフルパクトやシャイニーキャッツパクトが闇の力に包まれ、いろは達はプリキュアに変身できなくなってしまう。俺は獣の力を解放し、ガオウに攻撃を仕掛けるが…

 

「邪魔をさせない」

 

上からライフが現れ、俺を押さえつけた。

 

「こいつ!?」

 

「悪いが今回は俺が出させて貰う」

 

「我らの邪魔をする者は許さん…」

 

ガオウが闇の力をまゆたちに向かって放つ。闇の力がまゆ達に当たる寸前、ニコ様が現れまゆ達を守った。

 

「ニコ様!」

 

ニコ様は眩い光に包まれると、人の姿へと変わった。

 

「ニコ様が…」

 

「人の姿に…」

 

「ニコエボリューションだワン!」

 

「そこまでです」

 

「やはり来たか…ダイヤモンドユニコーン…」

 

「ガオウ。あなたともう一度話したいと思っていました。人間は身勝手で残酷な生き物…あなたが言うように、私もそう思っていました…でも、このアニマルタウンの人々は違います…動物達を大切にし、共に仲良く暮らしています…」

 

「今はそうでも、いずれ裏切る…人間は、そういう生き物だ…」

 

「あなたが人間を恨む気持ちは分かります。ですが…」

 

「これ以上話す事はない…我が願いはただ一つ…仲間の無念を晴らすため、人間達に報いを与える!」

 

ガオウは水晶の中から小さな欠片を取り出す。

 

「それは…」

 

「ニコガーデンを襲撃した時、お前の力の結晶、ニコダイヤの一部を奪い取った…ニコダイヤを我らの怒りで染め上げ、その力で動物達を開放したのだ…人間達に報いを与えるために、そして、人間に尻尾を振る動物達を目覚めさせるために…」

 

欠片から闇の力が溢れ出し、こむぎを包み込む。

 

「い…ろは…」

 

「吠えろ…牙を剥け…」

 

こむぎの姿が見る見るうちに黒く染まり、凶暴性を感じさせる姿に変わった

 

「まさか、こむぎちゃんをガオガオーンに!?」

 

「目を覚ましなさい!」

 

「こむぎ…」

 

「誇りを取り戻せ…黒き獣となれ!」

 

「いろ…は…」

 

今にも暴れそうになるこむぎをいろはは抱きしめた。

 

「目を覚まして、こむぎ!」

 

「いろは…」

 

抱き止めるいろはだが、溢れ出す闇の力でいろは自身にもダメージが…

 

「こむ…ぎ…こむぎ!」

 

「いろ…は…」

 

「こむぎ!」

 

「牙を剥け…雄叫びをあげろ!」

 

ガオウが更に闇の力をこむぎに注ぎ込もうとするが、ニコ様がそれをバリアを張って防いだ

 

「こむぎ! 飲み込まれてはいけません!」

 

「無駄だ…」

 

そんな時、俺の頭の中に遠吠えが聞こえた。それと同時にこむぎを蝕んでいた闇の力がかき消され、こむぎは元の姿に戻った。

 

「今のは…」

 

とりあえず俺はライフの拘束から抜け出し、まゆたちの所に…

 

「こむぎ…大丈夫?」

 

「いろは…いろはの声、聞こえたよ!」

 

「うん!」

 

「我が力を跳ね除けるとは…力を使い過ぎたか…」

 

ガオウはそう言ってフラついていたが、ニコ様も元の姿に戻ってしまっていた。

そんな中、ザクロが現れ、ガオウを守るためにコウモリのガオガオーンを生み出した。

 

「どうやら力に覚醒したらしいな…面白い」

 

ライフはそう言い残して姿を消した。まゆ達は変身出来るようになり、プリキュアに変身する

 

「「ワンダフルパクト!」」

 

「「シャイニーキャッツパクト!」」

 

「「プリキュア! マイエボリューション!」」

 

「スリー!」

 

「ツー!」

 

「ワン!」

 

「みんな大好き素敵な世界! キュアワンダフル!いっしょに遊ぼ!」

 

「みんなの笑顔で彩る世界! キュアフレンディ!あなたの声をきかせて!」

 

「気高くかわいくきらめく世界! キュアニャミー!仕方ない、構ってあげる!」

 

「結んで紡いでつながる世界! キュアリリアン!こわくない、こわくない!」

 

「みんな一緒に!」

 

「せーの!」

 

「「「「わんだふるぷりきゅあ!」」」」

 

ガオガオーンは辺りを暗闇に染めると、何処らからともなく攻撃を仕掛けてくる。

 

「攻撃が見えない!?」

 

「どうしたら…」

 

フレンディとリリアンはガオガオーンの姿が見えてないみたいだけど…

 

「コウモリは音波を発して位置を特定するんだ!人間には夜目が利かないけど…」

 

「そういえば…見える!?」

 

「私達には見えるみたいね」

 

「ワンダフルたちだけじゃない。俺もだ」

 

獣の力の影響もあって、ガオガオーンの位置が分かる。ワンダフルたちはフレンディたちに位置を教えてガオガオーンの攻撃を避けていく。俺もガオガオーンの攻撃を避け、何とか押さえつけようとするが、素早いな。

 

「私は…人間を信じます…そして、プリキュアと共に、あなたを止める!」

 

ニコ様がガオガオーンのいる場所を光で照らした。その瞬間

 

「ニコの力をみんなに!」

 

『開け! ニコエボリューション!』

 

『ダイヤモンドリボンスタイル!もーっと友達!プリキュア! エターナルキズナシャワー!』

 

ガオガオーンを無事浄化し、ニコ様は人の姿でコウモリを癒すと…

 

「ガオウ…仲間の無念を晴らすためだとしても、罪のない生き物達を傷付ける事は、許されません…」

 

「それでも、我は成さねばならぬ…時が満ちた時、お前達の世界は終わる…」

 

そう言い残してガオウとザクロは姿を消した。

あの時聞こえた遠吠えは……一体…それに彼処まで人を憎んでいるのに…ガオウは配下の2人が人の姿にしているのは……どうしてなんだ?

 

 

 

 

 

 

「なるほど、成護の神の獣は何なのかよく分かったよ…後は…後はライフ達に気づかれずに操っている奴がどこにいるかだ……やれやれ、観測者の役目は大変だよ」

 




色々と謎が深まりつつ、次回に続きます
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