成護Side
ある日の教室にて…
「おはよう、みんな」
ユキがクラスメイトにマフラーを見せびらかしていた。
「わあ! 素敵なマフラー!」
「しかも、お揃いだ!」
「ユキちゃんの模様も可愛い!」
「フフーン!まゆが私のために編んでくれた、この世に2つしかないマフラーよ! どう?」
「いいね!」
「ユキちゃん、すっごく嬉しそう!」
「ユキは寒がりだから、少しでも温かくなればと思って…」
「と言うよりまゆのお手製だけで充分暖かくなってそうだけど…」
特に心が……
「いいな…私もカニ柄のがほしい!」
「私も! 熊と牛と羊!」
「もうすぐクリスマスだし、プレゼントに喜ばれそう」
「それ、いい! 猫屋敷! オレにもマフラー編んでくれよ!」
「図々しいわよ、猿渡!」
「蟹江だってほしいだろ?」
「それは…そうだけど…」
「ダメよ! マフラーを編むのに、どれほどの手間と時間がかかると思うの? ほしいなら、自分で編みなさい!成護だってまゆの苦労を分かった上で私の方を優先させたくらいなんだから!」
「まぁ…俺よりもユキの方を優先するべきだとは思ったけど……」
そもそもマフラーはあまり好きじゃないし……
「そんな事言われても…」
「できる気がしない…」
「だね…」
まぁ手作りって言うとなるとやったことない人からしたらな……とりあえず蟹江だけでもやる気を上げるか…
「蟹江」
「何?」
「九郎はきっと喜ぶぞ」
「頑張る!」
蟹江のやる気は上がったけど、流石に教える人がいないと無理だろうと思っていると……
「じゃあ…私が編み物教えるよ!」
まゆの発言によりみんな教わることになった。
そんな事があった帰り道…
「はぁ…つい勢いで言っちゃったけど、プレゼントにするって言ってたし、責任重大だよね…私に先生なんてできるのかな…」
「できるに決まってる」
「え?」
「まゆは、今まで、人を幸せにするものを沢山作ってきた。そんなまゆだからこそ、教えられる事がある」
「「うんうん」」
「まゆが作ってくれたハーネス、こむぎのお気に入りだよ!」
「それに、プリホリの商品、可愛くて大人気だし、まゆちゃんが教えてくれたら、みんな喜ぶと思うよ!」
「そうかな…私の編み物で、人と人を結び付けられるのなら、それって、すごく素敵な事だよね…よし! 頑張ろう!」
まゆもやる気になったみたいだな。
「でもみんなに教えるとなると毛糸が…」
「それならニコガーデンに沢山あるよ!」
突然現れたニコ様…毛糸が沢山あるって……もしかして…
俺達はニコガーデンのメエメエの家にやって来た。ニコ様曰くメエメエは手芸が好きで毛糸が有り余ってるとか……
「今は何を?」
「レース編みでドイリーを!メエメエは?」
「私は、バスケット編みで手袋を!」
「メエメエ、上級者!」
「まゆ様こそ!」
「何の話?」
「分かんないけど、盛り上がってるね」
「仕方ないわね…」
まゆはメエメエに事情を話すとメエメエは快く引き受け、毛糸を提供してくれたけど……
「メエメエ…一応聞くけど…この毛糸……」
「買ったものですが?」
「あ、うん、そっか…」
そう…だよな。買ったものだよな……うん、刈ったものじゃないよな。
次の日の放課後、まゆは早速みんなに編み物を教える。俺は参加せず見ていることにした。
蟹江はぐちゃぐちゃになった毛糸を切ろうとするが…
「切っちゃダメ…」
まゆに止められていた。
「まゆはどんな気持ちで編み物をしてるんだ?」
「え?うーん…私、いつも編み物をする時は、プレゼントをする相手の顔を思い浮かべるの…喜んでくれますようにって…思いを込めて、一目ずつ丁寧に編んでいくんだ…」
「思いを込めて…私も!」
みんな張り切り出す中、いろはもかなりやる気出してるけど……多分悟のクリスマスプレゼントのために頑張ってるんだろうな……まゆの反応を見るとそうとしか思えない。うん…
まぼろSide
「それで…ノーヴ」
「何かしら?」
「何か知ってるの?」
私は買い出しをしながら、ノーヴから情報を得ようとしていた。ここ最近奴らが姿を見せないのはかなり怪しい。
「さぁ?私も分からないわ。特にグラトが姿を見せないのはかなり怪しい……と言うよりも危険ね」
「危険?」
「グラトの持つ能力的に大人しくさせているのが本当に危険なのよ……」
グラトの能力……何かしら動きがありそうね
成護と蟹江のクラスでのやり取りは、普通に九郎の事を蟹江が聞いたりしてる感じです。比較的に仲が良い
成護がまゆが作った編み物を受け取ったりはしません。理由は……次回!
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