成護Side
編み物教室が終わり、まゆとユキと一緒に帰る途中、俺達はザクロを見つけ、後をつけることに…
ザクロは池の近くで木の枝と蔓を使って何かをしていた。
「こんなもん、ガオウ様に渡せる訳ない…」
ザクロ…あいつ、編み物をしてるのか?まゆは気になり、ザクロの所へ行くと…
「編み物に興味があるの?」
「プリキュア!」
「編み物したいなら、私が教えてあげる!」
「え?」
「ちょっと、まゆ?」
「良いのか?」
俺とユキは止めようとするが、まゆは気にせず鞄から編み物の道具を一式取り出し…
「これを使って。ここの目に棒針を入れて、毛糸を編み込んでいくの」
「なんで?」
「ガオウの事が好きなんでしょ?」
「だ、だったら何?」
「私は、思いを結ぶお手伝いがしたいの」
「はぁ? アタシは敵だし!」
「誰であっても、誰かを思う気持ちは、とても素敵なものだもん!」
なんというか…まゆらしいと言うか…
「まゆ、あなたって子は…」
「ねえねえ、ガオウのどんなところが良いの?」
「ど、どんなって…」
「いっぱいあり過ぎる?」
「す、透き通った目でしょ…スラッとした鼻筋でしょ…身体も大きいし、毛並みだって良いし…」
「うんうん! それから?」
「っていうか…もはや全部!ガオウ様に見つめられると、心臓バックバクで! 息もできなくなっちゃう…キャー! イケ狼!」
「ガオウの事、大好きなんだね!」
何か恋バナでザクロと信頼関係結べそうだな……
「あなたが誰に恋しようと勝手だけど、だからって何をしてもいい訳じゃない。ガオウは、自分のために、罪のない動物達を傷付けている」
そんな中でユキは気になっていたことをザクロに告げた。確かに人間を憎んでいるのに、何で動物達を?
「違う! そんなんじゃない! ガオウ様は懐が深くて、仲間を何より大切にするお方だ!ガオウ様は、自分の身を犠牲にしてでも、仲間を守る…そんな愛情深い狼なんだ…アタシは、ガオウ様のためだったら、何だってできる…ガオウ様が望むのは、こんな事じゃない!人間どもの世界を壊す事だ!獣達よ、闇をまとって吠えなさい!」
ザクロは編み物の道具を投げ捨て、近くにいたサワガニをガオガオーンに変えた
「やれ!ガオガオーン!」
迫り来るガオガオーンを俺は押さえつけているといろは達がやって来てプリキュアに変身した
「「ワンダフルパクト!」」
「「シャイニーキャッツパクト!」」
「「プリキュア! マイエボリューション!」」
「スリー!」
「ツー!」
「ワン!」
「みんな大好き素敵な世界! キュアワンダフル!いっしょに遊ぼ!」
「みんなの笑顔で彩る世界! キュアフレンディ!あなたの声をきかせて!」
「気高くかわいくきらめく世界! キュアニャミー!仕方ない、構ってあげる!」
「結んで紡いでつながる世界! キュアリリアン!こわくない、こわくない!」
「みんな一緒に!」
「せーの!」
「「「「わんだふるぷりきゅあ!」」」」
ガオガオーンは俺を吹き飛ばすと水の中に飛び込み姿を消す。
「サワガニは水の中でも陸上でも行動が出来る!だから!」
悟の言うとおりなら、水の中で呼吸が出来ないリリアン達には不利だ。それなら俺が飛び込もうとすると不意打ちに誰かに頭を掴まれ、林の中に連れ込まれた。
「ぐうっ!?」
俺は掴んでいる手を振りほどくと相手はグラトだった
「グラト…」
「腹…減った…」
グラトは虚ろな目をしながら近くにあった木を食べ始める。
「不味い…膨れない!お前を食えば…膨れるはず!」
グラトは大きく口を広げて襲ってくる。俺は両足を馬に変え、思い切り蹴り飛ばす。グラトは木にぶつかり動かなくなるが、俺は足の痛みを感じていた。こいつ、攻撃を喰らいながら、俺の足を……
「嫌な感じがする…」
俺は追撃を喰らわせようとするが、グラトは一瞬で姿を消した。
「なんなんだ?あいつ…」
とりあえずみんなの所に戻ることにしよう…
みんなの所に戻るとリリアンがガオガオーンにリリアンネットを放つが、ガオガオーンは両手の鋏でリリアンネットを切っていくが、リリアンはネットを何度も縫い直していき、切られなくなっていた
「切られても切られても、何度でも結び直す! ほつれや破れを直せば、より強いものになる!」
ガオガオーンは切れないことに気づき、後ろに下がる中
「ヘルプ!キラリンアニマル!パンダ!」
キラリンパンダの力でガオガオーンを眠らせ、そして
「ニコの力をみんなに!」
『開け! ニコエボリューション!』
『ダイヤモンドリボンスタイル!もーっと友達!プリキュア! エターナルキズナシャワー!』
キズナシャワーでガオガオーンを浄化するのであった
戦いが終わり、帰ろうとするザクロにまゆは声をかけた
「ザクロ! 一緒に編み物しない?」
「何度も言わせるな! アタシは敵だ!」
「ガオウが優しい心を持ってるって言うなら、なぜ、街を壊したり、動物を苦しめるの?人間の世界を壊して、それで、ガオウが幸せになれるの?」
「黙れ! アンタらに、ガオウ様の何が分かる!」
ザクロはそう言い残して姿を消した。
「ザクロ…」
ザクロはそれだけガオウのことを…
「みんなに聞いてほしい事がある…」
悟は古い日記の中で解読できたものを俺達に伝えた。
「11月10日、今日も私達は、遠吠山の頂上で過ごした。近頃は、仲間の狼も来るようになった。頭領と共に過ごす私を、仲間と認めてくれたのかもしれない。しかし、平穏は、長くは続かなかった。運悪く村人と鉢合わせてしまった。村人は、危険だ、離れろと、狼を追い払おうとした。村に戻ると、もう遠吠山には近付くな、と言われてしまった。すべての狼が危険な訳ではないと繰り返したが、村人は聞く耳を持たなかった。狼と人間、共に生きていく道はないのだろうか。彼は、私にとって、唯一無二の友なのだ。そう、私にとってガオウは…」
『え…』
「ガオウって、あのガオウ?」
「ガオウが昴って人と友達だったって事?」
「うん、そうみたいだ…」
「人間の友達がいたのに、人間の世界を壊そうとしてるの?」
「何で?」
「ザクロが言ってたの…ガオウは、仲間思いで、愛情深い狼だって…私、もっとザクロやガオウ達とかかわっていきたい…怖い目に遭うかもしれない…拒絶されるかもしれない…でも、みんなの思いを紡いで、繋いでいきたい…分かり合うために…」
「分かったわ…そうなるように、一緒に頑張りましょう」
「そうだね…」
「うん!」
まゆたちはガオウたちと分かり合いたいと思う中…俺はどうしても気になることがあった。
(本当にあのガオウはあの日記に書かれている狼の事なのか?それにしては……)
いろは達を見てきたから、動物達が憎しみを持つことはと思うが、俺は自分の呪いのことを思い出す。そうだよな…俺は動物達の憎しみの呪いを……だけどガオウの事が気になる……なんなんだ?この違和感は……
次の日の朝、まゆとユキと登校する中
「はい、成護くん」
まゆは俺に左手の手袋を渡した
「ありがとう。まゆ」
「でも本当に片方だけで良かったの?もう片方寒く…」
「いや、片方だけでいい」
俺は片方の手に手袋をはめ、もう片方の手でまゆと手をつないだ
「こうすれば暖かい」
「成護くん///」
「お熱いことね」
まゆは顔を赤らめ、ユキは呆れるのであった
感想待ってます