成護Side
ハクロを封印し、俺はリリアン達の所に戻ると人の姿に戻ったスバルとスバルの前に一匹の狼がいた
「私が聞いた『ワオーン!』あれだよ!」
「ガオウの遠吠えだったんだ…」
「スバル! ガオウ来たよ! 良かったね!」
ワンダフルがそう言うとスバルは涙を流していた
「どうしたの?」
「ガオウは、スバルに会いに来てくれたんだと思うよ…」
「ガオウ、すまない! 約束を守れなかった…お前を守れなかった…守るどころか、俺のせいで…」
涙を流し、俯くスバル。ガオウは……
「顔を上げろ、スバル」
ガオウが言葉を発した。まさか話せるように…
「ガオウ、言葉を?」
「謝らなければならないのは私の方だ…すまなかった、スバル…長い間苦しい思いをさせてしまった…傍にいたのに」
「傍に?」
「ガオウは、ずっとスバルの傍にいたんだよ! 『ガルガルー!』『ガオガオーン!』って言って!」
「怒りや憎しみに捉われていると、大切なものが見えなくなってしまう…」
「だから、気付かなかったんだね…」
「スバル、お前が謝る必要はない…」
「でも、お前は、群れの頭領で、何よりも仲間を大切にしていた…なのに、俺のせいで、お前は、仲間を守れなかった…」
「お前も仲間だ…」
「でも…俺は悔しい! なぜ、お前が…狼達が、あんな目に!」
「無念がないとは言えぬ…だが、私には怒りも憎しみもない…」
「どうして…」
「スバル、お前がいたからだ…お前は我らに、沢山の幸せをくれた…身勝手な人間は大勢いるが、お前のように、我らを友と呼ぶ人間もいる。我らのために力を尽くしてくれる者もいる。スバル、お前がいたから…お前の優しさで、我らは救われた…」
「ガオウ!」
スバルがガオウに触れようとするが、スバルの足は消えかかっていた。多分もう残された時間は…
「2人に残された時間は、もう…」
「スバル…」
「ガオウ…まだ…まだ、お前に話したい事が!」
その時、ワンダフルが二人が抱き締められるように一緒に抱き締めていた。そしてリリアン達も一緒に抱き締める
「ねえねえ、ガオウ! あれ言いなよ! ガオウの気持ち! 私も言ったけど、ガオウが言った方が、スバル嬉しいよ!」
「スバル…お前と会えて良かった…大好きだ…」
「ガオウ…俺も大好きだ…これまでも、これからも、ずっと…」
「スバル…それが、あなたの本当の声だね…」
ザクロも狼の姿に戻り、二人に寄り添った
「アタシも、大好きだよ…」
「よかった…よかったね…」
「そうね…」
「いろは! みんな大好き素敵な世界! だね!」
「だね!」
気がつくと周りに狼たちの姿が見えた。その中には…
「あ! トラメだ!」
「スバル…仲間達だ…」
「みんな、迎えに来てくれたんだ! わんだふるだね!」
「わんだふる?」
「うん! 大好きなみんなと一緒で嬉しい! そういう気持ちを、わんだふるって言うんだよ!」
「ありがとう!」
「我らは、わんだふるだ!」
スバル達の姿は見る見るうちに消えていく。
「バイバーイ! またねー!」
スバル達の消えていき、森になったアニマルタウンは元に戻った。スバル達からはもう憎しみは完全に消えていた。
「救えたな…」
「いろは! なれたね! 狼と、友達に!」
「友達…なれたのかな?」
「なれたわよ」
「うん! みんな笑ってた!」
「よかった!」
「そういえばまぼろさんたちは?」
まゆがこの場にいない姉さん達のことを探していた。姉さんたちは…
「観測者の所に行くって、封印した奴らをどうにかするって」
流石にあの二人をニコガーデンで預かって貰うのは無理そうだしな…
まぼろSide
気配を探しながら、ライフとノーヴと一緒にアニマルタウンから離れた場所に来ていた私。そこには傷だらけになりながらも立っている観測者の姿があった。
「生きていたのね」
「あぁ、観測者として永遠の命を与えられているからな」
「観測者…」
「そもそも観測者ってなんなの?」
「観測者…私達住野の人間を見張る存在」
「とは言えその役割も終わりだよ。呪いを与えた元凶を封じたことで君達の呪いは神によって解かれた。いや、神の獣となったことでかな?」
「成護のことね」
「神の獣。役目があるのか?」
「役目に関してはないよ。それに至ったことだけで終わり。住野の呪いは解かれるが、君達は死ぬまでその力を使えるようにはなってるが…」
「まぁそれは仕方ないわ。でも、未来に負担はないみたいからね」
私はそう言って、成護から預かった宝玉を渡した。
「ペイン…彼は完全に呪いと関係なく傷つけることに喜びを感じた。いつかその罪に気づけるようになれば
……そしてハクロ…奴は永遠という呪いをこの宝玉の中で苦しみ続ける……ライフ、ノーヴ。君達はどうする?」
「我々は観測者と共に行こう」
「まぁ、そうね。ペインがもし目を覚ましたときに私達がいなかったらね」
「そう…ここでお別れね」
「住野まぼろ」
「何かしら?ライフ」
「お前たち一族に祝福が訪れることを」
「私達はここで祈ってるわ」
「ありがとう…」
私は不死鳥の羽を広げ、飛び去った。
「観測者…お前は…」
「私は神の使いみたいなものだよ。まぁ罰を与えるようにも出来るけど…彼女たちが大丈夫なら、そんな事する必要はないだろうね…」
九郎Side
目を覚ますと…そこには涙を流した七海の姿があった
「七海…」
「良かった。生きてた…」
身体の痛みはまだあるが…傷はもうないみたいだな。俺は七海の涙を拭う
「心配かけたな」
「本当に…もう九郎さんが傷つく姿は見たくないです」
「分かった…俺もお前が悲しむ姿はもう見たくない…」
俺と七海はお互いに微笑みながら、キスをした
成護Side
スバル達を見送り、街も元に戻るのを見届けるとニコ様が改めてお礼を言ってきた
「皆さん、スバルやガオウ達を助けてくれて、ありがとう。皆さんのおかげで、多くの動物達が救われました」
「どういたしまして! でも、私達、やりたいからやったんだよ!ね?」
「うん。世界中の動物と友達になるのが、私の夢だから、狼や色んな動物達と友達になれて、嬉しい!」
「怖い事もあったけど、それより、嬉しい事の方が、沢山あったよね!」
「そうね。悪くなかった」
「まぁ俺も関わってきたけど、そこまでは悪くなかった」
「プリキュアやって、すっごく、すっごく、わんだふるー! だったよ!」
「私も、あなた方と共に過ごした日々は、とてもワンダフルでした」
「メェーでたしですね! 皆様、ニコガーデンで、お疲れ様パーティーをしましょう!」
「いいね! 私、ニコガーデンの子達と、もっともーっと友達になりたいって…」
「残念ながら、それはできません。ニコガーデンとこの世界は、本来交わってはいけないものなのです」
ニコ様がそう言っていろは達のパクトを回収する
「ニコ様!」
「メエメエ。あなたも分かっているはずです」
「これでお別れ、という事ですか?」
「ダメェー! お別れなんてダメェー!」
メエメエは離れ離れになることを凄く嫌がっている。すると大福がメエメエを諭し始める
「メエメエ。離れてても、ダチはダチだ。ずっとな!」
「大福のアニキー!」
ニコ様はユニコーンの姿になり、虹の橋をかける
「皆さん、ありがとう…本当にありがとう…」
「こちらこそ! ニコ様! メエメエ! みんな、ありがとう!」
「みんな、元気でね!」
「バイバーイ!」
「さよなら…」
「メエメエ! 執事、頑張って!」
「はい! 悟君! 皆さん!お元気で!」
ニコ様たちが帰り、少し寂しい空気が流れた
「行っちゃったね…」
「ワン!」
「こむぎ?」
気がつくとこむぎ、ユキ、大福は元の動物の姿に…更に話すことも出来なくなっていた
次回で最終回!
感想待ってます