モテモテなあいつを親友ルートに引きずりこむ。   作:小魔神

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第6話

 我が家では日曜日は家族で過ごすというルールがある。

 正直、高校生にもなってバカ正直に付き合うのもどうかとは思うが、自分より年上の二匹のゴリラもルールを守っているので仕方ない。

 

 というわけで、てんやわんやありつつ1日が過ぎたわけではあるが、これで終わらないのが困ったところだ。

 

 俺の姉は2人。それぞれ大学生と高校生だ。大学生ゴリラの方は独り暮らしをしているので普段は家にいないのだが、日曜日だけは家族と過ごす関係で戻ってくる。

 つまり、何が起きるかって? 

 

「コウ、恋人の一人や二人できたー?」

 

 俺の部屋に入り浸るのだ。本当に勘弁してほしい。

 姉さんからしたら、楽しい会話かもしれないけど俺からしたらストレス以外のなにものでもないのだから。

 

「できてない」

 

「なんだよ、面白くないなぁ」

 

「俺は姉さんと違って色狂いじゃないんだよ」

 

 あんまり言いたくはないけど、姉さんはよくモテる。昨日ミズキも言っていた、美人姉妹の看板は伊達じゃないってことだ。

 

 ただ、モテるということはその分浮ついた話も多いってこと。身内のそういう話を聞くのはあまり気分が良いものではないのは想像がつくだろう?

 そういう意味もあってか俺は姉さんが好きじゃない。

 

「あの子とかどうなの。コウが昔よく家につれてきていたさ」

 

「ミズキのこと?」

 

「名前は覚えてないけど、敬語の使えるいい子だったなぁ。もう一人の女の子の方は顔はいいけどバカそうだった」

 

 なら十中八九間違いないな。ミズキはそういう外面は昔から良かったし。俺たち3人の中だと、一番可愛がられるタイプだったの確かだ。

 

 まぁ、セナもバカ呼ばわりされるほどではなかったとは思うけど。あー、でも昔のあいつは今より活発というか、はしゃぎ回るような子供ではあったから年長者からはそう見えた可能性もあるか。

 

「あんまり、俺の友達の悪口を言うなよ。それにセナはそれなりに勉強もできるんだぞ」

 

「ごめんごめん。でもバカって言っても学力的な意味じゃないのよ。あの女の子からは女特有の面倒くささが滲み出てたんだよねぇ。何となくわかるでしょ?」

 

「さぁな」

 

「図星? まぁ、男っていうのはそういうところが逆に良いって思ったりもするんだろうけど」

 

「確かにあいつはモテてはいるな。付き合っているやつはいないみたいだけど」

 

 これはこの前聞いたから間違いないはずだ。というか、何を俺は姉さんに律儀に答えているんだ。

 とっとと出ていってくれればいいのに。

 

「でしょー! あんたもそのぶっきらぼうな喋り方やめれば良いのに。高校生にもなって俺俺言っているとは思っていなかったわ。大体、男1に女2のグループなんだからどっちかは付き合うでしょうに」

 

「いいだろ、ほっといてくれよ」

 

 本当に余計なお世話だ。何でこんな女がモテているのか本当に分からん。世の中の男っていうのは見る目がないのか?

 

「まぁ、あんたの好きなようにしてくれればいいんだけど。さてと、ココロの部屋にでも行ってくるとするかぁ」

 

 ココロっていうのは俺のもう一人の姉。余談だけどうちの家族は名前がみんなコから始まる。母さんの名前がコから始まるからそれに揃えたそうだ。

 

「ねぇ、コウ」

 

 立ち上がってドアの手を掛けたところで姉さんが振り返って言う。

 

「?」

 

「そろそろ、大人になった方がいいと思うわよ」

 

 それだけと言わんばかりに、こちらを見ることなく部屋を去っていく。

 

 うるさい。

 あんたに言われなくても分かっているんだよ。

 

 それに大人になるとしてもあんたみたいな大人にはなりたくないね。

 

☆☆☆☆☆☆

 

「いやー相変わらず嫌われているわね私」

 

「よくそれが分かっててコウの部屋に行くねお姉ちゃんは」

 

「私、下の子には甘いのよ。ココロも含めてね」

 

「何でもいいけど、ベッドの上でお菓子を食べるのはやめて。そういう無頓着なところがコウに嫌われる原因」

 

「固いこと言わないでよ。それにあんたもコウに嫌われているんでしょ? 今日、ほとんど会話なかったじゃない」

 

「コウは色々拗らせているから。今は放っておいたあげた方がいい」

 

「確かに昔よりひどくなっていたかも。ただ、放っておくのも気が引けるのよね」

 

「そういうのが余計なお世話ってやつ」

 

「あんたは冷たいわねぇ」

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