ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》 作:ライダーマスク
【イッセーSIDE】
レイナーレが俺とアーシアの目の前に現れた。
このタイミングで来てくれたのは、グレモリー先輩達が近くで仕込みをしてるみたいだし丁度いいかもな。
雰囲気はぶち壊れたけど。
「白昼堂々と俺を襲うなんざ大した度胸だな? それほどアーシアの神器が欲しいのか?」
「な、何故それを!?」
なんで俺は知っているのかと言った驚き方をするレイナーレ。
「聞かれたくない話は本人が聞こえない所でするべきだったな。おかげでアーシアがお前たちから離反する理由もできてこうして俺が保護しているからな」
「何を言っているのかしら? たかが悪魔の協力者風情の意見何て私たちが鵜吞みにするとでも? 貴方がこうしてアーシアを連れているおかげで我々はこの地にいる悪魔に部下を拉致された理由を取れて堂々と殺しに行けるのよ?」
レイナーレがそう言い指を鳴らすと周囲から部下であろう堕天使やはぐれ神父達がぞろぞろと出てきた。
やっぱそうなるよな。
ま、想定の範囲内だけど。
「っと言われていますが、そこらへんは大丈夫なんですよね―――
「―――ええ、レイナーレの発言は既に意味を成してないわ」
すると俺の真横にグレモリー先輩の転移陣が出現、そこからグレモリー先輩と姫島先輩が現れた。
「な、何故…貴様がそこにいるんだ!」
レイナーレが激しく動揺し、周りに味方であろう者たちも目に見えるように動揺していた。
「ごきげんよう欲に溺れ堕ちた哀れな天使さんと同じく己の欲におぼれたはぐれた神父さん達。私の名前はリアス・グレモリー。グレモリー家次期当主にして、日本神話の神々から駒王町の異形関係の管理を任されている悪魔よ」
「私はリアス様の眷属の女王を務めさせてもらっています姫島朱乃ですわ」
グレモリー先輩と姫路先輩は丁寧に礼をしながらレイナーレ達に挨拶をした。
「何故お前達が…ッ!?」
「そこに関しては貴女が奪おうとした神器の所持者を私の協力者である兵藤君が保護した時に報告してくれてね。私も貴女達がやらかしてくれたおかげで調査ができて、それが終わって結果が出たからこうして挨拶に来たのよ」
「何を言えばくだらない事を…。だが、お前たちは我々
「へぇ~それって彼がシスターさんを保護した事かしら?」
「ええ。我々の仲間を唆し自分達のモノにしようとしたことを! これはれっきとした我々に対する宣戦布告よ!」
レイナーレは勝ち誇ったかのように言い放つ。
それを聞いたグレモリー先輩は不敵な笑みを浮かべ口を開く。
「ご生憎様だけど、貴方こそくだらないことを言うわね?」
「なんだとッ!?」
「あのね、彼はシスターさんを保護した瞬間に私に報告しているのよ? 彼女自体の証言を既に証拠として取っておいているし。それに喧嘩を売って来たのは貴女達でしょう?」
「戯言を…ッ」
「戯言? 言っておくけど彼に手を出した事を攻めているわけじゃないの―――私という爵位を持っている家の悪魔が日本神話の神々に委託され異形関係を管理している土地に住む人を惨殺した事よ」
「それが、一体なんだというの! 敵対している存在と契約するのは我々のて―――」
「つまり、堕天使―――グリゴリは悪魔と日本神話の二勢力相手に戦争をしたいって事かしら?」
グレモリー先輩の言葉にレイナーレは何も言えなくなっていた。
「言っておくけど堕天使のトップが戦争なんて望んでいないのは調べはついているの。それにこの街にいる神器所持者の処分も嘘よね?」
「なっ!?」
「顔に出ているわよ? そもそも正規の命令で貴女達が動かず独断で動いているのも調べはついているの。そもそも、私が異形関連の管理する町で動いていたのは自分達が所属している組織の監視から逃れるためでしょう? なのに、私や彼が動けば組織の名前を出すなんて愚かにもほどがあるわ」
「レイナーレ様を愚弄するか、悪魔が!」
「ここで果てろ!」
「もうここでやっちまった方が良いっすよね!」
レイナーレの部下であろうドーナシークともう二人のゴスロリ風な服を着た奴と紫色のスーツを着た二人の女性堕天使が光の槍を俺とグレモリー先輩に投げつけた。
俺は6種の魔法の一つである防御系の魔法を使おうとするが、姫島先輩が前に出て防御魔法陣を展開して放たれた三つの光の槍を防いだ。
「あらあら、交渉の最中においたはいけませんよ?」
姫路先輩はにっこりと笑顔を向けるが、それは見てくれだけで笑っていない笑顔だとこの場にいる全員が察する。
「まったく、はぐれ神父どころか同じ種族の部下の躾すらなってないなんて、どこまで醜態を晒せば気が済むのかしら?」
「グッ…ッ。ドーナシーク、カラワーナ、ミルテット。
「「「…ッ。承知しました」」」
レイナーレの意味ありな言葉で下がる部下達。
それを見たグレモリー先輩はため息をつきながら話を続ける。
「さて、貴女達には二つの選択肢があるわ。一つはこの街で起こした事件の謝罪をして、弁償としてそこにいるシスターさんを置いてこの町を出て行くか。二つ目は一つ目を捨てて私達と戦い倒され戦争を起こしかけた重罪人としてグリゴリに連行され裁判を受けるか。どうする?」
なるほど、グレモリー先輩はこの街で起こしたことを組織間ではなく、俺に借りを作る形でアーシアを保護してレイナーレ達との決着をつける選択を提示したのか。
流石悪魔、さりげなく俺を取り込みたい欲が出ているぜ。
レイナーレとしても、裁かれずに事を大げさにせずに解決できるなら一つ目の選択を取るのが賢明だ。
というか、それしかないよな。
だが―――
「悪魔にそんな選択を提示されるし筋合いは無い! 全て私たちが貴様たちを殺せば済む事……。今戦えばこっちも無事じゃすまないから退いてあげるわ! そして、アーシアも返してもらわ!」
そう言いながらレイナーレは手元に術式を出現させて操作るが何もおこらない。
「え?」
「悪いけど、アーシアに施した強制転移のマーキングは解除しておいたぜ?」
「なっ!? たかが人間が術式の解除なんて!?」
「まあ、これも自己防衛の範囲でとある魔法使いに死ぬほど教えられて出来たことだ」
「兵藤君?」
グレモリー先輩が半目で見てきた。
「まあ、その辺はまた後で…」
「分かったわ…。あまり私に秘密を察知されないようにね?」
「はい。ま、そんな訳でアーシアは渡さない。お前みたいな奴にはな」
「クッ……覚えて居なさい!」
レイナーレが逃げようとするが、俺は6種の魔法の一つの攻撃系の魔法を使おうとするが―――
「ここは逃がしておいて頂戴。大丈夫、一人も逃がさないから」
グレモリー先輩が手で制しながらそう言ったので、俺は何もせずにレイナーレ達が逃げていくのを見届けた。
◇
レイナーレ達が去った後、俺とアーシアはオカルト研究部の部室にグレモリー先輩と一緒に戻った。
「それで、レイナーレ達はどうするんですか?」
俺がそうグレモリー先輩に聞くと、姫路先輩が手元から一枚の大型の紙を広げて机に広げた。
その紙からレイナーレ達が拠点にしている廃教会であり、今はどこかで暮らしているであろう幼馴染の家であった教会の見取り図と周辺の地図が表示されていた。
「今日の夜。この場所にいるレイナーレとその部下達を捕まえるわ。先行して祐斗と小猫に調べさせてレイナーレ達は全員この教会と周辺の森に集まっている。そこでこの一帯を隔離結界で覆って―――というか、レイナーレ達が逃げたことを確認して既に展開済みで、そこを一網打尽にするわ」
「なるほど…。ですが、レイナーレ達に隔離結界を突破させる可能性は?」
「大丈夫よ、ボスであるレイナーレは精々中級クラスになりたての堕天使。そして、この隔離結界は彼女たちの拠点を兵藤君から教えてもらった時から準備して展開された強固な結界。彼女や部下である堕天使が協力しても、万が一私達が死んでも壊れないわ」
「凄い準備してますね」
「これくらいしておかないと、異形関連の管理者は名乗れないわ。それで―――」
そして、グレモリー先輩から語られた作戦を簡単に纏めるとこんな感じだ。
①作戦決行は一時間後、俺と木場、塔城の三人、グレモリー先輩と姫島先輩の二人の二グループを作りそれぞれ違う場所からアプローチをかける。
②俺達は教会を攻め、グレモリー先輩達は教会周辺を警備している者達を対処する。
③なるべく殺さないように努め、どうしようもない状況では殺しも許可。ただし今回の事件の首謀者であるレイナーレは必ず生きて捕まえる事。
とまあ、こんな感じだ。
俺としても極力殺さずに済ませたいから都合がいい。
「さて、もうすぐ作戦開始時間ね。それでシスターさん、貴女の扱いなのだけれど……」
「は、はい!」
「本当はこの場所で待ってもらいたいのだけれど、ここを襲われる可能性が無い訳じゃないし拠点の道案内人やレイナーレの部下の顔の照合もしてもらいたいから私と同行してもらうわ。良いわね?」
「わ、分かりました!」
「兵藤君も良いわね?」
「ええ。ですが、必ず守ってくださいよ?」
「任せなさい。グレモリーの名に賭けて貴方が守ろうとしたこの娘は私が責任もって守るわ」
グレモリーの返事を聞いて俺はアーシアの近くに行く。
「イッセーさん?」
「アーシア。初めて会う人で相手が悪魔でもこの人達は聖書に書かれている事が嘘みたいに悪じゃなくて情に深くて他種族相手でも優しい人達だ。不安に思うけど信じてほしい」
「はい! イッセーさんを信じます!」
「兵藤君?」
グレモリー先輩が半目で見てきて姫路先輩はあらあらという感じで見てきた。
「いや、貴族社会が根強い悪魔なのにグレモリー先輩は色々と優しすぎて良い意味で悪魔って言葉が似合いませんって。まあ、俺はそういった事があるから契約を結んだんですけどね」
「褒めているのは分かるけど悪魔としては複雑だわ…。まあ良いわ―――それでは行きましょう」
そして、俺達はレイナーレを捕まえるべく奴らの拠点である教会を別々の方向から目指した。
◇
俺は教会から攻める為にグレモリー先輩に指定された場所へバイクで向かい到着。
そこには言われていた通り木場と塔城ちゃんがそれぞれ武器となる剣とフィンガレスグローブを装備して待機していた。
「待たせたか?」
「いや、時間通りだよ」
「はい。お待ちしていました」
「状況はどんな感じだ?」
「入り口とその道中付近を警備しているはぐれ神父は捕まえて眠ってもらっているよ。あとは教会内部と他の周辺だけだね」
「周辺の者達はグレモリー先輩達が対処しています。向こうが本格的に動く前に私達も行きましょう」
「ああ―――」
俺は懐から龍騎のカードデッキを取り出す。
「それは…」
「たしか龍騎士―――兵藤先輩曰く龍騎に変身する道具ですか?」
「二人には正体ばれているしな―――変身!」
俺はそのままVバックルを出現させいつもの変身ポーズを取り、Vバックルにカードデッキを装填。
仮面ライダー龍騎に変身した。
「神器とは違う力を感じるね…」
「人の姿でも兵藤先輩は強いと感じますが、その姿になると絶対に勝てないと分かります」
『そうか? とりあえず行こうか』
「うん」
「了解です」
それから教会の入口に着いた俺達。
まさかこの場所に戦う為に来るなんてな。
幼馴染みの古巣を荒らすようで悪いけど、今回は事情が事情だし勘弁してくれよな!
「ひょ―――龍騎さん。気を付けてください」
『分かってる。どうやら俺達の襲撃は向うも予想済みみたいだ』
塔城ちゃんの忠告をこの場に来てから察して居た俺は、扉を開けて礼拝堂だった場所に入った。
そこには―――
「やあやあ~お待ちしていましたよ~。クソ悪魔共とコスプレ野郎~」
『やっぱりお前か、
「残念ながらお前らが拉致しやがってくれたアーシアアちゃんのおかげで元通りでござんす!」
そう言いながら、俺と会った時よりも強力な光の剣を両手で持ち構えた。
「こいつは俺のとっておきで、俺が追放されるきっかけになったクソ上司をぶっ殺して奪った特別製の光の剣だぜい! これならお前のクソコスプレ衣装もズタズタに切り裂いてバラバラにしちゃうぜ!」
フリードがステップを加えながら俺の方に向ってきた。
「ここは僕が―――」
木場が出ようとするが、俺はそれを手で制し後ろに下がらせる。
木場であればこいつには勝てるが、持っている武器は木場や塔城ちゃんにとっては猛毒で特攻だ。
何より、このクソ神父は戦闘センスがわりとずば抜けているから俺が出た方が良い。
俺は構えてフリードの方に駆け出しすぐさま懐に潜り込む。
「へ?」
マヌケな声を出すフリードの頭を掴みそのまま高速で揺らし、脳震盪を起こさせ気絶させた。
『いっちょ上がり』
気絶したフリードをそのまま横に投げる。
「ひょ―――龍騎さん。今のは?」
『あのクソ神父の頭を揺らして脳震盪を起こさせたんだ。殴るよりも死ぬ確率が低いからな。まあ、やられた側は殴られるよりも相当気持ち悪い状態で気絶したけど』
「わりとえぐい技を使いますね」
『そうかな? 俺の知合いの魔法使いは、魔法を使って直接脳を揺らした技術のなんだけど…』
「凄いね…」
「……凄さを通り越して、若干引いてます」
『えぇ…』
何とも言えない空気になりつつ、俺達は教会内を探りながらレイナーレ達を捕まえるべく先を急いだ。
さて、オリジナル展開として早期のリアスとレイナーレ達との邂逅が起きました。
そして、アーシアは奪還されずリアスと共に行動する展開です。
中々、他の現作の流れで続いている作品において珍しい気がしますね。
それでは次回、現作第一巻最終回です。
果たしてレイナーレ達の運命はどうなるか!?(主人公たちじゃないんかい!)
お楽しみに!