ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》   作:ライダーマスク

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Life6:不死鳥墜とす一撃(FINAL VENT)

【イッセーSIDE】

 

 

 

 

木場との合流地点である運動場の道具小屋裏に到着した俺と塔城ちゃん。

 

そこには、木場が魔剣創造で作った魔剣を複数準備しながら待機していた。

 

「さっきの爆発は大丈夫だったみたいだね」

 

「…はい。兵藤先輩が守ってくれました。ですが、襲撃を知っていたら教えて欲しかったです」

 

「悪かったな。相手を油断させたかったからな」

 

「…わかりました」

 

やっぱ、言わなかったのはまずかったかな?

 

今度、お菓子でも奢ってあげようか。

 

「さて、状況確認をしようか。俺達側でリタイアメンバーは無し。ライザー側は兵士六人と戦車一人がリタイア。そして女王は姫島先輩が対処中だな。二人の消耗はどのくらいだ?」

 

「僕は全然大丈夫だよ。兵藤君との修業でライザーの兵士三人は余裕をもって倒せたしね」

 

「…私も大丈夫です。魔力を少しだけ使ったくらいです」

 

「問題ないな。ライザーの女王がフェニックスの涙を持っていたけど一つは俺の致命傷で使った。あと一つ持っているとしても勝てる可能性は8割って感じか」

 

「意外と勝率は低いんだね」

 

「…はい」

 

「何が起こるかわからないからな。例えば女王対決の時にライザーが乱入したり他の眷属が応援に来たりとか。一応体育館を破壊した攻撃で消耗もしているし」

 

「だったら、眷属の応援は大丈夫だね」

 

木場が運動場に視線を向けた。

 

俺達も同じ場所に視線を向けると、そこにはライザーと姫島先輩が対処している女王以外の眷属が集まっていた。

 

まあ、気配でわかってはいたけど向こうは本陣の守りを固めてきたって所か?

 

体育館と同じく奇襲をしようと思った時―――

 

「こそこそと腹の探り合いをするのも飽きた! 私はライザー様に仕える[騎士(ナイト)]の一人、カーラマイン! リアス・グレモリーの眷属達よ、探り合いはやめて、剣を交えようではないか!」

 

なるほど、こっちが潜伏しているのは筒抜けか。

 

レーティングゲームの常連だしこれくらいは読めて当然か。

ただ、ライザーの騎士の言葉が罠の可能性もあるからどうしようか…。

 

っと、考えていると木場が不敵な笑みを浮かべながら立ち上がった。

 

「向こうに名乗られてしまったら、同じ[騎士]として、剣を持つも者として隠れているわけにもいかないね」

 

と呟き、グラウンドへと向かってしまった。

 

「おい、木場! ったく……こうなったら俺達も行くぞ」

 

「…仕方ないですね」

 

昔の俺なら今の木場みたいに出ていたのかもしれないな…。

 

そして、俺と塔城ちゃんも木場に続いてグラウンドに向った。

 

「名乗りを上げたのなら僕も名乗り返そう―――リアス・グレモリーの騎士である木場祐斗だ」

 

そして、俺達を見るなりライザーの騎士であるカーラマインが木場と同じような笑みを浮かべた。

 

「流石は騎士だな。お前のような相手がいた事を嬉しく思うぞ! それで、そこの二人は名乗らないのか?」

 

「「え…?」」

 

カーラマインにツッコまれた俺と塔城ちゃんは同じリアクションを取った。

 

「え、どうしようか…塔城ちゃん?」

 

「…ここは空気を読んで名乗るしかないですね」

 

「お、おう……俺はリアスさんの[仮眷属(アリアス)]の兵藤一誠…です?」

 

「…リアス・グレモリー様の戦車、塔城小猫です」

 

俺と塔城ちゃんはぎこちない挨拶を返した。

 

「そちらは締まらない挨拶だがいいだろう! さて、リアス殿の騎士である木場祐斗よ! 私と一対一の勝負だ!」

 

「いいだろう…いざ尋常に!」

 

そして、木場とカーラマインは騎士同士の勝負を始めた。

 

カーラマインもそうだけど、木場の奴はこれがリアス部長の将来が決まるゲームだって忘れていそうな気がする…。

 

「ていうか、これって俺達が名乗った意味…ある?」

 

「…それは言わない約束ですよ」

 

「何の約束だよ…」

 

なんか、塔城ちゃんも変な場面で凄い事を言うよな…。

 

ていうか…俺たちはいたたまれない空気の中どうしよう…。

 

「うちの騎士が済まないな」

 

すると、ため息をつきながら顔を半分隠した仮面をかぶったクールな女性と、どこかライザーと同じ風貌を思わせるドレスを着た金髪縦ロールの美少女が現れた。

 

「いや…こっちの騎士の流れに乗った時点で俺達も非はあるから大丈夫だよ」

 

「仕方ないですわ。ああいうう雰囲気に合わせるのもレーティングゲームの醍醐味ですし。ですが、兵士六人と戦車一人を囮に使う作戦で渋い顔をしているのは眷属としてまだまだですわ」

 

ついでに、他の眷属達も俺と塔城ちゃんを囲うように集まって来た。

 

兵士二人、僧侶二人、戦車一人、騎士一人の計6人か。

 

「兵藤一誠と言ったか? お前が噂の仮眷属第一号か」

 

「まあ意味はそうだけど、なんだか実験動物みたいでいやだな…」

 

「それは済まない事をした。お返しに私も名乗っておこう―――ライザー・フェニックス様の兵士、イザベラだ。突然で悪いがお前達にはここでリタイアしてもらう」

 

「本来であれば私は観戦に徹するのですが、貴方の実力は未知数という事で今回だけ参戦しますわ―――お兄様の面子もありますし」

 

「そんなに警戒されることを―――って…ん?」

 

あれ、この金髪ツインドリルヘアーの娘は何て言った?

 

お兄様?

でも、ライザーの眷属は女だけ…という事は……。

 

「もしかして、そこのドレス姿のアンタは―――ライザーの実妹?」

 

「ええ―――フェニックス家が長女、レイヴェル・フェニックスですわ。正真正銘お兄様の妹です」

 

「えぇ…実の妹を眷属にするのかよ……」

 

「その反応を見るのは何度目でしょうか……。まあ、お兄様曰く「妹をハーレムに入れることは世間的にも意義があるんだよ。ほら、人間界でも近親相姦に憧れるやつっているじゃん? 俺は妹萌えじゃないから、形だけ」ですわ」

 

「ライザー様は妹様を可愛がっているのだが、そういう理由で眷属にしているから家族から呆れられているんだ」

 

「これでもお兄様の家族なので付き合っていますが、そういう考えはわかりませんわ。それに最近は成功続きで調子に乗って貴族にあるまじき行為をして母様や他のお兄様達の悩みの種になっていますし…」

 

「「「「「はぁ…」」」」」

 

イザベラさんと、レイヴェルさんの言葉に他の眷属達も肩を落としながらため息をついていた。

 

家族どころか眷属達にも呆れられているって、アイツは昔の俺以上にバカなのか?

 

ていうか、そういう事に付き合えるレイヴェルさんは良い妹だな!

 

「苦労してるんだな…」

 

「本当は眷属の方々を平等に愛せるお兄様なのですけど…」

 

「…リアス部長の苦労がわかった気がします」

 

戦闘じゃない何とも言えない空気が俺達の中で流れる。

 

すると―――

 

《ライザー・フェニックス陣営の[女王]一名、[騎士]一名。リアス・グレモリー様の[女王]一名。再起不能(リタイア)

 

リタイアのアナウンスが聞こえた。

 

木場はカーラマインに勝ったようだけど、姫島先輩の方は相打ちになってしまったか。

 

多分、体育館を破壊した分の消耗とライザーの女王がフェニックスの涙をもう一本持っていたせいだろう。

 

「ユーベルーナとカーラマインがやられましたか。ですが貴方方の女王を撃破出来たという事は私たちの勝利は確定しましたわ―――美南風(みはえ)、ニィ、リィ。結界を」

 

「「「はっ!」」」

 

レイヴェルさんが兵士二人と僧侶一人に指示を送ると、俺と塔城ちゃんと木場を囲うように結界が展開された。

 

「しまった!?」

 

「…えい」

 

木場が驚き、塔城ちゃんが結界を殴るがビクともしなかった。

 

しかも、結界が発動したと同時にライザーが旧校舎に向う気配を感じた。

 

「なるほど…ここで僕たちを袋田叩きにするつもりだね」

 

「ええ。貴方方ではこの結界は崩せませんわ。お兄様ですら壊せないので。そして、お兄様はリアス様を取りに行きました、現状のリアス様や新人である僧侶では相手にならない―――チェックメイトです」

 

レイヴェルさんが勝ち誇ったかのように宣言した。

 

木場と塔城ちゃんはかなり焦った様子を見せていた。

流石に姫島先輩を取られて焦っている感じだな。

 

仕方がない、ここは俺が多少なり削るか。

 

六式体刻魔法伍式―――[覇甲」

 

俺は覇甲を発動、そして右手の籠手に雷属性の魔法を纏わせる。

 

「この力は…魔法!?」

 

「なんで、ただの人間が魔法を―――ッ!? イザベラ! シーリス! あの人間を早く!」

 

レイヴェルさんが、俺が発動する魔法の危険性を察知してイザベラさんと騎士に指示を送る、

 

指示を受けた二人は俺に攻撃を加えるが―――遅い。

 

覇甲属性魔法―――雷霆(らいてい)

 

俺は雷を纏わせた手を前方に突き出し、そこからギリ致命傷になるかどうかの加減で無数の雷撃を放ち、レイヴェルさん以外の眷属に直撃させる。

 

「「「「「キャァァァァァッ!!!??」」」」」

 

俺の雷霆を受けたライザーの眷属達は悲鳴を上げて全身が丸焦げになり、そのままリタイアの光に包まれた。

 

《ライザー・フェニックス陣営の[戦車]一名、[騎士]一名、[僧侶]一名、[兵士]二名。再起不能(リタイア)

 

「私以外の眷属達が…一瞬で!?」

 

俺の魔法攻撃にレイヴェルさんが絶句していた。

 

そして、俺達を囲っていた結界も解除される。

 

「本当はライザー以外に手を出すつもりはなかったけど、流石に女王を取られて王が落とされかねない状況だからある程度は片付けた―――後は任せるけど良いよな?」

 

俺は2人の方に振り向いて聞く。

 

「…う、うん」

 

「……はい」

 

なんか、木場と塔城ちゃんも絶句しているよ。

 

まあ、俺がこの場の誰よりも規格外なのは自覚しているけど仲間だからしっかりしてくれよな?

 

「そんじゃ、俺はリアス部長の下に行かせてもらうぜ?」

 

「確かに貴方は脅威ですわ…。ですが、お兄様は不死身だという事を忘れているのではなくて?」

 

「不死身程度、何度も倒してきている。何度も倒して精神を消耗させたり―――再生しきれないほどの一撃を叩き込めば倒せる」

 

「貴方にそんなことが―――」

 

「出来るんだよ。まあ、魔法を扱う俺としてじゃなくてもう一つの俺としてな。まあ、このフィールドに穴をあけそうだけど……そんじゃ任せた!」

 

「うん!」

 

「…部長とアーシア先輩を頼みます」

 

俺は2人にそう言うと、急いでリアス部長達とライザーがいる場所へと急いだ。

 

 

 

 

【イッセーSIDE OUT】

 

 

 

 

 

 

 

 

【リアスSIDE】

 

 

 

 

「カハッ…」

 

乾いた咳が息を辛くしている。

 

私は、旧校舎の屋上で突然襲撃してきたライザーと戦っている。

 

まさか、王自ら相手の本陣を襲撃するのは想定外だったわ。

 

いや、今のライザーは私が自分を倒せない事を知っているから想定出来た事だったわ…。

 

まさか、ここでレーティングゲーム初心者のミスをするとわね…ッ。

 

「リアスさん!」

 

アーシアが神器による回復を遠距離からくれる。

 

傷は治癒できるけど体力と魔力の消耗までは回復できない。

 

「リアスなら俺自身が本陣を攻める想定はしないと信じていたよ。それに、頼みの綱である女王はユーベルーナが相打ちで撃破した。そして、仮眷属の小僧や残りの騎士と戦車も残った眷属と俺の妹が倒すだろう。つまり、お前はそこの支援しかできない僧侶の小娘だけしか頼れない」

 

なるほど、ライザーは攻めに行った眷属達を置いてきた眷属に撃破させる算段なのね…。

 

でも、ライザーは知らない。

 

兵藤君の底知れない圧倒的な実力を―――

 

《ライザー・フェニックス陣営の[戦車]一名、[騎士]一名、[僧侶]一名、[兵士]二名。再起不能(リタイア)

 

私がそう考えると、ライザーの眷属の大半が一斉にリタイアしたアナウンスが聞こえた。

 

「何!?」

 

ライザーが私の目の前で驚愕の表情を見せた。

 

「ライザー…貴方の想定は甘かったようね?」

 

「チッ…だが向うには俺と同じ不死の特性を持つレイヴェルがいる。それだけでお前の眷属と仮眷属の小僧は倒せる。だが念には念をだ…ここで果ててもらうぞ!」

 

「誰がするものですか!」

 

ライザーの放つ炎と私の滅びの魔力がぶつかるが、私の滅びの魔力が押し負けた…ッ。

 

「クッ!?」

 

私はとっさに魔力衝撃を展開するが、消耗した状態で防ぎきれず後方に吹き飛ばされる。

 

「やるじゃないか…だがこれで終わりだ!!」

 

今度は先程よりも威力が高い炎の塊を放ってきた!

 

避ける…いや、後ろにはアーシアが!

 

王としての判断はこのまま避けて、アーシアを犠牲に生き延びることが正解なのは明白。

 

でも、そんな正解を私は許容できずに全魔力を使ってライザーの炎の塊に滅びの魔力を放った!

 

「ハァァァァァ!!!」

 

なんとか、攻撃は押しとどめているけど10秒が限界ッ!

 

「最後まで粘るじゃないか―――だか、それがいつまでもつかな!」

 

ライザーは勝ち誇ったかのように、炎の威力を上げたきた!

 

これ以上は…相殺しきれない……ッ!

 

でも、諦める訳にはいかない!

 

朱乃は自分を犠牲に女王を撃破してくれた!

祐斗と小猫は私の勝利を信じて、ライザーと同じ実力を持つレイヴェルと戦っている!

アーシアは私を助ける為に限界まで神器を使っている!

 

そして、兵藤君は私を勝たせるために覚悟を決めてくれた!

 

だから、私が諦める訳にはいかない!!

 

「ハァァァァァァッ!!!!!」

 

私は自分の全てを吐き出すようにライザーの攻撃を相殺するけど、魔力が底をつきライザーの攻撃が私を襲おうとした。

 

「これでチェックメイトだ―――リアス!!」

 

ライザーがさらに威力を高めた炎を繰り出す。

 

私は負けを察してしまい、とっさに眼を閉じてしまった。

 

その時―――

 

覇甲属性魔法―――氷波(ひょうは)

 

兵藤君の声が聞こえると同時に、冷たい空気を感じた。

 

目を開けると、私の前に固有の魔法を発動させた兵藤君が氷の波のような壁で私とアーシアを守ってくれた。

 

「頑張りましたね。リアス部長、アーシア」

 

「兵藤…君…」

 

「イッセー…さん…」

 

私達の返事に兵藤君は目を配らせる。

 

「怪我はアーシアが治療している…だけど精神と魔力の消耗が激しいですね。すみません、来るのが遅くなりました」

 

「良いのよ…こうなることを想定できなかった私のミスだから…」

 

「すみません。私が戦えなくて、リアスさんに迷惑を!」

 

「話は後です。アーシア、リアス部長を連れて離れてくれ」

 

「イッセーさんは?」

 

アーシアの言葉に兵藤君は真剣な表情で答えた。

 

「後は俺がやる。二人は見届けてくれ―――リアス部長の願いを守る[仮面ライダー龍騎]として不死鳥を墜とし勝って見せます」

 

そう言い、ライザーの方に歩いていく兵藤君。

 

この時の私は自身の情けなさよりも、兵藤君の背中の大きさと頼もしさ―――それ以上にある気持ちを抱いていた。

 

あの時の夜で彼と会話をしたことで目覚めた熱くも暖かい気持ちを。

 

私は自分の願いである殿方を迎える前に―――兵藤君の事を好きになってしまったのだから。

 

 

 

 

【リアスSIDE OUT】

 

 

 

 

 

 

 

 

【イッセーSIDE】

 

 

 

 

間一髪でリアス部長を助けられたな。

 

危なかった…。

 

「ここまで来るとはな…リアスの仮眷属」

 

「ああ来てやったぜ?」

 

俺は覇甲を解除しながらライザーに戦意をぶつける。

戦意に旧校舎が揺れて軋みをあげ、窓ガラスが割れ木々が激しく揺れた。

 

「この戦意と重圧…何より俺の攻撃を防いだ魔法。俺の想定以上の実力を持っているようだな。だが、俺は不死のフェニックス! お前如きに倒される道理はない!」

 

ライザーが全身から炎のオーラを溢れさせ旧校舎の屋根を焼いた。

 

上級クラスでこれくらいか。

少なくとも不死に頼りっきりじゃないのは確かだな。

 

だけど―――

 

「俺もリアス部長の願いを守るって決めたからお前を倒す。だが、魔法を使う兵藤一誠じゃなく守る為に戦う―――[仮面ライダー龍騎]としてな!」

 

俺は懐から龍騎のカードデッキを左手で取り出し前に付きだすと同時に、Vバックルが腰に装着される。

 

「何をする気か知らんが、させるか!」

 

ライザーが炎を放ってくるが、俺は構わず変身ポーズを構える。

 

「変身!!」

 

俺はVバックルにカードデッキを装填、すると無数の龍騎のビジョンが俺に集まると同時にライザーが放った炎をかき消しそのまま俺の体に収束。

 

そして、俺は仮面ライダー龍騎に変身した。

 

「その姿は…一体ッ!?」

 

ライザーは驚くように変身した俺を見た。

 

『リアス部長の願いを守り、お前という不死鳥を墜とす存在―――仮面ライダー龍騎だ!』

 

俺は構えながら、ライザーに名乗りを言い放った。

 

「仮面ライダーなどと訳の分からない事を! だが俺も負けるわけにはいかない! 火の鳥と鳳凰、不死鳥フェニックスと称えられた我が一族の業火! その身で受け燃え尽きろ!」

 

ライザーがそう言い放つと同時に、全身から炎を纏い接近してきた。

 

このレベルだとリアス部長達では瞬殺されるだろう。

 

だが―――

 

『その程度の炎で俺がやれるかよ!』

 

俺もライザーに向って駆け出し、奴が振りかぶった炎の纏った拳を粉砕しながら殴り飛ばす。

 

「腕がッ!? このクソガキがァァァッ!!」

 

ライザーは粉砕された拳を瞬時に再生させ、俺を殴り頭に当たるがダメージは無い。

 

『効くかよ』

 

「俺の全力の拳を!?」

 

こんな攻撃でやられるほどやわじゃないんでね。

 

『俺にダメージを与えるなら最低でも最上級クラスになってくるんだな』

 

「人間風情がぁ! これならどうだ!」

 

俺との接近戦を不利と感じたライザーは炎の翼を広げて上空に飛翔、そのまま無数の炎の塊を放ってきた。

 

一発一発がリアス部長達に大ダメージを与える火力を持っている。

 

俺は放たれた炎の塊をパンチと蹴りで全て消し去る。

 

「一発一発が上級クラスに大ダメージを与える俺の炎を!?」

 

『さっきも言っただろう。最上級クラスになって来いってな』

 

俺は腰のカードデッキからアドベントカードをドロー。

 

引いたカードにレダことドラグレッダーの尻尾を模した青龍刀の様な剣が描かれている。

 

俺は左腕に装着された〔召喚機:ドラグバイザー〕のカードスロットを展開しドローアドベントカードを挿入。

そのまま、ドラグバイザーを元に戻しアドベントカードを読み込ませる。

 

≪SWORD VENT≫

 

すると、俺の右斜め後方が一瞬だけ光りそこからカードに描かれていた青龍刀形状の専用武器〔ドラグセイバー〕が回転しながら召喚され俺はそれをキャッチする。

 

六式体刻魔法壱式―――[天駆]!

 

そして天駆を発動、空中を蹴り上げるように飛びライザーとの距離を詰める。

 

「チィ!」

 

ライザーは俺との距離を離そうとするが、瞬時に俺が追いつきドラグセイバーでライザーの炎の翼を切り裂く。

 

「翼が!?」

 

翼を切れらたライザーはそのまま空中を自由落下していき、俺もそのままライザーを追い両腕両足をドラグセイバーで切断する。

 

「グァッ!?」

 

翼と四肢を一時的に失ったライザーは、空中で成すすべなくそのまま正門付近に勢いよく墜落した。

 

俺はその近くに着地する。

 

「グッ…この俺が…ッ! 不死であり上級悪魔である俺が……こんな妙な格好をした奴……ッ!?」

 

ライザーはなんとか四肢だけは再生させ俺を睨みつけるが、何かに気付いたか驚いていた。

 

「待て…赤いアンダースーツに黒と銀色の鎧…赤い瞳に頭部とベルトに龍を模した紋章……まさか、世界中で危険なはぐれを狩っている龍騎士(ドラゴンナイト)なのか!?」

 

『世間じゃそう呼ばれてるらしいな? まあ、この姿はさっきも言ったが[仮面ライダー龍騎]だ』

 

「道理でこの俺が…追い詰められるわけだ……魔王クラスの噂は本当のようだな……ッ」

 

どうやら、レイナーレとは違って相手の実力を見る目はあるようだな。

まあ、気づくのが遅過ぎるけどな。

 

すると、ライザーが話を続けた。

 

「何故だ…何故お前のような存在がリアスに手助けをする!この縁談は、悪魔達の未来の為に必要で、大事な物なのだぞ!? それを潰す事がどれほど罪深いか、理解しているのか!!」

 

『悪魔の未来に必要か……。そんじゃ聞くけど未来を語っておいてなんでリアス部長の未来を守ろうとしないんだ? それに脅しとはいえリアス部長の眷属を焼き殺すなんて言うとか、相手の事をまるで考えていないだろ?』

 

「未來の為に一悪魔の意思などどうでもいいだろ! むしろ悪魔の未来の為に貢献出来ると誇るべきだ!」

 

『そう思っているのはお前や、フェニックス家当主とグレモリー家当主だけだ。リアス部長はそんなことを望まず自分で未来を進んでいく事を望んでいるんだ。それをリアス部長よりも年上のアンタ達が邪魔するどころか約束を破ってどうする!』

 

「だから、一悪魔の意思なんぞ―――」

 

なるほど、今のこいつは自分のプライドと面子を守る為にリアス部長との婚約を急いでいるんだな。

 

リアス部長の気持ちも考えず、しかも両家の当主も自分達が良かれと思ってそれに便乗している。

 

これが貴族の悪魔にとって当たり前。

 

もし、ライザーや両家当主がリアス部長の意思を一つでも聞いたり、自分をちゃんと愛するって事をライザーが言ってあげられればリアス部長は今回の縁談を拒否する事は無かったはずだ。

 

じゃないと、大学卒業までに相手を見つけられなければライザーとの縁談を了承するって約束しないしな。

 

もう、終わらせよう。

 

『もう、お前の言い訳は聞き飽きた。お前を倒してこの縁談を破談にしてリアス部長の願いを守らせてもらうぜ!』

 

俺はドラグセイバーを宙に放り投げる。

 

そして、カードデッキから再びアドベントカードをドロー。

 

今度は赤い閃光の様な背景に龍騎のクレストが描かれたカード。

それをドラグバイザーに装填し読み込ませる。

 

≪FINAL VENT≫

 

すると、どこからともなくモンスター姿のレダが俺の傍に召喚された。

 

『ようやくオレの出番だな―――ファイナルってことは全力で良いんだな?』

 

『いや6割で問題ない。全力をぶつければライザーが死ぬからな』

 

『わかったよ』

 

俺は右手を上に左手を下にして前に突き出し、そのまま腰を落としながら構えを取る。

 

それと同時にレダが俺の周りを体で囲うように俺と同じ方向―――ダメージで動けないライザーの方を見て咆哮をあげる。

 

「な、なんだ!? そのドラゴンは!? 明らかに龍王クラス!? 強力な使い魔はゲームでは使用―――」

 

『あ? オレは使い魔なんて隷属した存在じゃねぇよ。オレはイッセーの契約者であり相棒。そして、()()()()()()()()()

 

『ああ。こいつは俺の相棒だ!』

 

俺はそのままジャンプし体を捻るように回転させ、レダも俺の周りをまわる様に飛翔。

天駆でその場からライザーに向って飛び右足を前に左足をまげて蹴り技の態勢を取る。

 

そして、俺の背後でレダが口から強大な火炎を吐き、その炎を纏いながら俺はライザーに向って放つ。

 

龍騎として使える最大火力のキック系必殺技。

 

ドラゴンライダーキック!

 

俺の蹴りをそのまま食らった瞬間、ライザーはリタイアの光に包まれ消えるが、そのまま地面に当たり吹き飛ばした。

 

そして―――

 

《ライザー・フェニックス陣営の[王]再起不能(リタイア)。よって今回のレーティングゲームは、リアス・グレモリー陣営の勝利です》

 

ライザーのリタイアが正式にアナウンスされ、俺達の勝利が決まった。




次回、フェニックス編最終回です!
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