ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》 作:ライダーマスク
他の二作の投稿欲が落ち着き、今はこの作品の投稿欲が出て来たので更新しました!!
それではどうぞ!!
〔イッセーSIDE〕
教会関係者…イリナともう一人の聖剣使いとの交渉との時間。
俺は生徒が全員帰った駒王学園の正門前で龍騎に変身した状態で二人を待っていた。
既に夜中であり、一般サイドの学園関係者も全員帰らせており駒王学園に居るのは俺達オカルト研究部のみ。
そんなこんなで待っていると―――
「門まで貴族悪魔の迎えがいるとは」
「聞いていた悪魔のイメージと違うわね」
教会の女戦士の装束を着たイリナとゼノヴィア。
「
「そうか。隣にいる変わった格好の者は?」
「そういえば気になるわね。なんかどこかの噂で聞いたような恰好だけど……何だったけ?」
どうやらゼノヴィアは気づかず、イリナは少しだけ聞いて俺が龍騎士だという事はうまく認識できていないようだ。
まあ、教会の戦士―――一番最後に戦ったのはありふれた聖剣を伝説の聖剣ばりに操るクソ強爺さんだったな。
「彼は今回の話し相手においてトラブル防止の為に呼んだ信頼できる第三者。私達か貴方達の話し合いにおいて余計な詮索と口出しを防ぐ役割があるの」
「我々はともかくお前たちが、お世話になりそうだな」
「ええ。主の使者である私達が余計な詮索に口出しなんて悪魔にしても許されるから」
「…そう」
うわぁ…なんとまあ宗教観による自分たちが上の立場の言いぶりだな。
昔のイリナは素直で真っすぐな女の子だったのに、信仰にハマるとこうも人が変わるとは。
まあ、信仰が深い宗教戦士って大概話が通じないから仕方がないか。
それに教会自体が他の神話勢力圏内で宗教侵略とかやりたい放題だからな。
◇
話し合いの場であるオカルト研究部の部室まで俺と部長は二人を案内。
改めて自己紹介から始める形となった。
「改めて話し合いに対しての了承感謝する。教会から派遣された戦士―――ゼノヴィアだ」
「同じく教会の戦士―――紫藤イリナよ」
「ご丁寧にどうも。二人はご存じかもしれないけど改めてご挨拶を―――」
部長が軽く自己紹介をする。
朱乃さん、小猫ちゃん、アーシアは部長が座っている椅子の後ろで待機。
木場は離れた場所で壁に寄りかかって待機しているが、イリナとゼノヴィアに対して敵意に近い状態を持っている。
俺は部長と二人の間に立って、何かあれば双方を容赦なく制圧する立場にある。
むろんイリナとゼノヴィアもそうだが、部長たちも遠慮なくやらせてもらう。
「さて、自己紹介を終えたところで早速だけど。悪魔を滅ぼす事を第一としている教会側の戦士が私達悪魔と話し合いをする理由はなにかしら?」
「ああ。単刀直入に言おう―――教会側。カトリックとプロテスタント双方が所有していた6本のエクスカリバーの内、3本が堕天使によって盗まれた」
「………は?」
『(マジ!?)』
あまりの突拍子のない話に部長は、素で呆けて俺は表に出さずに驚愕した。
え、マジ!?
教会が持つ六つのエクスカリバーは強さでいえば第二位。
そんな悪魔や光や聖なる力に弱い存在特攻の伝説の聖剣を堕天使に盗まれる!?
教会の警備は何やってんだ!?
アイツ―――知り合いの魔法使いが知ったら、激怒どころか教会の聖剣全て没収する勢いだぞ!
「すぅーーー。なるほど、もしかして三本のエクスカリバーを盗んだ堕天使がこの町に潜伏している…そういう事かしら?」
「察しが良くて助かる。この極東の地であるこの町に来訪し、この町の異形関係を管理する貴方に話し合いを申し出たのは、三本のエクスカリバーを奪った堕天使とその一行がこの町に潜伏している情報を掴んだからだ」
「……噓でしょ」
部長は頭を抱えながら項垂れる。
そりゃそうだ、数週間前にレイナーレの一件が起きて、つい数日前にはライザーとの婚約騒動。
ようやく落ち着いたかと思えば、今度は敵対し冷戦状態の堕天使と教会・天界の大戦争秒読み状態に巻き込まれる。
部長って不幸過ぎないか?
まあ、俺も相当な事件の巻き込まれ体質というか、起きた現場に遭遇したら首を突っ込むから俺のせいかもしれない。
すんません…部長。
「なにやらひどく疲れているようだが?」
「…つい数週間前に面倒な外交問題を片づけて、先日身内の騒動を片づけたばかりなの。それで、今度は冷戦下の二勢力の大戦勃発に巻き込まれている状況。いくら魔王の妹でも一介の上級悪魔にとってはキャパオーバーよ…」
むしろ、教会側の二人が平然としているのが謎だと言わんばかりな感じだな。
ここまで来ると、部長のストレスが限界超えて胃に穴空いたり白髪が大量発生しそうだ。
知り合いの魔法使いに頼んでメンタルケアの魔法を施してもらおうかな。
「そうか。まあそれはどうでもいいが、カトリックが保有しているエクスカリバー[
「残っているのは私達が奪還用に戦力として持ってきた二振りのエクスカリバーとカトリックが保有している[
なるほど、ゼノヴィアが持っている布に包まれたデカい聖剣とイリナの二の腕に巻き付いている聖剣がそうか。
知り合いの魔法使いから教えてもらった知識から、ゼノヴィアが持つエクスカリバーが[
「そうなのね…。それで、今回の騒動を起して日本神話の神々から異形関係の管理を委託されたこの地にその騒動を持ち込んだ愚かな堕天使の正体は誰かしら?」
リアスがストレスを通り越して、額に青筋を浮かべながらそう問いかける。
「聖書の記されし存在。人間に天体の兆しを告げる者にして[
「「「「「!?」」」」」
ゼノヴィアから主犯の名が告げられると同時に、部長たちが一斉に驚いた。
俺に関してはそのクラスの存在であれば起こせる事件だと納得したけどな。
だって敵対勢力で冷戦下の相手の拠点を襲撃して、最高戦力に等しいエクスカリバーを盗む芸当ができるのは勢力の幹部クラスが妥当だ。
これは異形が起こしてきた事件に関わって来た経験則による俺の推察だ。
「よりにもよってグリゴリの武闘派幹部のNo.2であるコカビエル…。これ、私が背負い切れる問題じゃないわよ…」
部長がそう愚痴をこぼして、朱乃さん、小猫ちゃん、アーシアが同情の視線を向けた。
うん、普通に考えてこれは魔王介入案件だ。
まず、部長じゃ勢力の幹部―――しかも武闘派No.2であれば猶更だ。
こりゃ、魔王様―――部長の兄さんか、他の魔王様が来るまで俺が対処した方が良いな。
堕天使の武闘派幹部No.2が教会からエクスカリバーを盗み出し、自身が管理している町に逃げて潜伏するという、管理者の精神的オーバーキルコンボに何とか耐える部長。
「それで…この件で私達に何を要求するのかしら?」
「我々の依頼―――注文は私達と堕天使のエクスカリバー争奪の戦いに悪魔が介入してこないこと。つまり、今回の事件で悪魔側は関わるなということだ」
「はい?」
さらにゼノヴィアから突拍子もない注文が来て、さらなる精神的ダメージが部長を襲った。
「納得できていないようだな」
「納得以前に、町の異形管理をしている者に町で異形関係の大事件があるのに何もするなってどういう腹積もり?」
「悪魔にとって聖剣は忌むべき物だ。堕天使達と共謀してエクスカリバーをどうにかしようとする可能性がないわけではないだろう?」
「それをできる相手に見える?」
「悪魔は他者を欺くからな。そのような困った様子や精神的疲弊は私達を欺き闇討ちする策略とも見えるからな」
「そうね。余計に怪しいかも」
イリナとゼノヴィアが警戒し持ってきたであろう
「…そう」
部長の目から完全に光が消えた。
どう考えても、演技では出せないレベルで精神的に参っているのに自分達を欺く演技か。
ゼノヴィアといいイリナといい、目が節穴過ぎないか?
そもそも、魔王の妹であっても権限や実力は一介の上級悪魔には変わりない部長。
そんな部長が神話に記される存在と交渉できる立場じゃない。
ありえない話だけど、部長がそういう話をコカビエルに持ち掛けても即殺されるのがオチだ。
こんな事、政治に詳しくない俺でもわかるというのに二人と教会は随分と浅はかな考えを持っているな。
「あのね。魔王の妹であっても私は権力や実力は所詮一介の上級悪魔なのよ? それに成熟もしてない。そんな存在が神話に記される堕天使の幹部と共謀なんて無理よ?」
「可能性がゼロではないだろう? むしろ今の魔王の座を下ろして自分を魔王にするべき堕天使と共謀する方が自然だ」
「お兄様―――神クラスすら相手にするのは難しいとされるルシファー様から魔王の座を奪おうとか、まともな悪魔なら考えないけど…」
「貴方が真面でない可能性もあるが? こんなふざけた格好の第三者を立ち会わせる位だからな」
駄目だ、教会の連中は一部を除いて話が本当に通じない。
相手が敵対勢力であれば猶更。
イリナも完全に部長がコカビエルと共謀しているって感じで今にも斬りかかりそうな勢いだ。
教会も教会で、話が通じない只の戦士を交渉役と奪還役を兼任させるとか何を考えているんだ?
そもそもこの二人はコカビエルの相手にすらならないだろ。
俺が噂の龍騎士であることや、この中で最強であることも気づいていない。
ていうか、あわよくば俺もコカビエルと共謀している相手だと思い、切り殺す様子だな。
「もういいわ。これ以上話をしても無駄だから、教会の要求は呑むわ。でもコカビエルが来ているとなると町の住人を避難させないといけないし、その過程で襲われた際の自衛くらいはさせてもらうわよ。これだけは譲れないわ」
「良いだろう。但し、我々がコカビエルと共謀していると判断した場合、私達はあなた達を完全に消滅させる。たとえ、魔王の妹でもね」
「どうぞ。そうなる事は絶対ないけど」
「その返事が聞ければ問題ない。そろそろおいとまさせてもらうよ」
「そう。早く解決して頂戴」
部長はため息をつきながら、早くこの場から出て行って事件を集束させてと言わんばかりの様子。
とあり合えず、部長達には町の住人の安全と避難に専念してもらって俺はコカビエルの対処をしよう。
そう今後の事を考えていると、退出しかけた二人がアーシアに気づき視線を向けた。
嫌な予感がする。
「やはり見間違いではないな。グレモリーの後ろに控えているのは異端者である[魔女]アーシア・アルジェントか」
「あ、やっぱりね。私も、そんな気がしてたのよね。悪魔を癒す力を持った元聖女さんが悪魔の眷属なんてね」
ゼノヴィアとイリナの言葉にアーシアが体を震わせた。
やっぱり、アーシアの件は突っ込まれるか。
だけど―――
『悪いがこの場を設けた目的以外の余計な言動は止めてもらおうか』
俺はアーシアを遮るように二人の前に立つ。
「何を言う。奴は教会を裏切った異端者で魔女だ。こちらには関係が大ありだ」
「ええ。部外者は口を慎んでよ」
『その言葉をそっくりそのまま言い返すぜ。俺はこの場において余計な詮索と口出しを防ぐ役割の為だけにいる。この会談の内容においてグレモリーの眷属が元聖女だろうが教会から追放された魔女だろうが関係ない事。早急に引き取ってくれ』
「ほう、おかしな格好をした存在が人類の守護者たる教会の戦士に啖呵を切るとは」
「これは悪魔からの宣戦布告よね?」
ホント、教会の戦士って話が通じない奴が多いよな!!
今回の話し合いの目的やこの町に来た目的を忘れて、異端者とか魔女狩りモードに入りやがった。
仕方がない。
『リアス・グレモリー』
俺は第三者として、部長をフルネームで呼ぶ。
「ええ。明らかな逸脱行為だから任せる―――」
部長がそう言いかけると、俺の隣に木場が来た。
「丁度いい。僕が相手に―――」
『お前はすっこんでろ』
俺は二人と戦う気満々の木場に加減した手刀を当てて気絶させる。
『リアス・グレモリーとその眷属達。そこの暴走王子様を連行してくれ。それと金髪少女の眷属も一緒に連れて行ってくれ』
「わかりましたわ」
「了解です」
「戦うなら外でお願いね」
「お、お気を付けて!」
部長達は気絶した木場を連行して転移で別の場所へと移動した。
さて―――
『さて。教会の
俺は二人を威圧しながら問いかける。
「ッ!? なんだ、こいつから感じるとてつもない威圧は…ッ!」
「まるで…
『そう感じるのならさっさとこの場から去ってくれないか? 間抜けな警備でエクスカリバーを盗まれて、自らの失態を棚に上げておいて証拠も無しにリアス・グレモリー達を疑った事。そんな誰でもわかる間違いを、
「悪魔に与する存在が主を語るとは……これは罪深い!」
「ええ。私とゼノヴィアで貴女の様な異端者を裁いてあげるわ!」
二人はそう言いながら所持していた聖剣―――エクスカリバーを抜刀した。
ゼノヴィアの方は鍔が斧形状の両刃の大剣の[
イリナは二の腕の巻いた紐を日本刀形状に変化さた[
どれも知り合いの魔法使いから聞いた七本のエクスカリバーの姿と性能と同じだ。
ま、とりあえず二人を殺さず話し合いと交渉の意味を分かってない事を物理的に分からせますかね。
新たなお気に入り登録や高評価、感想などお待ちしています!!