ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》 作:ライダーマスク
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いつもありがとうございます!!
【イッセーSIDE】
木場をある程度説き伏せてから少し経過した後。
俺は部長達と生徒会メンバーと今後の方針について話し合う感じになっていた。
少し前に生徒会メンバーに教会が保管していた6振りのエクスカリバー内の3振りが盗まれたことや、コカビエルという魔王に匹敵する存在がこの町に潜伏している事を部長が説明していた。
ついでにそれを報告し、余計な一言や交渉の[こ]の字すらできない教会のエクスカリバー使い二人についても出会うと面倒だから注意するようにといった説明付きだ。
幼馴染なのに庇わない冷たい態度かもしれないが、既にイリナと俺が生活する環境、自分の行動理念は交わらない。
だからこそ、ある程度の所で見切りをつけて距離を取る方が正しい。
ライダーバトルがそうだったようにな。
「それで、この町の住人を保護するために日本神話の方々が非常時用に仕込んでくれた緊急避難術式を使うわ」
「緊急避難術式。確か、日本の土地に流れる霊脈を使って住人本人を異空間へと緊急的に保護する結界でしたね」
「ええ。コカビエルが暴れるとなると大都市なんてあっという間に消し飛ぶわ。だからこそ奴が暴れる前に専用結界で保護するわ。ソーナ達も一時的に冥界に避難して頂戴」
「それは承知しましたが、リアスや皆さんは?」
「町の住人の避難が終わり次第私達も避難するわ。そしてコカビエルの対処をイッセーに任せる。現状彼以外でコカビエルやエクスカリバーに対応できる実力者はいないから」
部長は俺の方を見た。
この話も部長からお願いされた事で俺は即了承した。
はたから見れば、町の異形管理者が最前線でコカビエルと戦おうとしないのかってバカな意見が飛んできそうだけど違う。
むしろ、自分がコカビエルやエクスカリバー相手に戦いにすらならない現状を理解して対処できる人材に頼む。
それに部長や会長は血縁上は魔王の実妹。
2人が堕天使幹部に殺された、または害されたとなると悪魔と堕天使の大規模戦争につながりかねない。
自分の立場と敵の脅威をしっかりと把握した合理的判断だ。
「ええ。俺ならコカビエルやエクスカリバー使いが来ても応戦できます。それに加えて堕天使の軍勢相手が来ても、俺も数をそれなりに用意できる手段があるので問題ないです」
「流石は魔王クラスと噂される龍騎士ですね。わかりました、我々は町の異形管理関係者ではないので早急に冥界に避難します」
「ありがとう、ソーナ」
「私がいるのも貴女達オカルト研究部や兵藤君に迷惑になりますから。それでは、生徒会メンバーの皆さん。早急に冥界に行く準備をしなさい」
「「「「「はい。会長」」」」」
会長は生徒会メンバーもとい眷属達を連れてこの場から転移して消えていった。
「さて、私達も準備しなくちゃね。町の外で働く人たちの分身の形成や避難期間の間の記憶置換とかで忙しくなるわ。それに私達が長く滞在しても邪魔だから早く、そして丁寧にやるわよ」
「わかりましたわ。そしたら今回の避難準備に関してアーシアちゃんは初めてですから私がサポートしますわ」
「よ、よろしくお願いいたします!」
「ありがとう朱乃。小猫は私と一緒に準備の手伝いをお願い」
「…了解です。ですが祐斗先輩はどうしますか?」
「そうね。下手に動かすと暴走して自分勝手に動き出しそうだから旧校舎に閉じ込めておくわ」
「…わかりました」
今回は木場が冷静でいられない事から、完全に戦力外扱いか。
ま、可哀そうだとは思うけど部長の判断は正しいな。
状況はかき乱されちゃもってのほかだし。
「さて、とりあえずコカビエル、エクスカリバー、そして町にいるであろう教会の戦士についてはイッセーに一任するわ。ごめんなさいね、私がまだ弱いばかりに…」
「相手がコカビエルやエクスカリバーみたいな伝説レベルであれば仕方が無いですよ。部長や皆は自分の仕事に集中してください」
「ありがとう。それでは行くわよ」
部長の号令に皆も転移でそれぞれの持ち場に就いた。
さて、俺も早期解決の為に頑張りますかね。
◇
部長達が避難術式を使用し始めてから数時間後の駒王町。
すでに本来の町の住人は避難されていて、町にいるのは術式によって生み出された偽りの住人。
そんな異様な雰囲気の街を、俺は六式体刻魔法・壱式[天駆]で空を走るようにコカビエルやエクスカリバーを探す。
今の所、俺が叩きのめしたイリナとゼノヴィアは確認できない。
すでに町を去って応援を呼んだか、それとも叩きのめした傷を癒して再行動を目論んでいるか。
ま、部長達や町の住人に被害が出ない限りはノータッチでいこう。
そうこう考えていると―――釣れたようだな。
俺が宙で構えると―――
「あんときのクソガキ発見!!」
フリードがエクスカリバーを二刀流で構えて斬りかかって来た。
「六式体刻魔法・弐式―――
俺は覇甲を発動し魔法で形成した黒い両籠手と両具足を装備。
そのままエクスカリバーを受け止める。
「エクスカリバー二本で切れないだと!?」
「前にも言わなかったか? 使い手がお前程度じゃエクスカリバーの真価を発揮できてねぇってな」
「うっせーんだよ!! とっとと俺に殺されて、ストレス解消させろや!!」
「誰が敵の都合に付き合うかよ!」
俺は覇甲で受け止めていたフリードの攻撃を押し切ると同時に近くの地面に叩きつける。
「カハッ!?」
奴の嗚咽が聞こえたが無視して、叩きつけた近くに着地。
フリードがエクスカリバーを杖にして何とか立ち上がった。
「クソが…ッ! どうしてエクスカリバーを二本持った俺様がこんなクソ人間如きに!!」
「お前はエクスカリバーの真価をまるで発揮できてないぜ。精々その聖剣が持つ1割にも満たない力を使っているに過ぎないってことだ」
「クソ人間が調子に乗ってんじゃねぇよ!!」
フリードがエクスカリバーを光らせて能力を発動させる。
一本は所有者の速度を上昇させる[天閃の聖剣]、もう一振りは知り合いの魔法使いから教えて貰った情報だと―――[
そして、フリードの姿か完全に消えた。
まあ視界に映らなくなっただけで―――
「殺気と移動音で丸わかりだぜ?」
「なっ!?」
俺は透明化し速度が上昇したフリードの攻撃を覇甲で覆った指二本で受け止めた。
しかし全ての聖剣が持っている所持者の身体能力の上昇は面倒だな。
まったく、七つに別れたエクスカリバーもとい、元のエクスカリバー自体本当のエクスカリバーのレプリカだというのに厄介だな。
今度、
こんな殺人鬼はぐれ神父が扱えるってヤバいし。
そんなことを考えていると、この場にもう一人の人間が近づいてきた。
「随分苦戦しているようじゃないか―――フリード」
俺は現れた人間の気配と声がする方へ視線を向けると、師祭服を着た人相がいかにもマッドサイエンティストな老人がいた。
誰だ? この野郎は。
「バルパーの爺さんかよ…ッ! 何しに来やがった!!」
「あの方に聞いた話じゃ、見たことない魔法で戦う人間に苦戦したそうじゃないか」
「チィッ…ボスが余計なこと言いやがって!」
見た感じ戦うというより研究者タイプ。
師祭服を着ているという事は教会関係者―――いや、フリードとつるんでいる時点で元教会関係者で堕天使の傘下の人間だな。
「フリード。聖剣に因子を込めろ。さすれば聖剣の力をさらに引き出せる」
「わかってるつーの!。俺様に流れる因子ちゃんよ! さっさとこいつをぶっ殺そうぜ!!」
すると、フリードが持つ二つのエクスカリバーの力が上昇した。
流石に指二本だと二次被害が出そうなので、握りように受け止める。
「クソッ!! 全然切れる気がしねぇよ!!」
「ふむ…。あの者が使っている魔法。人間が使う魔術でもなく魔法使いが一般的に扱う魔法でもない。見たことも無いエネルギーと術式構成だ」
フリードにバルパーと呼ばれた男が術式を展開して俺の魔法を解析している。
ま、あの程度の解析術式じゃ表面的なことまでしか解析できないだろう。
ともかく、フリードを無力化してあの爺さんから色々と聞き出そうか。
その瞬間―――
「見つけたぞ!! フリード!!」
「ええ!! それに皆殺しの大司教“バルパー・ガリレイ”―――ってなんでイッセー君がいるの!?」
イリナとゼノヴィアがこの場に乱入してきた。
よりにもよって町に残っているんなんて…ッ。
普通、あれだけ実力差を体感させれば応援呼んで退避するだろ!!
だから宗教関係の戦士は面倒だぜ。
「イリナ! 幼馴染は後で、まずはフリードとバルパーだ!!」
「ッ!? そうね!!」
イリナとゼノヴィアがフリードに斬りかかる。
邪魔だな!!
俺はフリードが持つエクスカリバーを離して距離を取り、代わりにイリナとゼノヴィアがフリードと対峙した。
「やはり、バルパーと協力していたか―――フリード・セルゼン」
「教会の戦士でありながら味方も惨殺した罪人ね!」
「テメェ等は教会のクソビッチ共か! それに持っているのはエクスカリバーじゃあーりませーんか!!」
先ほどまで焦っていたフリードは、相手が二人となると余裕を見せた。
少なくとも、俺を相手にするよりも2人相手の方が楽勝と言った感じか。
「フリード・セルゼン。そして皆殺しの大司教のバルパー・ガリレイ。貴様ら二人は主の教えと名の元に断罪する!」
「ええ! さっさと降伏して奪ったエクスカリバーを返しなさい!!」
「神だのなんだのうっせーんだよクソビッチ共が!!」
フリードが殺気だって二人を斬りかかろうとするが、バルパーの耳元に通信用の術式が展開され誰かと話している。
そして、通信を終えるとフリードの隣に転移して、奴を静止させた。
「フリード。あの方の指示が来た。場所が決まりそこで事を成す事にしたらしい。それに数的に不利だ。誘導して言われた場所に向かうぞ」
「ボスとバルパーのじいさんにいわれちゃ仕方がないな…ッ。そんじゃ、ここは引くとしますか!! じゃあな、クソビッチ共とクソ人間! 今度は完成したエクスカリバーでズタズタに切り裂いてやるよ!」
そう捨て台詞を吐きながら、慣れた手つきで閃光手りゅう弾を起爆。
「逃がすか!!」
「ええ!!」
イリナとゼノヴィアが逃げたフリードとバルパーを追いかけていった。
俺も追わないと―――
そう考えた瞬間、部長から電話が来た。
「もしもし。どうかしましたか?」
〘イッセー!? 早急に駒王学園に戻ってきて頂戴!〙
部長の切羽詰まった声音。
何があったんだ?
「何かあったんですか?」
〘ええ。住人の避難が丁度終わったタイミングでコカビエルが学園に現れたの!〙
「わかりました! 今すぐ向かいます!」
コカビエルが駒王学園に現れたのか…。
そうなると、まだ避難していない木場や旧校舎に封印されている存在。
何よりその二人を守る部長達が危ないな。
俺は全速力で部長達を助けるべく、駒王学園へと向かった。
◇
駒王学園正門前に到着すると、そこには拘束された木場と部長達がいた。
「状況は?」
「コカビエルが駒王学園の校庭上空で待機しているわ。まるで何かを守っているように…」
「それで、住人の避難は?」
「全員終わったわ。私達も避難しようとして旧校舎に集まったタイミングでコカビエルが現れたの。とりあえず危機を感じて祐斗を急いで連れ出して学園外から出た感じね」
「そうですか。冥界に避難は?」
「したいのだけれど―――朱乃」
「はい。どうやらこの町全体に町の外への堕天使式の転移封じが施されています。しかも町の住人の避難が終わると同時にです」
「要するに、俺や部長達を逃がすつもりは無いってコカビエルが言っているって事ですか?」
「わかりませんわ。ただ、そういう事に近い何かをコカビエルは考えていると言った感じなのは間違いないかと」
なんか気になるな。
町の住人達の避難が終わると同時に、部長達を逃がさない為の転移封じ。
確かに堕天使式の転移封じ結界が町全体に張られている。
龍騎のアドベントカードで強制転移しようにも、おそらくコカビエルは勘づいて襲ってくる。
そうなると部長達が危ない。
まるで、部長達ではなく部長達を守るナニカを逃がさないような感じな策略を感じる。
あの時、襲撃してきたコカビエルも妙なことを言っていた。
―――「お前から感じる波動…少なくとも最上級クラスはあるようだな。お前の様な強者と戦いたいが、
エクスカリバーを盗んだ奴がいう事にしては妙だな。
コカビエルの目的は一体―――
《リアス・グレモリーとその眷属達。そして不思議な魔法を使う戦士よ。この学び舎の校庭へと来い》
突然学園から威厳ある声が俺たちを呼んだ。
あの時、俺のバイクを破壊した奴の声だ。
そうなると、声の主はコカビエルって事に成るな。
「イッセー。ここは下手に逃げると向こうが何をしてくるか分からないわ。声の指示に従いましょう」
「わかりました。何があっても俺が対処しますが、警戒は怠らないようにお願いします」
「ええ」
そして俺たちはコカビエルらしき声に従い、学園へと入っていった。
ちなみに、ソーナ達は既に避難済みでヘタレデイライトウォーカーも避難済みです。
次回はコカビエルとの戦い前哨戦です。
ちなみに、ゼノヴィアとイリナが相当ボコられます。
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