ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》 作:ライダーマスク
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【イッセーSIDE】
コカビエルらしき声の指示に従い校庭に到着した俺達。
道中にフリードと研究者らしきはぐれ教会関係者と出会った事などを報告。
その情報を聞いた木場が暴れようとしたが、部長と朱乃さんの拘束で事なきをえている。
そして学園の校庭がある場所へと到着。
そこには学園の校庭は無く、堕天使をイメージした彫刻や豪華なデザインがされた闘技場のようなものが建造されていた。
「ようこそ。始まりと終わりの戦いへ―――リアス・グレモリーとその眷属。そして、名も無き強者よ」
そして空中には玉座らしき豪華な椅子に座るコカビエル。
奴の下にはフリードと何かしらの術式を操作しているバルパーがいる。
「貴方が神の子を見張る者の幹部―――コカビエルね」
「始めましてだなリアス・グレモリー。現魔王にして超越者、全悪魔最強たる兄はご健在かね?」
「ええ―――。そして、単刀直入に聞くわ―――教会から三本のエクスカリバーを盗み出し、はぐれ神父とそこの教会の研究者と共にこの町に来た理由はなにかしら?」
「そうだな…。お前も知っていると思うが過去に起きた聖書に記された三大勢力同士による大戦があるだろう? その戦いに決着を着けるためだ」
「決着? どういう事かしら?」
「貴様らも知っての通り、過去の起きた三大勢力の大戦はウェールズ神話における二天龍の介入によって半端に終わった。その影響で戦争の為に生きた者達は人間から自らの勢力の糧とするために搾取する意味のない存在へと成り下がった。俺はそれが気に喰わないのだよ」
「どういう事?」
「そうだな…。我々は世界の安定と自らの技術欲に神器を宿した人、人と異形のハーフを狩り神器を搾取、悪魔は[
「それは…そうね」
「おや? てっきり反論するかと思えばあっさり認めるものだな」
「それは事実だもの。悪魔も[悪魔の駒]の問題について解決しようと動いているもの」
「その瞳に言動…嘘偽りはないな。どうやら悪魔の未来は明るいようだ―――しかし、変えるには遅すぎた」
コカビエルはそう言いながら椅子から立ち上がり両手を広げた。
「すでに堕天使、天使、悪魔はかの大戦より滅びの道へと向かっている。そして、大戦で勝利をつかまんとした戦士たちは、上に従い弱者からひたすら搾取する愚者と成り果てた。もはや我ら聖書の三大勢力は世界にとって害でしかない」
「そうね…。過去の三大勢力が裏でやって来た行いは許されないものだわ。でも戦争を終わらせなければ堕天使や悪魔、天使はその前に滅んでいた。だったら冷戦状態でも終わったほうが良いと思うわ」
「そう、理屈で語るならお前の言葉は正しい。しかし、そんな冷戦状態において聖書の三大勢力は弱者である神器を宿した未覚醒の人間の命を奪い、眷属という名の奴隷にさせ、宗教侵略をしていく日々。己よりも弱い者たちから搾取し続け、時には守るはずの民から戦うしか能がないと追いやられる戦士達の日々。戦いに生きた武人たちにとってそれは耐えがたい屈辱なのだ」
実際、俺が参加してきたライダーバトルも多くの関係のない人たちが野良のミラーモンスターやライダー達によって犠牲になっている。
殆どのライダー達はそんなの関係なしに戦っていたから、コカビエルみたいな憂いはなかったけどな。
「確かに。悪魔もかの大戦で生き残った一部の兵士達や武人とも呼べる者達は人から搾取するやり方は嫌っていたし、中には悪魔の駒は悪魔という勢力を他勢力から滅ぼされる理由になりかねないと言ったものも居たわ」
「そうだ。しかし、その発言も結局は権力や力欲しさの愚かな上層部にもみ消されたのだろう? 悪魔の駒の使用についてのルールがないのだからな」
「ええ」
悪魔って上流階級とか貴族関係の利権とかで、自らを縛るルールは嫌うからな。
多分、本来の悪魔の駒は自勢力の悪魔を増やしつつ、弱体化した力を補うだけだった。
しかし、強力な神器所持者や生まれながらにして強い能力を持った種族を脅迫やマッチポンプなどで集め自らの力を強調する為だけの道具になっているのが現状だ。
むしろ、部長や会長みたいな説得や助ける為、交渉などをして眷属化させている悪魔の方が希少ともいえるしな。
そして、コカビエルは話を続ける
「そう。だからこそ私は考えた。天龍の介入によって中途半端に終わった悪魔・天使・堕天使の戦争によって苦しみ戦士達。そして、他の異形勢力から滅ぼす対象になりかねない危機を解決する方法を」
戦争が半端に終わった者達の救済と、他勢力から滅ぼす対象になる危機の回避。
一体何を―――
そして、コカビエルは両手を天に広げて言い放った。
「俺はかの三大勢力の大戦を再び起こす! 弱者から搾取し続ける屈辱的な日々を送り、精神を蝕み命を絶った武人や戦士に報いる為に戦士の居場所を作る!! そして、戦いの先で三大勢力は緩やかに自らを滅ぼす! そうすれば他の異形勢力に蹂躙されず自ら犯した罪を清算することができる! その為の引き金として、教会から重要な聖剣たる3つのエクスカリバーを奪い、魔王の妹が二人存在するこの町を貴様ごと滅ぼす!!」
「「「「「!?」」」」」
コカビエルの言葉に全員が驚愕した。
コカビエルがやろうとしている事は、戦争でしか生きられない戦士達の居場所を作る。
そして、自勢力や悪魔、天界が行ってきた他勢力への侵攻による滅びではなく戦争による自滅で自分たちが犯して来た罪の清算をするという事だ。
「本来であれば教会からストラーダやクリスタルディ、天使からはサンダルフォンあたりでも来るかと思いきや七つに別れたエクスカリバーや、ストラーダから継承したであろうデュランダルすら禄に扱えない小娘二人を寄こすだけ。全く…私も安く見られたものよ」
そういいながら、コカビエルは血まみれで全身がボロボロのイリナとゼノヴィア、そして青と金色の大剣形状の武器を近くに出現させた。
「そいつらはあの二人を追ったが、テメェに返り討ちあったって事か…ッ」
「そうだとも。しかし、安心するが良い。殺してはいない」
そういって、コカビエルは重症のイリナとゼノヴィア、そして大剣形状の聖剣を俺たちの傍に丁寧においた。
「そいつらが持っていたエクスカリバーは頂いたが、デュランダルは返してやる。バルパーは完成された聖剣には興味が無いようだからな」
俺はイリナとゼノヴィアの傍により状態を確かめる。
かなりの重傷。
両腕両足は複雑骨折に全身の骨にひびが入っている。
だが、致命傷に放っていない。
コカビエルであればこの二人程度肉体を残さず消滅させる事なんて簡単だ。
戦争を起こして聖書の三大勢力を消そうとする奴がすることじゃないが今は―――
「部長」
「ええ。二人が死ぬと後々面倒だわ―――アーシア。気が乗らないけれど二人の治療をお願い。朱乃はアーシアのサポートと、念のために二人を眠らせておいて頂戴」
「はい!」
「了解です」
2人はイリナとゼノヴィアの治療を始める。
コカビエルはそんな俺たちの様子を見てなぜか微笑んでいた。
なんか、こいつの目的と動きが絶妙に嚙み合わないな。
部長もそれが気になったか、コカビエルに問いかける。
「なんで、二人を助けたのかしら? 戦争を始めたければ殺すのが妥当でしょ?」
「その程度の小娘二人殺した程度で教会や天界は動くわけがない。教会はそこのバルパーの技術を転用して聖剣使いを増やせるのだからな。まあ、デュランダル使いの青髪の小娘レベルはそうはいかないが」
つまり、教会は聖剣計画で生まれた技術を成功させたのか?
木場が受けた惨状を聞くと、その技術自体危険な予感しかしねぇな。
現に木場がその言葉を聞いて部長と朱乃さんの拘束を自力で破る勢いでキレている。
「おや? そこのグレモリーの眷属の騎士はその様子からバルパーの聖剣計画による被害者のようだな……ふむ」
コカビエルが木場の動きを見せてなにやら考えこんだ。
そして、俺をみて何かを思いついた―――違う。
吹っ切れた様子というか死ぬ覚悟のような様子を見せた。
一体何なんだ?
「少しだけ予定変更と行こうか―――バルパー、五つの聖剣の統合にあとどのくらいかかる?」
「数分といったところだ。しかし教会の連中は私の技術を異端として結局は利用するか……まったく、不快極まりないものだ」
「……」
バルパーの言葉にコカビエルは一瞬だけ不快感を出した。
なんか、コカビエルの人物像というかさっき語った目的が嘘みたいな様子を見せるな。
「では、戦争を再び始めるための余興と行こうか―――」
コカビエルはそう言いフィンガースナップをすると、奴の下から炎と共に三つ首に炎をまとった犬型の魔物を闘技場らしき場に、二匹ほど出現させた。
「「ギャォォォォォォォォォォン!!!」」
「ケルベロス!? 冥界の門から連れて来たの!?」
コカビエルが呼び出した2匹の魔物は[ケルベロス]。
冥界の門付近に生息するギリシャ神話の魔物だ。
「まずは前座として俺のペットたちと戦ってもらおうか―――リアス・グレモリーとその小柄な眷属よ」
「俺が居るのを忘れていないか?」
俺はコカビエルにそう聞くと、嘲笑う微笑みではなく対等な存在を見るような微笑みをした。
「お前ほどの存在がケルベロス程度では意味がない―――かの[
未知の戦士と言っておきながら、ここで俺が龍騎士だってことを言うか。
まあ、あのレーティングゲームは一応の緘口令が敷かれているみたいだけどあまり意味は無かったようだな。
「どういうつもり?」
「言ったであろう? 前座だと。それにそこの龍騎士抜きでお前たちが束になっても勝てないのはお前たち自身が知っているはずだ」
「…ッ。わかったわ。行きましょう、小猫」
「…はい」
そして部長と小猫ちゃんが闘技場にはいる。
「では、戦争への序章を始めようか―――行け」
「「ギャォォォォォォォォォォン!!!」」
コカビエルの命令と共に二匹のケルベロスが部長と小猫ちゃんを襲う。
「小猫! ここは各個撃破で行くわよ!!」
「…了解です」
2人は2匹ケルベロスを各個撃破することを選択して、コンビネーションを活用した分断。
まずは小猫ちゃんだが―――
「オォォォォォンッ!!!」
ケルベロスが三つ首から火炎を吐き出す。
小猫ちゃんは全身を魔力で強化してケルベロスの攻撃を何事も無かったように受け止めながら走り、ケルベロスの下に潜り込む。
ケルベロスも下にいる小猫ちゃんを迎撃しようとするが―――
「…遅いです」
その前に小猫ちゃんは魔力を右拳に集束、そのままケルベロスの鳩尾を殴りつけ、ケルベロスの胴体を貫いた。
胴体を貫かれたケルベロスは、淡い遠吠えを出しながら絶命。
部長の方も滅びの魔力を巧みに操り、ケルベロスの3つの頭を消し飛ばすと同時に心臓も消し飛ばし倒した。
うん、ライザーとのレーティングゲーム前の修業がいかんなく発揮されているな。
自分のペットが簡単にやられたコカビエルはというと―――
「見事だ、リアス・グレモリーと小さき眷属よ。老い、全盛期を過ぎたとは言え俺のペットを簡単に葬るとは。流石サーゼクスの妹とその眷属か」
「お兄様に比べたら全然よ」
「…貴方に比べたら私達は雑魚ですし」
「悪魔なのに謙虚だな。これも日本人の良き影響を受けたようだな。良いぞ」
コカビエルは拍手しながら部長達に称賛を送った。
とても、戦争起して三大勢力を自滅させるような奴に見えないな。
しかもバルパーに見せた嫌悪の表情も気になる。
すると―――
「完成したぞ!!」
バルパーが歓喜な表情を浮かべながら叫ぶと同時に、この一帯を異形の閃光が包んだ。
そして、その閃光の中心には聖剣とは名ばかりの、異形の聖剣が鎮座していた。
「―――ッ!!!」
木場がその聖剣を見てさらに憎しみに染まりながら暴れる。
「教会から奪った[透明][天閃][夢幻]に加え、そこにいる死にぞこないの小娘共から得た[破壊]と[擬態]を統合したエクスカリバー!! 支配と祝福が無いのが悔やまれるが、聖剣の威力としてはこれで十分だろう」
バルパーが光悦とした笑みでエクスカリバーを見つめる。
そして、フリードがバルパーに近寄る。
「完成したのか!! だったら早く俺に使わせてくれよ!! そしてこの場にいるクソ悪魔共とクソ人間をぶった切って気分爽快と行きたいんですよ!!」
「落ち着けフリード。物事に順序があるのだよ―――。さて、エクスカリバーを統合した余剰エネルギーを使った時限式の術式も完成した。後30分もすればこの町は地図から消える事になるだろう」
「「「「!?」」」」
マジか。
たしかに、エクスカリバーを統合するとなると相当な余剰エネルギーが発生する。
それも町1つ吹っ飛ばすなら訳ないエネルギー。
これもコカビエルが戦争を起こすきっかけだって感じか?
「…チッ。バルパー、余計な事をするなと言ったはずだが?」
「何を言いますか。戦争を起こすなら町1つ破壊するのが当然でしょう? こうして私が作り上げた真のエクスカリバーを見せつける為にも」
「………そうか。さて、前座の第2幕と行こうか」
コカビエルが再びフィンガスナップを鳴らすと、バルパー、統合されたエクスカリバー、フリード。
そして木場が闘技場に転移させられた。
「祐斗!? コカビエル一体何を!!」
「何、お前の騎士はバルパーの被害者の様だからな。お前とそこの小さき眷属の健闘を称え、その騎士の恨みを晴らすチャンスを与えようと思ってな?」
「!? なぜ聖剣計画や祐斗の事を!?」
「バルパーを連れてきているのなら把握していてもおかしくはないだろう? そしてそこの騎士はエクスカリバーに復讐を抱く様子を見せれば計画を知るモノであれば察しはつく。なにせ、バルパーはその計画において、
「「「「!?」」」」
なるほど、あのバルパーって奴が恐らく木場がエクスカリバーを恨むきっかけとなった存在。
「コカビエル殿。殺すとは比喩としては不適切ですぞ。正確には不要だから処分しただけです」
「…すり替えが上手いものだな」
「事実を言っているまでです。しかし、そこのグレモリーの眷属が私の計画の生き残りか―――生きている姿を見ただけでも嫌悪感が出る」
拘束された木場を見て露骨な嫌悪を見せるバルパー。
当の木場が怒りのが最高潮に達したか、部長と朱乃さんの拘束を無理やり引きはがして脱出。
無数の怨念のこもった魔剣を周囲に展開させた。
「バルパー…ッ!! 貴様が…ッ!!同志達を殺した張本人!! 許さないッ!!!」
木場の瞳は完全に復讐に囚われ、魔剣たちもソレに呼応するように黒いオーラを放っていく。
「モルモット如きに恨まれる筋合いはない。せっかくだ。モルモットらしく私が完成させたエクスカリバーの実験台となって果てるが良い―――フリード」
「はいな!!」
フリードは統合された異形のエクスカリバーを手にする。
「おほぉぉぉぉぉ!!! エクスカリバー2本を使った時がカスに感じる程の力を感じるぜぇ!!! これは気分爽快無双プレイができるZE!!!」
フリードが光悦とした表情でエクスカリバーを遊ぶように振り回す。
少なくともイリナとゼノヴィアが使った時以上の力を感じる。
だが、エクスカリバー自体から感じる力は悲鳴を上げているようにも感じた。
俺も知り合いの魔法使いや仮面ライダーだった影響のせいか聖剣はある程度使えるし、感情みたいなものも感じる。
まるで、バルパーが作り上げフリードに使われるエクスカリバーは死にたがっているようにも感じる。
「……聖剣を汚す存在達と聖剣を憎む悪魔との対決。グレモリーの騎士よ、お前がこいつらにどうあがくか楽しみだ」
「言われなくとも!!」
「うちのボスは俺タッチを応援する気なしですか…だけど、クソ悪魔共とクソ人間をぶっ殺せばいいだけだよな!!」
そして、木場の全復讐を乗せた魔剣達とフリードが振う異形の聖剣がぶつかった。
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