ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》   作:ライダーマスク

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いつもありがとうございます!!

オリジナル要素が出ますし、アザゼルのやる事を先取りしている描写がありますので注意を。

どうぞ!


Life5:もう一人の僧侶

【イッセーSIDE】

 

 

 

授業参観から翌日。

 

あの後、俺の家で兵藤家とグレモリー家で夕食会に食後の授業参観のビデオ鑑賞会となった。

 

部長は行われている様子を想像しただけで、恥ずかしさの極致に至ったみたいで、一緒に寝泊まりしていたアーシアに慰められていたらしい。

 

確かにあの時のサーゼクスさんとジオティクスさんは凄かったなぁ。

 

―――「みてください! ウチのリーアたんが健気に授業を受けていますよ!」

 

―――「娘の高校最後の授業風景! 最高だな!」

 

―――「リアスさんも良いですね。私の所のアーシアちゃんやアルトリアちゃん! なによりイッセーの英語スピーチも最高です!」

 

―――「ええ。昔はエロバカしかなかった息子がここまで成長して…!」

 

両親と盛大に盛り上がっていた。

 

アーシアとアルトリアがメインで盛り上がると思っていたけど、両親はほとんど俺に焦点を当てていた。

 

俺としては親との交流が無いアルトリアとアーシアに焦点を当てて欲しかったけど、本当の息子が一番かわいいって感じだな。

 

ちなみにこの事を見ていたアルトリアは―――

 

―――「イッセーの両親は本当に理想の両親だね。私の父上はアレだったからなぁ」

 

っと、遠い目をしていた。

 

英雄と呼ばれた人たちって大概家族関係でやらかしがちとは聞いていたけど、本当にアルトリアは父親関係で苦労したみたいだな。

 

俺の両親に対しても、母さんよりも父さんに父性を求めがちだし。

 

ま、両親よりもアルトリアの方がかなり年上だから、事情を知っている息子としては複雑だ…。

 

「イッセー、何を思い出しているの?」

 

とある目的で旧校舎にある、ある場所に向かう途中に部長が聞いてきた。

 

「いや、昨日の事を…」

 

「頼むから父さまと兄さまが授業参観で何を言っていたか言うのは止めて頂戴…。想像するだけで悪寒が…」

 

「いえ、部長の父さんもサーゼクスさんも褒めてましたよ? まあ、一般的な父兄よりも過剰でしたが」

 

「頼むから想起させないで頂戴!!」

 

「…はい」

 

部長はこの手の話題とラクダに関してはいつもこうだよな。

 

「私は部長のそういうの羨ましいな~。父上は家族というか私にはかなり無関心だったから」

 

「え、かのアーサー王が!?」

 

「そうだよ。ていうか、英雄と呼ばれた存在って、家庭を持つと大概家族関係がこじれるからね。そういう意味じゃ私の母親は師匠みたいなものだし」

 

「師匠はアーサー王の姉のモルガンよね?」

 

「うん。まあ、師匠には同じ義娘がいるし私は正式な義娘じゃなくて弟子みたいなものだからね」

 

「あらあら。こんなところで伝説のアーサー王の家庭事情が聞けるなんて」

 

「そういえば、家庭を持った英雄の家族って結構面倒な生活を送っているよね」

 

「…英雄だからこその苦悩でしょうね」

 

「なぜでしょうか。イッセーさんとアルトリアさんの会話は異形世界の常識を一変させかねない気がしますね」

 

アーシアの言葉に部長達が同時に頷いた。

 

アーサー王血統の家庭事情で異形世界の常識が一変するとは思えないけどなぁ。

 

「私の昔過ぎる家庭事情でそんなことは起きないって。本当に異形世界の常識を変える出来事は他にもあるしね」

 

そう言いながら俺を見るアルトリア。

 

まあ、仮面ライダー絡みの案件だろうな。

異形世界のほとんどの存在達は神崎士郎による[TIME VNET]による1000回のループに気づけなかった。

 

だけど、アルトリア、モルガンさん、妖精三騎士は全員はトータル1000回ほど世界がループしている事に気づいていた。

 

モルガンさん曰く、他にも気づいている存在は何人かいたらしいけど。

 

ていうか、その件についてマジで問い詰められたな。

俺が関わっている事は確信していたし。

 

まあ、流石にライダーバトル案件はアルトリア達でも話すわけにはいかない。

 

これは俺が背負い、墓場まで持っていくものだからな。

 

まあ世界が1000回以上ループしている事は、サーゼクスさんとアジュカさん辺りも気づいてそうな気がする。

 

ま、聞く気はないけどね。

 

そんなことを考えていると、目的の部屋の扉前に到着した。

 

扉には現代版の立ち入り禁止テープである[KEEP OUT]が印字されたテープが何重にも張られており、強大な封印術式も施されている。

 

力の波動的にサーゼクスさんとアジュカさんの力を感じるから二人の特別製と言ったところか。

 

「ここよ。イッセー、アーシア、アルトリアさん。この部屋に部室で話した子がいるわ」

 

「ここですか…」

 

「ここに私と同じ[僧侶]さんが…」

 

「サーゼクスくんとアジュカ君手製の封印術式だね。でも、0時から夜中の3時まで封印が解除される仕組みになっているけど?」

 

「その時間帯だけ、この子は旧校舎内を出歩くことを許されているの。一応外の景色を見せておかないと、この時みたいに外の世界に恐怖心を抱かせないようにね」

 

アルトリアの質問に部長がそう答えた。

 

俺たちが目の前にある部屋は通称[開かずの教室]。

 

そこには部長の僧侶、アーシアの先輩僧侶に当たる人物が封印されている。

 

話によれば眷属化する前の木場たちの中で、一番力や潜在能力が高かったのは開かずの教室に封印された僧侶。

 

しかし、本人も持っている力を制御できず、部長も手に余るという事で魔王二人によって特殊な封印を施されている。

 

俺とアルトリアは、封印越しでも誰かが居るって事は知っていた。

 

それにその眷属が割と訳ありな種族であることや、神器所持者という事も。

 

魔王が介入するほどの神器という事は神滅具クラスか、上位神器の中でもトップに入る程の強力な神器になる。

 

「今回、コカビエルとバルパーが起こした事件解決の功績で私でもこの子を制御可能だと判断してお兄―――ルシファー様から封印解除しても大丈夫だと解除許可を貰ったの。まあ、コカビエルの件に関しては私よりも殆どイッセーや皆が対処してアルトリアの事後処理を円滑にしてくれたおかげだけれど」

 

「そういう対処も部長が的確に指示を出していたからですわ」

 

「僕の事も中途半端に扱わず、確りと自分の元にと止めてくれましたし」

 

「…それにイッセー先輩に信頼されているのも部長の実力です」

 

「はい! 部長さんもちゃんと頑張っています!」

 

「皆…」

 

木場たちが部長を励ます。

 

ま、部長も自分に出来る事をちゃんとこなしているしな。

俺に頼りっきりにならず、駒王町の異形関係の管理者として全力で職務に励んでいる。

 

まあ、この町で起きている案件が上級悪魔が担当して良い事件ばかりじゃないけどね。

 

そういう事件を解決しての功績や実力を加味してだろう。

それに、強力な力を持った味方を眠らせる暇がないほど今の異形世界は混沌としているしな。

 

「ありがとう。それでは封印を解除するわ」

 

部長はそう言いながら懐からルシファーとベルゼブブの紋章が刻まれた鍵を開かずの居室のカギ穴へ挿入。

 

そして開錠すると、扉に施されていた封印術式や[KEEP OUT]のテープが消滅した。

 

すると―――

 

「イヤァァァァァァァァァァァッ!!!!」

 

女性の悲鳴が扉越しから聞こえた!

 

「悲鳴!? いきなりの封印解除で驚いたのか!?」

 

「リアス部長。部屋の子には事前告知したの!?」

 

「したはずなのだけれど…。もしかしてさっきまで寝ていたのかしら? とりあえず私と朱乃が先行して入るわ―――良いわね?」

 

「はい。部長」

 

そして、部長と朱乃さんが部屋に入っていった。

 

―――「ごきげんよう。元気かしら?」

 

―――「な、なんなんですかぁぁぁ!? いきなり封印解除されて怖かったですぅ!!」

 

―――「今日から封印が解除されることを、昨日の0時くらいにメールで送ったはずだけれど…」

 

―――「そ、その時間からさっきまで寝ていましたぁ!」

 

―――「だから気付かなかったのね。ともかく先ほど言った通り魔王様から封印解除の許可が下りたの。これからは、グレモリー眷属として、駒王学園高等部一年生として活動してもらうわ」

 

―――「嫌ですぅ! ずっと封印されたままがいいですぅぅぅ! お外怖いぃぃぃぃ!!」

 

―――「残念だけれど魔王様が貴方の封印を解除したという事は、貴方の力が必要だと判断されての要請なの。いきなり表の眷属活動や学園生活は無理でも、少しずつ外の世界に慣れないといけないの」

 

―――「今更むりですぅぅぅぅ!! 僕は引きこもってネットでの悪魔稼業だけさせてくださいぃぃ!!」

 

―――「あらあら。これは困りましたね」

 

どうやら部長と朱乃さんは相当苦労しているみたいだ。

 

反応的に外の世界に相当な拒絶―――いや、自分を無理やり隔離しようとしているな。

 

まるで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

一応、様子を見ておくか。

 

俺は気配を消して部屋に入る。

 

部屋の中は可愛い物好きの女子高校生らしい部屋。

 

可愛くモチモフなぬいぐるみでいっぱいで、引きこもりのイメージから遠く離れた部屋。

 

部屋の奥のベットは可愛らしい装飾がされた棺桶。

 

ま、気配から察してそうだろうな。

 

そして、部長と朱乃さんの前の前には小柄な体格の人影。

 

近づいてみると、そこにいるのはアーシアよりも薄めな金髪セミロングヘアーにルビーを想起させるような赤い相貌の駒王学園高等部の女子制服を着た可愛らしい子。

 

パッと見は美少女だが、骨格とか動きから男だな。

 

しかし、良く似合っているな。

 

ていうか、目から強力な神器の力を感じるな。

 

五感系を経由して発動する神器……どれも強力な神器だな。

 

しかも封印されるという事は能力は概念系で、対象は選ばない。

 

となると停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)][魔眼の生む枷(グラヴィティ・ジェイル)][歪曲の破眼(ディストーション・アイズ)*1の三つって所か。

 

部長達が安易に近づいているとなると外傷を発生させる[魔眼の生む枷(グラヴィティ・ジェイル)]と[歪曲の破眼(ディストーション・アイズ)]ではない。

 

つまり、この女装僧侶が宿しているのは停止世界の邪眼(フォービトゥン・バロール・ビュー)だな。

 

「へぇ…ハーフヴァンパイア。見た感じデイライトウォーカーだね。しかも神器にわずかだけど()()()()()()()()()()()()()()()()

 

すると、アルトリアも気配を消して例の僧侶を見に来た。

 

声も俺だけに聞こえるようにしている。

 

「ああ。神性に関してはほんの僅かだな。俺が調べた限りじゃ歴代の[停止世界の邪眼]の所持者に神の特性や力を持った奴はいなかった気がするな」

 

「そうなの? それじゃあ、彼が封印されているのもそういった前例のない事があるかもね。デイライトウォーカーに強力な神器に僅かな神性。それにあの感じだと力を制御できていない。これは他の神器所持者みたいに、過去に相当心の傷を負っただろうね」

 

「ああ。しかもデイライトウォーカーという事はハーフヴァンパイア。血統を悪魔以上に重んじる吸血鬼から生まれたとなると、吸血鬼からも相当な迫害を受けているな」

 

「だね。正直真祖の方が話はちゃんと分かるのに、下位種族である吸血鬼はそういった差別が横行してるとか大丈夫なのかな?」

 

「ま、そこに関しては吸血鬼全体がそう選択しているから介入の余地はないな。ま、神器の正体は憶測だから実際に見てみないと…」

 

そんなこんなでアルトリアと気配を消しながら様子を見ていると、木場たちが部屋に入って来た。

 

「あら? イッセーとアルトリアさんは?」

 

「いえ、突然気配が消えてこの部屋に入ったのかと思って来たんですけど…」

 

「居るの? 二人とも」

 

どうやら俺とアルトリアがこの部屋に来ている事を察したらしいな。

 

「ええ。いますよ」

 

「どうも~」

 

「背後に!? 全く気付かなかったわ…」

 

「ええ。急に現れてびっくりしましたわ」

 

「ヒィ!? 人が増えたぁ!?」

 

部長と朱乃さんは良いとして、僧侶の子を怖がらせてしまったな。

 

ちょっと出方が安直すぎたかな?

 

「どうして気配を消してここに?」

 

「まあ、噂の僧侶の子がどんな人かを見に来たんですよ。気配を消したのは驚かせない為にですが」

 

「そうだったの。声をかけてしまったのは余計だったわね」

 

「いえ。とりあえず新しい僧侶さん?」

 

「は、はいぃ!」

 

「俺は兵藤一誠っていうんだ。駒王学園高等部二年で部長の仮眷属だ。よろしくな」

 

「私はアルトリア・ペンドラゴンだよ。まあ、有名だから異形の肩書は省いて、今はイッセーと同じ駒王学園高等部二年だよ」

 

俺とアルトリアが自己紹介したところで、アーシアも自分もと自己紹介を始める。

 

「私はアーシア・アルジェントと申します。イッセーさんとアルトリアさんと同じく駒王学園高等部二年で部長さんの僧侶です。僧侶の後輩としてよろしくお願いしますね」

 

「ど、どうも…。ぼ、僕は“ギャスパー・ヴラディ”と申します。一応駒王学園高等部一年で部長の僧侶ですぅ…」

 

「「ヴラディ?」」

 

たしか吸血鬼の中でもかなりの名門貴族だったな。

 

なるほど、名門貴族の血を引いたハーフヴァンパイアでありデイライトウォーカー。

そして強力な神器にわずかだけれど神性持ち。

 

こりゃ、吸血鬼(ヴラディ家)絡みで今の彼―――ギャスパーが出来てしまった感じだな。

 

下手に追求するとアレだし苗字呼びもしない方が良いだろう。

 

アルトリアも俺と同じことを察したようだ。

 

「なんかいい感じに自己紹介の流れになっていて良いわね。イッセーって本当にすごいわね」

 

「ええ。私や祐斗君、小猫ちゃんの時は自己紹介する前に時間がかかりましたから」

 

木場と小猫ちゃんがうんうんと頷いている。

 

俺はその場の勢いでやっただけだし、アルトリアとアーシアはその勢いに乗っかっただけだから凄いことはしてないけどね。

 

「ま、新人さんとの初対面で神器が出ずに済んだのは良い兆候ね。とりあえずギャスパー、まずは外に出る練習から始めるわよ」

 

部長は先ほどの自己紹介で安心したか、ギャスパーにそう促すが―――

 

「いやですぅぅぅ!!!」

 

どうやらそこは譲れないみたいだな。

 

「貴方が引きこもる理由は私も承知しているわ。でもね、いつまでも止まったままじゃいけなくなったの。いきなり普通の人と同じ生活をしろとは言わないわ。まずは外の世界に少しずつ慣れて力も使いこなして欲しいの」

 

「むりですぅぅ!! 暴走して皆が止まった顔を見るのはいやなんですぅぅぅ!! それに新しく来た人も、僕の力を知ったら殺そうとしますぅ!!」

 

「私はそこまで人を見る目が腐ってないわよ。アーシアは貴方の能力は効くけど、他の2人は通用しないわよ」

 

「え?」

 

「イッセーは異形世界で一番有名な龍騎士、アルトリアは知っての通りアーサー王の実娘でありモルガンの弟子。そして最初で最後の聖剣鍛冶師なのよ?」

 

「そうだったんですかぁぁぁぁ!?」

 

いや、部長に言われて気付いたんかい!

 

アルトリアも今気づいた!?って逆に驚いているよ。

 

とりあえず神器絡みで外に出たくないのであれば、俺も部長の仮眷属として動きますか。

 

丁度、神器の研究過程で五感に関する神器の力を抑制する道具は高一の時に開発しているし。

 

俺は懐から空間収納魔法が付与されたポーチを取り出し、そのポーチから特殊な魔法と術式を刻んだ立て眼鏡を取り出す。

 

万人受けするようにデザインも普通だ。

 

「イッセー、その眼鏡は?」

 

「まあ俺が夢を目指す過程で出来た神器関連の代物ですよ。ギャスパー、怖いだろうが少しだけ頭を拝借しても良いか?」

 

「な、なにをするんですか?」

 

「この眼鏡を君用に調整するだけだよ」

 

「眼鏡ですか…それは一体……」

 

訝し気に俺が取り出した眼鏡を見るギャスパー。

 

「これか? そうだな。まずは俺の疑念を晴らしたいんだけど、ギャスパーが宿している神器は[停止世界の邪眼]で合ってるか?」

 

「え…どうしてそれを…」

 

「部長の話や今までの会話から推測しただけだよ。これでも将来は神器関係の研究をするつもりだからな」

 

「神器の研究って堕天使の……」

 

「まあ、部長と関わる前というかコカビエルの一件前まではグリゴリに行こうかと思っていたけど、今は違うよ」

 

「え?」

 

「私も初耳ね。どうしたの?」

 

「ま、堕天使の部下の管理能力がコカビエルの一件やレイナーレの一件で思うところがありましてね。個人的にアザゼルに対しての印象は良くないですし、このまま個人というかアルトリアやモルガンさん達に協力して独自で行くのもありだと思いましてね」

 

「そうなのね。あ、それなら悪魔の神器研究部門とかは?」

 

「そこは悪魔社会全体を見てからですかね。とりあえずギャスパー、良いかな?」

 

「怖いですけど…貴方からは悪い感じがしないので…痛くしないでください…」

 

「しないよ。そんじゃ失礼して…」

 

俺は特製眼鏡のフレームをギャスパー用に調整。

 

眼鏡に刻まれた術式と魔法も異常なしだな。

 

「アルトリア」

 

「うん。イッセーが考案した術式と魔法は起動しているよ。大丈夫」

 

「よし。できた―――そんじゃギャスパー。部長達とは逆側を向いてくれないか?」

 

「は、はいぃ…」

 

俺はギャスパーの視線を誘導し、部長達に被害が出ないようにする。

 

「アルトリア。念のため、部長達に結界を」

 

「わかったよ。そりゃ」

 

アルトリアが結界を張る。

 

「イッセー、一体何を…」

 

「実感させるための過程を作るんですよ。アルトリアの結界内に居ればギャスパーの神器による影響は受けないので安心してください」

 

「うん。ギャスパー君の為にも出ないようにね」

 

アルトリアの言葉に困惑しながらも、部長達は頷いた。

 

これで準備完了だな。

 

「そんじゃ、ギャスパー。まずは加減無しで神器の力を俺に向けて使ってくれ。大丈夫。()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「でも…」

 

「信じてくれ。それに暴走して使うよりもマシだろ?」

 

「わ、わかりました―――えい!」

 

その瞬間、ギャスパーの両目にギリシャ数字の文字盤の時計が出現。

 

そして、その時計の針が回転し12時に止まると同時に時間停止の力がこの部屋全体に発動した。

 

やっぱり、力が過剰に出ているな。

視界外の一定範囲も時間停止しているのが良い証拠だ。

 

「やっぱり、見てないものまで……」

 

「ま、五感系の神器を制御できていない事例でよくある事だ。そんじゃ、この眼鏡をかけてくれ。あ、力を使ったままな?」

 

「わ、わかりましたぁ……」

 

ギャスパーが眼鏡をかけると同時に、ギャスパーの両目に現れた時計模様が消えると同時に時間停止も強制解除された。

 

「あれ? 力を発動しない……」

 

「よし、問題ないな」

 

俺は制作した眼鏡が機能したことを確認してアルトリアを見る。

 

「だね」

 

そう返事をしたアルトリアは結界を解除した。

 

「ギャスパー君の神器の効果が急に消えた?」

 

「イッセー、これは…」

 

俺は一呼吸おいて説明する。

 

「いまギャスパーにかけた眼鏡はアルトリアとモルガンさんの協力で出来た視界に関係する神器の効力を無効化する道具です。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「神器の効力を無効化!? そんな凄いものを!?」

 

「ま、色々と時間をズルしたり元々あった神器に関する文献や研究資料をなどをみてなので、一からでもなく自分のオリジナルでもないですがね。だからこそ―――」

 

俺はギャスパーを驚かせるべく、彼の手首を急に掴む。

 

「ひぃ!!」

 

ギャスパーは驚くが、神器は暴走せずに発動していない。

 

「ギャスパー。驚かせて悪いが見てみな」

 

「え……え!? 皆止まってないでぅ!?」

 

自分の力の影響が出てない事に驚くギャスパー。

 

「それがこの眼鏡の効果だ。つけてる感じも感じないだろ?」

 

「は、はいぃ」

 

「だったら、自分の力で周りに迷惑をかける可能性はぐんと減ったな―――っという事で部長。この先は部長達でお願いしますね。それと急に驚かせて悪かったな」

 

俺はギャスパーの頭をポンっと撫でて、アルトリアと一緒に部屋を後にした。

*1
歪曲の破眼(ディストーション・アイズ)]はFate/Grand Orderの[歪曲の魔眼]の設定を流用したオリジナル神器




そんなこんなで、ギャスパーの神器暴走問題はイッセーが培ってきた過程で生まれた神器の力封印眼鏡で一時的に解決しました。

ここで、イッセーがちゃんと神器所持者の悲運を何とかしたい夢に向かっている描写を漸く出せました。
といっても、この眼鏡を開発するにあたって異形世界と神崎士郎の神器研究レポートや文献をかなり参考にしたりしているのでイッセー自身はその文献やレポートを応用したにすぎません。

つまり、神器に関する技術を一から作り上げているアザゼルにはまだまだ及ばない状態です。

そしてオリジナル要素のオリジナル神器である

新たなお気に入り登録や高評価、感想などお待ちしています!![歪曲の破眼(ディストーション・アイズ)]は空の境界の歪曲を参考にした神器です。

イッセーがあの眼鏡を開発するきっかけになったのも[歪曲の破眼]の所持者と出会った事がきっかけとなります。

それではまた!

新たなお気に入り登録や高評価、感想などお待ちしています!!
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