ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》 作:ライダーマスク
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【イッセーSIDE】
「もう…限界ですぅ!!」
「…ギャー君。まだ旧校舎前の広場を三周しただけだよ」
「私も一緒に走っているので頑張りましょう!!」
俺とアルトリアはギャスパーの特訓を遠くから見守っていた。
部長の方針では健全な精神は健全な肉体に宿ると言った感じで基礎トレーニングをしている。
まあ、今はジャージを着て走り込みだけどな。
「走り込みかぁ。バーゲストに「研究や聖剣製造ばかりでは不健康です。体も鍛えましょう」って言われてああやって鍛えたなー」
「あの人はアルトリアやモルガンさん達の健康管理を良くしていたよな。俺も一緒に鍛えた頃が懐かしいよ」
「まあ、一緒に鍛えていたのは半分で、あとはバーゲストがイッセーの鍛え抜かれた体を視てよだれを垂らしていたけどね」
「まあ、それはあの人の種族故の本能だから仕方がないよ。まあ、夜の運動じゃ偶に圧されるけど」
「ホントだよ。イッセーは最初は優位に立たせてくれるけど、後半からは良いようにされちゃうんだから。でも、バーゲストだけはイッセーといい勝負だよね」
「まあ、そういった事にも強いんだろうさ。俺としては彼女の料理スキルが一番印象に残っているな」
「まあ、作りすぎるのが玉にきずだけど。イッセーと出会う前は5人前で十分なのに50人前作った時もあったし」
「でも、バーゲストとメリュ子が食べきったんだろう?」
「まあね。でもイッセーがバーゲストの料理をべた褒めた時に「こんな奥さんが居れば良いな~」ってセリフをバーゲストが抱える問題を真正面から受け入れた後に言ったせいか色んな意味で暴走したけど」
「感想は正直に言うべきだろ。ていうか、アルトリアはもう少し家事をできるようになったらどうだ?」
「うっ…そういうのは苦手なんだもん……」
人差し指を合わせて口笛を吹くアルトリア。
こいつ、バレンタインデーの予行演習とかでチョコを作っていたんだけど、何を考えたのか魔法と聖剣製造の能力をフルに使ってチョコを作ってえらい目にあった。
その事件の名は[聖菓子剣チョコカリバーン事変]で、アルトリアがチョコでエクスカリバーに匹敵するチョコを作った事件。
なぜか、食べる為に意志を持ったチョコカリバーンから13の試練を強制的にこなされ酷い目にあった。
最後の試練は特にひどくて、かのアーサー王の愛馬であり現アルトリアの愛馬であるドゥン・スタリオンを模した1/1チョコを完食せよとか合った。
空洞も無く馬の中でも巨大なドゥン・スタリオンのスケールを完全に模した巨大チョコ。
食べる度にチョコで出来たミラーモンスターが襲てくる幻覚が見えたくらいだ。
最終的に今でもチョコは食いたくない。
嫌いと言うわけじゃ無いが、チョコはこりごりすぎる。
「お前のお陰でチョコがほんの少しトラウマになったんだぞ。モルガンさんにもこってり絞られたじゃないか」
「だって師匠は良く戦闘中に言っていたもん「面倒なので準備すっ飛ばして素材は全て煮詰めます。よろしい?」だって。料理は素材を全部ぶち込んじゃえば同じ同じ! 味の深みも増すかもだし良いことだから!」
「その結果が[聖菓子剣チョコカリバーン事変]なんですけど!? ていうか何!? どうやったらチョコからお前がオリジナルから模して作ったエクスカリバーと同等の聖剣ができる訳!?」
「感覚とその場の勢い!」
ほんと、アルトリアって変なところでぶっ飛んでるよな。
こんな現実をアルトリアに憧れを抱いている聖剣関係の錬金術師や魔法使いが見たらショックどころじゃないぞ。
ていうか、異形世界ってなんでぶっ飛んだ強さを持った奴は一癖も二癖もあるんだ?
モルガンさんも色々とぶっ飛んでいる節があるからな。
そういう意味では妖精國討伐メンバーで常識枠なのって呪いを乗り越えたシーちゃん位だぞ。
言葉とかはキツイけど根は真っ当な女性だからな。
一般常識もあるし、なんなら妖精三騎士の中じゃ一番現代に馴染んでいる。
PCを軽く教えたら、翌日にはオフィスをプロ並みに扱えていたのは流石にびっくりしたけど。
「も、もう…だめ……ですぅ…一歩も動けません……」
息を切らしながら座り込むギャスパー。
かなりの期間封印されていたから、異形だとしても身体能力は普通の人間並みに落ちているのは仕方がないか。
「…ギャー君」
「うぅ…小猫ちゃん……」
「…疲れた体にはニンニクが効くよ」
そういって、真顔でギャスパーのまえにニンニク(丸ごとフライ調理済み)を出して来た。
「ニンニクはらめぇぇぇぇ!!!」
「…好き嫌いは良くないよ」
ニンニクから必死で逃げるギャスパーに、ニンニク料理を持って追いかける小猫ちゃん。
「小猫ちゃん、多分楽しんでないかな?」
「うん。イジメる感じがシーちゃんそっくりだ」
「無表情だけど雰囲気がバーヴァンシーそっくりだよ。チョコが若干トラウマになった時も「チョコで作った自動追尾型の杭」を貰ったよね」
「ああ。美少女からのチョコは嬉しいがタイミングが悪かったし、迎撃しようにも食材だから勿体ないしどうにか食べたよ。ちなみに、そこらのブランドチョコ以上に美味かった」
「その感想は言ったの?」
「言った瞬間照れ隠しの[
「バーヴァンシーらしいね」
ま、シーちゃんのテレ顔とか本当に可愛いんだよな。
それを写真にとってモルガンさんにプレゼントしたら表情には出さなかったけれど喜んでいたし、魔法でデカくして特製の写真にして豪華な額縁にして飾っていた。
ちなみに、そのことがバレて俺は一週間ほど追い掛け回されたのは別の話だ。
「あ、匙君が来たよ」
「珍しいな。もしかしてギャスパー解禁を聞きつけて挨拶しにきたのか?」
ギャスパーを見つけてなにやら興奮している匙。
しかし、小猫ちゃんが匙に何かを説明するとショックを受けたようにその場で軽くショックを受けていた。
「匙の奴いきなりショックを受けていたな」
「ギャスパー君が男とわかった瞬間にだよね? まあ、ぱっと見ギャスパー君は可愛らしい女の子に見えるからね」
「だな。ていうか引きこもりが女装って誰に見せるんだ!!って匙がツッコミしているな」
「なぜか小猫ちゃんが同意しているのが面白いね―――イッセー」
「わかってる」
俺とアルトリアは学園に近づく魔王クラスの堕天使の気配を察知。
ギャスパーのトレーニング観察を辞めて、気配を感じた駒王学園校門近くまでアルトリアの転移で移動。
そして目の前には着物姿のアザゼルが居た。
「うぉ。いきなり俺の前に現れるとはな」
「堕天使の総督が駒王学園に近づけば嫌でも反応する―――学園に何用だ?」
俺は軽く牽制の威を込めてアザゼルに問う。
今の三大勢力の均衡は危うい。
こんな状況で、堕天使が駒王町の異形関係を管理する本部に来るのは非常によろしくない。
そもそも三大勢力の会談前で、その会談を作る元凶のボスだから余計にだ。
「別に何かしようって意味で来たわけじゃねぇよ。散歩がてら聖魔の鎧と聖魔剣に至ったリアス・グレモリーの騎士を見に来ただけだ」
「お生憎様だけど、木場は部長と副部長の用事に同行していて不在だ」
「そうか。ま、残念だな―――それと久しぶりじゃねぇか、アルトリア」
「ええ。相変らず組織の長に相応しくない突発的な行動は変わらないね―――アザゼル」
「痛いこと言うんじゃねぇよ。俺は元は研究者というか神器マニアの科学者だよ」
「そう。でもアポなし訪問は今の状況では止めといたほうが良いよ。少なくともグレモリー眷属は堕天使に対してあまり心象がよろしくないからね。特にイッセーは」
「ああ。悪いが俺がアンタの事を買っているのは神器研究と技術くらいで、それ以外は正直肩書に不相応だ。コカビエルの暴走、あの白龍皇の傲慢でドラゴンの悪いところを煮詰めた気質とかな」
「それに関しちゃ悪かったよ。コカビエルはともかくとしてもヴァーリはそう言うところも良いってもんだと思うけどな?」
「そのドラゴンとの戦いで多くの死傷者を出しているんだけど?」
「それとこれは別だよ。良いか? お前さんはヴァーリの事を嫌っているようだが、
「嫌なモンは嫌と言うのが俺のモットーなんだよ。言っておくけど、今代の白龍皇に関してはちゃんと手綱を握っておかないと自分の首を絞める事になるぞ」
「どういう意味だ?」
「言葉の意味だよアザゼル。私も少ししか見てないけど、今代の白龍皇は現状どの歴代の白龍皇を超えているのは間違いないよ。でもね、その強さで彼はドラゴンの悪い部分が強くなっている。放っておくと世界の脅威になりそこなって最悪な末路が待っているよ」
アルトリアは俺の忠告をさらに詳しく説明してくれた。
ある意味ヴァーリはかつてライダーバトルで戦ったライダーの一人と似ている。
[仮面ライダーガイ]こと“
俺と戦った時は大学二年生。
表向きはゲームサークルのメンバーの一人だが、本性はとてもじゃないがヤバい。
ハマったら本当に殺し合いをしてしまうゲームを製作したり、それをプレイして殺し合うサークル仲間を影から見て楽しんだりと本性は残忍且つ凶悪。
父親が大きな会社の代表取締役でありいわゆるボンボン。
しかも、我が儘がまかり通って来た人生を歩んで来たかどうかは定かではないけど、変な自信家で世の中は自分の想い通り、自分は既に周りよりも優れ頂点に立っているみたいな思考の持ち主。
ライダーバトルもほとんどの参加者が叶えたい願いの為に参加する中、奴は人が欲に溺れ死んでいくのを見るというゲーム感覚で参加していたほどだ。
奴の策略で両親が殺されかけたけど、蓮さんや手塚さんが協力してくれたおかげで難を逃れた。
それから、奴が行っていた殺人ゲームを警察にリークして逮捕させたけど、ライダーバトルに参加していた[仮面ライダーゾルダ]こと黒を白に変える最強の弁護士こと“
まあ、弁護した北岡さんはあくまでも正式な仕事として請け負ってやったことだから文句はない。
ていうか弁護した北岡さんは奴の事をこう言っていた。
―――「今まで弁護してきた中で、これほど最悪な学生は初めてだ。まさにクソガキ道楽息子をそのまま生き物にしたようだ」
って言っていた。
ま、そんな奴もライダーバトルに半端な覚悟で参加した末路は悲惨で、自ら仕組んだライダーバトルのとある一戦で、仮面ライダーの中で最凶最悪のライダーである[仮面ライダー王蛇]こと“
皮肉にも自分が仕組み他人を殺し楽しんだツケが、安易に参加したライダーバトルで払う事になった。
そして、あの白龍皇ことヴァーリに関しては芝浦とほとんど似ている。
自分が最強で誇り高く、自分が何をしようともそれを邪魔する者は滅ぼし、自分が楽しむのであれば平気で無関係な人たちを巻き込み楽しむ。
あのままヴァーリが増長すれば、芝浦と同じような末路を確実に迎える。
浅倉みたいな奴に利用されて殺されるか、怒らせてはいけない奴を怒らせて滅ぼされるか。
俺としては知ったこっちゃないけど、その双方の末路を迎えるとグリゴリへの影響はデカい。
俺としては三大勢力を命を捨ててまで守ろうとしたコカビエルの遺志を無下にはしたくはない。
なにより、コカビエルを殺した者としてな。
「ま、そうならないようにしてきたつもりだ。流石のアイツでも一線は超えないだろうよ」
「だと良いけどね。私が異形世界を旅してきた経験則から、あの白龍皇は怒らせちゃいけない存在を怒らせて後悔する可能性が高いよ。だからそこは確りと言っておいてね」
「やけに心配するじゃねぇか、アルトリア。今まで三大勢力の中で悪魔以外にはドライな対応をしてきたのによ」
「私も色々と変わったんだよ。イッセーと一緒に乗り越えた冒険でね」
「龍騎士がねぇ。ますますお前さんの正体が気になって来たな。どうだ? ウチに来てその力を強くしてもっと世の中に役立ててみないか? 今なら破格の条件を付けるぜ?」
アザゼルが自然に勧誘してきた。
まあ―――
「断る。もう俺はどの異形勢力にも正式に属する気はないからな」
「ちぇ、せっかくその未知の力を調べられるチャンスだったのによ。ま、そういう事なら今回は引き下がるぜ。ま、諦める気はないけどよ」
そう言いながら転移でこの場から去るアザゼル。
とりあえず、アーシア達との接触は防げたか。
流石にアザゼルが現れるとなると、せっかく外に出て頑張っているギャスパーにも悪影響だしな。
ホッとしていると、アルトリアがため息をついた。
「アザゼルは、
「流石に組織の長ならわかるんじゃないか? それに俺はともかくアルトリアの言葉なら猶更だろ?」
「いいや。アザゼルは基本的に他人の忠告はあまり気にしないというか、ちゃんとやっているから大丈夫だって殆ど馬の耳に念仏なんだよ」
「マジ?」
「うん。そのお陰で色々とやらかしているけど、異形世界のノリみたいなもので「何とかなったからこれ以上はナシ!」とか「最低限やることやったから良いだろ?」みたいな感じが目立つんだよ。そんな対応で副総督であるシェムハザが苦労してるって噂だし」
「ま、総督をしているんなら人望はちゃんとあるから身内からヤバいことは起こさないんじゃ―――いやコカビエルの件があるよなぁ」
「まあ、コカビエルはやり方は褒められないけど、それでも後の世につなげる事を果たす為だからね。問題は白龍皇だよ」
「だな。奴が怒らせたり喧嘩を下手に売っちゃいけない奴にやらかさない事を祈るしかないか」
「……そうだね」
アルトリアは不安そうにそう答えた。
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