ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》 作:ライダーマスク
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【イッセーSIDE】
俺はサーゼクスさんの言葉を聞き、一呼吸おいて話し始める。
「俺は自分が住む街を護る為に潜在的な脅威を永遠に排除するために、コカビエルを殺した方が良いと判断しました」
「そんな勝手が許されるのか? 一応異形世界でもデカい組織の幹部なんだぞ? ていうか、お前さんは三大勢力以外の異形勢力で起きた表にできない事件や[妖精國事変]*1にも関わっているじゃねぇか」
「あくまで個人的に介入しただけです。当時の俺は組織に所属もしていないので、そこらあたりの責任追及には対応できません」
「随分と無責任じゃねぇか。言っておくが、グリゴリでもお前を潜在的な世界の脅威として排除すべき意見がちらほら出ているんだぜ? ミカエル、サーゼクス。お前らの所でも龍騎士を排除すべき意見は出てきているんだろ?」
アザゼルがサーゼクスさんとミカエルさんに話を振る。
そしてミカエルさんが最初に返事をした。
「ええ。天界と教会でも一部の幹部が龍騎士を排除すべきだという意見は出てきています」
「我々もだ。リアスが龍騎士を仮眷属のテスターに向かえたことが発覚した時は、大王派が龍騎士をこの際に捕らえて隷属させて管理下に置くといった意見もあった」
やっぱ、そう思われるよな。
俺がやって来たことは抗えない理不尽から悲しむ存在達を救う活動。
聞こえはいいけど、異形勢力の幹部にとってはそんな活動をする俺は目の上のたんこぶどころか数々の異形勢力の闇を網羅したいわば情報の塊。
むしろ排除の声が一部だけなのがびっくりだ。
「ほら。お前の無責任なヒーロー活動でお前を排除する動きが出てきているんだ。言っておくが、お前は悪魔の庇護下に置かれている以上は、今まで通りの活動は許されないからな? それに正体がバレた以上、家族や友人が狙われることを肝に銘じとけ」
アザゼルが忠告と同時に、俺の心配をするような言葉を投げかけて来た。
なんかむず痒いけど、そこらへんは問題なしだ。
「その為に悪魔の庇護を受けているので」
「ああ。彼の家族に関しては私を含めた四大魔王の眷属を護衛に付けている。折角異形世界で永年に未解決とされた妖精國の悪行や、最悪ともいえる妖精と悪名高きマーリンを滅ぼした者だ。それに彼が関わった悪魔の負の部分に関しては生み出した我々の責。よって悪魔は龍騎士に関して完全に庇護の体制を取ることをここに宣言する」
サーゼクスさんの宣言にグレイフィアさん以外の全員が驚きを見せた。
俺も内心驚いているよ。
てっきり、管理下に置くために色々とされる事を言われるかと思っていたし。
「サーゼクス殿。悪魔は龍騎士を指名手配している勢力と敵対するというわけですか?」
「ああ。そもそも龍騎士を指名手配している勢力は外交する価値が無いか同盟や外交をすることがデメリットだらけの勢力だけだ。寧ろ異形勢力から生まれた闇を―――我々で言うところのはぐれ悪魔やルールに背いた裁くことが難しい権力者を無償で滅ぼしている。しかも他の勢力への影響も最小限に済ませて解決している事に感謝しているくらいだ」
「マジかよ。ま、龍騎士が関わった事件はどれも勢力の存続への影響は微々たるものだ。それにコイツに被害を受けたやつは全員闇に自ら関わって利益を得て来た黒い連中ばかりだしな」
「アザゼルの言う通りですね。彼の活動で我々の内部に居た宗教を利用して詐欺や過剰な活動そして勢力の看板に傷をつける者たちを排除しやすいのも確かです」
「ま、ウチもだな。あくどい方法で神器収集をしたり不必要な犠牲を生み出してそこから発生する金や権利を着服していたバカ共を捕まえたり排除しやすくなったのも確かだ」
なんだかんだ、俺ってそれなりに評価されているんだな。
まあ、俺の事を嫌って指名手配している有名な勢力は吸血鬼、冥府、ゾロアスターくらいだしな。
「という事は、ミカエル殿とアザゼル殿は悪魔側に龍騎士がいる事に関しては意義は無いという返事で良いのか?」
「ええ。彼を害そうとすればアルトリア殿やモルガンに彼女が率いる妖精三騎士と全面戦争になりますから」
「だな。龍騎士もそうだがアイツらが敵に回るのはマジでヤバいからな。全盛期の二天龍も相手にするのは嫌がっていたしよ」
やっぱ、アルトリアもモルガンさんも彼女達もすごいよな。
クトゥルフ神話の連中と争った時も、俺の出番なんて最後に止めを刺したくらいだったし。
ていうか、妖精國の連中の方が普通にやばかったし。
戦える妖精全員が神の権能クラスの能力持ちだし、属性系の妖精は体が水になったり炎になったりとか理不尽極まりない。
「ま、悪魔は龍騎士を庇護に迎え、
「イッセー君。大丈夫かな?」
「ええ。俺が応えられる範囲であれば」
俺がそう返事をすると、アザゼルがいつも以上に真剣な表情で俺に聞いてきた。
「龍騎士―――いや仮面ライダー龍騎だったか? お前は何者だ?」
俺が何者か…。
まあ、会談に参加する以上、想定していた質問だな。
「ヴァーリが気を利かせてコカビエルとの戦いを録画していたが、奴が持つ[
「それは本当ですか? ただでさえ神クラスでも真正面からの防御はほぼ不可能とされたあの技を普通に防いだんですか!?」
アザゼルの報告にミカエルが驚きながら聞き返した。
確か戦闘の時にも言っていたよな。
―――あらゆる万物を概念で切り裂くって。
俺にはそういった攻撃において概念の影響は受けないんだよな。
「ああ。他にも奴が持つほとんどの能力の弱点を瞬時に見て攻略しやがった。しかも全盛期の二天龍の鱗と甲殻すら貫き重傷を負わせた[
コカビエルはモルガンさんとメリュ子と戦ったんかい。
というか、よくあの二人を相手に生き残ったな。
持っている特性が常識はずれだからこそ、俺は勝てたという事だよな。
そうなると、ヴァーリはコカビエルを如きって評価している時点で節穴なのでは?
「双方とも異形世界では知らない者を数える方が楽と言われる程の有名な方ばかりですね。アルトリア殿もモルガンの一番弟子でしたね」
「ああ。他にもモルガンが従えているメリュジーヌや他の妖精騎士と呼ばれている二人も下手な神クラスを相手どれる実力者。そいつらと約数ヵ月前まで肩を並べて妖精國を滅ぼし、コカビエルを圧倒した。明らかに17歳の学生が成していい武勲じゃない」
「そこに関しては私も気になるところだ」
アザゼル、ミカエル、サーゼクスさんのやり取りに、この場にいる全員の視線が集まる。
ヴァーリに至ってな戦意マシマシなのが面倒だな。
「俺も龍騎士―――仮面ライダー龍騎の情報を色んな伝手を駆使して調べたが掴めず。だが、つい最近、噂の龍騎士が兵藤一誠だという情報を知り、俺は兵藤一誠の情報を徹底的に洗った。血縁に魔術や超常の存在と接触した者はいない」
そう言いながら、俺の個人情報満載の映像データを立体映像で展開した。
やっぱり調べられるよなぁ…。
まあ、調べられるとしてもライダーバトルの情報は一切出てないし大丈夫だろう。
「龍騎士が現れるようになったのはコイツが中学二年生の時。こいつがいた中学の噂じゃ中学一年の時からどうしようもないエロガキというか問題児だった。しかし二年生に進級してから様子が変わり始め、三学期最終日には人が変わるように今までの行いを謝罪、模範的な生徒になった。俺はコイツが今の力を手にしたのは中学二年生に進級してからだと踏んでいる」
少ない情報でそこまで察しが付くとは。
流石は組織のトップと言ったところか。
「兵藤一誠。お前さんが中学二年生から中学三年生までに進級する期間。一年という短い間で、どうやってそこまでの力を手にれた?」
アザゼルの問いに、周囲は俺の答えを期待するかのように見ている。
まあ、俺の答えは決まっている。
「前にもあった時と同じです。俺のこの力に関しては誰にも話す気はありません。この力を異形世界が知れば、異形世界同士で滅ぼし合って世界が壊滅するので」
「俺達異形が知れば滅ぼし合うかよ。そんなに俺たちが信用できねぇのか?」
「だいぶ前に聖書に記された三大組織が戦争をしていた種族そのものが滅ぶ一歩手前まで追い詰められています。それに今の異形世界自体、安定とは遠い状況。そんな状況でこの力を知ればそれを利用し互いに滅ぼし合う。異形世界の神々は「他の神話など滅べ」という本質がありますし」
「そこまで知っているのかよ…」
「そこまで知ってなきゃヴィジランテみたいな活動は出来ません。そういう事ですのでこの力の事は一切話す気はありません。もちろん家族や友人、アルトリアもモルガンさんも妖精三騎士にも話していません」
唯一知っているのは両親くらいだ。
まあ、ここまで秘密主義を貫いていれば、家族も知らない事だと嫌でも考えるはずだからこれ以上は言わないでおこう。
「そうかよ…。これ以上問い詰めるのも愚問だし、お前さんの活動は問題だがそれ以上にメリットを生み出して来た功績もある。それに、これ以上の言及はサーゼクスの許可が要りそうだ」
「ああ。それにイッセー君が話したくないのであれば私も言及する気はない。それに彼が危惧している事は至極真っ当だ」
「私も同じ意見です。下手に触れれば身を亡ぼすことなど世の常。それを自ら封印してくれるのであれば大丈夫です」
なんとか、ライダーの力への言及は無くなったな。
モルガンさんに問い詰められた時は、一触即発まで行きかけたけどアルトリアが間に入って何とかしてくれたっけ。
まあ、彼女たちが感じていた世界のループに関して確実に関わっていると勘づかれているけどね。
「三大勢力の代表の方々。ありがとうございます」
俺は言及しない事の礼を言う。
そして、アザゼルは一呼吸おいて別の話題を出した。
「そんじゃ、これ以上面倒くさい話は止そうや。とっとと悪魔、天使、堕天使で和平を結ぼうぜ」
アザゼルの言葉に俺、サーゼクスさんとグレイフィアさん、ミカエル、ヴァーリ以外の全員が驚いていた。
ヴァーリに関しては興味が無い感じで、俺を含めて他は察していた感じだな。
まあ、驚かれるのは堕天使の誕生経緯である欲に溺れた天使の成れの果てが起因している感じか。
「察してはいたが、アザゼルも和平を考えていたようだな」
「ええ。私も今回の会談で三勢力の和平を申し出るつもりでした」
「ちぇ。予想していたが悪魔も天界も和平を考えているとはな。ま―――
まあ、聖書の神って実際は悪魔と天使、神器を生み出しているだけだしな。
世界に影響があると言えばそうだけど、他の神々に比べたら微々たるものだしな。
「そんじゃ会談も大詰めと言ったところでだ。俺達三竦みの外側にいながら世界を動かせる力を持った二天龍の白龍皇。そして未知なる強大な力を持つ龍騎士こと仮面ライダー龍騎。この世界に対する今の意見を聞きたい―――まずはヴァーリ、お前はこの世界でどうしたい?」
「俺は強者と戦い続けられればそれでいいさ」
ヴァーリは迷いなく答える。
なんというか浅倉みたいだな。
本当に戦い以外は望まず、それを邪魔する者はどんな方法でも使って自分の望みに引き込ませる。
正直なところ、普通に危険な神器所持者の典型だよな。
普通にグリゴリでの処分案件な気がするけど、アザゼルはそうしない程に管理していると言った感じだな。
俺は正直管理できていないと思うけど。
だって、日常や空気読まずに喧嘩売って来たしな。
「ま、
「俺は変わらず理不尽に抗えない存在達を、助けてそれなりに導くだけです。三大勢力の和平に関しては良いと思います。無駄で意味のない―――それこそ国家間の戦争が無くなるのは良いことです。まあ、急すぎて内部から反乱が起きそうだと思いますが」
「そりゃ、俺もサーゼクスもミカエルも承知の上だ。そういった影響は俺たちみたいな上が処理するから安心しとけ」
「ええ。ある程度の準備は終えています」
「悪魔は和平に反対する勢力は私を含めた現魔王が就任した際に居ないも同然だ」
ま、そこら辺を考えているのであれば大丈夫だな。
少なくとも高校生までは親の願い通りに、一般人としての日常は送らないといけない。
異形世界にどっぷり入るのはその後だ。
そんなことを考えていると、サーゼクスさんがアザゼルに話しかけていた。
「さて、和平に関して私も堕天使に対して懸念が一つだけある」
「なんだよ? 俺ってそんなに信用無いのか?」
「白龍皇に他の神滅具である[
「私もサーゼクス殿と同じ意見ですね。そちらに神滅具所持者が三人居ると判明した時は強い警戒心を抱き一時的に臨戦態勢も敷かれましたから」
「俺って信用無いな……。まあ、堕天使の成り立ちや、神器所持者の抹殺や研究をしているなら猶更か」
アザゼルの言葉にこの場にいる全員が頷き、それをみたアザゼルはため息をついていた。
「ま、神滅具所持者を集めたのは研究もそうだが、最近異形世界を賑わせているテロ組織に対しての備えでもある」
「テロ組織? そういえばこちらの情報網でもそういう情報が上がってきていますね」
「私の方もだ。アジュカが最近妙な組織が動いていると会談においての四大魔王会議でも報告していた」
アザゼルの言葉に、サーゼクスさんとミカエルさんが似たような情報があると話す。
まてよ、そのテロ組織って、以前俺を勧誘してきた中二病集団な気がする。
しかも、アルトリアからの報告で上位神滅具所持者が三名いる事が確定した組織。
そんなことを考えていると、アルトリアが魔法で俺のみに通信を送って来たと同時に旧校舎方面の気配に異変を感じた。
「(どうした、アルトリア?)」
〘(イッセー。旧校舎が襲撃されたよ)〙
「(感じた異変はそれか。でも直ぐに収まったのを感じると―――)」
〘(うん。私が現れたと同時に制圧した。念のためギャスパー君と小猫ちゃんには私の結界内で待機してもらっている。イッセーの方も襲撃があるかもしれないから気を付けてね)〙
「(ああ―――ッ)」
アルトリアと通信を終えると同時に、校庭上空にさらなる異変を感じた。
俺は窓の方へと駆け寄り、異変を感じた場所へ視線を向けると、そこには巨大な術式陣が展開。
「イッセー君、急に窓を見てどうしたのか―――なるほどそういう事か」
サーゼクスさんが俺の行動を察した瞬間、グレイフィアさんに視線で指示を送り部長達を囲うように結界を展開した。
「おいおい、いきなり動いてどうし―――校庭から妙な気配がするな」
「ええ。彼が最初に気づいてその後に我々が気づいた―――しかも敵意がありますね」
アザゼルとミカエルが俺とサーゼクスさん、グレイフィアさんの行動の意図を察して構える。
そして、俺たちの行動を察した部長達、イリナとゼノヴィアも構えた瞬間。
―――ギャスパーの神器による時間停止に似た強力な力が出現した術式陣を中心に、この場を包んだ。
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