ハイスクールD×D《MASKED RIDER RYUKI》   作:ライダーマスク

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Life16.5:総督先生

【イッセーSIDE】

 

 

 

 

駒王協定が結ばれてから数日後。

 

俺はアルトリアと一緒に訓練専用の疑似空間に居た。

 

「それじゃあ試すけど、危険と判断したら遠慮なくぶちかましていいからな」

 

「わかってるよ。それに二天龍相手なら加減なくやれるしね!」

 

杖をブンブン振り回しながら気合を入れるアルトリア。

 

さて、なんでこういう事をしているかというと、会談襲撃の際に見事に裏切ってくれた白龍皇に使い現れた五種のアドベントカードを試す為だ。

 

一応、全部使える状態なのは確認しているけど発動していない。

 

そして実際にこの五種のアドベントカードである[DIVIDE VENT][ABSORB VENT][REFLECT VENT][VENOM VENT]に白龍皇自身が封印された[ADVENT]を使った際に[SEALED VENT]の封印機能がそのままなのか、弱体化するのか、はたまた封印自体が解除されるのか。

 

こればかりは試してみないと分からないからな。

 

ちなみにアルトリアがこの実験に付き合う理由は―――

 

―――「え、二天龍をボコボコにできるの!? やるやる! あの龍共のお陰で私も迷惑して憂さ晴らししようと狙ったら封印されちゃったから!」

 

こんな理由だ。

 

そういえば、アルトリアの出身伝承に赤い龍があったな。

それに白い龍も関係しているし、なにか俺が知らない関係があるのかもしれないな。

 

「変身」

 

俺は龍騎に変身。

さっそく白龍皇アルビオン・グウィバーが描かれた[ADVENT]をドローしてドラグバイザーに読み込ませる。

 

≪ADVENT≫

 

 

―――グォォォォォォォォン!!!

 

 

 

すると、俺の前に生前の姿の白龍皇アルビオン・グウィバーが雄叫びを上げながら出現した。

 

さて、どうなるか―――

 

『なんだ…ヴァーリとのつながりが消えてから意識が消えて、急に目覚めて―――どうして失ったはずの我が肉体が!?』

 

アルビオンが驚愕しながら自分の身体を見ている。

 

そして、周囲を見回していると自分を見つめているアルトリアに気づいた。

 

『そこに居るのは―――あ、アルトリア!?』

 

「ひ・さ・し・ぶ・り・だ・ね? ア・ル・ビ・オ・ン?」

 

アルビオンに向かって笑っていない笑顔を見せるアルトリア。

 

「この時を待っていたよ。私は下手に脅威になるなって散々言ったのに全異形勢力圏内で、あのクソ赤トカゲとヤンチャしていたみたいだね?」

 

『そ、そんな言う事を私が聞く義理があるとでも―――』

 

「あれぇ~生みの親であるメリュ子にドライグと一緒に戦いに挑んだあげく、勝負にならずに無様な負け方をしてその怪我の治療や噂を広まらない様にしたのは誰かなぁ?」

 

『そ、それは…ッ!?』

 

「それにぃ~調子に乗って師匠にもケンカ売って、全盛期状態でボコボコにされたのもあるよね? なんだっけ? 「我ら誇り高き二天龍がアーサー王にブリテンから追放された敗者の魔女如きに負けるはずが無い」だっけ?」

 

『そのことを言うな!!』

 

「アレは本当に面白かったねぇ~。あの言葉から師匠の地雷原を踏みまくって戦いに挑んだあげく、自慢の能力すら簡単に無効化されて、最終的に二人とも操り人形にされて「ごめんなさいぃぃぃぃぃ!!! ゆるしてぇぇぇぇぇ!!」って泣き叫ぶまで無理やり[龍殺し属性(ドラゴンスレイヤー)を付与された拳でノーガード殴り合いをされていたっけ?」

 

『や、やめてくれぇぇぇ!!! それを思い出したくはない!! アレを思い出すだけで全身が振える!!! 怖い!! あの魔女の所業は常軌を逸している!!』

 

うずくまって怯えるアルビオン。

 

モルガンさん、相当二天龍に地雷原を踏まれたんだな。

 

ていうか、モルガンさん相手にアーサー王時代のブリテンは禁句だって異形世界では常識だぞ。

 

しかし、俺の実験なのにいつの間にか二天龍黒歴史暴露大会になってるな。

 

暴露している本人は、凄く愉悦に浸って楽しそうだし。

 

相当二天龍関連で苦労していたんだな。

 

まあ、二天龍は元を辿ればアーサー王伝説に出てきている赤竜と白竜だから色々とあるんだろう。

 

そんなこんなで様子を見ていると、アルビオンがようやく俺の存在に気づいた。

 

『き、貴様は龍騎士!? なぜここに!!』

 

『いや、最初からというかお前を顕現させたの俺だし』

 

『なんだと!? そういえばなぜヴァーリを感じられないんだ!?』

 

『だって、俺がお前が宿っていた[白龍皇の光翼

]とヴァーリを分離してこの力で封印したから』

 

『神器を宿主から分離だと!? ヴァーリは死んだという事か…ッ!?』

 

「生きてるよ。リュウガ―――この姿の黒いバージョンでボコボコにされて拘束されそうになったところで孫悟空の血筋に助けられて逃げたけど」

 

『神器の宿主を殺さずに分離だと……ッ。アザゼルでも到達できなかった領域に、こんなガキが!?』

 

「そんなガキに全盛期の力をほぼ解放した覇龍を使ってもボコボコにされていたけどね」

 

『グヌ…ッ! だが、ここで肉体を取り戻せたという事は再び龍の誇り高き闘争を我が意思で出来るという事。この場で龍騎士の貴様を滅ぼせば自由が手に入るという事だ!!』

 

アルビオンが俺に向けて攻撃を仕掛けようとして来た。

 

だけど―――アルビオンが俺を攻撃しようとした瞬間、体が動かなくなった。

 

『さっきも説明したけどお前は封印されているんだぜ? その封印主に封印されているお前が俺に攻撃できるわけねぇだろ』

 

『グッ!? ならば俺に施された封印を半減の力で―――半減が発動しないだと!?』

 

『だと思ったよ』

 

俺はカードデッキからアドベントカードを一枚ドローする。

 

そこには[白龍皇の光翼]のイラストに周囲の物質が半減していくエフェクトが描かれた[DIVIDE VENT]のカード。

 

俺はそのカードをアルビオンに見せる。

 

『なんだ…ッ。そのカードは!?』

 

『このカードはお前が持つ[半減]の力が封印されている。確かにお前は俺に封印されたことで一時的に肉体を得たが、あくまでこの力(ライダーシステム)による仮初の肉体。それに、お前が持っていた四つの能力はそれぞれカード化されて、分離されている』

 

『私の能力までも貴様の手中だというのか…ッ』

 

『お前が能力を使えないって事がその証拠だな―――ついでに試させてもらうぜ?』

 

俺はドローした[DIVIDE VENT]をドラグバイザーに読み込ませる。

 

≪DIVIDE VENT≫

 

俺は力の対象を召喚したアルビオンに向けると―――

 

『…ッ!? 私の力が半減されただと!?』

 

アルビオンは力が半減されて体勢を崩した。

 

[DIVIDE VENT]を発動する際にアルビオンの力を半減するイメージでやったけど成功したな。

 

そうなると他の能力も、能力の主自身で試しておかないとな。

 

「うわ、本当にアルビオンの力が半減されてる! ホント、イッセーの力って凄いよね」

 

『俺が凄いんじゃなくて、この力(ライダーシステム)だけどな。そんじゃ、他の能力は応用を沢山試してみようか?』

 

「私も参加する!」

 

アルトリアもノリノリな、[SEPARATION VENT]と[SEALED VENT]によって生まれたアルビオンの力を宿した新たなアドベントカードの実験。

 

色々と応用とか効きそうで、俺もアルトリアも力の使い方について振り返る事が出来た。

 

ちなみに実験台になったアルビオンはと言うと―――

 

「ゆるして…ゆるしてくれぇ……」

 

っと目を虚ろにしていた。

 

そんな光景をレダも見ていて―――

 

「ギャハハハハッ!! あれが二天龍と称された龍の一角かよ! 情けないにも程があるなァ!! 笑いが止まらねぇ!!」

 

本来の姿で俺の近くで腹を抑えながら爆笑していた。

 

まあ、生前や神器になってからも散々迷惑をかけてきた二天龍の一角だから可哀そうだとは思わない。

 

むしろ自分の能力の凶悪さを知って、自分がいかに周りに龍の威厳だとか雄姿じゃなくて恐怖を与えてきたかを勉強する良い機会だしな。

 

さて、夏休み前に出来る事をできる限りやっておこうか。

 

多分、リュウガになったことはモルガンさん達にバレているし、その件で駒王町に来てひと悶着ありそうだしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

アルビオン関係のアドベントカード実験から翌日。

 

俺とアルトリア、オカルト研究部の何時もの面々は部室に集まっていた。

 

「さて、そこの龍騎士との約束と魔王サーゼクス=ルシファーからの要請で、今日からオカルト研究部顧問と駒王学園高等部の理系関係の教師になった。よろしくな」

 

着崩したスーツ姿のアザゼルが、改まっての自己紹介をしていた。

 

「アザゼル…どういう事かしら?」

 

部長や他の皆が困惑している。

 

「どういう事も何もさっき言っただろう? そこの龍騎士との約束とサーゼクスからの要請でこの部活の顧問と理系の講師になったって」

 

「なんでイッセーとおに…魔王様の要請で部活の顧問と学園の講師につながるのよ」

 

「まあ、龍騎士との約束もそうだが、サーゼクスの要請がな「リアス、朱乃、木場、小猫、アーシア、ギャスパーを最低でも初代魔王とやり合えるくらいには強くして欲しい」って来たんだよ。まあ、これも正式所属の奴をテロに寝返らせた責任取りの一環って奴だ」

 

「イッセーとアルトリアで間に合っているのに……」

 

「確かに龍騎士とアルトリアの二人は、それぞれお前たちを鍛えたり、力の制御を教える技術と知識はあるだろうさ。だけどな、この二人も自分の時間がそれぞれあるんだ。いつまでも頼りっきりは良くないぜ?」

 

「裏切り者を育てた堕天使総督の教えを乞うのに抵抗があるのは当たり前ではありませんか?」

 

朱乃さんが鋭いツッコミをアザゼルにする。

 

まあ、朱乃さんが堕天使全体に当たりが強くなるのは仕方がない。

アザゼルであれば、母親の死因にそれなりに関わっているから猶更だ。

 

「確かに信用は無いに等しいな。でも、俺は実績と肩書がちゃんとある。神器全体については龍騎士よりも詳しいし、他の種族的な力やその勢力特有の異能や術式なんかもグリゴリでは研究が進んでいる。そういった研究成果を無償で叩き込んでやるんだ」

 

「それは……」

 

「……」

 

部長と朱乃さんが黙り込む。

 

仕方がない、ここは約束を取り付けた本人としてアザゼルをフォローしておくか。

 

「部長。俺がアザゼルに皆の修業を依頼したのは、少なくとも俺とアルトリアよりもアザゼルに鍛えてもらった方が効率がいいからです」

 

「え?」

 

「どういうことだい?」

 

木場も話に入って来た。

 

「確かに俺とアルトリアは皆を鍛えられる知識と経験がありますが、教えるにおいてはアザゼルに遥かに劣ります」

 

「それは私も同意見だね。テロ組織に寝返ったとはいえ、才能を完全に生かしてあそこまでの領域―――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「それに俺が前に戦った神滅具二人もアザゼルの研究成果や教導の影響で強かった。少なくともヴァーリよりも強く、複数ある切り札の内の一つを使わされましたから」

 

「「「「「!?」」」」」

 

「へぇーイッセーにアレ([SURVIVE])を使わせるなんてね」

 

俺の言葉に驚愕する部長達。

 

アルトリアは俺が話した神滅具所持者に[SURVIVE]を使わせたことに感心していた。

 

「少なくとも、才能をフルに生かした育成も含めて、味方を修業や技術で強くすることにおいてはアザゼルの右に出る者はいないでしょう。それに俺とアルトリアもやるべきことがありますし」

 

「うんうん。禍の団対策もそうだけど、返還されるエクスカリバーや他の6振りのエクスカリバーを統合して修理しないとね」

 

「お前行方不明とされた最後のエクスカリバーを見つけたのか!?」

 

「うん。保管していた文献や流れたルーツをたどってつい最近見つけたんだ。多分今のペンドラゴン家も探そうと思えば見つけられるけど、正直今のペンドラゴン家はあまり信頼できないからね」

 

「相変わらずの本家嫌いだな、お前」

 

「周りの忠告を無視して、治める民を愚民化させて裏切りの連続で滅んだ君主の家系に未練はないよ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「さらっと龍騎士に嫁入り宣言とはな。そこは変わったのかよ」

 

「イッセーやイッセーの両親だけが、師匠や妖精三騎士以外で私を一人の女の子として扱ってくれたからね。教会や天界、魔に対する復讐者たちとは大違いだよ」

 

そういって左腕に抱き着いてくるアルトリア。

 

二の腕から感じるおっぱいの感触や、アルトリアの自然で良い匂いがたまらん。

 

「あぅぅ…アルトリアさん大胆ですぅ…」

 

「アーシア。まずはイッセーと戦いになるまで強くならないと、彼の横どころかずっと守られるままよ。ここは耐えて強くなりましょう」

 

「はい!!部長さん!!」

 

部長とアーシアはなにやら、奇妙な友情が芽生えていた。

 

そんな光景に朱乃さん、木場、小猫ちゃんはやれやれと言った様子で見守っていた。

 

「ま、色々と情報がぶちこまれたがこれからお前たちの修業指南役と部活の顧問と学科の教師となる―――これからは[アザゼル先生]と呼べよ」

 

「「「「「はい、アザゼル先生」」」」」

 

「わかった、アザゼル」

 

「うん。アザゼル」

 

「なんで龍騎士とアルトリアだけは呼び捨てなんだよ…」

 

「「だって、教わることないですし。俺(私)の方が強いですし」」

 

「おっしゃる通りだったな!!」

 

そんなこんなで、俺達の日常はより一層騒がしくなりそうだ。

 

でも、三大勢力が俺達の関係者に護衛や住む場所に厳重な警戒網を敷いてくれた。

 

これまで以上に動きやすくなった以上、俺も出来る事をちゃんとしていかないとな。

 

 

 

 

 

【イッセーSIDE OUT】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【語り部SIDE】

 

 

 

 

場所は変わり世界中にある[禍の団]の拠点の一つ。

 

そこにあるとある会議室では[旧魔王派]のトップ二人が会合を行っていた。

 

「カテレアめ。襲撃を失敗するどころか研究室籠りの堕天使にあっさり負けるとはな」

 

「所詮は我々が説得しなければ偽りの魔王に従うような狂言を吐き続けるレヴィアタンの面汚しに過ぎないからな」

 

カテレアによる三大勢力会談襲撃の失敗において、冷酷な評価を下す旧魔王派のトップ二人。

 

「やはり、真なる魔王たる我らが動かねばなるまいな」

 

「ああ。しかし厄介なのが噂の龍騎士に、モルガンの弟子であり最初で最後の聖剣鍛冶師であるアーサー王の娘だ」

 

「アーサー王の娘はある程度知れているからいいとして、龍騎士の力が少々未知数だな」

 

「ああ。我らがアザゼルから引き抜いたヴァーリが圧倒されたあげく、神器を奪われる始末だ」

 

「まったく。天龍クラスの実力があるから混血とはいえ迎え入れたが、力を奪われた以上は搾りかす同然だな」

 

「そうだな。せめてその醜態を晒す前に処分したいところだが、そうすれば我らに混血の血がこの手にこびり付きかねない」

 

「ならばどうする?」

 

「放っておけば自滅する。我々の下に来た理由も薄汚いドラゴンらしく自分の力を誇示し続け戦いたいという小童同然の理由。作戦の過程でどこかの神仏に滅ぼされるのが常だろう」

 

「だな。奴には同じような理由で[禍の団]に入った者たちでチームを組ませた」

 

「英雄の末裔共の反応は?」

 

「奴らは人であることに拘る。異形が混じった者たちなど眼中にない」

 

「下等種族の人間らしい浅はかな思考だ。ま、こちらの邪魔をしなければ好きにさせるか」

 

それから話が続いた。

 

そして、話が終わり―――

 

「我らが真なる魔王に君臨し、真の悪魔社会をもたらす。その時は近いな―――クルゼレイ」

 

「ああ。共に偽りの四大魔王を討ち、強き悪魔勢力を全異形勢力に示すぞ―――シャルバ」

 

そう言葉を交わしその場から転移で消える二人。

 

しかし[旧魔王派]トップである二人は気づいていなかった。

 

この場に一匹の黒猫が潜んでいたことに。

 

「まったく。オーフィスの蛇でブーストしただけでサーゼクスさんや他の現魔王に勝てるとか、あの二人はバカじゃないの? そんな血と才能ばかりに拘って努力をしなかったから魔王の座から降ろされたのにね」

 

その黒猫は姿を現しながら呆れた様子で居た。

 

黒髪に着崩し肌の露出を増やした着物を着た黒髪の女性。

 

雰囲気はどことなく小猫に似ているが、大人びた妖艶さとその身にまとう強者のオーラが別人のように見せている。

 

「とりあえずサーゼクスさんにこのことを報告しなきゃね。近々冥界に旧魔王派の襲撃有と。そして、ちゃんと頑張って、あの時の事を白音に謝れるようにしないと」

 

黒猫は決意を固めた表情をしながら、姿を霞の様に消してその場から消えた。




さて、幕間が終わりました。

まあほとんど四章エピローグですが、そこは寛大な心でスルーしていただけると幸いですw

さて、次回は夏休み&冥界修業編です。

ちなみにイッセーとアルトリアは修行せずに、自分達のやるべきことややりたいことをする機関となります。
そんなわけで、次章はグレモリー眷属の修業と小猫メインの回となります。

さて次章のタイトルは【冥界合宿のデビルキャッツ】です!!

では!!

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