村上鋼と影浦雅人は鬼を狩る   作:白澄星火

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第10話:村上&煉獄 対 猗窩座

第1節:助太刀(炭治郎視点)

 

技と技の激突があった。

凄まじい衝撃と共に、土埃が激しく巻き上がった。

 

・・・状況が、見えない。

中はどうなっている?

 

俺は、煉獄さんの身の安全をただ祈った。

すると。

 

「杏寿郎との戦いを邪魔したな?」

 

土埃の中から最初に聞こえた声は猗窩座のものだった。

だが、それに対する返答は無い。

 

ピリピリとした緊張感が漂い、場所が離れた俺たちまでも刺してくる。

 

沈黙が続いた。

そうしている内に、土埃が晴れていった。

 

「・・・村上さん!」

 

煉獄さんを助けたのは、村上さんだった。

右手には盾、左手には日輪刀を握っている。

 

良かった。無事だった。

 

「助かった村上。お前が来なかったら致命傷を負っていた」

 

「いえ、上弦とあそこまでやり合える煉獄さんは流石です」

 

そんなやり取りをする柱たちに、猗窩座は青筋を立てた。

 

「久々に気分が良かったんだが、お前が来たせいで興が削がれた。もしこれで弱かったらどうしてくれる?」

 

猗窩座はそう言うと、勢いよく前へ飛び出した。

 

柱と、上弦。

再び両者は、激突した。

 

 

第2節:村上&煉獄 対 猗窩座

 

鬼殺隊側は二人。

ましてや柱だ。

優勢でなければおかしい。

 

にもかかわらず。

 

鬼は余裕の表情を崩さないまま、煉獄と村上の攻撃を捌き続ける。

 

「思ったよりやるようだな!その盾はなんだ?見たことが無い呼吸だ!名前を教えてくれ!」

 

「オレは村上鋼だ。上弦の鬼、お前はここで倒す」

 

「そうか!俺は猗窩座。鋼、お前も鬼になれ!」

 

「ならない。オレは蕎麦と白米が好きだ。それが食べれなくなるなんてまっぴらごめんだ」

 

「そうかならば殺すしかないな!今日はなんて日だ嘆かわしい!素晴らしい才能の者を二人も殺さないといけないとは!」

 

猗窩座はその言葉の後、姿勢を低くして村上の懐に潜り込む。

 

「破壊殺・脚式──────冠先割」

 

強力な蹴り上げ。

しかし、村上はそれを盾で防いだ。

 

にもかかわらず。

直後、村上は口から血を流した。

衝撃を防ぎきることができなかったのだ。

 

「村上!」

 

煉獄が村上の安否を確認する。

すると村上は、口元の血をぬぐいながら蹴り上げられた身体を着地させる。

 

「いえ、大丈夫です。あと少し、"上弦の攻撃"をこの目で見たいです」

 

「・・・!・・・そうか!ならば俺はそれを補助しよう!二人なら可能だろう!」

 

「助かります」

 

柱二人は、同時に鬼へ刃を振るう。

対する猗窩座はというと。

 

「破壊殺・砕式──────万葉閃柳」

 

真下に向けて、一撃を放った。

すると猗窩座の拳を中心にして地面が放射状に砕かれる。

 

直撃は免れたものの、柱二人は身体のバランスを崩した。

 

そこに。

 

「破壊殺──────鬼芯八重芯」

 

重く鋭い八連撃が放たれる。

 

それを、村上と煉獄はそれぞれ、盾と日輪刀で防ぐ。

 

だが、ここで練度の差が出た。

 

村上は受ける面を間違えたのか、彼の日輪刀は真ん中から折れてしまっていた。

一方煉獄は、なんとかしのぎ切る。

 

「・・・ここまでだな」

 

その台詞を放ったのは、まさかの煉獄だった。

それに対し、猗窩座はカッと瞳を見開いた。

 

「杏寿郎!やっと鬼になる決心がついたか!」

 

「いいや違う。村上を休ませる」

 

「何を言っている?鋼はそこまで弱者じゃないだろう!なあそうだろう?鋼!」

 

猗窩座の問いかけに、村上は首を横に振る。

そしてそのまま踵を返した。

 

それを見た猗窩座はワナワナと震え始めた。

 

「失望したぞ鋼!まさかそんな腰抜けだとは!まだ日輪刀が折れただけだろう!」

 

猗窩座の挑発のような言葉に、村上は何も反応しない。

 

村上は何歩か歩いた後、煉獄の方を振り向いた。

 

「待っててください。必ずオレが戦況を変えてみます」




次回、村上の過去。
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