村上鋼と影浦雅人は鬼を狩る   作:白澄星火

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ついに村上鋼登場です!
村上はカゲみたいなタイプとも仲良くできるので、鬼殺隊の柱だったら誰でも仲良くなれそうなイメージはありますね!


第2話:柱合会議

第1節:お館様

 

「お早う皆。今日はとてもいい天気だね。空は青いのかな?」

 

屋敷から、男が歩いてくる。

年齢は20台半ばのようだが、重い病に侵されているようで、両脇は幼子が立ち、支えている。

顔の上半分は病変しており、瞳は光を失っていた。

 

にもかかわらず、男は柔らかく微笑む。

 

「顔ぶれが変わらずに半年に一度の"柱合会議"を迎えられたこと、嬉しく思うよ」

 

心地よい音が、屋敷の庭に広がり、溶けていく。

 

夢見心地か、それとも困惑か。

定かではないが、炭治郎は身動きが出来ずにいた。

 

すると不死川が突如として、炭治郎を勢いよく地面に押さえつけた。

 

当然、炭治郎は顔を歪める。

だが、次の瞬間、さらに目を剥いた。

 

視界に飛び込んできたのは、恭しく跪いている柱一同。

 

鬼滅隊最高位の者達が、揃って頭を下げるこの男の名は──────産屋敷耀哉。

 

産屋敷家九十七代目当主にして、鬼殺隊の最高責任者である。

 

 

第2節:柱合会議

 

「お館さまにおかれましても、ご壮健で何よりです。益々のご多幸を切にお祈り申し上げます」

 

「ありがとう実弥」

 

「畏れながら、柱合会議の前にこの竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士について、ご説明いただきたく存じますがよろしいでしょうか?」

 

◆中略◆

 

産屋敷の言葉と、冨岡・鱗滝両名の書状。

それらをもってしても、柱全員を納得させるに足らなかった。

 

「わかりませんお館様。人間ならば生かしておいてもいいが鬼は駄目です。承知できない」

 

不死川はそう言うと、自身の腕を斬り付けた。

 

「オイ鬼!飯の時間だぞ食らいつけ!」

 

ボタボタと、木の箱の上に鮮血を滴らせる。

 

すると不死川の横から伊黒が口を挟む。

 

「不死川。日なたでは駄目だ。日陰に行かねば鬼は出ない」

 

「お館様。失礼仕る」

 

一瞬の内に、屋敷の中へ移動した不死川。

刀身は再び、木箱へ向けられた。

 

その時。

 

「禰 豆子ォ!」

 

炭治郎が立ち上がろうとする。

だが、すぐ横にいた伊黒が肘で押さえつけた。

 

抵抗虚しく、じたばたと足を動かす炭治郎。

そうしている間にも、妹──────禰 豆子は木箱ごしで斬り付けられていく。

 

「出てこい鬼ィィ!お前の大好きな人間の血だァ!」

 

その言葉とともに、木箱をこじ開ける不死川。

 

そして、木箱から現れたのは少女。

炭治郎の口ぶりから、名は禰 豆子というのだろう。

 

少女は口に竹を加えており、何より異様なのは猫のような縦長の瞳孔。

そして、何かを必死でこらえるかのような表情を浮かべていた。

 

おそらくは、血。

そして、少女は鬼だった。

そのため、目の前の男から流れるご馳走に、飛び掛かる欲望を抑えているのだろうか。

 

そんな屋敷の中の様子を、焦燥感に駆られたような表情で見つめる炭治郎。

背中は伊黒の肘が食い込み、ミシミシと音を立てている。

 

「伊黒さん、強く押さえすぎです。少し弛めてください」

 

「動こうとするから押さえつけているだけだが?」

 

「・・・竈門君。肺が圧迫されている状態で呼吸を使うと血管が破裂しますよ」

 

そんなしのぶの忠告に対して、二人の大男が反応を示した。

 

「血管が破裂!いいな響き派手で!よし行け破裂しろ!」

一人目は音柱:宇髄天元。

 

「可哀想に・・・何と弱く哀れな子供・・・南無阿弥陀仏・・・」

二人目は岩柱:悲鳴嶼行冥。

 

そして、しのぶの忠告を無視してでも、炭治郎は妹の元へ行かんとする。

 

その時。

 

──────ブチブチッ!。

 

血管が破裂した音──────ではない。

 

「悪いが、見てられなかった」

 

刀を手に、炭治郎の背後に立つ男。

名を、村上鋼。

鬼殺隊の盾柱である。

 

先ほどの音は、炭治郎の手を縛っていた紐をちぎったことで鳴ったもの。

だが、密かに切れ目を入れたのは村上であった。

 

さらに。

冨岡が、伊黒の腕を引き、炭治郎の身体を自由にさせた。

 

すぐさま最愛の妹の元へ、走り出す兄。

しかし、肉体の限界が来たのか、二、三歩進んた後、膝をつく。

 

「禰 豆子!」

 

名を、呼んだ。

 

その瞬間。

不死川に手を伸ばしていた禰 豆子の動きが止まる。

 

そして、

プイっと、顔を背けた。

 

この決定的な光景を、当主である産屋敷は視力を失っていることから、見ることができなかった。

 

「どうしたのかな?」

 

「鬼の女の子は、そっぽを向きました。不死川様に三度刺されていましたが、目の前に血まみれの腕を突き出されても我慢して噛まなかったです」

 

「ではこれで、禰 豆子が人を襲わないことの証明ができたね」

 

そんな産屋敷の言葉に、不死川は口をつぐむ。

 

同じく禰 豆子処断派であった伊黒も、これ以上異論を述べるつもりはないようだ。

彼は冨岡に掴まれた腕を振り払う。

 

「何のつもりだ?冨岡、村上」

 

冨岡は答えない。だが、村上はおもむろに口を開いた。

 

「やりすぎだ伊黒さん」

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