MOMIJI SOULS   作:失敗作のカルボナーラ

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基本、思いついたら投稿だから遅れても許して。お願い。


第三話 篝火と、逃げろ

 さっさと廊下を進んでいくと、

 

「げ」

「ああ…あ…」

 

 相変わらず壁に頭を打ち付けてうめき声を上げてるミイラの中身。

 投げ込まれた死体は動いてなかったので大丈夫でしたが、こうも動いているのを近く見ると寒気がします。

 

「なんでこんなふうになってるんですか?」

「あ…ぁあ…」

 

 試しに話しかけて見たが反応はなし。まぁ壁に頭を打ち続けてる時点で廃人みたいなものですし仕方ありません。

 気づかれても困りますし、あんまり近づかないように反対側の壁側に寄ろうとしました。

 その時です。

 

 ドシン…ドシン…

 

 寄った方の壁、そちらにはひしゃげた鉄格子がありその奥から重い足音が聞こえてきました。

 足音に反応して一度そこを見ました。

 

「ぴっ」

 

 中にはとんでもない巨躯の、でっぷり太った異形の怪物がねじれた形の大きな杖をもって徘徊してます。

 …いやなんでそんな怖いのが地下で徘徊してるんですか?警備員ですか?こんなのを警備員にするとか頭おかしいんじゃないですか?

 

 生憎鉄格子の向こうでしたので此方には来れないでしょうけど…いや鉄格子の一部がひん曲がってミイラが引っかかってるのを見るとどうやらここを簡単に突破できるような力はあるようです。

 じゃぁ尚更気づかれる前にいかなきゃ。

 

 小走りで廊下の奥にあった階段を駆け上がる。

 するとたどり着いた部屋の隅に上へと続く梯子があるのが見えました。

 

「やった!」

 

 これでようやく地上に出られる。

 そう思って部屋の奥へ進もうとしました。

 

 カツッ

 

「あっえっあっ」

 

 バッシャーーーーーンッ

 

 ……

 

 どうやら部屋の八割は膝くらいの高さの水が張ってあったようです。

 

「ブハッ!?臭い!?」

 

 そして酷い腐臭。鼻がひん曲がりそうなぐらい匂います。ところどころ油が浮いてるように見えますが…まさかあのミイラが入ってたとか…

 そんな恐ろしいことが頭の中にふと過り、背筋が悪寒が走ったのですぐに上がって梯子を登りました。ずぶ濡れだったので余計に寒いです。

 

 梯子を上がり、少し進むと中庭のような場所に出ました。

 

「ん?」

 

 その中央には焚き木…いや恐らくあれは篝火でしょう。そして何かが刺さってます。

 近づいてよく見るとそれは剣でした。

 

「なんで剣が…?」

 

 剣をよく見ると頭身は螺旋状になっていて、とても実用的には見えません。らんす?とか言う槍に似ていますが、ツタを捻り合わせたような見た目なので使いにくそうです。

 ですがそれよりも。今の私は先程の腐臭あふれる汚水をずぶ濡れになるほど浴びてしまっている状態。せめて濡れた全身を乾かすのが優先です。

 

 篝火のそばに近寄り、手を翳す。

 

 ボゥッ

 

「うわッ」

 

 なんといきなり火の勢いが強まりました。そして頭の中に“BONFIRE RIT”という文字が浮かび上がりました。しかしそれだけで他に何もありません。

 だけど、なんでしょう。

 

 座って、火に手を翳し、熱を感じる。

 それは確かに火です。火であれば熱を感じることは当然のこと。

 でもこの火はそれだけではない、なぜか安息をもたらしてくれるような、不思議な温かみがこの身を包みこんでくれます。

 これは、いったい…?

 

 

 

 不思議に思いつつも、しばらくその火当たり続けていたお陰でようやく濡れていた全身が乾きました。

 

「よし、いけますね」

 

 しばらくこの不思議な火に当たっていたお陰で気分も良くなっていました。

 

「それじゃぁ」

 

 立ち上がり、篝火の奥にある大扉を見上げる。

 

「行きましょう!」

 

 随分大きな扉ですから両手で押さなければなりませんね。

 こうやって、

 

「ぬぬぬぬぬぬぬぬ!」

 

 …普段ならもう少し楽に開けられるはずなんですけどねぇこのくらいの大扉なら。こんなところに閉じ込められたせいか筋力も下がっているなんて。

 少しめんどくさく思いつつも、大扉をなんとか開くことができました。

 そして、

 

「また扉ですか…」

 

 その奥にも大扉。全くめんどくさいですね。

 開け放たれた大扉の奥には広い部屋があり、柱が何本か建っています。そして部屋の至る所が荒れています。

 まるで何者かが暴れたような。

 

「…まぁ怖い考えはさておき、さっさと出ちゃいましょう」

 

 ようやく出られると思って、少し足取りを軽くしながら扉に近づいた時、

 

 カツッ

 

「うわわッ」

 

 また段差か何かに脚を引っ掛けました。

 転びそうになりながらも、腕を振ってなんとかバランスを取り、倒れるに至る事はありませんでした

 

「また一体何ですか」

 

 梯子に向かって走って水にダイブしたときのように(自分のせい)、変な罠でもあったら怖いので、取り敢えず何に引っかかったのか見てみました。

 するとそこには。

 

 

 逃げろ

 

 

「へ?」

 

 床にそう書かれた文字を見た瞬間、眼の前に大きな影が轟音とともに現れた。

 

「え、あ、あぁ」

 

 眼の前には地下で見たでっぷり太った異形の怪物とそっくりの化け物が雄叫び声を上げながら立っていました。

 

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