【青学三次創作】ユメちゃんのリボーン   作:プルータス

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本家様にて青学の原作知識が最終章までということが発覚し、無事死亡。でも今作はアビドス3章まで知識あることにします。でないとシオへのツッコミが読者だけになってしまうので。何でもしますから許してください。
リンク自由と言われたので支援絵のリンク貼っときます。ありがてぇ!
他にも青学三次で色々描いてる御方ですよ。
運び屋CO シオ | Emmeria #pixiv https://www.pixiv.net/artworks/120828671
青学ver ユメ | Emmeria #pixiv https://www.pixiv.net/artworks/120977630


運び屋COのよくある1日

「へっへっへ。ここらはウチらヘロヘロヘルメット団の縄張りさ。

 荷物置いていってもらおうか」

 うーん実にキヴォトス治安。

 私を狙うってことは新参者かな? 大抵は痛いのを嫌がって他の獲物を選ぶようになるからな。

 慌てず騒がずノーモーション神秘ロケーションで周囲の状況を把握する。神秘を直接広げる『円』に比べると神秘に触れられる感覚を与えないので鋭い相手にも使用したことが気付かれないのが利点だ。

「なんならそのスクーターごとでもあいたっ!

「こいつなにをいたっ!

 神秘をこめた弾丸を投げつける。わざわざ銃身をこちらに向けてから引き金を引くという手順の必要なアサルトライフルより手を振るだけで弾を飛ばす方が抜き撃ち(クイックドロー)向きだ。そして体表での神秘の炸裂はヘルメットや服程度で防げるものではない。

 ヘルメット団が痛みで怯んだ隙にスクーターを発進する。後方には退路を断つための団員、前方は狭い道を封鎖するようにハイエースが腹を見せて駐車。

 ならばやることはひとつだろう。

「パトラッシュ号、ラッシュジェットだ!」

【ワンワン!】

 胴体から高圧ガスを噴射して車体が飛ぶ。

「と、飛んだだと!?」

 最大で連続60秒間の単独飛行が可能なパトラッシュ号の機能である。燃料に神秘を混ぜれば飛行速度と飛行距離をかさ増しすることも可能だ。

 ハイエースを飛び越え、そのまま逃走する。あばよ、今度はもっとマトモな相手を選ぶんだな。

「なんだったんだあいつ」

「さぁ? 銃を使わず痛めつけてくるとか妖怪の(たぐい)なのかもしれん」

 

 

 はるばる来たぜヴァルキューレ警察学校。今日の残り件数もあとわずか。

 ヴァルキューレに潜入中のスパイの部屋の呼び鈴を鳴らす。幕之内(まくのうち)さーん、郵便でーす。

「あの、先輩に何か用ですか?」

 通りすがりのヴァルキューレ生かな?

 郵便配達に来ただけですよ。反応がないってことは留守なのかな? 不在票書かなきゃ。

「よかったら先輩の代わりに預かりましょうか?」

 ありがたいんですけど、今回の荷物は本人受取指定されてるので代理受取ができないんですよ。すみませんねぇ。

「青学のジャケットの郵便屋……あの噂、やっぱり……」

 あの、どうかしましたか?

「先輩は、先輩は絶対に渡さないんだから!」

 うおっ、撃ってきた!

 公権力の暴走だ! 助けてヴァルキューレ(おまわりさん)

 

「この(たび)は私たちの後輩が迷惑をかけまして。誠に申し訳ない」

 深々とヴァルキューレ生のお姉さんが頭を下げる。いや、そんな、あたま上げてください。

「シオの奴は無傷なんで問題なしですよ」

 お前は頭を下げろやマック。お前がなかなか出てこないせいで後輩ちゃんが痛い思いしたんだぞ。

 弾丸投げは例え風紀委員長でも当たれば痛くて声が出てしまう技だが、逆に言えば痛いだけなのだ。覚悟決めて痛いのを我慢し続けて攻撃してくる子が相手だとただただ痛めつけて虐めるだけになってしまい諦めてくれないのだ。

 銃声で駆けつけてきた上司らしい尾刃(おがた)さんとシャワーでホカホカしてるマックによって後輩ちゃんは制圧され、連行されていった。哀しい事件であった……。

 謝罪も終わったので配達物を受け渡す。えー、こちらパソコン部品の名目のブツとなります。

「しかし流石は早撃ちマックの異名を持つ女傑。恐ろしい腕前ですね」

「はぁ、ええ、まぁ」

 やーいお前の異名『早撃ちマック』〜。こらっ、オガタさんの見えない所から殴るな!

「ところで最近『見た者が洗脳されて行方不明になってしまう映像ディスク』という噂が流れてましてね。今回の事件もその噂を信じてしまったのかもしれません」

 ほうほう。なんとも物騒なウワサですねぇ。

 いつの時代もウワサ話や怪談は女の華。頭から信じてしまうのも問題だけれど頭から否定するのもロマンがない。

 堅物そうに見えてもやっぱり女の子なんだなぁ。

「念のため、中身の確認をさせていただいても構いませんか?」

 それは私ではなく受けとり主の幕之内さんに聞いてくださいね。

 ですが。

 もし、万が一、何かの間違いがあって、……彼女の荷物がオトナ向け映像ディスクだったとしたら、その時は何も見なかったことにしてあげてくださいね。

「その時は……はい……」

「そんな鎮痛な表情しなくてもただの古巣の教材ですからね!?」

 神秘文字で書かれて『(ぎょう)』で読む暗号指令ならともかく青学BDはただの教材だからなぁ。他の学校とは言い回しや教育範囲が違うかもしれないが、(外に出てる時点で)それなりのエリートがスパイにかまけて落第しないようにという宿題のようなものである。

 

 

 シャーレのコンビニで9ミリバラの箱を買う。前世のアメリカでももうちょっと慎重な扱いだったと思うが、キヴォトスにおける弾丸はコンビニの菓子の棚の横においてあるくらいの雑さである。

 会計を済ませてライダースーツとジャケットに隠してある弾薬入れに弾を詰める。ヘルメット団とヴァルキューレ生の連戦になるのは流石に想定外だった。

 ねぇ、上に『先生』いるかな?

「まだいるんじゃねぇかな。また青学グッズ買ったのか『先生』」

 『先生』へのゴマすり用にシャーレからの予約は青学内と同レベルになってるらしいけど、いっそ予約できないほうが『先生』のためになる気はしてる。

 ちなみに今回の仕事は生徒として潜伏しているナゴミ、一階でコンビニバイトをしているバイト戦士に次ぐ『先生』の情報を得るオフィスを出入りする業者枠のスパイ役である。私の観察眼が火を吹くぜ!

 

 ちわーっす。運び屋COでーす。

"いらっしゃいシオ。よく来たね"

 つつがなく配達完了。サインはこちらで。

「先生そろそろ隠し場所から溢れてユウカに見つかって怒られるよ」

"『ある』のがいけない! 『ある』のがいけない!"

 今日の担当生徒のナゴミが流れるように荷物を収納スペースに隠す。妻に内緒で趣味に走る夫と趣味への理解を示す娘のような関係性が構築されていることにおののく。何やってんだこの人たち。

 そもそもなんでシャーレ専属でもない生徒に財布を握られてるんだろうか。なに? 買い過ぎて食費がコッペパン買うくらいしか残らなかったから怒られた?

 そりゃたしかにいかんね。底力ってのは日常で食べて飲んで遊んで寝てようやく溜まるもんだ。お腹が空いてたせいで生徒を守れないってなったら困る。

"うん。だから反省して私も食費は残すようにしてるよ"

 ううむ。青学の趣味の物を買い過ぎたせいで体力が落ちて生徒を守れずバッドエンドなんてアホらしいオチは嫌だが、あまり小言を言っても効果は無いだろう。

 ならばとチラシを渡す。

"これは?"

 青学外周部の定食屋のチラシです。学生向けに安くて量が多いので金欠の時に飲み食いするのに重宝しますよ。

"ありがとう。ところで"

 ?

"さっきから『飲み』って言ってるけどもしかしてお酒?"

 ままままままっさかぁ〜。そそんなわけないじゃないですかぁ。

 ほらほら、トリニティが紅茶でヴァルキューレがコーヒーでシャーレがエナドリみたいな特徴的な飲料が青学には無いんで包括的に言ってるだけですって。

 そんな言葉の枝葉末節より、この定食屋の店主は有名人ですよ。

 あのゲヘナで食を支え続けている変人にして超人、給食部の副部長! の妹です。

 ちょっと胡散臭さのあるケモミミですけど味と安さと治安は保証しますよ。

 

「あれ、シオちゃん。こんにちは」

 おお、ヒフミちゃんこんにちは。シャーレに所属してたのか。

 例の救済対象はそろそろ入れ替わりの時期だからどうするか聞こうと思っていたところなんだ。

「当然『お救い』します。手筈と報酬はいつも通りで」

 あいよー。

"何かヤバそうな取引現場を目撃してしまった気がする"

「えっと、怪しげな宗教とか法に触れる教材とかじゃないよね。ヒフミさんってことはモモフレ、もっと言えばペロロ様関連?」

 そうそう。青学外周部はすぐ売り切れるんだけど、中心部だとおしゃべりインコマングッズと競合して売れ残ってるんだよね。そろそろ半額で投げ売り体制かなってくらいに。

「ファンとして他の子の購入機会も考えて複数買いは控えてますが、売れ残ってしまったのなら話は別です! お救いしなければ!」

 どうどう。でも半額で買った物を倍額で引き取ってくれるから心が痛むのよね。いくら青学限定グッズとはいえ。

「青学に侵入し(はいっ)て買うのに比べたら手間もお金も浮くからウィンウィンって奴ですよ。持って帰るのも大変ですし」

"私も隠してある青学製品をユウカに見つからずに持って帰るの大変だからわかるなぁ"

「なんだろう。今の会話で違和感はあるんだけど気付いちゃいけないような……。

 迂闊に深淵を覗くと覗き返されるような……」

 ナゴミどうした。モモフレに興味でもわいたか?

「えっ、ナゴミちゃん。善は急げです!

 先生、視聴覚室をお借りしますね!」

「あっ、ちょ、せめてシオの奴も道連れ(いっしょ)に……」

 そろそろ事務所に帰らないと相棒がワンオペで泣きそうだから帰りますねー。

"はーい。気をつけてねー"

「この野郎! この野郎!」

 今は女郎なんだけど、やっぱり罵倒する時は野郎の方が使いやすいよね。

 

 

 運び屋COの事務所に帰ってキュメちゃんを手伝い、キュメちゃんへのナンパに制裁してキュメちゃんにプレゼントして一緒に帰る。

 そのままキュメちゃんの家で遊んでそろそろ解散かなとキュメちゃんを見ると手帳に何やら書き込んでいる。何かあったときにはこまめにメモしているようだ。それが記憶喪失前からの習慣なのか記憶喪失になった経験からなのかは不明である。

 そろそろその手帳も終わりそうだね。代わりの手帳も同じシリーズのやつにする? 今は『はげしいスイカわり』だっけ?

「愛着も湧いてきたから同じシリーズを使わせてもらうね。あと残ってるのは……イチゴとメロンとバナナ……じゃあ次はコレかな」

 なくさないようにキュメちゃんの名前シールも貼って、と。これで他の人のものと間違えられないよ。

「ありがとうシオちゃん。

 この手帳って何かのシリーズものらしいけど使ってよかったの?」

 どっかの学校の文房具店が他の学区に移転するからってまとめ売りしてたんだよ。安かったし道具は使ってナンボだからじゃんじゃん書き込んじゃって。

 プライベートな事も書いてるみたいだから失くさないようにだけは気をつけてね。




書いたら出ると聞いたのに何故か臨戦ホシノ引けませんでした。
本人を書いてないからかな。
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