ついでにこっそり「ガイア連合武器密輸課職員の日常」も匿名解除しました。
どくいも様の三次創作ばかり作ってるけど、想像の膨らむ世界観なのでしかたない。
「この辺りから青学自治区ですけど、油断しちゃダメですよ先生」
"見てる限りだと平和な場所だけど"
ツノの生えた生徒と翼の生えた生徒が仲良く買い食いしていたりキツネ耳とタヌキ耳が遊んでいる平和な光景だ。
…………あっ、わかった。ライフルやサブマシンガンのような携行銃器を誰も持ってないんだ。だから
「先生、あれを見てください」
"あっ、あれは!"
フルメタル仕様の
ふらふらと店に引き寄せられる……ところでナゴミに手を握られて止められる。
"ハッ、わたしはしょうきにもどった!"
「ダメみたいですねこれは。
今のように青学自治区は他で売ってないものがゴロゴロ置いてあります。
油断したら先生の財布なんて一瞬で無くなりますよ……」
なんて恐ろしいパラダイスなんだ。スーツの上から財布をギュッと押さえる。これ以上無駄使いしたら今度こそユウカに完全に財布を握られてしまう……。
銃弾の行き交う他の自治区よりも慎重に、警戒心を強く持って自治区内を進む。
「おっナゴミじゃん。久しぶり〜」
「やっ、最近はこの辺来なかったからね」
青学の生徒から
「よっ、ゴミちゃん。よく来たな」
「ミ、『先生』の護衛かい? 大変だな」
「しばらくぶりだね ちゃん、たまにはウチにも顔だしなよ」
"ナゴミの名前がどんどん削られてく!"
「
真面目に捉えると疲れちゃいますよ」
友だち同士と言うよりはもっと遠慮の無い兄弟姉妹のような関係性。これも青学の特徴なのかもしれない。
「いやぁ、ナゴミがシャーレ直属とはね。
ボクも【ゲッヘッヘ、シャーレに歯向かうことは連邦生徒会に楯突く事も同然! さぁ先生とボク様に道を開けろ雑魚ども!】とか言ってみたいなぁ」
「一度たりとも言ったことないからなそんなこと!」
"そもそもシャーレにそんな権限ないからね"
何か妙な誤解もあるようだ。シャーレについての広報とか頼んだほうがいいんだろうか。
「そっか。
先生に歯向かった企業幹部が社内処分を受けたとか
先生がハメられたラーメン屋が後日爆破されたとか
先生がブラックマーケットの闇銀行を【けしからん】と言った直後に闇銀行が銀行強盗に襲われたとか
いろんなウワサが流れてたけど流石にガセネタだったかぁ~」
"………………"
バイバーイと手を振りウサ耳青学生が去っていく。やけに具体的というか因果関係が繋がってないだけで否定もできない内容だったね。
行こっかナゴミ。
「ゲッスッス、さ、こっちでやんすよ先生。
小汚いところでヤンスがもう少しでヤンス」
"ナゴミさん!?"
「いや冗談、冗談。
端から事実だけを並べるとヤバい人だねぇ先生」
"あんまり実態とかけ離れたウワサばかり先行しても困るけどね"
本当に連邦生徒会の広報に頼んだほうがいいのかもしれないけど、普段からブラック企業のデスマーチも裸足で逃げ出す仕事量をまわしている彼女たちに頼むのも気が引けるなぁ。
「ここですよ。定食屋『NFFサービス』」
見た目は普通の定食屋。こども食堂のステッカーや学生支援表記がされてるくらいかな。
「いらっしゃいませお客様。おふたり様ですね。奥のテーブル席へどうぞ」
運良くテーブルが空いてたみたいだ。キツネ耳の店員に案内されて席につく。メニューを見て驚く。たしかに安い。
失礼にならない程度に店内を見渡す。他のテーブルに並んでいる料理を見ても量が減ってるわけでもなさそうだ。むしろ学生向けに大盛り傾向に見える。
「お客様。もしかして赴任してきたという『先生』ですか?
この店は青学からの補助金も入ってるのでどんどん食べていってくださいね」
「先生、騙されないようにね。
コイツは単にダイエットに苦しむ生徒を見たいだけだよ」
「あら、心外ですねぇ。
己の欲望に溺れて後悔する姿を愉しむ心と
なるほど、ふたりは昔からの友だちなんだね。ナゴミはとんかつ定食にするの? じゃあ私はっと。
「先生? 先生向けのオススメもありますよ」
そっと店主の細指がメニューを指す。トルコライス!?
説明しよう! トルコライスとはスパゲッティとピラフととんかつが一皿の上にまとまっているという、いわば『大人のお子様ランチ』と言えるごちそうプレートのことである! 好きなもの+好きなもの+好きなもの=大好物というバカの計算式!
とはいえその代償に大いなるカロリーとお高めな値段になりやすいので選ぶ時は慎重に……なにっ、安い!
「いっぱい食べていっぱい体力をつけないと生徒さんたちを守れませんよ?
山盛りのキャベツもついててお野菜もとれちゃうから実質ヘルシー。
外食なんて欲望を解放する時に後のことなんて考えてちゃダメですよ」
"私は……私は……"
「先生!? 元々は節約のためにこの店を紹介されてたことを思い出して!
たしかに安いけど他の定食の方が安いでしょ」
「よそでトルコライスを頼もうとすればもっと高くついちゃいますねぇ。
安く買えるうちに買ってしまうのも節約のうちですよぉ」
くっ、挑発に流されるな……よし、決めた!
「そうそう、このトルコライスはコラボキャンペーンの対象商品なのでトークンカード*1も配布してますよ」
"よし、決めた"
"ちょっと食べ過ぎたかもね"
「先生はちょっと誘惑に弱すぎると思います」
はち切れんばかりのお腹を抱えて帰り道を歩く。『モモフレンズ!』と楽しげな絵柄のトークンカードは懐に入れておいた。
"安心したよ"
「なにがです?」
"少しは青学の事がわかった気がする"
"おかしなところもあるけど良い学校だって"
これまでアビドスのみんなやシャーレに来てくれた生徒たちの話でしか青学という場所のことはわからなかった。秘密主義で、正体不明で、何を考えているのかもわからない謎の学校だった。青学から来る運び屋のシオも掴みどころのないところがあるし。
でも、実際に青学自治区の一部に来て感じた。よくわからないところがあっても、この子たちは普通の生徒なんだって。
「ですよね。変人ばかりでも良い場所なんです」
正直に言えば青学からのナゴミの扱いは良いとは言えない。証拠が無いとはいえ危険な目にあわせたり、借金を楯に他の生徒を転校させたりと黒い噂はいくらでも聞く。
それでも其処に住む生徒たちは普通の生徒なんだ。
もしかしてシオがチラシをくれたのも青学のことを知ってほしかったからなのかも。
「それはそうと先生」
"どうしたのナゴミ"
「さっき新型デュエルディスク買ったのは擁護しませんからね」
"しかたないじゃない。新作だもの"
はぁ、とため息をつくナゴミだけどユウカに詰められた時には助け舟を出してくれるいい子だって先生知ってるからね。
NGシーン
"私はね、大人になったら好きなものをいっぱい食べたかったんだ"
「食べたかったってなんです。食べれないんですか?」
"うん、好きな物を好きなだけ食べられるのは期間限定なんだ"
"大人になるといっぱい食べるのは難しい"
"こんなこともっと早くに気付くべきだった"
「しかたないですね」
"うん、しかたない"
「しかたないから、先生が残したぶんは全部食べてあげます」
"ああ、安心した……"
NG理由
これをやるには先生はまだ若い