曇らせれば曇らせるほど強くなれるこの能力でくそったれな世界にて一時の幸せを! 作:ヒナまつり
暗い空が突然晴れる時のようなまぶしい光で目が覚めた。辺りをゆっくりと見渡し、少し落ち着いたら、意識が無くなる前に焼き付いた記憶が脳裏に浮かんだ。
怪我をして動けない彼女へ向けて走る自分、後ろから迫る様々な攻撃。
そこで、確か…俺は。彼女を守って死んだはずだ。
なのに、なんで今、俺は生きているんだ…?
…すまない、こんなこと急に考え出しても君たちには訳が分からないよな。まず、この世界と意識を失う前の状況を整理して説明しよう。…そっちの方が自分自身何が起こったか整理しやすいしな。
まず、俺の自己紹介をしよう。
俺はウィズベル、ウィズと呼んでくれ。元、日本人だ。ああ、この世界に来る前の話だがな?今は陽斗人だ。
それで、元、日本人というのはまぁ、大体のやつが察してると思うがこの[太陽の沈んだ星]というゲームに何故か転生したからなんだ。
あぁ、このゲームの説明は…必要そうだな?
このゲームはまぁ、RPG要素と百合ゲー要素が混ざったようなゲームで、名の通り、ある日を境に太陽が登らなくなってしまった世界。その上、魔物や妖とかの化け物が生まれたり、やべぇ病が出たりしてる。で、物語ではどうにかこうにか生き抜いた国を旅しつつ、太陽が沈んだ原因を、見つけ出しこの世界に救いももたらせー!みたいなゲームだ。まぁ、今はこれぐらいの説明でいいだろ。
で、俺はこのゲームのファンだった。転生先になって欲しくはなかったけどな!
だってこの世界、救い無さすぎるんだよ!ヒロインが死ぬルートがバカみたいにあったり!選択肢とか戦闘ミスったら国が2、3個滅んでたりするんだよ!?何度、心が病みそうになったか!
あ、すまん。話が逸れたな?
んで、俺は生き抜いた陽斗っていう、一番最後に太陽が沈んだ所で生まれた。
ここは比較的、魔物や妖が湧かず太陽が無くなったせいで出来た影代病っていうやべぇ病に掛かりにくかったりして、外では聖地とも呼ばれてる安全な所なんだ。
んで、俺はここで国と国との間を旅する冒険者をしてる。で次の国のアズウェルトっていう国に依頼で行こうとして、パーティーを組んだんだ。そして、その道中に妖に奇襲を受けて護衛対象と幼馴染みを守るために身を張った、筈なんだよな。
とりあえず、ソレイユリングっていうステイタス確認出来るものがあるから見てみるか。
確か、元のやつのメモがここら辺に…よし、あった。
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名:ウィズベル
職:剣士
技:剣術、反射神経強化、肉体強化、盾術
特:撥雲見日
能:筋肉C+、魔力F-、陽力B-
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で、これが今の能力
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名:ウィズベル
職:剣士
技:剣術、反射神経強化、肉体強化、盾術、鑑定
特:撥雲見日
能:筋肉C+、魔力F-、陽力B-
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まぁ、変化はなさそ…ファ!鑑定!?
なんでそんなレアなスキルが手に入ってんの!?
…スゥー。落ち着けー?、、よし!とりあえず、鑑定が手に入ったならこの特殊欄の意味分からん四字熟語の能力がやっと分かるぞ!
どれどれー?
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撥雲見日
貴方が人を曇らせるほど、その人の心を晴れさせるようにするための力を貴方に授ける。また、その過程で死んでも貴方を過去に戻す。
デメリットは鑑定不可能。
発:1回
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…くそ性格悪いユニークスキルだ!?なんちゅうもん持って生まれてきてんだ、俺!?
ま、まぁこんなくそったれな世界なら持ってて損ないけどさ?デメリットは鑑定不可能ってなに!?怖すぎだって!
それに、過去に戻すってことは…。今日、また俺死ぬ可能性があるし!カノン*1も怪我するってことじゃねえか!
こんなことしてる場合じゃねぇ!依頼のキャンセルか装備買い足さねぇと!
って、ノックの音!?
「ねぇ、ウィズ?起きてるかしら?」
「…ああ。起きてるよ」
不味い、不味い!このままじゃ奇襲のタイミング知ってるだけになるんだけど!?
「そう、その相談したいことがあるんだけど入ってもいい?」
「うん、大丈夫だよ」
「ありがと…。失礼するわ」
確か、この相談ってのは急遽、パーティーにミノンちゃんを入れて欲しいってやつだよな?
「その、ウィズ、私の友達のミノンは知ってる?その子がどうしてもアズウェルトに行きたいって行ってて…パーティーに入れてもいい?」
合ってるなー!てことはやっぱり未来を変えるのは俺の行動しかないみたいだ。
「…ミノンちゃんは一応知ってるけど、その子戦闘経験はある?」
「訓練だけならあるって言ってたわ」
「そっか。…うーん、まぁあの付近は少なくはあるけど戦闘起きる可能性はあるんだよなぁ。もし、戦闘始まった際にパニックになっちゃうと厳しいかもね。それじゃあ一応、精神安定剤を買っとこうか」
「それって、連れていってもいいってことよね?」
「うん。カノンの友達なら、裏切りの可能性もないしね?」
ちなみに、知らない人と組むと殺されたり、囮にされたりと散々なことをされるときがあるんだよね。それぐらい切羽詰まった状況の人多いしね
「ありがとう、ウィズ。それと、その…少し側に寄ってもいい?」
…こんな展開なかった気が、、。スキルのデメリットに関係するやつか?カノンの顔色も少し悪い気が…
「い、いいけど。どうしたの?」
「…今日、嫌な夢を見たの、ウィズが私を庇って死んじゃう夢。それに、なんだか今のウィズからは少し儚さを感じるのよ」
「儚さ…?でも、分かった。カノン、俺の手を握ってみな?」
「ええ。これでいいかしら?」
「うん、それで目を閉じて。…そしたら、俺が生きてるって熱で伝わるでしょ?」
「そうね…。ウィズの手、暖かいわ。……ありがとう。少し落ち着いたわ」
確かに顔色も良くなってきてる。とりあえずはデメリットとして、過去に戻ったら曇った人は夢としてみちゃうらしいな?これだけならまだいいんだけど
「なら良かった。…よし。それじゃあ、カノン。依頼の準備をしよっか!俺も着替えないといけないし、カノンもでしょ?依頼時間はあと1時間後だし、早めに準備しておこ?」
「ええ、そうするわ。ウィズ、また後でね」
「うん、またね」
よし、情報が手に入ったのはデカイな!でも、このスキルあんまり使いたくはないなぁ…。その為に準備をしっかりしとくか!
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能力のデメリットも曇り度の高さで増加させる?
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させる!
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させなーい!