【完結】インターネットミームしか喋れないTS強化人間 作:むにゃ枕
小惑星アクシズ。ジオン残党の最大拠点であるそこは、クワトロ・バジーナにとっては忌まわしい場所となっていた。
クワトロと名乗る前からシャア・アズナブルは勃起不全だった。そもそもの理由は強化人間による股間への蹴りだ。股間を蹴られたあと、シャアは緊急搬送された。その後回復し、医師からは機能的には問題ないと診断された。
しかし、股間は反応しなかった。おそらく精神的なものが影響しているのだろうと、医師は言った。アクシズの環境は確かに良くはない。
その後、シャアはナタリー・ビアンキからアプローチをかけられる。シャアは勃起不全なため、肉体関係を持つことはしなかった。しかし、ナタリーの度重なるアプローチから結婚の約束をする。
脳が性欲に支配されていないシャアは、ハマーンとナタリーの関係悪化を懸念した。ハマーンが自身に好意を寄せていることを、シャアはなんとなく察していた。
しかし、ハマーンはシャアの好みではなかった。なので、仮に関係を求められても拒否するつもりだった。
アクシズへ帰還する艦内で、ナタリーは自身とシャアの関係をハマーンに打ち明けた。
ハマーンの表情は引き攣っていた。いわゆる
脳が破壊されたハマーンは、もう誰も信用しないことに決めた。
そして、アクシズ内乱をシャアとハマーンは鎮圧する。その後、ハマーンの父、マハラジャ・カーンの葬儀を執り行った。
ハマーンの様子は、明らかに不安定だった。シャアとナタリーはハマーンから拒絶されているため、彼女をどうすることもできない。
そして、ナタリーがエンツォ派の残党によって、意識不明の重体となってしまう。容態は安定しているが、ナタリーの意識は戻らなかった。
そんな折、シャアはハマーンからこれからの話をしたいと持ち掛けられる。シャアはハマーンに拒絶され続けていたので、これが久しぶりの対面となった。
「待たせたなシャア。内乱の影響で、物資が不足している。アイスティーしかなかったが良いか?」
「珍しいなハマーン。アイスティーなんて。君の好みじゃないだろう」
「そうだな。そんなところまでよく覚えている。シャア、アクシズを離れるというのは本当か?」
「ああ。ナタリーのためだ。サイド2やサイド3なら彼女を救えるかもしれない」
「ナタリーがそこまで大事なのか? 私のことは大事ではないのか?」
「ナタリーは大事だ。ハマーン。君には他の誰かがいるだろうが、ナタリーの夫は私だけだからな」
ハマーンの顔が歪む。ハマーンがシャアに求めるのは、彼がずっと自分を支えてくれることだった。そしてそれ以上の関係を得ることもハマーンは望んでいた。
「なんだ、急に眠気が……ハマーン、まさか!?」
「そうだ。シャア。許せ。お前を繋ぎ止めるためだ」
シャアが目を覚ますと、ベッドの上で自分の手足が拘束されていた。
「目を覚ましてしまったか」
口を開こうとするが、口が塞がれていて言葉は出てこなかった。
「暴れるなよ。シャア、お前のことが好きだったんだ」
ハマーンが服を脱ぎ捨てる。そして、シャアの股間をズボンの上から触れる。
「なぜだ? なぜ、勃たない。男なら触れば勃つんだろう?」
ハマーンは舐めたり当てたり悪戦苦闘したが、シャアの股間は反応しなかった。
「バカな。私に魅力がないとでも言うのか?」
「まだだ、まだ終わらせない」
「なんで、なんでよ〜〜。勃てって言ってるでしょ、このポンコツが!」
ハマーンは裸の自分とシャアの写真を撮ったりしていたが、次第に虚しくなったのか、服を着ると膝を抱えて泣いた。
「シャア、私と結婚しろ……私の傍にずっといろ……でなければ、この写真をバラ撒くぞ。良いんだな?」
シャアの口の縛めはいつの間にか外れていた。
「ハマーン、自分を大切にした方が良い。私に執着する必要はない」
「嫌だ。シャア、お前は私の初恋で、これからもずっと一緒にいるんだ」
「君は、若い。まだ全てが決まったわけではない。だから、良い出会いは有るだろう。私だけが全てではないはずだ」
「違う。シャアは私の全てだ。だから行かないでくれ。傍に居てくれ。私のものになってくれ」
その後、シャアの帰りが遅いことを気にしたロベルトによって、シャアは救出された。そして、シャアは意識不明のナタリーと自らのシンパを連れ、すぐにアクシズを離れた。
ハマーンは、シャアが帰還すると愚直に信じていたが、シャアからの連絡は全くなかった。そして、いつからかこちらからの連絡も拒絶されるようになった。
そのため、ハマーンはアクシズを地球圏への電波送信可能域まで動かし、そこからオープンチャンネルでシャアに呼びかけていた。
傍受している連邦軍は、毎日のようにアクシズから送られてくるこの放送を聞いていた。彼らの感想は、ドン引きだった。
そんなアクシズが、地球圏に現れた。そして中立地帯であるサイド2に入ったのだ。
ティターンズ、エゥーゴは全艦隊を引き連れ、アクシズという未知の勢力とサイド2で向き合うことになる。